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高給取りな仕事の実態とは?目指す前に知っておきたい必要な準備

1日の3分の1、ともすれば半分の時間を費やす仕事。どうせやるなら高給をもらえる仕事に就きたいなと、誰もが1度は思ったことがあるでしょう。実際、高給をもらっている人達の仕事内容や平均収入はどれくらいなのでしょうか。また高給な仕事をしている人達はどんな生活ぶりなのでしょうか。とても興味がありますね。今日は、これから高給取りを目指している皆さんのために、高給な職業の人達の実態についてご紹介しましょう。

もくじ

まず、あなたが高給に魅力を感じる理由を考えてみよう

あなたが高給な仕事に魅力を感じるのは何故ですか?お金をたくさん手にして豊かな暮らしができそうだからでしょうか?お金持ちとして優越感を感じながら生きたいからでしょうか?或いはどうしてもお金が必要で、今すぐにでもそういう仕事に転職したいからでしょうか?社会貢献をして人を助けたい、というような志がまずありきで高給な仕事に就くのは素晴らしいことですが、高給や名誉がまず第一で、仕事に対する思いは二の次では、本末転倒です。世間一般では立派と言われる職業に就いている人の中にお金の亡者や事件を起こす人、仕事を手抜きする人を度々見かけるのはこのためです。

よく「お金は生き物だ」と言う人がいます。汗水流して一生懸命仕事をして得たお金は、実に清々しく尊いお金です。そのお金の中にはたくさんの努力や愛情、希望など、その人のエネルギーがたっぷり入っています。しかし楽して得たお金にはその様なエネルギーは一切入っていません。お金自身もそれを分かっているので、有意義な使われ方をされなかったり、逆に負の遺産を生む素に化けたりします。そのお金を持つ本人自体も、知らず知らずのうちにマイナスのエネルギーを帯びた人になり、裸の王様のような人生を送りがちになってしまいます。不純な動機で高給な仕事を目指すのはやめましょう。

高給をもらえる仕事にはどんなものがあるか、ご紹介します

高給をもらえる仕事には大きく分けて2種類あります。一つは国家資格や高度な技術、知識を必要とする選ばれた精鋭が就く仕事。例えば人の人生に大きな影響を与える医者や弁護士。強い責任感、使命感を持って病気や悪に立ち向かいます。また最近人材不足が叫ばれているパイロットも高給な職業の代表格です。一度に数百人の命を預かるわけですから、高度な技術や徹底した健康管理が求められます。外資系企業での勤務も高給な人が多いです。いわば進出した先の国で市場を乗っ取る黒船的存在ですから、大きな資金力を武器にその国で優秀な人材を雇用する必要があります。必然的に淘汰されて優秀な人が高給で雇われるのです。他にも税理士や会計士など、企業の生命線となる職業や、自分の命を懸けて海に出る漁師、また手数料率が高い不動産関連の職業の人達も高給です。

一方、ある程度の大きさの規模の会社で昇進して役職が付くことで、高給をもらえるようになる人も多くいます。しかしそのためには、仕事の実力や成果はもちろんのこと、様々な駆け引きや人間関係の構築など、裏の部分での努力も必要な世界のようです。無事に役員に就ければ、その後はさほど忙しくなく安泰した毎日を過ごせる人が多いようです。

論外ではありますが、人を騙したり弱みに付け込むような仕事をして高給を得ている職業の人もいるというのも、現代の虚しい事実です。そのように稼いだお金は先述のようにエネルギーのないお金ですから、いずれ巡り巡って良からぬことが降りかかっても、自業自得という他ありません。

高給な職業を取り巻く状況が徐々に変わってきている

先ほど高給な仕事ということで例として挙げた中で弁護士や、医師の中でも歯科医師は、実は近年収入が減ってきたということで話題になっています。理由は国家資格保持者が増えすぎたことによる過剰状態です。大学に入るのも難関で浪人して入学したり、難関の国家試験を突破するためにも何年もかかってようやく資格取得する人もいる職業なのに、蓋を開けてみれば同業者が多過ぎて仕事が全然ないということも少なくないようです。時間だけでなく予備校代や大学の学費、奨学金など金銭面でも膨大な費用をかけているのに、せっかく取った資格に見合った収入を得られないのは、何とも居たたまれません。努力していた最中は、こんな未来が待っているとは思ってもいなかったことでしょう。

またAIの台頭によって、今後10~20年ほどの間に今ある職業の半数以上が淘汰されるという話題が注目されていますが、先ほど高給な職業として紹介した税理士や、医療業界で高給の薬剤師なども、AIの技術に取って変えられやすい職業と言われています。数字を扱ったり薬をチェックするわけですから、人間の目でチェックするよりも、精度が上がるのは確かでしょう。高給な仕事に就きたいと考えている人は、このように業界の傾向や今後のAIによる影響などもしっかり鑑みて、職業を選択する必要が出てきそうです。

高給取りの実生活は、想像よりも意外と大変なものです

高給取りの人達はさぞ豊かで、ゆとりのある生活をしているのだろうと想像していませんか?確かに相当な高収入の人に関しては事実です。欲しいものはほぼ簡単に手に入り、お金に糸目をつけずに贅沢な生活をしている人もたくさんいます。しかし年収が1000万円くらいの高給取りだと、逆に息苦しい生活をしている人が結構いるというのです。努力が実っていざ1000万円の大台に乗ったは良いけれど、その達成感や自分へのご褒美などで、気持ちが大きくなってしまい、一気に高給な車や家、ブランド品などを無計画に買い漁ってしまう人がいます。しかしこういった高額商品というのは、一度購入すると各種保険代やメンテナンスなどの維持費など、目に見えない費用が付随してくるものです。気付いたらそれらの費用で出費がかさみ、支払いが滞ったり借金をする羽目になってしまいます。

また収入が上がるとそれなりに人付き合いも多くなります。例えば役員たちと頻繁に高級料理店で食事をするようになったり、子供をお金持ちの親が多い私立の学校に入れたり、ママ友との交際費や見栄を張るための様々な出費など、せっかく高給になってもお金が湯水のようになくなっていき、貯金どころではないというのはよく聞く話です。税金面も忘れてはいけません。高給になるということは、その分支払う税金も膨大になります。1000万円の年収があれば、実際の手取りは7~800万円です。所得税や住民税など各種税金の額に唖然としてしまいます。逆に子ども手当や高校無償化などの恩恵が減額されてしまうなど、デメリットも多いのです。このように華の高給生活とも言えない現実が待っていかも知れません。

まとめ

いかがでしたか。高給な仕事でも、一筋縄ではいかなさそうだということがお分かりいただけたでしょうか。「人を仕事で判断してはいけない」ということをよく両親に教えられました。昔はいまいち意味が理解出来ませんでしたが、社会人を経験したくさんの人と出会い共に仕事をする中で、その言葉の意味をしっかり理解することが出来ました。自分の仕事に誇りと情熱を持って誠実にやっている人こそ、本当の意味で素晴らしい社会人であり、高給であるか否かは二の次なのです。収入面で人を判断したり態度を変えたりすることはNGです。自分の価値観を客観的に振り返ってみましょう。自分に合っている仕事、良い仲間に恵まれている仕事、やりがいがある仕事を見つけ、焦らず丁寧に毎日を送っていきましょう。

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