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思考力と判断力と表現力、それぞれが持つ特徴と3つの鍛え方

思考力、判断力、表現力はどれも仕事をする上で大切な能力と言われています。思考力によって情報を整理し、正しい選択肢を判断力によって選び、表現力によって正確性の高い情報伝達を行うことができるでしょう。

一般的に思考力や判断力、表現力という言葉はかなり広い意味で使われています。そのため、この記事では改めてそれらの意味や鍛え方等を見ていきたいと思います。基本的な能力であるからこそ、しっかりと理解して磨いておく必要があるでしょう。

思考力ってどんな能力?その特徴や鍛え方は?

「思考力」という言葉が巷でよく使われますが、その実体は一体どのようなものなのでしょうか?思考力とは、文字通り「思考する力」という意味になりますが、「思考」という言葉もなかなか幅広いため、ケースによって様々な意味を持つでしょう。

仕事において必須の能力と言われている思考力ですが、ここではその特徴や鍛え方を見ていきたいと思います。思考力を鍛えることで、物事を掘り下げて考えることができ、様々な仮説を導き出すことができるようです。

思考力とは、物事を掘り下げて考えることのできる力

思考力とは、物事を深く掘り下げて考えることができる力です。物事を深く掘り下げることで、ある物事に対して表面的な事象だけではなくその奥に潜む理由や原因までを鑑みることができ、そこから様々な仮説を立てることが可能です。

例えば、「現在デフレ傾向にある」という情報が与えられているとします。そこから「デフレ傾向にあるということは物の値段が安くなる」→「物の値段が安くなるということは賃金も安くなる」→「物が売れなくなって景気が悪くなる」というような仮説を導くこともできるでしょう。

思考力を鍛えることによって、表面的事象から様々な仮説を導くことができ、それは時に思わぬ情報になるかもしれません。

思考力を鍛えるには、表面的な事柄だけではなくその奥に潜む本質に目を向けよう

思考力を鍛えるためには、表面的な事柄だけではなく、その奥に潜む本質的な部分に目を向ける必要があります。表面的な事柄というのは、例えば「雨が降ってきた」や「電車が遅れている」のような当り前の情報であり、誰が観察しても同じような結果になります。

誰でも同じように得られる情報は価値が高いとは言い難く、仕事において一歩抜きん出たいのであれば、他の人が持っていないような情報を得ることが求められるでしょう。そのためにも、表面的に得られる情報から様々な仮説を導き、自分なりの情報を蓄積することが大切です。

また、一つの事象から導ける仮説は一つとは限らないため、思考力を鍛えたい場合は一つの情報からできる限り多くの仮説を立てて検証することをお薦めします。

判断力ってどんな能力?その特徴や鍛え方は?

続いて、判断力について見ていきたいと思います。判断力も文字通り「判断する力」という意味であり、複数の選択肢から一つを選ばなければならない場合に、より正確性や論理性の高い選択肢を選ぶ能力といったものになるでしょう。

私達は普段から様々な判断を行って生きていますが、その選択が必ずしも正しいものとは限りません。しかし、判断力を身に付けることによって、あからさまに失敗することは少なくなるのではないでしょうか。

それでは、判断力についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

判断力とは、物事に対して正しい判断を行うことのできる力

判断力とは、物事に対して正しい判断を行うことのできる力であり、判断力を鍛えることによってあからさまに間違った選択肢を避けることができるでしょう。複数提示されている選択肢の中から常にベストなものを選び続けるのは困難ですが、明らかなハズレを避けるだけで十分な場合も多いものです。

そもそも、最も好ましい選択肢と次点の選択肢の間にさほど差異がないケースもあるのではないでしょうか。そのような場合は明らかに誤りな選択肢を避けていれば、自ずと自分にとって良い判断を下していることになりそうです。

判断力を鍛えることによってプラス面を得られるのは勿論ですが、マイナス面を限りなくゼロに近づけることができます。そのため、判断力を身に付ける目的としては何かを得るよりも、失敗をしないためという位置づけもできるでしょう。

判断力を鍛えるには、様々な物事に対して自分なりの軸を構築しよう

判断力を鍛えるには、様々な物事に対して自分なりの軸を構築しておくことが大切です。私達は普段の生活の中でも様々な判断を行って生きていますが、それらの判断の根拠を全て述べることができる人は稀でしょう。

そこまでしなければならないという訳ではありませんが、自分なりの軸を設け、それを論理的に理解しておくことは大切です。自分の判断における軸を論理的に理解しておけば様々なシーンで応用が利き、正しい判断を行うことができるでしょう。

自分軸というのは、自分が何を好み、どのような時に心地良いと感じるのか等の集合です。大抵の人はなんとなくというレベルで自分軸を構築しているものですが、それを言語化して論理的に理解することができれば、より自分軸に沿った判断を行うことができるでしょう。

表現力ってどんな能力?その特徴や鍛え方は?

