昨今は一昔前に比べると転職することが身近になり、多くの人がより良い環境を求めて積極的に転職を行うようになりました。それにより良い環境を獲得できた人もいれば、転職に失敗して「前の職場の方が良かった」と嘆いてしまっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、女性が転職で失敗しないための心得やそのタイミングを見ていきたいと思います。より良い環境を得るために転職したにも関わらず、「こんなはずじゃなかった」とならないよう、事前にしっかりと学んでおきましょう。
もくじ
女性の年間転職率は10%を超える！男性よりやや多い
あるデータによると全体的な年間の転職率はおよそ10％であり、1年間のうち10人に1人は転職しているという結果になっています。男性よりは女性の方がやや多く、男性は10％未満なのに対し、女性の年間転職率は10％を超えているようです。
一昔前は転職を考えてもなかなか実行に移すことは難しく、男女共に1社から数社程度で働くのが一般的でした。しかし、インターネットやテクノロジーの発展により誰もが様々な求人情報を目にすることができるようになり、その垣根は崩れつつあります。
それに加えブラック企業等の問題も取りざたされていますので、より良い環境を求めて転職するのが常識になってきています。しかし、会社というのは実際に入ってみるまではその実体は分からないもの。どうせ転職を行うなら、なるべく以前よりも待遇の良い会社に入りたいと思うのが自然でしょう。
転職で失敗しないための心得！女性が気を付けるべき7つのことは？
それでは、転職に失敗しないための心得を見ていきたいと思います。女性が転職を行う際には、女性特有の落とし穴に入り込まないよう心掛けることが大切です。
一般的に女性は男性より感受性が高く、感情レベルも高いと言われています。そのため、物事の繊細な部分に気がついたり、情緒溢れるコミュニケーションを行うことができます。その反面、感情的になってしまい大切な判断を誤ってしまうといったこともあるのではないでしょうか。
感情や勢いに流されて転職を決めないことが大事
転職は昔に比べると随分身近な存在になりましたが、それでも人生の一大イベントであることには変わりません。そうそう何度も繰り返すことは難しいため、その判断は感情に流されず、冷静に総合的に行うことが大切です。
しかし、上述した通り女性は感情レベルが高いという性質を持っていますので、時に感情や勢いに流されて転職先を決めてしまうこともあるようです。それで上手くいけば問題はないのですが、必ずしもそうとばかりは限らないでしょう。
勿論、最初のインスピレーションは感情や空気、雰囲気等で決めても良いとは思いますが、その後の裏付けや企業分析等は理性的に行う必要があるのではないでしょうか。「入ったはいいけど待遇や仕事内容が期待と違った」「社内は良い雰囲気だと思っていたけど配属部署はそうでもなかった」といったことになると、また転職を考える必要に迫られるかもしれません。
転職する明確な理由を持つ！最優先条件を決める
転職活動を行う際、「そもそも自分は何のために転職したいのか」といった部分を考えておくのも非常に大事です。人によって転職や労働に対する優先事項は異なりますので、自分の求める条件や待遇、そして絶対に譲れないもの等は常に明確にしておきましょう。
その辺りがあやふやなまま転職活動を行うと、まずどのような企業を志望すれば良いのかが分からなくなってしまいます。そして、実際に企業を志望して選考が行われる際にも、「何故その企業に入りたいのか」ということを明確に伝えないと受かるものも受からなくなってしまう恐れがあります。
自分は一体どのような人生を歩みたいのか、そしてそれはどのような会社で働けば達成できるのか、といった部分をしっかりと考えておきましょう。
転職活動中は同僚にも内緒にしておくのが基本
例え転職活動を行っていたとしても、それを現在働いている職場で言いふらさないのが社会人としてのマナーです。会社への裏切りというと少々大げさかもしれませんが、少なくとも今いる場所に不満を感じているから転職したいと考えていることに違いはないでしょう。
すなわち「転職活動しています」というのは、「この職場に不満があります」と言っているのと同じことになっていまいます。転職先が決まっているのであればまだしも、転職活動が上手くいかない場合は結果的に今の職場で働き続けることになるでしょう。
その際、不用意な発言で自分の立場が悪くなってしまっていては働きづらく、もしかしたら周囲からも白い目で見られてしまうかもしれません。転職活動を行っていることはなるべく秘密にしておき、いざという時に備えておくのも処世術の一つです。
