オノマトペという言葉をご存知ですか?「サラサラ」「ドカーン!」などの擬音や擬態語を表す魔法の言葉として世界中で使われています。こと日本にも様々なオノマトペがあり上手な話し方をする際のポイントになっています。
日常生活に取り入れることで、人生の質さえ変えると言われるオノマトペ。何故、これほどまでに力を持っているのでしょうか?今回はオノマトペが持つ驚きの効果やオノマトペを駆使したトークが魅力の有名人などを紹介していきます。
もくじ
物事の本質を簡潔に伝えることができるオノマトペ
オノマトペはフランス語で擬声語を意味する言葉です。擬態語や擬声語などを包括した言葉であり、情景が浮かぶようなリアルな表現をしたい時に使われる言葉になっています。
小難しく言葉を並べても人にはなかなか届かないものです。「水面に太陽の光が反射して輝いている様子は美しかったです。」という文章よりも「川の水がキラキラ光って綺麗だった。」という文章の方が分かりやすいですよね?
オノマトペはたった一言で物事の本質を伝えることができる魔法の言葉なんです。例え言葉の壁があっても、オノマトペなら相手に伝えることができるでしょう。日常会話でも、プレゼンなどのビジネスシーンでもオノマトペの持つ力は非常に大きいんですね。
日本語にはオノマトペが5000種類以上もある!
各国で用いられているオノマトペですが、日本には実に5000種類以上のオノマトペが存在しています。英語は約1000種類、フランス語は約600種類と言われている中、日本のオノマトペの多さは驚異的と言えるでしょう。
日本語には多様な表現方法があります。同じ意味を持つ文章でも複数の表現方法がありますよね?しかし、より感覚的に伝わるような文章を作るには、オノマトペを活用するのが1番と言えるでしょう。
SNSが発展した現在では、TwitterやLINEなどの会話の中で新たなオノマトペが生まれ続けています。日頃からオノマトペを活用している日本人にとっては、何がオノマトペなのか意識することなく使っているのではないでしょうか?
オノマトペは日本語の感情表現に不可欠なものと言えるでしょう。
オノマトペを駆使したトークが魅力の有名人
直感的に伝えることができるオノマトペは、大人数の場でのトークの場でも用いられます。大事なプレゼンやトークショーなどでオノマトペを活用することは、時に大きな力を発揮します。
ここでは、オノマトペを使ったトークが魅力の有名人を紹介します。独特のオノマトペで会場を沸かせるトークの達人は、幅広い年齢層から愛されています。自分のトークが小難しく感じたり、もっと直感的に人に伝えたいと思う人はぜひ、参考にしてみてください。
「ブン!」で会場を沸かせたスティーブ・ジョブズ
世界的に有名な偉人であるスティーブ・ジョブズ。彼は商品のプレゼンの際、ここぞという時にオノマトペを活用して会場を大いに沸かせていました。スティーブ・ジョブズが使っていたオノマトペでは「ブン!」という言葉が印象的です。
iPhoneの画面をスライドさせるやMacで新機能を使う時などに「ブン!」という言葉を使うことで世界中の人に機能の魅力を伝えていました。時には「ブンブンブン!」など連続して使うこともありました。
会場は彼が子供のように機能を自慢しながら「ブン!」という様子に大盛り上がりしていました。シンプルなデザインをどこまでも追求したスティーブ・ジョブズは、直感的にイメージを伝えることのできるオノマトペの達人でもあったんですね。
絶対にすべらないオノマトペ芸人!?宮川大輔
日本人を代表するオノマトペの達人と言えば宮川大輔さんではないでしょうか?すべらない話などで「ガッサー!!」や「ビッターン!!」などのオノマトペを関西弁のリズミカルなトークに取り入れることで視聴者を沸かせています。
宮川大輔さんは意識的にオノマトペを使っているのではなく、ナチュラルに使っているところも興味深いところです。オリジナルのオノマトペを生み出している人物でもあり、初めて聞いたにも関わらず、理解できるのが印象的です。
