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思慮深いことの長所と短所とは?どのような仕事に向いてる?

思慮深いことは生きていく上で大切なことです。何事にも失敗しないために熟慮が必要ですし、ただ考えるだけではなくしっかりと結論を導き出すことが出来ると周囲からも思慮深い人だと思われることでしょう

。世の中の荒波を乗り切りより良い人生を生きていくためにも普段からしっかりと考えることが非常に大切です。仕事で考えてみると思慮深い人には長所と短所があり、仕事においても向いてる仕事と向いてない仕事があります。

それは一体どんな仕事なのか、今回は思慮深い人と仕事の関係について書いてみます。

もくじ

思慮深いとはこのような行動や人物を指します

思慮深いというのは、物事の表面だけを捉えて解釈する、または言葉の一部分だけを捉えて解釈するということをせずに、物事を全体的に捕らえて深く考察することです。表面だけの理解ですと物事の本質を見抜けないために周囲から思慮深い人とは思われないでしょう。

一方で、物事を深く考察し、本質を見抜く方々は物事に関して適切な説明ができることに加えて、仕事などでも適切な判断を下すことが出来ます。つまり、思慮深い人という言葉は知性的な人物を指す言葉でもあります。

例えば環境に配慮して二酸化炭素の排出を減らすために電気自動車に乗ることを考えてみます。車を電気で動かせば二酸化炭素は排出されませんのでこれは一見理にかなっているかと思われます。

しかし、電気を生み出すために火力発電で石油を使用した場合はどうなるのでしょうか?

石油を燃やす際に二酸化炭素が排出されている上に電気の変換効率を考えると、実は直接ガソリンを燃焼させるガソリンエンジンの方が火力発電で得られた電力で車を動かすよりも二酸化炭素排出量は少なくて済むのです。

つまり、電気自動車の普及のためには火力発電を減らし、その分風力発電や太陽光発電などを増やす必要があります。

この二酸化炭素を減らすために電気自動車に乗ることなどの質問があった時に、思慮深い人は物事の本質を捉えようとしていますので簡単に同意せず理解し考えながら話を聞いています。

思慮深い人の長所と向いてる仕事とはこのような仕事

思慮深い人の長所は物事の本質を見抜こうとしますので仕事の無駄などを見抜くことが出来き、改善につながることがあります。

物事の理解が高く、仕組みをしっかりと把握している場合が多く、適切な場面で適切な発言がなされることが多いです。

グループ内に思慮深い人が一人いるだけで仕事の効率がグッと上がります。一方で思慮が足りない人は考えなしに思い付きで物事を言ってしまうために、有益な発言とならないことが多くあります。

思慮深い人に向いてる仕事は考える必要のある難しい仕事です。もちろん、思慮深いだけでなく実行力などが無ければいい仕事はできませんが、思慮深いことは難しい仕事をこなすために必要不可欠な能力です。

思慮深いとあらかじめ仕事の結果を予測していますので、段取りが上手く必要な準備を行いますので計画性があり、不慮の失敗でも事前の準備でうまく乗り切ることが出来ます。

つまり、全体を見通して仕事をしなければならない管理職などに向いています。特に物事の本質を追求するということは、仕事において改善点などを見つける事と言ったポジティブなフィードバックを行うことが出来ますので、安全管理などしっかりと職場から危険因子を取り除かなければならない仕事、さらにはお金を扱う仕事など失敗が会社の損益につながるような仕事にも向いています。

覚えておいて損はない歴史上の思慮深かった人物

歴史上ではどのような思慮深い人物がいたか見てみましょう。歴史とは戦争の歴史でもありますので、思慮深いと言えば多くは遠謀深慮で敵の裏をかき戦いを勝利に導いた上に、自国の領土を広げ王者として君臨する、もしくは王者の有能な補佐として名を残しています。

例えば遠謀深慮と言えば徳川家康が挙げられるかと思います。家康が天下を取る時には老獪と申しますか、人の心理を上手き読み切って着実に味方を増やしていきその後の二百年以上安定した江戸幕府の体制を固めました。

その他にも竹中半兵衛や黒田官兵衛と言った秀吉を天下人まで押し上げた智謀の持ち主、いわゆる秀吉の二兵衛や革新的な制度を次々に打ち出した織田信長なども挙げられるかと思います。