面接時に不明瞭な点ははっきり聞く勇気を持つ
転職活動をしていると相手先企業と面接を行う機会もあるかとは思いますが、その際に不明瞭な点はしっかりと尋ねておきましょう。落ちるのが嫌でなぁなぁで済ませてしまうと後々痛い目を見る可能性があり、再び転職を考えなければならない羽目に陥ってしまうかもしれません。
実際問題、残業や給与、待遇のことは聞きづらいし聞かない方がベターという考えが一般的です。企業側としても待遇や給与のことばかり聞いてくる求職者よりは、その辺りを不明瞭なままで納得してくれる人の方が採用しやすいといった面もあるでしょう。
しかし、何のために転職するのかという部分を鑑みると、例え落ちるとしてもはっきりさせておくべきところは尋ねておいた方が良いのではないかと思います。新卒の就職活動とは違い、最悪現在の職場で働き続けるという選択肢もありますので、選考に落ちることにそこまでのリスクはないでしょう。
それよりも、「転職しない方が良かった」と感じてしまうことの方が余程のリスクであり、元の職場に戻ることができない以上それだけは絶対に避けなければなりません。少なくとも、転職にあたって自分が絶対に譲れない条件に関してはしっかりと尋ねておくことをお薦めします。
給料だけにとらわれないこと！バランスで仕事を見る
闇雲に給与や待遇等を追い求めて転職するのも失敗の原因になってしまいます。例え給与が今より良かったとしても、労働時間が大幅に増えてしまえば時給は下がってしまいますし、その他の待遇に関しても同じことが言えるでしょう。
転職先の待遇や業務内容は実際に入ってみるまでは分かりにくいものですが、なるべく事前に総合的に判断しておくことをお薦めします。どれだけやりたい仕事だったとしても激務で心身を壊してしまったら元も子もありませんし、それなら転職しない方が良かったという結果になりかねません。
仕事というのは時に一極集中を行う必要もありますが、基本的にはバランスや総合力で勝負するものです。同様に、職場選びも一極集中するのではなく、バランスの良さや総合力が大切になるのではないでしょうか。
家庭との両立をアピールし過ぎるのは良くない
ワークライフバランスという言葉が叫ばれている昨今ですが、転職するにあたっては家庭との両立をアピールしすぎない方が良いようです。仕事というのは意図せずとも激務になってしまう時期というのは存在し、そのような際に自分だけ早く帰るというのはなかなか難しいものでしょう。
勿論、心身に悪影響があるほどの激務であれば問題外ですが、適正な量と待遇であれば時には残業することも必要になるかもしれません。しかし、面接時に家庭の事情をアピールしすぎると、「この人は大丈夫かな」と余計な懸念を相手に抱かせてしまう恐れがあります。
どうしてもワークライフバランスを優先したいのであれば、最初からそれを謳っている企業を志望することをお薦めします。最近は様々な労働問題がフォーカスされているため、最初から残業時間等をある程度提示している企業も多くなってきている印象があります。
そして、「ワークライフバランスを優先している」と謳われていれば、面接でその辺りを具体的に質問することも容易になるのではないでしょうか。世の中には星の数ほどの企業が存在しますので、自分の優先する条件に合わせて選ぶのが良いでしょう。
転職先の会社の調査をせずに決めてしまうのはNG
転職先の会社の細かい調査や分析を行わず、ノリや雰囲気で転職を決めてしまうのもNGです。就職活動をした際に実感されたかもしれませんが、会社というのは外から見ただけではその一部分しか判断することができません。
そのため、実際に中で働かないと分からないことが多く、「こんなはずじゃなかった」という経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのようなミスマッチを避けるために現在は様々な取り組みが行われていますので、それを利用しない手はありません。
具体例としては、インターネット上の転職口コミサイトを利用したり、実際に働いている人の話を聞いたりすることが挙げられるでしょう。また、転職エージェントサービスというものも存在し、こちらを利用することでプロの目線から自分に合った企業の紹介を受けることが可能です。
女性が失敗しないために！転職のベストタイミングは？
続いて、失敗しないための転職のベストタイミングを考えてみたいと思います。基本的には自分が応募したいと思える求人を見つけた時がベストタイミングになるのですが、場合によってはそうもいかない時もあるようです。
人生というのは様々なライフイベントで構成されており、タイミングを誤ってしまうと時に大きな損を被ってしまう場合もあるのではないでしょうか。そのため、下記に該当するイベントが間近に控えている場合は注意が必要です。
