「仕事や勉強が効率的に進まない…」という悩みは、誰しもが一度は感じたことのある悩みのひとつでしょう。仕事や勉強に時間がかかって、夜遅くまで残業したり、作業したりしている人は珍しくありません。
実は、私たちがもっとも仕事や勉強に集中して、効率的に作業を進められるのは“朝”。「朝の生産性は夜の3倍になる」ということも言われており、朝と夜の効率の良さにはかなり差があるのです。
そこでこの記事では、朝早くから仕事を始めるメリットや、朝を有効活用する生活に変えていく方法を紹介していきます。
もくじ
朝の仕事は効率がいい?3つのメリットとは?
まず、結論から言うと、朝に仕事や勉強をすることはとても効率がいいのです。「朝の生産性は夜の3倍になる」ということまで言われ、その差は歴然になります。
仕事を始める朝、出社したらメールをチェックしたり、単純なタスクを処理したりする人は多いのではないでしょうか? しかしそれはとても非効率であり、重要な仕事こそ朝のうちに済ましておくのが効率的なのです。
そこでここからは、朝から重要な仕事を行うメリットについて紹介していきます。
頭がクリアな状態!起きた直後は脳が回復している
私たちにとって朝は、脳がもっともクリアな状態にある時間だと言われています。睡眠という“休み”をとった後の状態になるため、脳にも疲れがたまっておらず、思考にも“余裕”ができるのです。
逆に言うと、夕方や夜は心身ともにエネルギーを使い切り、意欲や思考力がかなり低下している状態にあります。その状態で、効率的な仕事をしようと思ってもむずかしいのは当然のこと。事実、夜遅くの残業で効率的な仕事ができている、と感じている人は少ないはずです。
たとえば、あなたが100m走を走るとき、身体が疲れていない状況と、たくさん走ってヘトヘトになった状況では、発揮できるパフォーマンスにかなりの差が出るのではないでしょうか? それは脳も同じで、疲労がたまっているときはパフォーマンスが低下し、作業も非効率的になってしまうのです。
脳がクリア状態になっている時間、つまりは朝に重要な仕事をすることで、思考力や意欲に疲れがないままに仕事に取り組めるでしょう。もちろん、夕方に多くの時間を費やしていた仕事でも、少ない時間で完了できるはずです。
心の負担も減る!重要な仕事を先に片付ける達成感
朝は1日の中でもっとも頭がクリアな状態になっている時間であるため、仕事や勉強をするなら“重要なタスク”から取り組むべきです。その意識で仕事をすることで、朝から重要なタスクが終わった状態で午後を迎えられるため、気持ちの面でも余裕ができるでしょう。
たとえば、大きなタスクが残ったままの状態で夕方を迎えるのと、細かい作業だけが残った状態で迎えるのであれば、後者のほうが気持ちが楽なはずです。また、突発的な仕事にも対応できる“余裕”も生まれるため、チャンスやトラブルにも対応しやすくなります。
よくあるパターンとして挙げられるのが、朝から細かい作業を済まし、午後から大きな仕事に取り組もうと考えていたら、昼から予期せぬ仕事が舞い込んできてしまうパターン。結果、夕方の疲れた状態で重要な仕事に取り組むことになるため、効率も成果も満足いくものでなくなってしまうのです。
時間が有効活用できる!朝の生産力は夜の3倍になる
冒頭でもお伝えした通り「朝の生産性は夜の3倍」と言われています。つまりは、朝早くから仕事を済ましておくことで、その分残業せずに早く仕事を切り上げられるようになるのです。
極端な話ですが、夜に3時間かけていた仕事は、朝のうちに済ませれば1時間で終わるということ。それを夕方や夜に取り組んでいることが原因で、トータルの時間が延び、残業をすることになっているのです。
とにかく朝のうちから仕事を始め、重要なものから片付けていくことでトータルの労働時間は減っていくでしょう。仕事が早く終わった分、帰宅してからの時間にも余裕ができ、勉強や趣味の時間に費やせます。
1日24時間ということは不変であり、どれだけ大きな成功を収めている人でも同じこと。その中で、大きな成功を収めている人は、その24時間を有効活用しているのです。
仕事以外にも?朝から動き出すメリットは多い
朝から仕事を始めることで、作業効率も上がり、時間を有効活用できるのは間違いありません。朝の時間をうまく活用し、人生全体の効率を上げていきましょう。
朝の活用例は、何も仕事だけではありません。たとえば、朝のニュースチェックやランニング、勉強のための読書など、他の時間として活用するのも効果的です。
朝早めに起きるメリットとして、
- 健康にも良い影響を与える
- 気持ちに余裕が生まれる
- 朝食がしっかり食べられる
- 生活リズムが乱れにくくなる
などが挙げられます。もちろん、夜型の生活を送っている人にとっては「朝早くから起きるのはむずかしい…」と感じるかもしれませんが、朝型の生活には多くのメリットがあるのも事実です。
急激な変化はNG!朝型の生活に変えていく方法は?
