職場の悩み

あなたは理解している?リーダーシップとマネジメントの違いとこれから

仕事などで管理を行う人たちに求められる能力にリーダーシップとマネジメントがあります。これら二つの言葉の指す意味は似ているようで異なります。このリーダーシップとマネジメントの意味の違いですが、例えば総理大臣にはマネジメントが得意な政治家になって欲しいでしょうか?それとも強いリーダーシップを発揮する政治家でしょうか?日本では以前より外国に対してはっきりものが言え、国民を引っ張ってくれる強いリーダーシップを持った総理大臣が待望されています。今回はこのリーダーシップとマネジメントの違いについて書いてみます。

リーダーシップとマネジメントの違いとはここ

リーダーシップとマネジメントの違いを簡単にサッカーで例えてみますと、リーダーシップは相手陣地に攻め込み点を取る攻撃と言えます。一方、マネジメントは点を取られないようにする守備にあたります。守備陣は攻撃陣が攻撃しやすいようにフィールドの適切な位置に配置するまでボールを回しながら時間を稼ぎ、タイミングを見て司令塔にボールを渡すことで攻撃が始まります。攻撃側は適切な守備のマネジメントがあると安心して攻撃に専念できますので高い攻撃力を発揮します。一方の守備は攻撃のリーダーシップに期待して守備に専念し、鉄壁の守りを敷きます。

この時リーダーは相手チームの守備の弱点などを見つけ出しながら攻撃の方向性を示し、マネジメント側はこの戦術を成功させるために後方から細かい指示を出し共通の得点する、という目標に向かって突き進みます。このリーダーシップとマネジメントが車の両輪の如く噛みあうと、非常に強いチームとなり得ます。一方で、逆に考えてみると点が取れないと強いリーダーシップとは思われず、点を取られるといいマネジメントとは言えない、ということにもなります。

リーダーシップとは具体的にはどのような能力?

サッカーの例では、リーダーシップは得点という目標に向かってチームを鼓舞し導く能力です。仕事でも同様に、様々な意見を持つ部下たちを一つにまとめ上げて方向性を示すことでより高い能力を発揮させ維持させます。もちろん時代とともに有能なリーダー像は変化していきます。例えば一昔前の部下たちを怒鳴り威圧し仕事に駆り立てるような鬼軍曹タイプのリーダーは現在ではパワーハラスメントとなってしまう恐れがあるので、よりスマートなリーダーが求められています。

特に部下の心のやる気のスイッチをオンすることが出来るリーダーは非常に高いリーダーシップを持っています。部下がやりたい、この目標を達成したいと自発的に思えばしめたもので、目標達成後の部下との人間関係も良好に保てる場合が多いです。もちろん、部下たちは様々なことから守ってもらえることを期待しています。よく仕事のミスなどにより他部署からクレームがありますが、この時リーダーがミスをした部下を他部署の社員と一緒に攻めるもしくは見て見ぬふりをすると部下は意気消沈してしまい信頼関係は崩れ、最悪リーダーを信用して仕事ができなくなってしまいます。これはリーダーが部下を守っていないから起こってしまいます。

リーダーは攻める、ということが盛んに強調されがちですが、いいリーダーは部下を守るものでもあるのです。昭和の大物政治家と言っても過言ではありませんが、第64・65代内閣総理大臣の田中角栄氏の名言に、「責任はワシがとる。」があります。これは言うことは簡単ですが、実際は非常に重い言葉です。この言葉を言えるリーダー、そしてこの言葉を聞いて奮起して働いてくれる部下たち、これがいいリーダーと部下との一つの形かもしれませんね。

マネジメントとはどのような能力でリーダーシップとの違いは?

