夏の暑さは体力を奪って食欲がなくなったり、しっかり寝たつもりでも疲れが取れにくかったりしますよね。疲れが取れにくいと仕事の成果にも悪影響があるため、夏バテ対策をしたい人も多いのではないでしょうか。
夏バテの原因を知って疲れにくい体をつくり、暑い夏でも仕事のパフォーマンスが下がらない男性を目指しましょう。
もくじ
夏になると体が思うように動かない…疲れが取れないのはどうして?
「夏バテだな」「夏は疲れやすい」と思うときにはどんな自覚症状がありますか?夏に疲れが取れにくい主な原因は、自律神経の乱れです。人間の体の中にある神経系は大きく「中枢神経」と「末梢神経」に分けられ、自律神経は末梢神経に分類されます。
末梢神経は、感覚や運動や生命を維持するために欠かせない神経です。その中でも、自律神経は内臓の働きをコントロールし、体温を調節したり食べ物を消化吸収してエネルギーに変換したり、睡眠を取って体や脳を休めたりするなどの役目を担っています。
夏になると室内は冷房が効いていて、屋外は暑いという温度差が激しい環境で生活することが多くなります。体温を一定に保とうと体の機能がフル稼働するので、自分が感じるよりも体力を消耗しているのです。
冷たいアイスや飲み物を頻繁に摂ると胃や腸の機能が鈍り、消化吸収にもエネルギーが必要になります。このような結果、以下のような夏バテの症状が現れるのです。
- 食欲が出ない
- だるい
- 疲れがとれにくい
- 眠りが浅い
夏に快適な生活を送っていると、知らず知らずの内に夏バテの症状を引き起こすことになりかねません。夏に疲れが取れにくいと感じるのは、無意識の内に自分の体に負担をかけているということです。
夏に疲れが取れない人におすすめ!4つの改善策とは?
以下では、夏の疲れをとるための具体的な方法を紹介していきます。夏の暑さはそれだけで人間の体力を消耗させるので、気づかない内に夏バテの症状が出ることも少なくありません。意識的に行うことで夏の暑さにも強く、疲れにくい体をつくることができます。
夏には水分補給をたっぷりと!1日に1.2リットル以上は必要!
人間の体は約6割が水分でできています。栄養素や酸素を運んだり老廃物を体の外に出したり、体温を調節したりする機能にはすべて水分が使われており、生きる上で欠かせない存在です。
食事や飲み物から水分を摂りますが、唾液・胃液・血液をつくったり尿や汗などを排出したり、人間の体は1日で2.5Lもの水分を摂取・排出しているのです。これを踏まえて体内を水分60%に保とうとすると、最低でも1.2Lの水分補給が必要になります。
日常的にお茶やコーヒーを飲む人が多いですが、コーヒーやお茶に含まれるカフェインは利尿作用があるため、飲んだ分はほとんど排泄されてしまうのです。1日に1.2Lの水を飲むのは、意識しないと難しいのではないでしょうか。
このようなことからも、自分が意識している以上に体は水分を必要としているということです。脳の80%以上は水分なので、体の水分が不足するとめまいや吐き気などの初期症状が真っ先に現れます。症状が出たときには脱水症状が始まっているので、意識的にこまめに水分を摂りましょう。
夏の疲れが取れない人は食生活を改善!おすすめメニュー
夏に疲れやすくなったり疲れが取れなかったりするのは、食欲不振によってエネルギー不足に陥ることが原因のひとつです。冷たいものを取り続けると胃に負担がかかったり、糖分によってお腹が空きにくくなったりします。
食欲が落ちる上に暑さで体力を消耗しやすいので、疲れやすくなったり疲れが取れにくくなったりするのです。夏にはビタミンやミネラルを豊富に含んだ食材を多く摂りましょう。特に、まぐろの赤身や豚肉などで良質なたんぱく質を摂るのがおすすめです。
ビタミン類やミネラルが豊富な夏野菜と一緒に、まぐろのカルパッチョや豚肉の冷製しゃぶしゃぶにすれば、食欲が落ちたときにも食べやすいですよ。また、体の水分が不足しやすく血液がドロドロになりやすいので、生の玉ねぎを入れるのもおすすめです。
