ヒューマンスキルという言葉を聞いたことはありますか?
最近では、社会人だけではなく、就活の段階からチラホラその名前を聞くようになってきましたね。
身につけることであらゆるビジネスの現場において、力を発揮したり、ピンチを乗り切ることが可能となってくるほど大事なスキルです。
今回はビジネスパーソンとして成長していく上で、必ず身につける必要のある7つのヒューマンスキルと獲得するための方法を紹介します。
もくじ
ヒューマンスキルとは「人間力」ではなく「対人関係能力」を意味する!
ヒューマンスキルとは、一般的には「対人関係能力」とも呼ばれ、自分以外の他者と良好な人間関係を築くためのスキルになっています。
どのような人に必要かと言えば、管理職クラスの部下などがいるビジネスパーソンに必要になってはくるのですが、当然、その地位に到達してから身につけるのではなく、少しずつ若手社員のころから身につけていく必要があるのです。
ここでは、ヒューマンスキルの内容だけではなく、なぜ必要か、どうやって身につけていけばいいかを順序立てて紹介していきます。
ビジネスパーソンに必要なのはヒューマンスキルだけじゃない!
最近日本でも頻繁に聞くようになった「ヒューマンスキル」は、もともとはアメリカの経済・経営学者であるロバート・カッツ氏が提唱したスキルです。
マネジメントスキルは以下の3つのスキルに分かれており、ヒューマンスキルはこの中でも、マネージャーとして担当している部署などの業務が円滑に進むように、部下ひとりひとり、さらには集団全体を指揮・統率する能力のことをいいます。
・ヒューマンスキル
・テクニカルスキル
・コンセプチュアルスキル
ここではヒューマンスキルとともに大事だと言われているテクニカルスキルとコンセプチュアルスキルについて、簡単に紹介し、完成したビジネスパーソンとはどんなものかをイメージしてもらいます。
業務を遂行するためのテクニカルスキルもマネジメントには必要な能力!
テクニカルスキルは、まさにテクニックというだけあって、実際に仕事をする上でのスキルになります。「業務遂行能力」ともよばれ、書類を作る能力だったり、会話をする能力などあらゆる仕事をする上でのスキルになります。
一般的に新人や若手社員の場合には、このスキルが高いと「仕事ができる!」、「将来有望!」などと言われるものになります。
そのためマネジメントの中では比較的下の階層、ロワーマネジメントと呼ばれ、係長や現場監督などのポジションの人に特に必要なスキルと言われています。
ただし、最近ではこのスキルは下の者だけではなく、上位にいる部長やそれこそ経営者層(社長など)の者もしっかりと磨いておかなければならないスキルと言われ、重要度が高まってきています。
コンセプチュアルスキルをもってはじめて、人の上に立つ!
コンセプチュアルスキルは、「概念化能力」とも呼ばれ、何を言ってるのか分かりづらい言葉ですが、一般的にはトップにいる階級の人間が備えておかなければならないスキルです。
取り組むべき問題の本質を見極めるスキルであり、組織や事業を俯瞰して、一歩引いた目線で冷静に総合的に判断するスキルです。
俯瞰することで、今後の動向を見据えた、予測や戦略を考えることができ、会社や組織にとって最前の道を見つけます。
このようなスキルであるため、上に立つ人間にだけ必要にみえてしまいますが、会社というのは、小さな組織の組み合わせなので、若手社員でもそのグループの中での問題を考えるときには、このコンセプチュアルスキルが必要になってきます。
7つのヒューマンスキルがあれば、どんなビジネスの場でも乗り切れる!
ヒューマンスキルは、以下の7つのスキルに分かれており、さらに大きく分けると2種類になります。
- コミュニケーション
- 交渉力
- プレゼンテーション
- ヒアリング
- ロジカルシンキング
- リーダーシップ
- 向上心
ここではこれらのスキルがどのような能力で、ビジネスの現場でどのように活躍するのかを紹介していきます。
人に働きかけるコミュニケーション、交渉力、プレゼンテーションの重要性!
まずはコミュニケーションですが、さすがに誰でも知っているように会話などをする能力です。もちろん、それだけではなく相手の言葉の真意や何を期待しているのかなど、読み取っていくスキルでビジネスにおいてはとても大事なスキルです。
また、会話にとどまらず現在はメールからも相手の考えを読み取らなければならないので一概に会話だけではありませんよ!
次に交渉力は、相手を説得したり、自分の思い通りに物事を運ばせるスキルになります。
もちろん、このスキルは仲間だけでなく、取引相手などあらゆる自分以外のものが対象になります。
このスキルは特にて、臨機応変さを求められる状況で使うこともあるので、実戦経験がかなり必要になります。
最後のプレゼンテーションは、人に自分の考えなどを伝えることです。交渉力ほどの強引さは必要ないのですが、大勢の相手に対して、考えや理念などを正確に伝える必要があるので、これも実戦経験がかなり必要になりますね。
ヒアリング、ロジカルシンキング、リーダーシップでグループを掌握し、最後は向上心で登りつめる!