「ドアをバタンと閉める」という一般的なオノマトペを使うのではなく「ドアをビタンと閉める」のように彼なりのフィルターを通して生み出されるオノマトペは、より派手な印象になってトークに華を咲かせています。
オノマトペが持つ驚きの3つの効果
無数にあるオノマトペは、相手に何かを伝える時意外にも効果を発揮することが分かっています。オノマトペを声に出すだけで体に変化が表れるということも分かっています。これは通常の言葉とは比べ物にならない特徴です。
人々にイメージを伝える手段としてだけでなく、自分自身の潜在意識にも働きかけることができるオノマトペ。ここでは、オノマトペが持つ驚きの効果を紹介します。誰でも体験で気軽に体験できるので、ぜひ試してみてくださいね。
1.運動神経アップ!?オノマトペでパワーアップ
誰しも一度は、スポーツ選手が試合中に声を発しているシーンを見たことがあるでしょう。ボクサーが「シュッ!」と言いながらパンチを繰り出したり、ハンマー投げで「ゥリャァー!!」と叫んでいるのは、単純に気合いを入れているだけではないんです。
研究によってスポーツの種目と動かす部分によって最適なオノマトペを声に出すことで、身体能力が上がることが分かっています。例えば「腕をグーっと握る」この「グー」というオノマトペを声に出しながら握力を測ると通常時よりも結果が出たりするんです。
ボクサーを例に見ても分かるように、「シュッ!」というオノマトペは素早くパンチを繰り出すのに一役買っています。ほとんどのボクサーが「シュッ!」と言うのは、偶然の一致ではなく、しっかりとした効果があるからなんですね。
2.オノマトペで体の柔軟性も変わる
こちらもオノマトペを使った驚きの効果の1つです。柔らかさを表現するオノマトペを使うことで体の柔軟性が上がることが分かっています。「ふにゃ〜」や「ぐにゃぐにゃ」などのオノマトペが代表的ですね。
柔軟性を上げたい場合、柔らかさがイメージできるオノマトペなら代表的なものでなくても効果を得られることもあります。つまり、自分が新しく作ったオノマトペでも効果が期待できるということなんです。
実際にテレビ番組でも、オノマトペを使いながら前屈することで体の柔軟性がアップした検証結果が放送されました。「にゃ〜」は一見、猫の鳴き声に聞こえますが、こちらも柔軟性が上がるオノマトペになっています。
体の柔軟性を上げたい人はぜひ試してみてください。
3.時間短縮!オノマトペで包丁さばきも上手になる
ボクサーが素早いパンチを繰り出すために「シュッ!」というオノマトペを使うことをお伝えしました。これは時間のない主婦にも応用できるんです。毎日の手料理を時間短縮死体人はオノマトペを声に出しながら料理をするのがおすすめです。
例えば、素早い包丁さばきをしたい人は「トントン」というオノマトペを声に出しながら手を動かすことで、包丁さばきが改善するだけでなく、食材の切り幅も均一になりやすいということが研究によって分かっています。
「トントン」「シャッシャッ」などのオノマトペは料理を作る時間を短縮したい人に向いています。オノマトペは相手に分かりやすく伝えるだけでなく、自分の脳も刺激してくれます。オノマトペを早口で唱えながら料理するのも面白いでしょう。
まとめ
今回は、オノマトペが持つ驚きの効果を紹介しました。子供にも簡単に伝わってしまうオノマトペですが、実際には実に様々な効果があることが分かりました。特に日本は世界的に見てもオノマトペが多い国です。
今もなお生み出され続けている日本語のオノマトペは、今後も増え続けていくでしょう。綺麗なものをより綺麗に、硬いものをより硬く、柔らかいものをより柔らかく表現できるオノマトペはシンプルながら奥の深い言葉になっています。
また、オノマトペを使うことによって、自分の体に変化をもたらすことも分かりました。体の動作に合ったオノマトペを声に出すことで俊敏な動きができたり、柔軟性がアップするのは驚きですね。
今まで意識したことのなかった人は、ぜひオノマトペを意識して話してみてください!