注意力が散漫になってしまうと、思わぬケアレスミスを引き起こしてしまいます。それが一度や二度であれば良いのですが、同じミスを何度も繰り返してしまうと職場や取引先からの信用を失ってしまい、仕事に悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
この記事では、注意力が散漫になってしまう原因や、注意力を鍛えるための方法を見ていきたいと思います。注意力を鍛えるためには高い集中力をキープする必要があり、そのためには日々の生活が重要になるでしょう。
もくじ
注意力が散漫な原因には何が考えられる?
それでは、まず注意力が散漫な原因を考えてみたいと思います。注意力が散漫だとなかなか仕事に集中することもできず、生産性を上げることができません。それによって周囲に迷惑をかけてしまったり、自身の評価が下がってしまうことが懸念されます。
注意力は、脳の持久力が低かったり、精神的に疲弊することによって低下してしまうようです。そうなるとケアレスミスが増えてしまったり、然るべき手順を踏むことも難しくなってしまうでしょう。
その辺りをもう少し詳しく見ていきたいと思います。
脳の持久力が低く、集中力が続かない
脳の持久力が低く集中力が続かない場合、結果的に注意力が散漫になってしまうようです。脳の持久力が低いということは、言い換えれば疲れやすいということにも繋がりますので、脳が疲弊してしまった結果注意力が散漫になってしまっているのかもしれません。
この場合、何故脳が疲れやすくなってしまってるかを考える必要があるのですが、結果によっては改善が困難なケースもあるのではないでしょうか。ただ単に脳が仕事に慣れていないというのであれば、時間と共に解決を図ることもできますが、脳というのは人によって特性があり、ある程度先天的な向き不向きがあるとも言われています。
自分が従事している仕事が自分にとって不得意なものである場合、脳が業務に対応しきれず、結果として注意力の低下にも繋がります。その場合は仕事を変えることによって改善を図ることができるかもしれませんが、必ずしもそうであるとは限りませんので、慎重に検討する必要があるでしょう。
精神的に疲弊しているかもしれない
精神的に疲弊してしまっている場合、一時的に注意力が散漫になってしまう恐れがあります。精神に大きなストレスがかかっていると、注意力だけではなく様々な能力が低下してしまい、普段なら難なくできることが困難になってしまう面もあるでしょう。
それだけに、日常生活を送る上ではなるべくストレスを避けたいところですが、仕事を行う以上完全にというのは難しいものです。どれだけ進捗が悪くても納期は存在しますし、会社によっては高い売上目標やノルマが課せられているケースもあるのではないでしょうか。
そういったプレッシャーを自分の力に代えられれば良いのですが、それができる人ばかりではありません。納期や目標というのは、一度達成したからといって解放されるわけではなく、完了後また新しいものが追加され、基本的にはその繰り返しになります。
一度や二度であれば耐えられるかもしれませんが、そのサイクルが何度も繰り返されることによって次第に精神的に疲弊してしまい、結果注意力が散漫になってしまうということもありそうです。
注意力を鍛える方法にはどんなものがある?
それでは、続いて注意力を鍛える方法について見ていきたいと思います。注意力を鍛えるためには、まず注意力がしっかりと育つ土台を育むのが大事になるでしょう。すなわち、心身の健康が高いレベルで維持されており、かつ精神的に余裕がある状態を保つのが注意力をキープする秘訣です。
高い注意力をキープすることができれば、仕事上のケアレスミスを防ぐことができますし、何より集中力を持続させることができます。注意力と集中力は似て異なる存在ですが、集中力があるからこそ注意力を発揮できるという面もあるようです。
下記のような事柄を意識し、なるべく注意力を高く保ちましょう。
なるべくリラックスして事に臨む
注意力を鍛えるためには、何事にもリラックスして臨むことが大事です。適度な緊張感であれば問題ありませんが、あまりにもガチガチに緊張してしまうと本来のポテンシャルを発揮できず、結果として注意力が散漫になってしまうでしょう。
人間には交感神経と副交感神経があり、それらによって身体機能のバランスが保たれています。緊張状態は交感神経が優位になり、リラックス状態は副交感神経が優位になるのですが、両者を高い状態に保つのが良いパフォーマンスを発揮する秘訣と言われています。