朝型の生活にシフトできれば、時間を有効活用できる上、日常生活における多くのメリットが得られます。中には「朝型の生活にチャレンジしたい!」と感じている人もいるのではないでしょうか?
しかし、生活のリズムを変える上で気をつけたいのが、急激な変化はできない、ということ。「変わりたい!」という気持ちが強いあまりに、急に生活リズムを変えようとすると、身体がうまく適応できないでしょう。
そこでここからは、朝から効率的に仕事や勉強をするために、朝型の生活を手に入れる方法を紹介していきます。
朝型になる目的を常に意識して取り組む
生活を朝型に変える上で大切なのが「なぜ朝型の生活にするのか?」という、“目的”をハッキリさせておくこと。「朝から効率的に仕事がしたい!」「朝の時間で勉強をしたい!」など、自分が持つ目的をしっかりと意識するようにしましょう。
人は、行動の目的を意識できていないと「まぁいいか」と諦めてしまいがちです。たとえば、トレーニングなどでも「引き締まった身体を手に入れたい」という目的で始めたのにもかかわらず、続けていくうちにその意識が薄れ、トレーニングを続けること自体が目的となることはありませんか? その結果「疲れるしやめとこう」「面倒くさい」と、トレーニングをやめてしまうのです。
これは、朝型の生活にシフトするときも同じで、目的が意識できていないと、ダラダラと夜更かしをしたり、朝早く起きても二度寝をしたりと、結局続かなくなってしまいます。
ですので、常に「なぜ朝型の生活に変えようとしているのか?」という“目的”を意識し、取り組むようにしましょう。
少しずつ寝る時間と起きる時間を早めていく
ここまで、朝の時間を有効活用して仕事や生活を充実させるメリットや方法を紹介しました。これを聞くと「睡眠時間を削るか…」と考えてしまう人がいるかもしれませんが、あくまで夜の時間を朝に持っていくだけ、という意識で取り組みましょう。
つまりは、トータルの睡眠時間を変えずに、夜早めに寝て朝早く起きる、ということ。たとえば、現状0時に寝て7時に起きている場合、睡眠時間の7時間は変えずに、23時に寝て6時に起きる、というイメージです。
この「夜の時間を朝の時間にズラすだけ」という意識は、強く持っておく必要があります。そうでないと「夜の時間がもったいない」と感じ、ダラダラと夜更かしをしてしまうかもしれません。
前日の夜に朝の活動に必要な準備をしておく
朝の時間を有効活用しようとして、朝型の生活が身についたとします。しかし、たとえ望んだ生活リズムになったとしても、朝の時間をダラダラと過ごしていれば意味がありません。ですので、前日の夜のうちに、朝にしたい活動の“準備”をしておきましょう。
事前に準備をしておくことで、朝にする活動のハードルを下げておくのです。たとえば、仕事に行くなら服や道具、ランニングならウェアやシューズ、読書ならば本、勉強ならば参考書、などを事前に準備しておきましょう。
この事前準備を続けていれば、夜の準備と朝の活動が習慣として身についてゆき、苦労せずに朝の時間を有効活用できるはずです。準備をしておくと、夜には「明日は起きなきゃ」と感じ、当日の朝は「昨日せっかく準備したしやるか」と考えられるでしょう。
まとめ
「朝は眠たい」「起きて仕事に行きたくない」「夜はもう少し遊んでいたい」「朝はやる気が出ないから小さなことから」と考え、多くの人が朝の時間を有効活用できていません。朝の仕事や勉強は、夜に行うよりもはるかに効率が良く、出る成果も変わってくるにもかかわらず、です。
たとえば、仕事量が多くて毎日2.3時間の残業をしている人は、朝早めに起きて1時間早く出社してみてください。朝からできるタスクをその1時間でこなすことで夕方には余裕が生まれ、残業時間も少しずつ減っていくはずです。
朝の時間を有効活用するために大切なのは、朝型の生活を意識すること。もちろんこれは、睡眠時間を削るような生活ではありません。基本的なことですが、“早寝早起き”を実践して、夜の時間を朝にズラしていきましょう。
ただ気をつけたいのは、あくまで少しずつ変化していくことです。急激な変化は心身ともに大きな負担がかかってしまうため、少しずつ寝る時間を早め、起きる時間を早くすることで、徐々に朝の時間を有効活用できる生活リズムを手に入れましょう。