忙しくなると、業務を進めることを優先するあまり、デスクや身の回りが散らかってしまいがちです。だらしないと思われていないかな?などと同僚からの視線が気になりつつも、ついつい後回しにしてしまうのが整理整頓です。
でも、整理整頓をしないままで仕事を進めるのは、デメリットしかないんです。今回は、整理整頓も仕事の一部だと思って取り組むべき理由と、すぐに始められる片付け術を4つのステップに分けて解説していきます。「今日こそやろう」と思う毎日を終わらせ、スッキリ過ごせるようになりますよ。
もくじ
整理整頓は後回しにしない!仕事の第一歩となるもの
整理整頓は仕事を優先するあまり、後回しにしてしまうことが多いものです。忙しくなって、精神状況が安定していない時期ほど、どんどん汚くなってため息、ということは多くの人に起こることです。
しかし、整理整頓ができていない状況は、仕事を開始するまでの時間を遅らせていることとイコールになります。まずは業務で使用するものを探す、そして作業場所を確保する、というように、仕事開始に時間がかかります。
ほんの数分のことと思っても、この仕事前のドタバタは、積み重なればかなりの時間となりますよね。頑張っている時こそ散らかってゴチャゴチャしてくるのは分かりますが、仕事の効率を上げたいのであれば、後回しにしないで一番に取り組まれるのがベストです。
干される恐れも?整理整頓ができない人は仕事の生産性が低い傾向アリ
整理整頓ができていないことは、開始までに時間がかかるので、自分の仕事の生産性が落ちます。でもそれ以上に、もっと悪いことがあります。それは、周りにいる同僚からの評価が低下してしまって、最悪の場合は職場で浮いてしまう可能性がある、ということです。
身近で、整理整頓ができている人を思い浮かべてください。恐らくその方は、仕事ができて周囲の信頼を得ている人材なのではないでしょうか。なぜなら、物理的に整理整頓が行き届いている人は、頭の中も整理されているというところが大きいでしょう。
試しに、整理整頓をしっかりしている人に何か質問をしてみてください。物理的な書類のありかでも、脳内にとどめられている業務内容でも、なんでも構いません。きっと、すぐに答えを返してくれるはずです。
整理整頓が日頃からできている人は、後から入ってきた情報も、素早く整理できるので、仕事の飲み込みがスピーディーで記憶力も良いのです。逆に、整理整頓ができていない人はどうでしょう。頭の中もグチャグチャで混沌としているため、処理能力が劣ってしまいます。
整理整頓ができていない状況は、周りから見ても一目瞭然です。その状況が、責任のある仕事を与えられるかどうかの判断基準になることも考えられます。身の回りもきれいにしておくことができない人間に、業務、そして部下を束ねることができるのでしょうか。
普通なら、きっちり整頓された状態を保っている人を信頼するでしょう。仕事の生産性を上げる、そして生産性の高い人間だと思ってもらえるように、普段から美しくしておくことはとても大事なんです。
「引き継ぎ」は整理整頓不足で周りに迷惑をかけるタイミング
仕事の生産性が低くなり、抜擢もされにくくなる。これだけなら、最悪、損をするのは自分だけです。正確には会社の生産性に響いていますが、ここでは割愛させていただきます。整理整頓不足で周りに最も迷惑をかけるのは、引き継ぎのタイミングです。
同じ業務だけでなく、どんどん移り変わっていくのが会社に所属しているとありますよね。後輩に仕事を託して異動することもあります。そんな時、整理整頓がなされておらず、いる書類・いらない書類の区別もできないような状態では、引き継ぎは思うようにいきませんよね。スムーズとは程遠くなります。
整理されている人であっても、細かいニュアンスを伝えないといけないので、引き継ぎは大掛かりになります。その日が来てから考える、というのではなく、いつ打診されても引き渡せるレベルに整理整頓をしておくのがおすすめです。
今すぐ始められる!整理整頓の4つのステップとは?