まだ働いていない人にはあまり馴染みのない言葉である「ヒアリング」ですが、ビジネスにはとても大事な要素です。
相手の話を聞く能力であり、これはコミュニケーションスキルの成長にもかなり影響のあるスキルになります。相手の言葉をただ単に聞くだけではなく、どのようなことを期待しているのか、その真意を読み取る必要があります。
ロジカルシンキングはさらにややこしいスキルなのですが、これは、物事を論理だって整理して考える能力で、簡単に言ってしまえば、ベストな判断を下せるということです。
リーダーシップは、文字通り、リーダーとしての素質であり、チームのリーダーとして適確な判断が下せることも必要ですが、ぐいぐいと強引にでもチームを引っ張ることができるかも大事になってくるスキルです。
最後に大事なのが、向上心です。
一見、人を管理する立場の人には必要のなさそうな能力にみえますが、現状に満足することなく、今よりも常に良いものを作り上げるという意味では、向上心は組織のトップになったとしても常に持っておかなければならないスキルになります。
ヒューマンスキルを磨くための3つの方法!研修だけじゃなく毎日の挑戦も大事!?
これまでの説明で、ヒューマンスキルの重要性が分かってもらえたと思いますが、実はこのスキルは身につけるのがかなり大変なんですよね。
仕事をしながらついてくるものもありますが、ある程度はきちっと取り組まないとなかなか身につかないスキルもあるので7つ全部身につけるのはかなり苦労すると思います。
ここでは、もっとも効率よくヒューマンスキルを身につけるための方法を紹介していきます。
最速のヒューマンスキル取得には研修が一番!
やっぱりもっとも早くヒューマンスキルを取得するには、研修が一番楽ですし、早いですね。
研修にはビジネススキル関連はいろいろなものがあり、ビジネスマナー研修から、コミュニケーションスキル研修、プレゼンテーションスキル研修などそれぞれの獲得したいスキルに特化したものが、いろいろな所で開催されていますよ。
また、大手の会社などでは新人研修や、3年目、10年目などの節目のタイミングでこれらの研修への参加を義務付けている場合もあります。
これらの研修ではプロの専門知識をもった講師がレクチャーし、実戦形式でスキルを身につけられるのも重要なポイントです。
本を読んだり、話を聞いてるだけでは身につかないのがヒューマンスキルの特徴ですので、経済的な余裕があれば、研修に積極的に参加しましょう。
ひたすら経験を積むという荒技も大事!実体験こそすべて!
2つ目の方法としては、実戦経験です。
もちろん、ただ単に働くというのは芸がないと思うかもしれませんが、実戦経験こそ最高の経験ができ、いろいろな知識やスキルが身につくものです!
経験を積むことで、知らず知らずのうちにヒューマンスキルが少しずつ身につき、その後で研修を受けた方が、さらにスキルの吸収が早い場合もあるので、まずはひたすら経験を積むというのもオススメの方法です。
そして、ただ経験をするということではなく、その結果を自分なり分析して、次にどう繋げていくかを考えていきましょう。
自然と理想的なスキルをもっている先輩などを模範に、スキルを身につけていたりするものですよ!
自分なりの目標をもって毎日挑戦していくことが大事!
最後の方法は自分なりの目標をもつということです。
新社会人に多いのが、年収1000万円、課長・部長などの肩書きを目標にしてしまうことですが、これはこれで問題ありませんが、自分のスキルを身につけていくことも目標にかかげることをオススメします。
例えば、「今日はこの仕事を午前中に終わらせるぞ!」、「みんなを納得させるプレゼンをするぞ!」などの小さな目標を毎日かかげるのです。
そうすることでその目標に向かい、ミッションを完了させるために新しいスキルが身についたり、新しいスキルの練習になったりするものですよ。
ビジネススキルでもっとも必要なのは、スキルを持つことではなく、そのスキルをしっかりと使い、目的を達成することなので、その成長や成果を見る上で、毎日の挑戦はかかせません!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ヒューマンスキルは7つもあり、全てを一度に身につけるのはかなり大変なことだと思います。まずは自分の得意なスキルを磨いてもいいですし、逆にもっとも足りていないスキルを磨いてもいいと思います。
7つ全て揃わなければ発揮されないスキルでもないので、1つずつ完成形を目指して、一歩一歩スキルアップしていくことをオススメします。
できることなら、自己投資をして研修にいきつつ、仕事の現場で毎日課題をもうけ、少しずつ実戦経験を積みながら成長していくことが望ましいでしょう!