一時は大きな社会問題と化していたニート。
しかし、そんなニートはやむを得ずニートになった方が非常に多く、彼らの社会復帰は国を挙げてサポートすべき事柄であることもかなり広く知れ渡るようになりました。そしてニートとされる人達自身も自分の可能性について考え社会復帰に向けて動き出す人、すでに行動している人も多く見受けられます。
今回はそんな社会復帰の方法のなかでもニートが特に注目しているという農業についてご紹介していきます。ニートと農業の相関性やメリットについて知りたいという方はぜひご覧ください。
もくじ
今がチャンス!農業を始める20代男性が急増している
現在、「20代男性ニートが農業に注目し、実際に始める方が急増している」ことをご存知でしょうか。
それは農業自体がニートの方が懸念する学歴に左右されないことも関係しているでしょう。やはりニートというと学歴面に不安を感じている方が多く、まだまだ就職時に学歴を見る日本社会にとっては、それが足枷になっていることも事実です。
また、その他にも農業を取り巻く国からのサポートやその魅力がニートを農業に呼び込んでいる理由になっています。どんな仕事も大変なものであることに変わりはありませんが、農業においてはニートにも間口が広く始めやすい仕事といえるのかもしれません。
ニートを卒業して農業を始めよう!知っておきたい5つのメリットとは?
ニートを卒業するために農業を始める方が増えているのはすでにお話させていただいた通りです。
それでは実際にそのような方達が農業のどんな点にメリットを見出し、農業を始めたのかについてじっくりと見ていきましょう。
農業はその担い手が減少傾向にあることが危惧されており、国もかなり手厚いサポートを行うようになりました。そのサポートがあれば、元手がなくとも農業を始めることは可能だといえるでしょう。
今までご存知ではなかったものもたくさんあると思いますが、ぜひそのなかからご自身が「これは良い」と思えるものを見つけていただけると幸いです。
年間150万円(最長2年)の給付金が研修のための資金に使える
現在農業においてがその担い手育成のために「農業次世代人材投資事業(準備型)」という制度が存在しています。これは農業次世代人材投資事業(旧青年就農給付金)と呼ばれる事業に基づく給付金制度であり、就農に向けた技術の習得のための研修を受ける場合に、年間150万円の給付金を2年間受け取れるというものです。
農業はその技術の習得までに時間もお金もかかりますから、このような給付金制度はとてもありがたいものでしょう。対象も45歳未満ということで、ニートを含めた若者を対象とした制度であることがわかります。
この制度を使えば初期投資にかかるお金の不安もかなり和らぐのではないでしょうか。使える制度は使っておくに越したことはありませんし、何よりも良いスタートダッシュを切れることは新しいチャレンジをする上でとても重要なことでしょう。
就農後も年間150万円(最長5年)の給付金がもらえる
前項で紹介した農業次世代人材投資事業による給付金制度には、「準備型」のものに加えて「経営開始型」というものも存在しています。こちらは45歳未満で独立・自営就農する場合に年間最大150万円の給付金を最長で5年間受け取れるというものです。
初期投資にお金がかかることはもちろん、就農当初の利益を見込むことが難しい農業において最長5年間も受け取れる給付金制度の価値は非常に高いといえるでしょう。
こうした給付金制度を上手く活用しながら農業に参入していくことが重要で、そうした制度を調べること、給付金制度の対象となるための労力は惜しまないようにしましょう。
農業のインターンシップを利用すれば無料で研修できる
農業における知識や技術を習得するためには、普通の会社などと同様にインターンシップへの参加がおすすめでしょう。
現在は様々な企業・団体が農業を支援するために無料で参加可能なインターンシップを実施・告知しており、実際に多くの若者が参加しています。そのなかから実際に農業の分野にチャレンジする人もいれば、そのインターンシップを通じて農業に関連する様々な仕事に興味を持てるようになる人も増えています。
募集自体はインターネット上で検索をかけるだけでもたくさんの情報が出てきますし、「全国新規就農相談センター」などが仲介しているものからも参加するものを選ぶことも可能でしょう。
年収は安定すると200万円から300万円くらいが一般的
農業は安定すると「200~300万円」くらいの年収を得ることが可能です。
もっともこれは耕作面積や生産する作物によってもその金額はかなり変わってきますが、一般的な金額はそれくらいを見積もっておきましょう。この金額は少ないか多いかは人によって違うかと思いますが、ニートだった方にとってはとても大きい金額といえそうです。
また、自分で作った作物は売りに出すだけではなく、自分で消費することも可能です。そのため、食費などの出費を減らすこともできるでしょう。
農業を始めるにあたってはその収入以外のメリットにも注目する必要があります。
働く時間や仕事内容をすべてを自己管理できる!
