私達は生きていく上で、何らかの夢や目標を抱きながら生きています。「今はやりたいことがわからない」という方でも、「若い頃はやりたいことがあった」という方もいるでしょう。ただ、現在はその若い方の間でもやりたいことがわからないという方は大勢います。今回はそういった方のために目標の見つけ方に関するお話をさせていただこうと思います。夢とまではいかなくても、目標なら簡単に見つけられるようになるかもしれませんし、その目標を足がかりに夢に近付くこともできるはずです。ぜひご覧ください。
もくじ
自分がやりたいことはどうしてわからなくなった?
それでは目標の見つけ方をご紹介する前に、「私達はどうしてやりたいことがわからないのか、わからなくなったのか」を考えてみたいと思います。今現在目標がない方はもちろん、うっすらと目標がある方にもためになる話となりますのでぜひご覧ください。ここで紹介するやりたいことがわからなくなった理由は、後に紹介するやりたいことを見つける方法に通じてくる部分になりますので、ぜひご覧ください。「なぜやりたいことがわからないのかということ自体がわからなくて辛い」という方には特に必見の内容となっています。
あまりにも高い目標を設定して気後れしたから
人生では常に大小様々な目標を設定しながら生きていくものですが、その過程においてあまりにも大きな目標、つまり「夢」と呼ばれるものをかなり高い水準で設定してしまうと、私達の多くは気後れしてしまう傾向にあります。小さな頃は絶対になってやろうと思っていた宇宙飛行士やアイドルの夢、世界の危険地帯を渡り歩く冒険家などの夢。これらは歳を重ねるに連れて、「選ばれた人間にしかなることができない狭い門」という事実に気付く時がやってきます。
もちろん、努力すればなれない可能性はゼロというわけではありません。しかし、私達はこのような大きな目標を前にすると「どうせダメな可能性のほうが高い」、「ダメだった時のリスクが怖い」というある意味大人の思考になってしまい、目標を追いかけ続けることに気後れしてしまうのです。気後れしているうちにも時間は刻々と流れ、「今から目指してもダメだろうな…」となり、そのやりたかったことは萎んでいくのです。
こういった経験は我々の多くが経験していることかもしれません。ギリギリまでやりたいことを追い続けた方でも、成功するのはほんの一握りであるがゆえに、高い目標の設定をはばかる人は一定数います。
周りと合わせていたら無難がベストになってしまったから
前述した高い目標への気後れを継続してしまうと、私達は「周りに合わせるのが無難だ」ということを考え始めます。進学、受験、就職、結婚といった人生のステップにおいても、世間の多くが選ぶ選択肢をとることを至上とし、その選択に抗うという考えを間違ったことだと考える方も出てきます。こういった考えを継続していくことで、私達はさらにやりたいことに向けて頑張る努力ややりたいことを何だったのか考えることすら忘れていくのです。
もちろん無難な選択が悪いわけではありませんし、「無難であることがこの上ない幸せだ」という方もいらっしゃるでしょう。その考え方自体は間違いなどではありません。しかし、その無難の基盤となっていたものが揺らいでしまった時や失われてしまった時の人間は弱いものです。「これからどうしよう」、「自分が本当にやりたかったことは何だったのだろう」ということに悩み始めるのです。定年退職後に家で時間を持て余してしまう男性がその典型かもしれませんね。
くどういようですが周りに合わせることは悪いことではありません。しかし、その基盤が失われるかもしれないことを忘れずにいること。周りに合わせて無難な選択肢を取り続けることで、やりたかったことがわからなくなる危険性があることは認識しておいた方が良さそうです。
やりたかったことを阻む理由を見つけてしまったから
自分が心からやりたかった目標や夢がある人は本当に強いです。その目標に向けてあらゆることに一生懸命になることができ、その時のパフォーマンスには目を見張るものがあります。しかし、その努力にも時折限界がきて、足を止めてしまうことがあります。その時、「やりたかったことを阻む理由を見つけて努力するのを辞めてしまう」ことでやりたかったことへの道筋が失われます。代表的な理由としては「時間がないから」、「お金とツテがないと始められないことだから」、「生きていくために仕事をしなくちゃいけないから」などでしょう。
こうした努力するのを辞める理由を探すことは、我々人間の誰しもが持つ弱さです。先程も申し上げた通り、どれだけ強い人にもこうした弱さは出てきます。しかし、この理由探しが脳裏をちらついた時にそれを払いのけ打ち勝てるか、負けしまうかで、両者の思考には大きな差ができます。言わずもがな打ち勝てる方は目標を達成するばかりか次の目標を探すことにも得意となり、負けてしまった方は目標に敗れてやりたかったことを見つけることも不得意になっていきます。
やりたいことや目標を見つけるための方法とは?