続いて、表現力について見ていきたいと思います。表現力とは、文字通り「何かを表現する力」のことであり、多くの場合何かしらの物事や思想、意見等を正しく表現することのできる力という意味になります。

表現力をしっかりと身に付けることで自分の意見を正しく誰かに伝えることができ、また様々な物事を噛み砕いて説明することもできるでしょう。それによって色々な人とコミュニケーションを行うことができ、人間関係においてプラスに働くことが見込めます。

それでは、表現力についてもう少し詳しく見ていきましょう。

表現力とは、自分が伝えたいことを正確に表現する力

表現力とは、自分が伝えたいことを正確に表現する力のことであり、表現力の高い人はコミュニケーション上手、教え上手と言われるでしょう。自分が伝えたいことを言語化するのは誰しもが行っていることですが、肝は「正確性」という部分になりそうです。

意見や考え方、物事をありのままに正しく伝えるというのは非常に難しいものであり、それができるだけでもコミュニケーション力が高いと言えるのかもしれません。それだけに、私達が誰かとコミュニケーションする際には誤解による軋轢が生まれることも多く、「そんなつもりじゃなかったのに」という出来事も生じてしまうでしょう。

表現力を鍛えることで、情報伝達の正確性が高まることになり、そのような誤解が生じにくくなることが期待できます。同時に、コミュニケーションによるエネルギーの消費を防ぐことができますので、その余ったエネルギーを他の場所に振り分けることもできるでしょう。

表現力を鍛えるには、インプットとアウトプットの量を増やそう

表現力を鍛えるためには、インプットとアウトプットの量を増やすのが効果的です。インプットの主な情報源としては書籍が挙げられますが、それ以外にもTVやインターネット、誰かとの会話も有効に活用することができるでしょう。

インプットを行うことで自分の中に語彙やサンプルが蓄積され、誰かに何かを表現する際に用いることのできる材料が増えます。そして、それを活用したアウトプットを繰り返すことでその精度を高めることができるでしょう。

アウトプットを行う際に注意したいのは、とにかく「分かりやすく伝える」という部分を意識することです。難解な言葉や熟語をインプットしたからといってそれをむやみやたらに使用してしまうと、結局は情報の伝達が上手くいかなくなってしまうのではないでしょうか。

表現力とは、「情報をありのままに正しく伝えること」というのを忘れないようにしましょう。

思考力、判断力、表現力は基礎的なソーシャルスキル

思考力、判断力、表現力は基礎的なソーシャルスキルと言っても過言ではありません。思考する力が足りなければ情報量や応用力に欠けてしまいますし、判断力が足りなければ取り返しのつかないミスをしてしまうこともあるでしょう。

そして、表現力が足りなければ誰かに正しい情報を伝達できなくなってしまい、孤立してしまう恐れがあります。仕事というのは誰かと協力しながら行うものである以上、情報の伝達力がその鍵を握っている面があるのではないでしょうか。

思考力、判断力、表現力を磨くことで基礎的なソーシャルスキルを獲得できるのと共に、柔軟性のある人間性を養うこともできます。硬直的な人の方が好まれるケースもありますが、多くの場合は柔軟性に富んだ人の方が好かれることが多く、そのような人は仕事やプライベートにおいて様々な人間関係を構築することができるでしょう。

まとめ

文部科学省の学習指導要領によると、思考力、判断力、表現力は、現代の基本的な「生きる力」として定義されているようです。一昔前であれば、自ら思考や判断せずに誰かの命令に従っていれば良く、仕事上誰かに何かを正確に伝える能力も今ほどは求められなかったかもしれません。

しかし、現代社会はテクノロジーや社会の進歩によって複雑化しており、一人一人の人間の個性が尊重される世の中になりつつあります。個性が尊重されるためには、まず自分の個性を知る必要があり、それを軸に自分なりの判断を行い、それを表現していくことが求められるのではないでしょうか。

必ずしもそれをしなければいけないというわけではありませんが、自ら考えることのできない人は時代に置き去りにされてしまうリスクがあります。まずはできる範囲から、思考力、判断力、表現力をバランスよく鍛えてみることをお薦めします。

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