しかし、戦争とは無縁ですが乱世が終わり、平和が訪れた江戸時代で日本史上最高の名君と名高い人物がいます。この人物は戦争をして勝利を重ねたわけではないので残念ながら有名ではないため、思慮深く善政を敷いた人物として是非とも紹介したいです。

それは初代会津藩主の保科正之です。保科正之は徳川家光の異母弟ですが、命を守るために隠れる様に育ち、成長した後に初代会津藩主となりました。その謙虚な人柄に加えて、領民を慈しんだ善政は今でも会津家訓十五箇条と共に会津の地に根差しています。

正之は産業の育成に努め、領民の事を第一に考え飢餓に供えて社倉制を導入し、90歳以上のお年寄りには米を支給するなど年金の先駆けともなる政策を実施しています。

今でこそ当たり前の年金制度ですが、社会システムが未熟であった江戸時代に考案し実行したということは保科正之が如何に思慮深かったかを示しています。このように古くは名君、近年では名宰相や名経営者などに思慮深い方が多く見られます。

思慮深い人の短所と向いてない仕事とはこのような仕事

思慮深いことの長所とも言えますが、逆に短所にもなってしまうことがあります。それは考え過ぎることです。もちろん考えることは良いことですが、どうしても割り切れずに結論が出ないような難しい局面では考え過ぎて決断力に欠ける場合があり、どっちつかずの優柔不断な態度になってしまうことがあります。

また、真面目過ぎるとも思われることもありますので、このようなケースでは考え過ぎの真面目な人物と思われ頭が固いイメージとなってしまうことが短所です。それ以外では仕事においては特に悪いことはないので上手く立ち回れば仕事でも評価されることでしょう。

このような思慮深い性格は才能と言ってもいいと思いますので、思慮深い人に向いてない仕事はその才能を浪費してしまうような仕事、つまり単純作業などです。

あまり考えなくても仕事が終わってしまうと、せっかくの考えるという才能が無駄になってしまいます。このような仕事では悪い点や非効率な点を見つけ出して改善するなどと言った思慮深い方々の能力が生かせませんので、もったいないです

。思慮深い方々に向いてない仕事とは能力に合っていない仕事をすることですので、能力の活かせる職場で働きたいですね。

思慮深くなるためには思考停止に陥らないことが大事

思慮深くなるためには考え続けることが大切です。思考をやめるとそれは思考停止に陥ることですので思慮深いとは言えずに、思慮深い人にはなれません。

もちろん、人間には持って生まれた素質がありますので、努力せずとも思慮深い方もいますが、大半の方々は努力によって思慮深くなっていると感じます。

それは子供の頃は大抵の方々は思慮が浅かったと思いますが、大人になるに従って様々な経験を積みながら徐々に思慮深くなっていくものだからです。思慮深くなるために大切なことはまずは自分の考えをしっかりと持つことです。

また、さらに大切なことはそのご自身の考えは必ずしも正しいわけではない、と否定的な見方をすることでもあります。数学と違って世の中には多様な考え方や答えがありますので、物事に対して偏った見方をすると深く思考することはできません。

自分の考えはもしかしたら間違っているのではないか?と思いながら他の方々の考えを聞いてみてどちらがより合理的かを考えていくと物事を多角的に見ることが出来ますので、本質をより深く理解することが出来ます。

さらに、考えた上でもどうしてもわからない場合はそこで思考停止をせずに、より物事についてわかっている人物に聞いてみる事も大切です。

このように、分からないことを分かるまで考え抜くことで思慮深くなっていくのです。

まとめ

思慮深いことは仕事で成功するため、トラブルを回避しながら人生を生きていくために必要な能力です。物事を表面上のみ理解しただけでは何をするにも失敗してしまう可能性が高くなりますので、成功するためには思慮深くあることが大切です。

思慮深い人には長所や向いてる仕事がありますが、思慮深いだけではハイレベルな仕事には不十分ですのでコミュニケーション能力など様々な能力に磨きをかけていくことが大切です。思慮深くなるためには考え続けることが大切で、しっかりと考えることが出来ますと次第に思考が深くなっていきます。

一方で、思慮深さは失敗から学ぶことで身につくこともありますので、ご自身の失敗を生かすことで二度と失敗を繰り返さないように思慮深くなりたいですね。

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