今、ビジネスシーンで注目を集めているのがファシリテーション能力です。だらけてしまいがちな会議や打ち合わせなどを、濃密なものにするにはファシリテーション能力の高い人間が必要です。
会議に参加するメンバー全員から意見を引き出すには不可欠なスキルで、ファシリテーション能力を磨けば、会社にとって価値のある人材になることができるでしょう。
ファシリテーション能力を上げたいなと感じる人はぜひ参考にしてみてくださいね。
もくじ
有意義な会議に欠かせないファシリテーション能力
ファシリテーションとは、会議の場の提供からそれぞれの意見を尊重して有意義な会議を実現するための行動を指します。ファシリテーション能力とは、円滑な会議を実現するためのスキルのようなものと捉えると良いでしょう。
ファシリテーションができる人は、ファシリテーターとなり、会議で司会進行を担当します。会議をより良いものにするためのキーマンとなる人間です。
一見すると、ファシリテーターとリーダーは同じように印象を持つ人が多いでしょう。しかし、そこには明確な違いがあります。リーダーは企業の目標に対して部下を引っ張っていく存在です。
ファシリテーターは、よりフラットな視点でチームの行動を改善して前進させる立場になります。
ファシリテーションによって得られる3つのメリット
今まで、会議に参加しているものの「こんな会議になんか意味はあるんだろうか?」と感じたことはありませんでしょうか?長々と話しを聞いたあげく、特に何の決定もされずに会議が終わったなんていう経験をしたことのある人も多いはず。
ファシリテーションを活用すれば、意味のない会議を終わらせて有意義なコミュニケーションの場に変身させることができます。無駄な会話を減らして議題について効率的に議論することができるんです。
ここでは、具体的なメリットを見ていきましょう。
1.意味のない会議がなくなり生産性が向上する
今まで会議の進行役を単純に上司が行っていた会社は、ファシリテーションスキルのある人に進行を任せることで生産性を向上させることができるでしょう。ダラダラと時間を消費するための会議は社員のやる気を損なうだけでなく、会社自体の生産性を低くする原因になってしまいます。
事前に会議の目的を明らかにして、ファシリテーターが上司と部下の双方にとって中立的な立場の人物を配置することができれば、本題から反れた意見などもすぐに軌道修正できますよね?
また、ファシリテーションでは「そもそも会議をする必要があるのか?」という問題も解決するキッカケになります。今まで、隔週で無駄な時間を使ってきた会社の場合、かなりの生産性向上に繋げることができるでしょう。
2.議題が明確になり会議の時間を短縮できる
優秀なファシリテーターは会議の議題を明確にできるので、1回の会議にかける時間を短くすることもできます。会議に参加するメンバーへ的確な質問を投げて、その回答から結論を明確に導き出すことが可能です。
議題が曖昧な会議は、内容のない話を続けるだけで、時間が経つにつれて話し合っているテーマもぶれてしまうでしょう。その結果、ただただ時間を消費する会議になってしまうんですね。
ファシリテーターと上司が事前に相談して会議のテーマを絞っておけば、話が反れているのかもすぐに分かります。朝1番で会議を行うような職場で時間短縮することができれば、その日の疲労感も大きく変わってくるでしょう。
3.会議に参加する社員のモチベーションが上がる
ファシリテーションでは、会議に参加するメンバー全員の意見を引き出すことも重要視しています。メンバー全員の意見を尊重することで「私の意見なんて聞き入れてもらえないよなぁ」なんていうネガティブな姿勢を改善するキッカケにもなるんですね。
会議で一回も意見を聞かれたことがないという方も意外に多いのではないでしょうか?出席するだけでいい会議はそもそも参加する意味がないでしょう。優秀なファシリテーターが、それぞれの意見を引き出せば社員のモチベーションも自然とあがるはず。
上司しかしゃべらない会議よりもそれぞれが考えているこを交わらせた会議の方が有意義なのは明らかです。ファシリテーションが得意な人材がメンバー全員の意見を引き出すような進行をすれば、良い意味で緊張感のある会議にすることができますね。
ファシリテーションスキルを高める3つのポイント
ここからは、ファシリテーションスキルを高めるためのポイントを紹介します。高いファシリテーション能力は、才能とは異なり経験によって養っていくものです。ファシリテーターとしての経験を積んでいけば自然に成長していけるでしょう。
これからファシリテーション能力を高めていきたいと考えている人は、以下で解説する3つのポイントを意識してみてください。まずはここで紹介するポイントを抑えつつ経験を積んでいきましょう。
1.意味のある会議をするための雰囲気作り
ファシリテーターのは会議の参加者から詳細な意見を引き出し、議題内容に沿って最適な結論を導き出すのが存在意義です。そのためには発言しやすいムードを作ることも大切です。部下が発言しにくいような会議では、有意義な会議にすることは難しいでしょう。
進行する際は、メンバーが気軽に発言できるような雰囲気を作ることを意識してください。まずは気軽にメンバーと会話してみたり、軽い質問を投げてみるなどしてメンバーの緊張をほぐしていきましょう。
会議を進める中で、革新的な質問が出てきた場合はスムーズに話を掘り下げていくことも大切です。ダラダラな会議にならないように意識しながらも、各メンバーの動向に注意を向けて、会議自体を活性化できるような雰囲気作りができると良いですね。
2.明確な議題の提供と軌道修正力
会議を行う際は、事前に議題を明確にしておきましょう。会議のテーマを絞って明確にすることもファシリテーターの役目の1つです。複数の議題を1回の会議で行おうとしても内容の薄い会議になりがちで、結論が出ずに次に流れてしまうことも多いです。
少数のテーマで何について話し合うのかを明確にしておけば、社員も回答に迷うことなく意見を述べることができますね。万が一、話が反れてしまっても議題が明確ならすぐに軌道修正できます。
会議ではしばしば議題がズレたポイントで話が盛り上がったりします。そんな時にスムーズに話を本題に戻すことができれば、会議の生産性も落ちずに済みますよね?明確な議題の提供と軌道修正する力はファシリテーターの大切な要素の1つです。
3.どちらにも肩入れしないフラット感を保つ
ファシリテーションをする場合、上司と部下のどちらかに肩入れしてしまうとバランスが崩れて、有効な会議にすることができません。ファシリテーターは、フラット感を常に意識しておくことが大切です。
意見しづらい部下に肩入れすると、上司の意見がないがしろになってしまいますし、その逆もしかりです。ファシリテーターはそれぞれの意見に耳を傾けてください。感情的な意見にも冷静に向き合う姿勢を一貫することも重要です。
そのため、感情移入してしまうような人が参加メンバーにいる場合は注意が必要です。発言した人物が誰かで意見を判断するのではなく、意見がどんな意味を持つのかを確認するようにするとフラット感を保つことができます。
まとめ
今回は、ファシリテーション能力について紹介しました。無意味な会議から脱却して革新をついた意味のある会議にするにはファシリテーションが非常に有効です。参加メンバーそれぞれの意見を抽出するにはフラット感が重要なこともお伝えしました。
進行役であるファシリテーターは、メンバーの動向を確認しながら会議の方向性を細かく起動修正する力が必要です。複数の立場の異なる人が集まる会議では、正反対の意見も出てくることでしょう。
そんな意見を統合して生産性の高い会議にするには、ファシリテーターとして場数を踏むことが大切なんです。初めからファシリテーション能力の高い人物は少ないはず。だからこそ経験を積んで会社にとって価値の高い人材になることを目指しましょう!