仕事をするにしても何をするにしても、緊張状態になるのはたやすいものですが、逆にリラックス状態をキープするのは難しいものです。それだけに、なるべくリラックスすることを意識して事に臨み、できる限りのパフォーマンスを発揮できるよう心掛けましょう。
自分なりの導入や手順を構築する
仕事をするにあたって、まず自分なりの導入や手順を構築しておくことも注意力を発揮するためには大切です。注意力が散漫になってしまう原因としては、手順が分からずにパニックになるということも考えられるため、予め仕事の手順をしっかりと構築しておくことでそれを避けることができるでしょう。
また、仕事に取り掛かる際に自分なりの導入儀式的なものを用いることも有効です。例えば、とある音楽を聴く、ある飲み物を飲む等が挙げられますが、それらを用いることで、「今から仕事を始める」ことを体と脳に意識させることができ、上手くすれば集中力を一気に上げることが可能です。
集中力が上がれば注意力も自然と向上しますので、結果として注意力が散漫にならずにすむでしょう。そして、集中力を持続した状態で仕事を行えば行うほど、注意力も鍛わるのではないでしょうか。
よく休み、精神的な余裕をキープする
オフの時間にはしっかりと休み、精神的な余裕をキープするのも注意力を保つには大切なことです。前述した通り、精神的に負荷がかかっている状態だと集中力が続かず、結果として注意力も散漫になってしまう恐れがあります。
それを防ぐためにも、休むべき時はしっかりと休み、リフレッシュすべき時にはしっかりと行うのが大事です。24時間常に集中力が続く人はいませんし、多くの人が自分なりの休息方法やリフレッシュ方法を構築しています。
ストレスによって精神的な余裕をキープすることができない場合、注意力が散漫になってしまうことに加え、鬱病等のリスクが増大してしまいます。そうなってしまうと、注意力云々の前に仕事を続けられなくなってしまう可能性もあるため、効率よく休息したりリフレッシュしたりするのは社会人にとって重要なスキルと言えるでしょう。
余計なことは考えず、目の前のことに集中する
注意力を鍛えるためには、余計な雑念に支配されることなく、とにかく目の前に集中することが大切です。人は生きている以上過去の後悔に囚われたり、未来の不安に頭を悩ませてしまうものでしょう。
しかし、過去の後悔にいくら頭を悩ませてもなかったことにはなりませんし、未来をいくら不安に感じても到来していないものに対処はできません。そのような具体的な対処法がないことに貴重なリソースを割いてしまうのは、効率や生産性が高いとは言い難いものです。
限られたリソースを有効に使うためにも、過去でも未来でもなく、今現在に意識を集中しましょう。目の前のことにひたすら集中すれば余計な思いに囚われることもありませんし、未来の不安も少しずつ解消することができます。
そして、余分なリソースを割かずにすむことで集中力が増し、結果注意力が鍛わるのではないでしょうか。
あまりに酷い場合は専門医に相談するのも手
注意力を鍛える方法をいくつか見てきましたが、それらを試しても一向に改善が見られない場合は専門医に相談した方が良いかもしれません。前述した通り、人間の脳には様々な特性があり、人によって得意なことや不得意なことが違います。
不得意なことに従事し続けると、注意力が散漫になってしまうだけではなく、精神的なストレスがかかります。そして、精神的なストレスが自分の許容値を超えてしまうと何も手につかなくなってしまったり、酷い場合は鬱病になってしまうこともあるかもしれません。
その場合は対処療法では限界がありますので、なるべく早めに専門医に相談することをお薦めします。仕事とストレスは切っても切れない関係にありますが、人によっては上手く解消しながら日々を過ごすこともできるでしょう。
しかし、万人がそうであるわけではありませんので、不調のサインに気づいたら、なるべく早めに対処した方が良いのではないでしょうか。
まとめ
ケアレスミスを繰り返してしまうと、次第に周囲からの信用を失い、職場で辛い立場に追い込まれてしまいます。誰しも一度や二度のケアレスミスをすることはありますが、あまりにも同じようなミスを繰り返してしまう場合は周囲も庇いきれず、評価を落としてしまうことになるでしょう。
それでは本人も辛いですし、周囲にも様々な迷惑を及ぼしてしまいます。ケアレスミスを繰り返して信用を失ってしまうと、大事な仕事を任されることもなければ、逐一厳しい指導を受けるようなこともあるもしれません。
それだけに、自助努力で改善できる部分は改善し、スムーズに効率よく業務をこなすことが大切です。しかし、それにも限界がありますので、もしあまりにも不調が続くようであれば、早めに専門医に相談することをお薦めします。