こんなにも、整理整頓が行き届いていない状況が仕事全体に影響するとは、考えただけでゾッとしてしまいますよね。今まで周りにどう思われていたのか考えると、不安が噴出します。整理整頓は、仕事の一部というよりも一番に手を付けるべき事柄だということが、よく分かります。いつかは必ず訪れる、引き継ぎにも備えないといけません。
ただ、今出来ていなくても大丈夫です。誰にだって始められて、美しい状態を維持していくための4つのステップをご用意しましたので、これに沿って片付け始めましょう。
いるもの・いらないもの・迷うもの 3つに分類する
まず散らかっているものを前に、収納スペースに押し込めて、「にわかきれい好き」を装ってはいけません。整理整頓の目的は、仕事の効率アップだったはずです。グチャグチャなまま収納してしまうと、探す手間が生じます。むしろ前より状況が悪化してしまう可能性が大きいです。まずは現状を把握するところから始めます。
現状把握のやり方ですが、目の前に広がるモノ・書類を前に「いるもの・いらないもの・迷うもの」の3つに分類していきます。この作業は、かなり時間がかかると思いますが、整理整頓のキモとなる部分ですから、じっくり向き合ってみてください。分けてみると、いかに不要なものが身の回りに溢れていたのか驚くことでしょう。
そして、必要かどうか現時点で判断できないものは「迷うもの」に分けます。迷う時点で、ほとんどが要らなくなるものなのですが、これは「これから半年の間に使わなければ処分する」というように、保有期限を決めておけば心が落ち着きますよ。
収納をスタートできるのは、しっかり分類した後です。荷物全体もスリム化が実現していることとでしょうから、手早くできてしまうと思います。
シンプルなデスクを目指せば散らかっているとスグ目に付く
次に、目に入ってくるデスク周りのディスプレイです。可愛らしい雑貨やオシャレな置物を飾るのも良いですが、もともと整理整頓に苦手意識がある人でしたら、シンプルなデスクに決めてしまうのがおすすめです。シンプルなデスクとは、極論を言えば、動かせないもの以外、何もない状態です。固定電話やPC以外は何もないというのが、ベストですね。
ここまでシンプルを突き詰めたデスクであれば、散らかっている状況をすぐ把握することができます。反対に、デスク周りに置いてあるモノが多いと、それに紛れて「何となく」そこにあるモノが増えていきます。
人は、判断することに、非常に大きなエネルギーを使います。もともとデスクに置いていたモノなのか、または新しく置いたから処分しないといけないモノなのか、判断するのでさえ自分の大事なエネルギー割かれるんです。それって、エネルギーの無駄遣いで、かなり勿体ないですよね。
はじめからシンプルなデスクにしておけば、散らかっているとスグに目に入り、対処しようと思えるので、片付ける・片付けないの判断工程を踏まなくて良くなりますよ。周囲も納得の美しさです。
そのままにしておかない!今すぐやる姿勢が大切
整理整頓ができていない人は、はじめから散らかっていたわけではありませんよね。ほんの少しの乱れを放置していて、それが積み重なったから現状が出来上がったんだと思います。
確かに、整理整頓に緊急性はありません。もっと業務の本質的な部分に注目しがちです。しかし、やっぱり「今すぐやる」という姿勢が、美しさをキープするためには大事です。目に付いたらすぐに収納か処分、または譲渡などをしていきます。
この姿勢は、仕事や生き方にも反映されます。掃除をするようになったら、物事がうまく進むようになったという体験談、聞いたことがあるのではないでしょうか。それって、即断即決の行動力が、他の部分でも活かされた結果ですよね。
せっかく時間をかけて分類したのですから、ぜひ「今すぐやる」姿勢を持って、キープできるようにしましょう。迷ったら、迷うものボックスに入れておけばいいのです。未来の自分に判断を任せてしまうのも、1つのテクニックです。
毎日の仕事前に整理整頓の時間を設ける 習慣化は最強の武器
色々テクニックはありますが、習慣化してしまうのが、手っ取り早いかもしれません。毎日出社したらまずは整理整頓の時間を設けるなどして、マイルールを作ってしまいましょう。仕事の一部ですから、まず着手する業務が整理整頓であったとしても、周囲から文句は言われないはずです。
それに、毎日の習慣にしてしまったのであれば、整理整頓に時間がかかるほど散らかることは考えにくいです。勤務時間前に、片付けは済んでしまい、すぐに仕事モードに頭を切り替えられるのがほとんどだと思います。
片付けでもなんでも、習慣にしてしまえばこっちのもの。習慣化は最強の武器です。片付けリバウンドの起きないよう、毎日心して実践していってくださいね。
まとめ
片付けをして整理整頓された状態を維持するのに、苦手意識を持っている人も多いと思いますが、それが仕事の一部だと思えば多少の強制力も働くのではないでしょうか。それに、整理整頓を習慣化してしまえば、維持はさほど苦にならないものです。
そこから得られる効果は、想像されているよりも沢山あると思います。望む仕事も、良い情報も、常にベストで仕事をしている人のもとに舞い込んでくるものです。整理整頓されている状況は、仕事への姿勢を証明するものでもありますから、ぜひうまく利用してもらいたいものです。
現状を把握して、散らからない環境と片づけ習慣をつければ、鬼に金棒です。一生懸命な時ほど、まずは整理整頓からしてみると、頭の中も整理されますよ。