女性活躍推進法が成立してから、女性が社会で活躍する機会が増えつつありますが、そのなかで、いまだに男尊女卑の傾向が残る会社が数多くあります。
あなたの職場でも、「男尊女卑がある」と感じることはありませんか?もし男尊女卑を感じるのであれば、転職を考える必要があるかもしれません。
世間では女性の活躍が叫ばれていますが、業界や職業によって制度の進み方や女性に対する考え方が異なるようです。もしあなたが転職を考えていれば、その点も正しく理解したうえで転職先を検討する必要があります。
そこでこの記事では、男尊女卑のない業界や職業について紹介していきます。
もくじ
7割の女性は職場で男尊女卑があると感じている!
女性の活躍が叫ばれている現代で、いまだに男尊女卑の傾向がある会社が数多くあるようです。約7割の働く女性が「職場で男尊女卑があると感じる」と答えているデータもあり、世間的には女性の働きやすい環境が整っているとは言いにくいのが現状です。
職場での対応の違いや管理職の比率などの問題もあれば、育児休暇などの体制も整っていない職場もあります。ほかにも、給与面での違いや差別的な発言など、問題は山積み。
いまだにお茶汲みや電話応対、清掃などの仕事が割り当てられる職場もあり、「会社でバリバリ活躍したい!」と考えている女性にとっては、働きやすい環境とは言えない職場があるようです。
男尊女卑といえば、いわゆる昭和的な考え方といえるでしょう。その時代と価値観が大きく異なる現代において、男尊女卑の考え方を当てはめるのは正しくないでしょう。
30代女性必見!男尊女卑のない業界や職業とは?
もしあなたが「男尊女卑はウンザリだ」と感じているのであれば、男尊女卑のない環境を求めて転職も考えるべきでしょう。
そのためには、男尊女卑のない業界や職業を把握したうえで転職する必要があります。男尊女卑のない業界や職種における最大の特徴は、「女性の比率が高いこと」です。
女性の比率が高いということは、すでに女性が職場で認められている証拠です。ですので、女性比率の高い職場を選ぶことをおすすめします。
そこでここからは、男尊女卑のない業界や職業を紹介していきます。
広報PR・企業のイメージを上げる仕事で女性が活躍!
企業イメージを上げる仕事である、“広報”は業界によって男尊女卑もなく、女性が活躍しやすい職業といえるでしょう。会社の商材が女性向けのものであれば、女性社員が広報を務めるケースが多いようです。
広報といっても、社内広報と社外広報の2種類があります。自社の魅力や取り組みを伝えるという点は共通して言えますが、伝える対象が「社内なのか、社外なのか?」という違いがあります。
ただ、広報は入社後すぐに就けないケースも多いようです。自社のことをアピールする仕事柄、自社のことを誰よりも知っておく必要があります。広報とは、たくさんの知識を持ったうえで「自社の魅力をどう伝えていくのか?」を考え抜く仕事です。
作業療法士・女性の割合が約9割の国家資格
作業療法士は、多くの女性が活躍しており、男尊女卑もなく女性が働きやすい職業といえます。作業療法士とは、障がいのある人たちが快適に生きていけるように、行動やリハビリのサポートを行う仕事です。
また、作業療法士になるためには国家資格の取得が必要になります。国家資格を取得することは、自身のスキルアップにもつながるでしょう。
作業療法士の活躍の場は、老人保健施設や障がい者施設など。少子高齢化の影響もあり、作業療法士はここ数年需要が年々上がってきている職業です。
ただ、作業療法士になるためには、専門学校などに入学・卒業したうえで国家資格を取得する必要があります。もちろんどの職業でも同じことが言えますが、転職する際は覚悟を持って取り組む必要があるでしょう。
人事・きめ細かなサービスで採用業務を統括する仕事
きめ細やかな対応や考え方が必要となる人事担当の業務も、男尊女卑がなく女性が活躍しやすい職業のひとつといえます。細かな気遣いが必要になるので、繊細な感覚を持つ女性にとっては活躍の場が多い職業といえるでしょう。
説明会でのプレゼンや希望者との面接なども、人事の担当業務。ただ人を採用するだけではなく、コミュニケーションのなかで自社の魅力や取り組みを正しく伝えつつ、自社と人材を結びつける役割を担います。
新しい人材の採用は、会社の成長において重要な業務のひとつ。もちろん大変さを感じることもあるでしょうが、強いやりがいを感じられる職業ともいえるでしょう。
もちろん、人事担当は簡単な仕事ではなく、その人の将来を含めて人を視ることが必要な職業です。今後の仕事仲間を選ぶことになるので、社内でのコミュニケーション能力も必要になります。