収入以外のメリットに関していえば、「働く時間や仕事内容を自己管理」できるのも大きなメリットといえます。こうしたスケジュールの管理は一般企業だと自分で決めることは難しいです。
常に自分の会社側や取引先、毎日課せられるノルマによって、自分の意図しない就労時間や仕事内容を余儀なくされることがほとんどなのではないでしょうか。しかし、農業はそういったことはありません。
もちろん、作物の成長や自然現象への対応は求められますが、そうした仕事は人間が相手ではないため、気持ち的にも幾らか余裕があるのではないでしょうか。農業の形に明確な正解はありませんし、他の農家の方を参考にしつつも自分の形を追い求めることが可能でしょう。
農業で実現可能になるライフスタイルとは?
農業で実現可能になるのは何もニートからの脱却のみだけではありません。本当にメリットとして見据えるべきは、ニートを脱却したその先にあるのではないでしょうか。それが自分なりのライフスタイルです。
農業をする人には農業だからこそ実現できるライフスタイルがあり、そのライフスタイルが長い人生を実りあるものにしてくれる可能も非常に高いです。ライフスタイルは職業選択によって大きく左右されるものなのですから。
ニートの方はもちろんのこと、現在のライフスタイルに満足できていない方も、農業のそうしたメリットに目を向けてみると良いのではないでしょうか。
閑散期には長期休暇を取って旅行などが楽しめる
農業は1年周期で仕事を行っていくことが普通ですが、その1年のなかでは比較的仕事の少ない閑散期というものが訪れます。この「閑散期に長期休暇を取って旅行などが楽しめる」というのも農業ならではのライフスタイルといえるのではないでしょうか。
数週間~1カ月以上の休みも見込めるため、国内旅行のみならず海外旅行に行ったり、複数回旅行に行ったりすることも可能でしょう。
このような休み方は、一般企業会社員には通常はできないものです。もっとも、繁忙期は忙しい日々が続くことも予想されますが、閑散期のこうした楽しみを心待ちにしながら働くというのも良いものではないでしょうか。
夢の田舎暮らしができる!自然とともに生きる日々
農業を行う場所というと、やはり都市部よりも田舎であることが多いです。田舎暮らしに対して閉塞感や不便さを感じる方もいらっしゃるのかもしれませんが、慣れさえすればそうしたデメリットを感じることは減っていくでしょうし、むしろ「自然とともに生きられる」といったことへの開放感や生き甲斐を感じることの方が多くなってくることでしょう。田舎には田舎にしかない魅力が必ずあるのです。
特にこれまで家にこもりがちだったはずのニートにとっては、そうした自然は新鮮であり、自分を活発にさせる上でも効果的といえるでしょう。鮮やかな緑、心地の良い空気をたっぷりと吸い、気持ちの良い毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
学歴に左右されない農業は、今やニートからの注目を集める人気の仕事になりつつあります。その担い手育成のためにも「年間150万円の給付金制度」や「無料のインターンシップ」なども行われており、新しく農業に取り組もうとする若者に対しの門戸も広いといえるのでしょう。
初期投資のお金を心配する方はぜひこうした制度をご活用の上、農業を検討・開始されてみてはいかがでしょうか。最初のハードルが下がるだけでも、農業はかなり身近なものに感じられるはずです。
また、農業を仕事にした場合、「閑散期に長期休暇が取れる」ことや、「田舎で自然とともに生きられる」といったライフスタイルにかかわる面でのメリットも受けられるでしょう。こうしたメリットにより今までの自分よりも伸び伸びと自由に生きられることも可能になるはずです。
長い人生なのですから、仕事の内容はもちろんのこと、その仕事がもたらすライフスタイルについても考慮することが重要です。そしてその仕事に農業という選択肢をぜひ加えてみてください。