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【演繹的思考】前提ベースで説得力を高める論理的思考法を解説!

クライアントとの重要なミーティングやプレゼンなどで、ビジョンやプロジェクト内容を説明する際に表面的な回答をしてしまう人は少なくありません。中身のない回答は「この人はプロジェクトに興味がないんだな」とネガティブな印象を与えてしまうことも…

物事を事実に基づいて結論付けられる人は、演繹的思考を得意としています。一見、聞き慣れない難しそうな演繹的思考とは具体的にどんな思考法なのでしょうか?効率的に推理する力を身につけられる思考法について解説していきます。

もくじ

前提をベースに結論を導く「演繹的思考」

演繹的思考(えんえきてきしこう)とは、普遍的な事実をベースに結論を生み出すロジカルシンキングの一種です。ルール、前提、知識という一定の法則を利用して新しい回答を生み出していきます。この思考法を活かすことにより、相手が納得できる回答ができます。

例えば「人はいつか死ぬ」→「ガンジーは人である」→「ガンジーは必ず死ぬ」というように、普遍的な事実をベースに誰もが認めざるを得ない答えを生み出します。シンプルな言葉の羅列ながら、強いキーワードが詰め込まれていることが分かります。

誰もが共通して理解していることを前提に、結論付けることで「この人の話はとっても説得力があるな」と自然に納得できる回答をすることが可能になります。相手を説得するのが得意な人は、演繹法を取り入れている人が多いのが特徴です。

演繹的思考の存在価値は結論を証明すること

演繹法で、最も重要なポイントになっていることは結論を証明してきる点にあります。これにより説得力のある回答が可能になっており、聞いている相手もスムーズに納得できるというわけです。

演繹法の存在価値とも言える、結論を証明づけるための前提の活用は他の思考法にはない特徴的なものと言えます。中身のない回答をするのではなく、常に前提と結論があり双方が共鳴している状態になっていることがポイントになっています。

結論を証明するためには複数の視点から意見を述べることが重要ですが、ロジカルシンキングから導き出される答えは、常にシンプルで余計な情報がありません。新しい回答にも関わらず、誰でも納得できるパワーを持っているのが演繹法の特徴です。

演繹的思考では何よりも前提の質が大事

演繹的思考で注意しなければいけないポイントは、前提となる事実の精度です。もしも前提が事実でなければ、演繹的思考をしても全く説得力のない嘘になってしまうでしょう。演繹法で解説したい場合は、準備段階で前提の質を確かめることが大切です。

誰にでも理解できる事実をベースに答えを出していくのが演繹的思考です。ここで個人的な意見や表面的な情報を参考にしてしまうと、筋の通っていない意見になってしまいます。事実ベースだからこそ、力のある回答ができるというものです。

演繹的思考の効果を発揮するには、本質を見定めることが大切です。誰にでも共通する揺るぎない事実のみが演繹的思考に当てはまります。人によって意見の分かれるようなものは、前提として使えないことを覚えておきましょう。

演繹的思考と相反する仮説的思考

演繹的思考には、似ているようで相反する仮説的思考が存在します。仮説的思考は演繹的思考と同じようにシンプルな文章で説明することができますが「〜だったのだろう」というようにあくまでも仮説の域を出ることはありません。

そのため、仮説的思考を演繹的思考と勘違いして打ち合わせの場で使ってしまう人もすくなくありません。仮説的思考をいくら説明しても、それはあくまで仮説であり説得力のある説明をすることはできません。

事実と仮説には大きな違いがあることは当然のことですが、2つの思考方を明確に使い分けることができるようになるには、ある程度の訓練が必要になります。明確な事実を元に答えを出せるのが最大のちがいと言えるでしょう。

演繹的思考のメリットとデメリット

揺るぎない事実を元に答えを導き出す演繹的思考ですが、話す相手や状況によってはデメリットになりがちなこともあります。強力な力を持っているだけに活用方法にも配慮する必要があると言えます。時には相手に対して失礼にあたってしまうこともあります。