イベントプランナー・男女の賃金格差もなく実力の世界
イベントプランナーとは、企業の販売促進のキャンペーンや展示会などの、イベントの準備や管理を請け負う仕事です。イベントといっても種類は多種多少で、なかでもウエディングプランナーは女性に人気な職業のひとつです。
イベントプランナーは、広告代理店やイベント会社に勤めることが多いため、まずはその分野の会社に就職することになるでしょう。特定の専門知識や資格は必要ないため、未経験だと挑戦できないというわけではありません。
しかし、イベントといっても催されるには必ず“目的”があります。その目的を正しく理解したうえで、「イベントの目的を達成するために何をすれば良いのか?」と考える力はもちろん必要です。
歯科衛生士・きめ細かなサービスで女性が多い職場
先ほどもお伝えした通り、男尊女卑がない職場の特徴として「女性社員の比率が高い」ことがあります。その点において、歯科衛生士は女性社員の比率が高い職業です。
歯科衛生士とは、歯科医師の指示のもと歯科医師の補助や歯の健康のための処置などを行います。お客さんとコミュニケーションを取りつつ、安心して治療を受けてもらうのも歯科衛生士の仕事です。
歯科衛生士として働く人の中のほぼ100%が女性というデータもあり、女性にとっては、男尊女卑もなく働きやすい環境ともいえるでしょう。
しかし、歯科衛生士は専門学校などに入学・卒業したうえで国家資格を取得する必要があります。もしあなたが関係のない分野で働いていれば、ゼロから勉強をすることになるでしょう。
不公平だと感じる…未だに男尊女卑が強い仕事とは?
ここまで、男尊女卑のない仕事にスポットを当てて紹介していきました。すべての仕事に共通して言えるのが、「女性が活躍している仕事」ということです。
すでに女性が活躍している職場であれば、女性が働きやすい環境が自然と整っています。
逆に言うと、女性があまり活躍をしていない業界や職業については、男尊女卑の考え方がいまだにあるようです。もしあなたが「バリバリ仕事をしたい」と考えていれば、そのような職場は避けるべきでしょう。
製造工場・女性の収入が男性よりも低いケースが多い
製造工業での仕事は男性の比率が高く、女性が働きにくい職業といえるでしょう。たとえば、男性はモノづくりに、女性はアパレルや化粧品に興味を持つというように、男女にはどうしても興味を持つ分野の傾向に違いがあります。
そのなかで、モノづくりの分野になる製造業は男性が興味を持ちやすい業界になるため、自然と男性ばかりの採用になるのだとか。そのため職場に男性が多くなり、職場が男性重視になってしまうようです。
また、なかにはある程度の筋力が必要な仕事もあるため、採用するならば「男性>女性」というイメージが会社側にもあります。収入面においても男尊女卑の傾向が強く、女性の収入が男性よりも低いケースが多いようです。
建設業界・男性の比率が高く男尊女卑が残っている
近年、需要が増え続けている建設業界ですが、女性が働きやすい環境が整っているとは言いにくいでしょう。いまだに男性の比率がとても高く、男尊女卑の傾向があるようです。
設計・研究という分野は、どうしても男性の比率が高くなる傾向にあります。また、業務によっては建築工程の管理をする場合もあるため、女性によってはかなり困難な仕事になります。
というのも、建築工程管理のなかには、職人の補充や対応も業務に含まれます。職人といえば、まさに男社会。人によっては女性に対しての対応が厳しい人もいるので、精神的にもつらい仕事といえるでしょう。
もちろん専門的な知識が必要になるため、転職となるとかなりの労力と時間が必要です。ですから、「バリバリ仕事をしたい」と考えている女性には、あまりおすすめできない業界といえます。
まとめ
もしあなたが「男尊女卑のない職場でバリバリ働きたい」と感じていれば、すでに女性が活躍しているような業界や職種への転職をするべきです。すでに女性が活躍している職場であれば、女性が働きやすい環境が整っているでしょう。
現代では社会における女性の活躍が叫ばれており、「男性だから〇〇、女性だから〇〇」という時代は、少しずつ変わっていくはずです。実力のある女性が、男尊女卑にとらわれずに活躍する時代はそう遠い未来ではないでしょう。
もし、あなた自身が職場で実力を存分に発揮したければ、男女格差のない職場で自分の実力を試すべきです。そのためには、男尊女卑のある職場とない職場の特徴を正しく把握し、あなたの思いに合った職場を選ぶようにしましょう。