数年以内に出産したい…転職は出産前がベター！
数年以内に出産予定がある場合、転職を行うのは出産する前の方がベターと言えるでしょう。出産して子供ができると費用の問題や子供の学校の問題等があり、転職するにしてもそう簡単にはいかなくなることが予想されます。
しかし、その際に注意したいのは出産前1年未満に転職を行ってしまうことです。会社によっては育休の取得条件として「入社後1年以上が経過」というものが設けられている場合があり、それに該当しない場合は育休の取得ができなくなってしまいます。
それを避けるためにも、1年以上の余裕を見て転職をした方が無難でしょう。つけ加えるのであれば、育休から復帰する際スムーズに職場に戻れるよう、事前にある程度自分のポジションを確立しておきたいところです。
そのための期間も含め、転職を行うのであれば出産まで数年間程度は見ておいた方が良いかもしれません。
家を購入する予定…住宅ローンを組んでから転職する
近々自宅を購入する予定がある場合は、住宅ローンを組んでから転職することをお薦めします。住宅ローンは多額のお金を借り入れるため、通常に比べて審査が厳しくなることが予想されます。
そのため、転職してしばらくの間はローンが通らない可能性が高く、もし失業中という身になってしまったらほぼ通らない恐れがあります。それを避けるためにも、住宅の購入予定があるのであれば、勤務期間が長い職場に在職している間にローンを組んでおいた方が良いでしょう。
また、既に家を購入しており、その際に会社から持ち家制度等で借り入れを行っている場合は注意が必要です。その場合は会社を退職する際に一括返済を行わなければいけないケースもありますので、転職を考える際にはその辺りもしっかりと調べておきましょう。
自分が挑戦してみたい！と思える求人が出たときがベスト
上述したような状況に該当しない場合は、自分が挑戦してみたい！と思えるような求人が出た時がベストタイミングであると言えるかもしれません。求人というのは企業が人を求めているから出すわけであり、人が補充されれば求人は終了します。
世に出ている求人に応募するというのも一つの縁であり、もし企業がたまたまそのタイミングで求人を行っていたのだとしたら、ある種運命とも言えるのではないでしょうか。実際に探してみると、応募してみたい求人というのは全体数に比べるとそれほど多くはありません。
その中から自分の条件に適した求人というのは本当に一握りであり、応募したい求人を見つけるだけで日が暮れてしまうといった場合もあるでしょう。自分が心から「応募したい！」と思った時は迷わずチャレンジしてみることをお薦めします。
もし転職に失敗してしまったら…前を向いて再転職！
上述したような事柄に気をつけていたとしても、運悪く転職に失敗してしまうといったこともあるでしょう。その際には、ただ落ち込んだ時間を過ごすのではなく、前を向いて再転職のための活動を始めましょう。
今の時代は転職を繰り返すことはそう珍しくもなく、中には数十回の転職を繰り返しているといった人も存在します。それだけ労働市場が流動的になってきており、良く捉えれば一度くらいの失敗は挽回可能ということにもなるでしょう。
そして、様々なテクノロジーの発展や人口減、フリーランスの増加等により、その流れは更に加速することが予想されます。そうなると、余程良い条件でもない限り、人々はより良い環境を求めて転職を繰り返すようになるのかもしれません。
失敗をしてしまったという事実を覆すことはできませんが、後の行動によってそれを挽回することは十分に可能です。仕事に失敗はつきものですので、そこからいつ立ち上がるか、そしてどのようにカバーするのかといった部分が大切になるでしょう。
まとめ
女性の転職についての心得や注意点等を様々に見てきましたが、実際に転職を成功させるためには明確なプランが必要です。そのためには準備が必要な部分もありますし、綿密な調査が必要な場合もあるでしょう。
また、運良くノリと雰囲気で決めたところが素晴らしい職場だったり、しっかりと分析したにも関わらず運悪く最悪な職場だったということもあるかもしれません。人生というのは一概に図ることのできない部分が多く存在し、その辺りを完全にコントロールすることは不可能です。
だからといって手をこまねいてしまっていては状況は何も変わりません。現状に不満があるのであれば、それを変えるための最善の努力を行い、コントロールできない部分は思い切って運を天に任せてしまいましょう。
幸い、現在は転職に失敗してしまったとしてもそれを挽回することのできる時代になりつつあります。転職を行う際には上述したような事柄に注意しつつ、自分にとって最適なタイミングで行うことをお薦めします。