使い方を知らずに、常に演繹的思考で物事を判断するよりもTPOに合わせて活用できるようになった方が双方にとって有効なコミュニケーションができるものです。ここでは、演繹法がどんな風に役立って、どのような点に注意するべきか見ていきましょう。

メリット1:思考能力が向上する

今まで何が正しいことなのか曖昧で説得力にかけていた人も、何が事実で何が仮説なのかをすぐに判断できるようになります。思考能力が向上すれば、仕事も効率的にこなしていけるでしょう。これは演繹法によるメリットです。

人に何かを説明する時に「この人が気になっているポイントはきっと◯◯だろう」という風に検討をつけて、前提となる事実を迅速に集められる人材は少ないものです。思考能力の高い人は、どんな業界でも価値のある人間として扱われます。

思考能力を高めたい人は、演繹的思考で回答を考える練習をすると良いでしょう。どんな風に説明すれば相手は納得するでしょうか?この問に対して、感情的な答えではなく冷静に情報を集めて的確な回答ができれば、思考能力は確実に向上します。

メリット2:納得させられる回答ができる

人を納得させるには、事実を元に普遍的な回答をする必要があります。分かりやすく事実を解説する場合、演繹法大きな力を発揮します。気難しいクライアントを前に、シンプルな言葉で簡潔に製品をプレゼンすることができれば、仕事も決まりやすいはず。

演繹的思考を身につけることができれば、どんな人が相手でも説得力のある回答をすることができます。個人的な意見を混ぜることなく、事実を交えて簡潔に説明することのできる演繹的思考は様々な交渉の場で効果を発揮します。

通常の交渉では意見が飛び交うことも多く、何が大切なことで、何を伝えたいのかを見失ってしまうことも多いです。今まで「自分は交渉が滅法苦手なんだよなぁ」と思っていた人でも、演繹的思考を習得することで説得力のある回答ができるようになります。

デメリット1:相手を不快にさせるリスクがある

演繹的思考はメリットが多い反面、デメリットに働いてしまうこともあります。人によっては事実ばかりを投げられて聞いていて辛いと感じてしまうこともあるようです。演繹的思考は言葉の持つ力が非常に強く、時としてあたりがきつく感じてしまうこともあります。

相手を納得させることができても、気持ちの良くない交渉になってしまえば成立にもっていくことは難しいでしょう。演繹的思考を他社に対して活用する場合、人によって使う言葉を選ぶ必要があります。

シンプルな文章でスパッと伝えられるのはメリットですが、相手がコミュニケーションを取りにくいような環境を作るのは良くありません。有効な交渉の場にするためにも言葉選びには気を使った方が良いでしょう。

デメリット2:考えすぎて動けなくなる時がある

演繹的な思考を日常的に活用する機会の多い人は、時に身動きが取りにくくなってしまうこともあります。普遍的な事実をベースに目標や行動計画を立てようとすると、創造性が失われて何かにトライする機会が少なくなってしまいます。

経験したことのない分野や、新しいプロジェクトなどを発足しようと考えた場合、演繹的思考がネックになるリスクがあります。新しいことを始める際は、事実も大切ですが、可能性を重視することも重要なポイントになるでしょう。

使い分けが難しいですが、演繹的思考は適材適所で使うのがベストと言えるでしょう。常に演繹的思考を使うと事実ベースでしか納得することができなくなってしまいます。時には意見をかき集めて、勢いで突き進むことも重要です。

まとめ

論理的思考の1つである演繹的思考について解説しました。説得力のある説明する際に力を発揮する演繹的思考。ここぞという時に活用することで、気難しいクライアントも納得できる回答を導き出すことができます。

また、演繹的思考と似ているものの相反する仮説的思考の説明もしました。使い方も似ている仮説的思考は説得力が少ない点に注意が必要です。事実から本質的な回答を生み出すことができる演繹的思考は仮説的思考と全く異なる性質を持っています。

使い方次第でデメリットに働いてしまうほど大きな力を持っていることも忘れてはいけません。言葉の選び方から、状況による使い分けまで、演繹的思考は奥が深いものです。適材適所で効果的な使い方ができるようにトライ&エラーを繰り返してみてください。

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