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デザイン思考とはなにか気になる人が押さえておきたい5つのポイント

デザイン思考という言葉を聞いたことがあって気になるけど、具体的にはどんな考え方かよくわからない。デザイン思考で考えると、アイデアがどんどん広がると聞いたけど、どんな風にすればいいんだろう。そんな風に、最近話題のデザイン思考に興味がある方も多いかもしれません。

デザイン思考というのは、問題解決の手法の一つになります。デザイン思考を用いることで、それぞれが持っている想像力や好奇心など、クリエイティブな思考を用いて問題を解決することができるといわれています。それによって、今までにはない斬新な新しいアイデアが生み出されることもあります。

デザイン思考の考え方を詳しくご紹介しますね。

もくじ

誰でもクリエイティブになれるデザイン思考の力とは?

デザイン思考と聞くと、デザイナーをしている人のための思考方法だと勘違いしている方がいるかもしれません。でも、デザイナーが使う思考というわけではなくて、デザイナーの思考法を、他の職種の人も取り入れて使っていこうというのがデザイン思考です。

そのため、デザイナー以外の人のための思考ともいえます。デザイン思考というのは問題解決の方法の一つです。これまで問題解決というのは、論理的に考えることが正解だとされてきました。問題を分解して、原因を突き止めて、そこから論理的に導き出される解決策が求められていたんですよね。

でも、今の時代はそのような問題解決の手法では、解決できない問題がたくさん出てきています。論理的というところから一歩とびだして、もっと創造的でクリエイティビティを発揮した問題解決の方法がデザイン思考となります。この創造性がこれからのビジネスにはとても大切になります。

また、これまで本当のユーザーの目線が抜け落ちてしまいがちでしたが、デザイン思考ではユーザー目線というのをとても大切にしています。デザイン思考を身につけることで、これまでにはない、問題解決の方法を考えることができますよ。

デザイン思考の5段階をそれぞれ押さえておこう

デザイン思考には、5つの段階があります。それぞれの段階のポイントを押さえておくことで、上手にデザイン思考を使いこなしてくださいね。また、この5つの段階は順番進んでいくとは限らずに、同時に起こったり、また、戻ったりすることもあります。論理的に順序よく進むのではないところが、デザイン思考ならではの考え方ですよね。

それぞれの段階があるということを頭に入れておきながら、今どういう段階で対応することが求められるのかを検討して進めていくのがおすすめですよ。

ユーザーに共感し、寄り添うことで問題が何かを考えよう

まず、あなたが解決したいと思っている問題を抱えているユーザーに目を向けることが、デザイン思考のとても大切なポイントになります。会議室や書類上だけで議論していると、いつの間にかユーザーの本当の抱えている悩みや考えが、忘れられてしまうことがよくあります。

デザイン思考では、とにかくユーザーに共感することが出発点です。そこに寄り添うことで、一緒に問題を解決していこうという姿勢をとります。頭の中で考えるのではなく、ユーザーに会って直接意見を聞くことを重視しているんですね。実際の本音の部分を聞き出すことによって、問題の本質が見えてくるようになりますよ。

ユーザーが求めていることを具体的に定義しよう

ユーザーに実際に会って、どんな問題があるのか聞くことができたら、それを具体的に定義していきましょう。ユーザーはそれぞれ色々な思いを抱えていますが、それらの要素を抽出して、本当の問題は何かを考えていく段階になります。

ここで、ユーザーが求めていることの内容が抽象的にならないよう注意してくださいね。できるだけ具体的にユーザーの求めていることが分かるよう、詳細を定義するようにしましょう。

もし、この定義がうまくいかない場合は、もう一度ユーザーに話を聞きに行くことが必要になるかもしれませんね。ここで具体的性を持たせることができれば、その後の進みがぐっと楽になってきますよ。

どのように問題解決ができるのかアイデアを出して仮説を立てよう

問題を定義することができたら、次はどのように問題が解決できるのか、アイデアを出し合う段階になります。具体的な問題を設定しているので、アイデアムも具体的な内容が出しやすくなっているはずです。アイデアを出す段階では、できるだけ制限を取り払って自由なアイデアを出すようにしましょう。

まずは、たくさんアイデアを出すことに注力します。チームメンバーの出すアイデアも否定せずに、ポジティブに受け止めるようにしてくださいね。アイデアを出し切ったところで、それらを総合的に考えながら仮説を立てていくようにしましょう。