マネジメントは目標を達成するために集団の維持管理を行います。このために、組織を徹底的に分析して目標達成に必要な要素を抽出します。何が足りずに必要なのか、強化する点はここでいいのか、人員の配置は適切か、など様々な視点を持ち最適な状態へと変えていきその状態を維持します。リーダーシップとの違いはサッカーで言うと攻撃ではなく守備であるということになります。リーダーはその方向性やビジョンは未来を見据えるべきでありますが、一方のマネージャーはより現実主義者が望まれます。

つまり、現実を見ないと足元がおろそかになり、企業の崩壊を許してしまう一因ともなりかねません。そして、リーダーの思い描く未来を限られた社内のリソースで実現するためにはどうすればいいか、期間や投資額、責任の帰属などを細かく管理して縁の下の力持ちのようにプロジェクトをマネジメントします。プロジェクトが計画通りに進行しているか常に確認し、足りない部分は補い、オーケストラの指揮者のように各部署の歩調を合わせて目標を達成させていくのです。出来るだけ無駄を省き、最小限の投資で最大限の利益を上げるための下地を整える、これが良いマネージャーの条件の一つとなります。

企業で求められるリーダーシップとマネジメント

リーダーシップとマネジメントは企業の成長段階において違い、そのバランスが大切になります。例えば、創業直後では事業の拡大が必要ですので強いリーダーシップが必要になります。しかし、ある程度事業が拡大しその業界内ではそれ以上シェアが望めない場合はその状況を悪化させないように維持管理が必要になりマネジメント能力の高い人材が求められます。この場合はもはや強いリーダーシップは必要ないのではないか?という疑問が出てきますがそんなことはありません。現状維持ではやがて衰退していくのは競争社会である今の世の中では自明でありますので、多くの会社は別なビジネスを展開しています。つまり新たなビジネスにかじを切る時に強いリーダーシップを持った人材が必要なのです。

企業ではリーダーシップとマネジメントのどちらがいいと言う話ではありません。リーダーばかりだと船頭多く舟山に登る、となってしまい、逆にマネジメントが得意な人ばかりだと杓子定規で保守的になってしまう印象を持ちます。組織においては様々な人材がバランスよく所属していると言うことが大切です。強力なリーダーとそれを支える優秀なマネジメントの組み合わせが理想であり、ご自身の会社の状況を見て、強いリーダーが存在する場合はよりマネジメントに徹し、リーダー不在ですと自分が強いリーダーとなれるように努力することも大切だと思います。

日本ではリーダーシップとマネジメントのどちらがより望まれるか?

日本ではどちらかというと個性が生かせない社会であると言われており、強いリーダーが出てこないとも言われています。日本の総理大臣を見ても西暦2000年前後は一年程で次々と変わってしまっており強いリーダーとは言い難い時代でした。今ではバブル崩壊後から失われた20年と言われており、デフレを脱却できずに厳しい後退の時代となってしまいました。この時代に仕事をしていたビジネスマンの方々は就職氷河時代に円高、株安、非正規雇用など様々な苦境を目にした、もしくはご自身が経験されたと思います。

この時代には誰もが日本に強いリーダーが必要だと考えていたと思います。過去を見てみると日本には強いリーダーが必要とされる場合が多かったです。政治においても企業においても、革新的な強いリーダーが望まれていると感じます。日本の進む道を明確に示し、国民に分かりやすく説明して自ら先頭に立って目標に向かって突き進みます。特に、日本の場合は政治的な失点よりも政治家の周囲のゴシップなどが強調される傾向が強いので、これらのゴシップにより支持率が下がり、残念なことにリーダーシップが発揮できずに退陣してしまうということもしばしばですね。

まとめ

中国春秋戦国時代の兵法家である孫子は、敵を知り己を知れば百戦危うからず、と書き記しています。ちょうどそろそろ管理職が見えてきたころの方々には、自分がどちらに向いていてどのように部下を導いていこうか考えていることと思います。ご自身の能力を知り、リーダーとしての能力を磨くのか、よりマネジメント能力を高くするのか悩むかもしれません。良いリーダーは高い人間性を持っていること大切になりますが、これは生まれつきリーダーの資質を持っている場合があると感じることが多いです。マネジメントも生まれつき細かく管理することが得意な方の方が向いていると思います。自分の資質を知り、組織が必要としているポジションを知って自分に合った場所に納まることが大切ですね。

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