それでは、やりたかったことがわからない方のための目標の見つけ方をお話させていただきます。上述させていただいた、やりたかったことや目標がわからなくなった理由を踏まえながらご紹介していきます。いずれの方法も今すぐに始められるものを厳選させていただきました。一見すると「めんどくさそう」と思われるような方法でも、実践して続けることあるいは意識し続けることで、段々と考え方は変わってきます。そしていずれはやりたかったことを見つけるための思考が育ってきます。
あらゆる世間体に縛られずに考える時間を用意する
1日の時間のうち、「世間体に縛られずに考える時間を用意する」ことを試してみましょう。この時考えるのは「自分がやりたかったこと、興味のあることは何なのだろうか」ということですが、世間体に縛られないことが大前提です。そのやりたかったことを実行するための時間・費用・ツテや、それによって得られる名声・収入といった世間体に縛られずに考えるのです。これはもはや妄想に近いかもしれませんね。
すでにご紹介した通り、私達はやりたいことがあったとしてもそれに伴う周囲の価値観や評価を気にしがちです。こうした世間体がやりたいことを考えることすら邪魔しているので、その世間体をなかったものにするというわけです。もちろん、最初は「考えたところで何も思い浮かない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、世間体を無視して考えてみることを続けていると、新たなアイディアに気付く可能性も高くなっていきます。
今まで難しいと感じていたことでも道が開ける可能性がありますし、意志を固めることにもつながってきます。そして意志が固まったところで、それを実行するための手段を考えれば良いのです。
人生でやりたいことをto doリスト化して優先順位をつけてみる
上述した世間体を無視することを踏まえた上で、「人生でやりたいことをto doリスト化してみる」ということを試してみましょう。どれだけ小さな目標でも大きな目標でもかまいません。とにかくたくさんリストアップしてみましょう。そしてリストアップしたものを自分でじっくりと観察した上でto doリスト化するのです。この時「やるべきこと」というリストに加えて「やりたいこと」というリストも作ります。そしてやるべきこととやりたいことが重なった目標こそが、あなたの人生において本当にやりたいことであり、やる価値がある目標なのではないでしょうか。
こうしたリストは完成次第、目のつくところに貼っておきましょう。そして日々リストを眺めることで意志を高めたり、目標達成に向けた行程を設定したりします。後はそれに向かって前進を続けていくだけです。負けそうになる時もこのリストを眺めて、決意を新たにしたり、方向を上手く調整したりしていきましょう。遠回りすることがあったとしても、このリストを参考に努力を続けていく限り、あなたは確実に自分がやりたかったことに近付いていけるはずです。
人と話すことできっかけとパワーを手に入れよう
どうしてもやりたかったことがわからない方や、やりたかったことに対する努力を辞めてしまいそうな時には、「人と話す」ということを絶えず行うようにしましょう。この時話す相手は、自分がやりたいことに関連する世界の方でも良いですし、全くその世界とは無関係の方でも構いません。大切なのは「何か頑張っている」ことだけです。そういった方と話すことは目指している目標が違ったとしても、必ず大きなパワーやヒントをもらえるはずですし、自分でも思ってもみなかった目標と出会える機会を産んでくれます。
また、1人でやりたいことは何なのだろうと考え続けることはストレスにもなり、考えも凝り固まり答えが出にくくなっていきます。そんな時こそ人と話すことを大切にしましょう。幸いなことに現在は情報を発信するツールが増えていきました。様々なコミュニティが各々情報を発信していたり、交流会などを開いていたりします。このようなコミュニティに参加することでも私達はやりたいことを見つけるためのきっかけを手に入れることができるはずです。情報誌、インターネットのブログや掲示板、SNSなどをチェックしてみましょう。
やりたいこと探しに貪欲であることの尊さ
今回ご紹介した方法を続けていくことは、やりたいことを見つけるための道筋となることは確かで、やりたいことに対するワクワクやドキドキを感じるようになる方も多いはずです。その一方でやはりやりたいことが見つからないことにストレスを感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、それは「悪いことではなく普通のこと」という事実を忘れないでください。私達は誰もが自分のやりたいことややるべきことに悩みながら生きています。
傍から見るとやりたいことを見つけて第一線で活躍されている方にも悩んだ過去はあるはずで、現在進行形で悩みにぶつかっている方もいらっしゃいます。その悩みを解消して邁進するのも人生、その悩みを修正して妥協するのも人生、諦めてしまうのもまた人生です。長い人生においては、やりたいことが見つかることも見つからないこともあって当然です。そのやりたかったことが達成できることも達成できないことがあっても当然です。それでもどうか自分を責めることなく、「次のやりたいこと探しに向かって貪欲でいられるかどうか」ということを大切にしていただけたらと思います。
やりたいことを探す癖をつけて人生を有意義に
やりたいことが見つからない時は、「世間体を取り払い考える時間を作ること」、「やりたいことのto doリストを作ること」、「人と話してパワーを得ること」が大切です。たとえやりたいことが見つからなくてもそれは決して悪いことなどではなく、誰もが抱えている悩みですから安心してください。ただ、やりたいこと探しに貪欲でいられるかどうかが、人生を有意義にするポイントになりますから、やりたいことは何なのかを考え続ける癖はつけるようにしましょう。やりたいことが見つかり、それに向かって努力する時の人間は輝いて見えますよ。
どんな世界の成功者も時分がやりたいことが見つからずに、同じように悩んだ過去があるはずです。あなたのやりたいことが見つからないという葛藤は普通のことです。ただ、そこで足を止めないことが大切なのです。