にんにくは、滋養強壮やスタミナをつけるのに効果がある「アリシン」が豊富です。ニオイの元でもあるので避ける人も多いかもしれませんが、加熱しすぎず食べすぎない程度の量をすりおろしやみじん切りで食べると効果があります。
エアコンの温度調節が鍵!就寝中はタイマーを使用する
就寝時に気をつけたいのは、寝ている間に部屋の温度差をできるだけなくすことです。寝ている間は副交感神経が働いて、脳を休めたりリラックスしたりして疲れを回復させます。しかし、暑すぎたり寒すぎたりすることで体温調節をはじめると、体の機能が活発になる交感神経が働き、体が休まらなくなるのです。
体温を調節するためにはエネルギーが必要なので、寝ているときに暑すぎたり寒すぎたりすると、体力を消耗して疲れが取れにくくなります。結果的に眠りが浅くなったり、疲れやすくなったりなど、夏バテの症状が出るのです。
寝るときにはエアコンのタイマー機能を使って、寝室の温度が一定になるように工夫しましょう。設定温度は27~28度が目安で、肌触りのよい寝具を使うことで睡眠の質をあげることもできます。
夏場の睡眠時は、冬よりもパジャマや寝具で寝心地を調節したり寝室の温度を一定に保ったりすることで、疲れやすい体をしっかりと休めましょう。
毎日の適度な運動で発汗能力を高めておくことが大事
筋肉を鍛えないと運動能力が落ちるように、汗をかかない生活を送っていると「汗腺」の働きが鈍くなります。年齢とともに汗がベタつくのは、汗腺の働きが弱まって、塩分などのミネラルが汗と一緒に過剰に排出されてしまうからです。
ミネラルを含んだ汗は、ベタついて臭うだけでなく乾きにくいので、体温調節としてうまく機能しません。ミネラルが余計に排出されることで、体の運動機能や免疫機能などのエネルギーが不足してしまうのです。
加齢に加えて運動不足によっても、汗腺の働きは弱まります。毎日少しずつ運動することで汗をかき、汗腺の機能を衰えないように鍛えることで夏バテの予防になるのです。発汗機能を高めて、汗による体温調節機能をうまく働かせるための準備をしましょう。
夏に起こりやすい熱中症にも注意!めまいや立ちくらみがサイン
日本の多くの職場では、冷房を完備しているため快適に働けます。しかし、冷房に慣れるということは、体温を調節する機能が知らない内に低下しているということ。体温調節の機能が弱まっているので、熱中症を引き起こしやすくなります。
冷房が完備されていても、省エネの影響で温度が高めに設定されていることも少なくありません。このような状況は、脱水症状のリスクを上げています。炎天下で働く人はもちろん、快適なオフィスで働く人にも脱水症状の危険性があるのです。
熱中症は初期~重度まで症状が分かれており、初期症状としてめまいや立ちくらみ、筋肉痛や足がつるなどの症状が現れます。体の中で水分が最も多い脳から症状が出始めるのです。初期症状を自覚してからでは、すでに脱水症状は進行しています。
熱中症の症状が出た場合は、涼しく風通しの良い場所に移動して安静にしたり、経口補水液などの吸収が早い水分を摂ったりましょう。無理して仕事を続けることのないようにしてください。このような症状が出ないようにするには、日頃から栄養のある食事を摂ったり睡眠をしっかりとったりなどの自己管理に加え、意識して水分補給することが大切です。
まとめ
夏に疲れがとれない、疲れやすい、元気がないといった症状はすでに夏バテの始まりです。このような症状が出てしまうと、仕事へのやる気や集中力が下がったり成果が出なかったり、いいことはありません。
水分補給を意識的に行うことは、お金や時間をかけずにすぐに実践できます。熱バテは熱中症を招きやすいので、症状が出る前に予防をすることが大切です。
夏に疲れがとれないといった症状は、何気ない習慣が原因で起こります。少しずつ意識を変えて体調を整え、仕事のパフォーマンスアップにつなげましょう。