すばやく小さなプロトタイプを作るようにしよう

仮設ができたら、次はその仮説に基づき、すぐに小さなプロトタイプを作ってみましょう。仮説を立てた後に、その仮説がどれだけきちんとしているか検証をし始める人がいますが、それは時間を無駄にするだけです。

本当に作りたいものは、複雑で作るのに時間がかかるはずなので、まずはすぐにできる小さなプロトタイプを作ってみてください。小さなプロトタイプには、もっとも本質的な要素だけを入れようとするはずです。その部分が入っていればプロトタイプは完成します。完璧なプロトタイプを目指してしまいがちですが、ここではスピードを優先してくださいね。

何度もテストを繰り返すことで改良していこう

プロトタイプができたら、次はすぐにテストしてみましょう。もちろん、素早く作ったプロトタイプなので、うまくいかない部分や改良しなければならないことはたくさん出てくるはずです。

テストをした後に改良点が見つかったら、すぐにその部分を修正して、またテストをしてください。それを何度も繰り返すことで、とても速いスピードであなたのプロダクトは完成に近づいていくはずです。

テストで失敗することを恐れてしまうかもしれませんが、これはあくまでテストなのだと割り切って、とにかく行動していきましょう。それによってよりよいプロダクトに近づいていきますよ。

失敗するのが恐くない。失敗しても許される環境をつくろう

アイデア思考の5つの段階を進んでいくと、必ず失敗する場面が出てきます。すばやくプロトタイプを作るので、当然ですよね。でもその失敗があるからこそ、改良ができるようになります。失敗を前提とした問題解決の方法になっているんですよね。

日本の企業には、特に、失敗を許さない風土があります。ただ、それはデザイン思考とは全くかけ離れた考え方です。デザイン思考を取り入れるためには、失敗が許される環境が必要です。メンバーが失敗するのが怖くない、そんな環境でデザイン思考は本当の力を発揮しますよ。ぜひ失敗を許せる環境を作っていってくださいね。

チームメンバーとどんどんアイデアを出し合える関係になろう

デザイン思考は、とにかくアイデアを素早くたくさん出していくことが求められます。これを一人だけでやるのでは、アイデアを出すことに限界がありますよね。チームメンバーでアイデアを出し合うことで、よりバラエティに富んだアイデアが出てくるようになります。

そのためにはチームメンバーとの関係づくりも、デザイン思考ではとても大切になってきます。よそよそしい関係性では、一緒にいいアイデアを出していくことなんて、できないですよね。普段から同僚とコミュニケーションを取って、良好な関係を築いておきましょう。また、できるだけチームメンバーは様々なバックグラウンドを持った人で構成すると、多様なアイデアが出ていいかもしれませんね。

マインドマップを活用して、思考の幅を拡げよう

マインドマップというアイデア発想法を聞いたことがある人がいるかもしれません。マインドマップというのは、紙の中心にテーマを書いて、そこから思いつくままにどんどん連想する言葉を書いていく手法のことです。普段何か考える時は、順序立てて考えていくことが多いですよね。これでは、思考の幅は拡がりません。

マインドマップを使うと、連想ゲームのように自由に発想を拡げていくことができます。とにかくアイデアをたくさん出したいという時に、マインドマップはおすすめですよ。できるだけ大きな紙を用意して行なってみてくださいね。

まとめ

デザイン思考というの、はデザイナーのための思考ではなく、デザイナーのような思考を取り入れた問題解決手法の一つです。デザイン思考を活用することで、クリエイティブなアイデアが生まれたり、創造性が発揮できたりするんですよ。

デザイン思考には五つの段階があります。一つ目が、ユーザーに共感して寄り添うことで問題を解決する段階。二つ目が、ユーザーが求めていることを具体的に定義する段階。三つ目が、どのような問題解決ができるのか、アイデアを出し合い仮説を立てる段階。四つ目が、素早くプロトタイプを作ってみる段階。そして最後五つ目が、テストを行い何度も改良の繰り返す段階です。これら五つの段階は、順番に進んでいくわけではなく、同時並行的に進んだり、何度も戻ったりすることもあります。

日本の企業の場合は、失敗を許すことなく事前準備に時間をかけすぎる傾向がありますが、デザイン思考の場合はとにかく小さく始めてみるということが特徴的です。失敗しても許される環境と、アイデアを言い合えるチームメンバーがデザイン思考には求められます。思考の幅を拡げていくためには、マインドマップを使うこともおすすめです。

ぜひデザイン思考を職場にうまく取り入れて、クリエイティブな問題解決をしていきましょう。

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