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【新入社員必読!】新卒の手取りってどれくらい?そもそも何が引かれるの?

春から働き始める新卒に支払われる給与の額は、その会社や会社の属する業界の景気動向の指標になるとされます。ですから来年度より新卒社員として働く方は自分に支払われる予定の給与と市場平均の差を把握し、業界についての理解を深めておくことが必要です。…という堅苦しい話以外でも、実際に自分の手元に入る手取り額がいくらになるのかなど、給与について気になることはたくさんあるはずです。今回は「新卒の給与」をテーマに解説していきたいと思います。

学歴別新卒の給与平均と、手取り額について

新卒の初任給の平均は、大学卒で約21万円。大学院卒だと約22万円、短大卒だと約17万円、高校卒だと約16万円ほどとなっています。基本的に、学歴が高い方が初任給を多くもらっています。また、文系よりも理系のほうが給与が高い傾向にあります。男性と女性を比べると男性のほうが高い傾向がありますが、これは男性のほうが専門性の高い仕事に就く率が高く、女性はもともと給与の低い事務職を選ぶ人が多いからです。男女雇用機会均等法があるので、男性だからといって給与が高く、女性だからと言って給与が低くなるわけではありません。

ただし上記の初任給の平均額は額面です。給与から税金や社会保険料を差し引いたものが、実際に自分の手元に入る「手取り」と言われる額です。給与によって変わりますが、平均的な大学卒の場合だいたい差し引かれるのは2~3万なので、平均的な手取り額はおよそ17~18万程度になります。会社が加入している社会保険の種類によって控除額が変わるので、初任給が入ってから「思ったより手取り額が少ない…」とならないよう、事前にシュミレーションしておくと安心です。ただ住民税は初任給からは引かれません。このため初任給は2年目よりも手取り額が多くなります。

初任給から引かれる項目は雇用保険・所得税

支給される額面給与から、各種税金などが控除として差し引かれたものが手取り額です。失業時に失業給付金を受け取るための雇用保険、所得に対して発生する所得税の2つは、初任給から引かれます。将来年金を受け取るための厚生年金保険料、医療費の自己負担額を軽くするための健康保険料は2か月めから引かれます。このためはじめての給与と2か月めの給与では、はじめての給与のほうが高くなります。初めて自分が稼いだお金がはいってくるのはとても喜ばしいことですが、調子にのって散在してしまうと2か月めで生活が辛くなるかもしれません。

ちなみに就職2年目から引かれる住民税は、自分が住む都道府県や市町村に納める税金です。前年の所得をもとに計算されるので、初任給と2年目の給与が変わらなければ手取り額は減るでしょう。なお、転職して給与が下がった際なども住民税の支払いは家計に大きく響いてきます。

給与の額は業種や都道府県によっても変わる

新卒に与えられる給与は、企業によっても都道府県によっても差があります。都道府県で見ると、全年齢の平均年収が一番高いのは東京。次いで神奈川、愛知、と首都圏が続きます。一方平均年収が最も低いのは沖縄。次いで東北や九州となります。一番高い東京と沖縄では、200万以上の差があります。もちろん物価の差があり、東京は物価が一番高いので、東京で働けば生活に余裕が出るなどと安直に考えてはいけません。ですがだいたい平均して新卒の給与もこれに準じて東京が一番高くなっています。企業別にみると、最初から知識や技術が身についている人を欲しているIT企業、実力主義の外資系企業、少数精鋭で優秀な人材を揃えたいベンチャー企業の初任給が高くなっていますが、大多数の企業は足並みをそろえて平均的な初任給の額を支払っている傾向にあります。

初任給を高くする理由は、優秀な人材の確保

企業によって初任給に差が出るのには、理由があります。初任給が高いと、就職活動の段階で学生からの人気が高まり、多くの人が求人に募集してきます。給料に引かれてやってくる多数の学生の中には、優秀な人もいるでしょう。つまり初任給を高く設定していると、優秀な学生を採用しやすくなるのです。同じ業種、似たような企業であれば、給与の高い方に行きたいと思うのはごく自然なことでしょう。初任給が高いということは、企業が若い人材の育成に力を入れる企業体質だとも判断できるでしょう。

ただし、初任給が高いからといって安心するのは早合点です。実は初任給が高い企業はブラック企業の可能性もあるのです。企業のイメージが悪く人が集まらない、だから初任給を高くして人材を集めようという場合もありますし、最初から昇進させるつもりがない企業、初任給の高さにかこつけて重労働を与える企業など、いろいろなケースが考えられます。平均給与と数万円の差であれば許容範囲ですが、あまりにも市場平均とかけ離れた初任給を用意しているところは一度しっかり企業について調べたほうがいいかもしれません。初任給が高かったけれど仕事がブラックで1年で辞めてしまったという場合などは、住民税の支払いもキツくなってしまいます。

そして初任給が高い会社は、初任給に残業代や各種手当を含んでいる可能性もあります。普通、募集要項に表示されている給与の額は「基本給」と言われるもので、手当は含まれません。ですが中には「基本給」と書かれていないことも。こういった場合は、最初から「月○時間の残業代を含む」などといった給与体系になっています。

初任給、手取り額よりも重視するべき「昇給率」

新卒のときはついつい初任給の額に注目してしまいがちですが、年収の伸び率をチェックすることも大事です。世の中には初任給は高いのに、何年もまったく給与が変わらないという企業もたくさんあります。何の実力もなかった初任給のときと、経験と実力を身につけたあとの給与が一緒だと、意欲を失ってしまうでしょう。昇給率によっては初任給の差は1年で埋まってしまうこともあります。むしろ銀行など一般的に給与が高いと言われる企業ほど、初任給を安く設定していることがあります。これは新入社員のうちは学びの時期で会社への貢献度が低い、という考えがあるため。そして最初から高い給与を与えていると、顧客や株主から「その分の資金を商品に使うべき」などの指摘を受ける可能性があるため。ですから初任給は低くて当たり前なのです。このことから考えると初任給を低く設定しておき、2年目から昇給される企業の方が健全かもしれません。ただし昇給率は人によるものなので、絶対ではありません。就職活動をしていても人事担当者もはっきりと教えてくれないはずです。そのため昇給率についてはOB・OG訪問などで実際にそこで働いている人の話を聞いて調べると良いでしょう。とはいっても自分がどれだけ会社に貢献できたかによってかなり差がでるものなので、仕事を頑張らなければ昇給は望めません。

まとめ

新卒採用され、一番に気になる給与のこと。大学卒の人の初任給は20万円前後、そこから所得税などで2~3万円が引かれ、手取り収入となります。その翌年は住民税でさらに手取り収入が減ります。このことを頭におきつつ、自分の生活を見直しておきましょう。もちろん業種や働く地域によって平均は異なるので、就職活動の際は目先の初任給にとらわれず、多角的に企業について調べるようにしてください。

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