自分自身の性格を分析するときに、直したいという性格で多いものが「せっかちな性格」です。また自分では普段はあまり感じずに、何気なく行っていることですが、周囲の人から「かなりせっかちな性格」とよく言われる、というケースもありますね。
今回は、せっかちな自分の性格や行動を直すためには、どのように過ごしていけばよいのかについて詳しく解説していきます。すぐにでも始められる対策もありますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
もくじ
全てを期限内にやろうとせずに数を絞って集中する
最初に挙げる有効な対策方法ですが、「全て完璧に期間内にやろうとせずに、最低限のことに絞り込んで集中する」ということです。せっかちな性格の人というのは、どうしても「全部急ぎでやらなくては」という風に前倒しで全て早めにやろうと自分を追い込む傾向があります。これが自分だけのことであればよいのですが、一緒の業務をしている人まで巻き込んで、自分のペースに合わせさせようとすると「せっかちな性格だ」と評価されることになります。
もちろん全て完璧にトラブルもなく、スケジュール通りに仕事がはかどれば全く問題にはなりません。しかし心配し過ぎることで焦って仕事をすることと、際限がなくなりきりがありません。今自分ができることを優先順位をつけて、2つか3つと数を限定して取り組んでみましょう。
自分が発言する前に相手の話を聞くようにする
せっかちと言われる人の特徴の一つに「人の話を最後まで聞かずに結論を急ぎたがる」というものが挙げられます。つまり、人が話している最中にも自分の中で答えを決めてしまい、勝手に答えを出してしまっているのです。それ故に相手の話を途中で遮ってしまい「つまり言いたいことはこれに違いない!」と自分で決めてしまいがちです。
このようなことは、せっかちな性格で相手を不快な思いをさせることにもなってしまいます。これを回避するためには、話を聞く機会があれば、意識的に相手の話のペースに合わせてみるということを心がけてみましょう。そして必ず相手の話を最後まで聞くということを習慣づけていく訓練をしていくことをおすすめします。
仕事以外で心がリラックスするような趣味を持つ
せっかちな性格だという人は、たいがい心に余裕がなくて常に焦っていることが多いようです。焦るがゆえに、何事も早く進めなければ気がすまない、という悪循環に陥っていると言えるでしょう。一方せっかちな人の反対の性格とは?と考えてみると、「おおらかで寛容な性格」という人が浮かんできます。
つまりせっかちな性格の人は、心をもっと落ち着かせてリラックスさせることが大切になると言えます。そこでせっかちな性格の人へアドバイスしたいことは、「仕事以外の場面では、自分の好きな趣味などで心をリラックスさせるようにする」ということです。心に余裕ができてくると、全て急いでせっかちにしていた自分を客観的に見ることができ、改善されてくるでしょう。
完璧でないから楽しめる、と発想転換をする
仕事もそうですが日常生活も含めてどんなことも、予定通りにはいかないことが多いものです。この事実をしっかりと受け止めて、大きな気持ちで受けとめてみることが大切です。予め自分で計画を立てて、その通りにしようとしても必ず例外や予想外の事が出てきて、横道にそれるということを、頭の片隅においておきましょう。
そうすると、相手が何か予定にない行動をしたときに「何かあったのかな?大丈夫だろうか?」と相手を思いやる心の余裕が生まれてきます。また、予定通りにいかない場合は、プロジェクトであればその中のメンバー同士が協力し合って何とか物事を進めようとします。このことで団結力が生まれて、新たな発見もあるかもしれません。完璧にいかなかったからこそ学べることもある、と発想を転換して楽しむ気持ちを持ってみましょう。
常に自分の思い通りにはいく訳ではないと理解する
さらに、せっかち性格の人というのは、どちらかと言うと完璧主義で、先々のことをきちんと計画していて、いろいろと考えすぎるという傾向があります。「取引先を訪問するまでに、なにかアクシデントが起こり遅刻してしまい、商談が上手くいかなくなってしまうかもしれない」などと、先のことを考えすぎるのです。そしてその結果が思わしくないと、イライラしたり不機嫌になってしまうと精神衛生上もあまり好ましくありませんね。
仕事もその他も人生においては、常に自分の思い通りに運ぶという訳ではありません。それが不可抗力のものであったり、別の理由があるかもしれません。しかし、相手が原因であってもおおらかな気持ちで理解してあげることが必要です。そうすると将来自分も失敗したときに、周囲の人が助けてくれることにも繋がります。
自分が間違えそうな箇所は確認を2度行う
せっかちな性格の人は、仕事においても一つ一つを急いでおこなっていることが多いようです。スピードアップさせることは大切ですが、間違いが多くなったり雑な仕上がりではよくありません。丁寧にかつ早く業務がこなせれば大丈夫なのですが、それでも仕事には確認もれやミスがつきものです。
せっかちな性格な人は、自分がどのような箇所でミスを重ねがちなのか、を一度過去に振り返りチェックしてみることをおすすめします。そして、過去に間違えたものと同じ仕事の場合は、強制的に確認を2度行うようにすることが大切になってきます。もし自分の目だけで不安な場合は、同じ部署の人と協力してクロスチェックをしてみることも、有効な対策になるでしょう。
意識的にワンテンポ遅いスピードで話すようにする
せっかちな性格の人の多くは早口で話しているという特徴が見られます。テンポよく早口で話すということは、頭の回転が速く脳をフル回転しているということでもあるのです。ですから早口に話すことは、必ずしも悪いこととは言えませんが、せっかちな性格を直すという観点では改善する必要が出てきます。
せっかち且つ早口であるという人は、意識的に話すペースとゆっくりと変えてみましょう。文と文の間に、一呼吸おいて話すこともおすすめします。ゆっくり話す人は、おっとりとした性格に見られ、周りからは好印象を持たれる話し方なのです。このように話すペースを変えるだけで、不思議と心も落ち着き、せっかちで落ち着きがない性格も徐々に改善されてきます。
相手の行動ペースを理解して、まずは合わせてみる
せっかちな人は、大方は相手の人の話や行動のペースに合わせることが苦手と言われます。相手に合わせるくらいなら自分一人で行動したほうがいい、という風に気がついたら一人で行動していた、というパターンに陥りがちです。そしてその行動が自己中心的だと周りから見られてしまうかもしれません。
このように自らが相手のペースに合わせられない、と悩むせっかちな人はまずは考え方から変えていくことが重要です。自分だけではなく相手にも相手のペースがある、という事実を理解するようにしてみましょう。そして最初は毎回できなくても、相手のペースに少しずつ合わせる努力をしていくと、なんだかせかせかしていた自分が馬鹿らしく思えることもあるのです。
まとめ
今回は「せっかちな性格を直す」ということに焦点をあてて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。生まれながらにしてせっかちな性格である、という人はほとんどいません。この「せっかち」は
生活習慣や考え方の習慣・クセから徐々に形成されてきたと言えるのです。そして自分自身がせっかちであり、直したいと悩んでいる人はそのせかせかした生き方が、辛くなったり不都合が生じているから改善したいと思っていると予測されます。
せっかちな性格は一日にして直る、ということではありません。普段から少しずつ行動の中でできることを取り入れて習慣化していくことが大切なのです。せっかちな自分とはお別れしたら、今まで見えなかった世の中のことが見えてくる可能性があります。ぜひ頑張って行動してみましょう。