ビジネススキル

白黒思考はしんどい?物事を柔軟に見るために試したいこと4選

世の中には「白黒思考」という言葉が存在します。意味としては、物事に対して極端な判断をしてしまう思考というものであり、似たような言葉に「二極思考」というものもあります。

白黒思考の是非が問われることは多いものの、それが必ずしも悪いものかどうかは誰にも判断することができません(そもそも、その判断自体が白黒思考であると言えるでしょう)。

しかし、白黒思考をしてしまうことによって様々な弊害が生じ、そのせいで苦しんでしまっている人も多いようです。この記事では、白黒思考に陥ってしまう原因やその対処法等を見ていきたいと思います。

もくじ

白黒思考に陥ってしまう2つの原因って何?

まず、白黒思考に陥ってしまう2つの原因を見ていきましょう。白黒思考が完全に悪というわけではありませんが、そのせいで様々な弊害が生じたり、何より本人が辛い思いをすることが多いため、改善を視野に入れた方が良い場合もあるのではないでしょうか。

白黒思考を改善するためには、まずその原因を知ることが大切です。白黒思考は新しいことを受け入れられなかったり、グレーゾーンを認めることができないことに由来して生まれるようです。それでは、その辺りをもう少し詳しく見ていきましょう。

白黒思考に陥ってしまうのは、新しいものを受け入れることができないから

白黒思考に陥ってしまう原因の一つとして、新しいものを受け入れることが困難になっているという点が挙げられます。白黒思考というのは、様々な物事に対して白か黒かという極端な判断基準を用いてしまう柔軟性に欠けた思考と言えるでしょう。

そして、柔軟性に欠けてしまっている理由の一つとしては、脳に新しい刺激を取り入れていないというものが挙げられます。原則的に人間の脳は加齢と共に硬直化し、徐々に新しいものを受け入れることが難しくなってしまうという特性があります。

新しいものや価値観を受け入れることができなくなってしまうと、過去の自分の知見や経験を判断基準にする他ありません。そして、古い判断基準を新しい物事に適用するのは難しいため、そこに適合エラーが起きてしまっている可能性があります。

その結果として、白か黒かという分かりやすい判断基準を用いざるを得ないという一面があるのではないでしょうか。

白黒思考に陥ってしまうのは、グレーゾーンを認めることができないから

そして、グレーゾーンを認めることができないことも白黒思考に陥ってしまう大きな原因と言えるでしょう。あらゆる物事に関しては白と黒の間に無数のグラデーションが広がっており、各人はその中で自分の心地良いところに落ち着くのが通常です。

しかし、物事のグレーゾーンを認めることができなければ、何かを判断する際に白と黒の2つしか選択肢がありません。そのため、本当は無数のグラデーションの中に自分が心地良いと思える場所があるかもしれないのに、半ば強制的に白か黒かを決めなければならなくなってしまいます。

このように、白黒思考の弊害としては本当は無数の選択肢が存在するにも関わらず、白か黒の2つしか選択することができないという点が挙げられます。そのどちらかが自分にとって心地良いものであれば良いのですが、そういったケースは少ないのではないでしょうか。

白黒思考をやめたい!そのために試してみたい方法は?

必ずしも悪とは言い切れない白黒思考ですが、そのせいで辛い思いをしている場合は改善を試みた方が良いでしょう。しかし、一般的には今までの判断基準や常識を一気に変えることは難しいため、長い目で見て少しずつ変化させる必要があります。

それでは、白黒思考をやめるための具体的な方法を見ていきましょう。やはり、一つの物事に対して無数の見方があることを意識しつつ、積極的に新しいものや価値観に触れていくことが大切になるようです。

二極思考をやめ、物事のグラデーション部分を見るように心掛ける

白黒思考を改善するためには、物事を判断する際に「白か黒か」という二極思考をやめ、その間にある無数のグラデーションに視点を移すよう心掛けましょう。物事の両端である白と黒という選択肢は確かに分かりやすく強い意見になりやすいため、一見すると正しいことのように思えてしまいます。

しかし、正しいことと自分が心地よく感じることはまた別の話になりますので、もし日々を健やかに過ごしたいと思っている場合は心地よさを優先することをお薦めします。そもそも、正しさというものに絶対的な価値があるわけではなく、それは時代やTPOによって簡単に変化してしまうものでしょう。

しかし、自分の心地よさを基準にして物事を判断していればTPOに流されることはありません。無数にあるグラデーションの中から自分に合った場所を見つけるのは簡単なことではありませんが、その努力を繰り返している内に徐々に白黒思考も改善されるのではないでしょうか。

なるべく新しいものや新しい価値観に触れ、知見を深める

そして、積極的に新しいものや新しい価値観に触れることも白黒思考を改善する方法の一つとして挙げられるでしょう。人間の脳は放っておくと年齢と共に硬直化してしまい、徐々に新しい物事を受け入れづらくなってしまうのは上述した通りです。

それは止めようと思って止められるものではありませんが、新しい刺激を送ることによって多少は緩和される節もあるでしょう。白黒思考に陥るのは脳が硬直化してしまっていることが原因という場合もあるので、脳に新しい刺激を与えることで柔軟性を取り戻せるケースもあるかもしれません。

普段から自分の見知った風景や経験の中で生活が完結してしまっているとなかなか細部に目がいかず、様々なことを思考放棄してしまいがちです。それは脳の負担という観点から見ると必ずしも悪いことではありませんが、時には新しい物事に触れ、脳がサビついてしまわないようにメンテナンスすることも大事ではないでしょうか。

一つの物事に対して様々な可能性を考えてみる

一つの物事に対して様々な可能性を考える癖をつけることも白黒思考の改善に繋がります。白黒思考に陥ってしまっている場合、一つの物事に対して数個程度の見方しかできなくなっていることが多いようです。

その数個の中に自分と相性の良い選択肢があれば良いのですが、多くの場合それ以外の選択肢にも目を向ける必要があるでしょう。上述した通り、白と黒の間には無数のグラデーションが広がっており、無数の選択肢や視点が存在します。

しかし、それはよく観察したりしっかりと考えなければ見えづらいことが多いため、白黒思考に陥っている時に見つけるのは難しいでしょう。まずは、「◯◯であるべき」という思考を脇に置き、常識や経験に囚われることなく、物事に対して思いつく限りの可能性を考えてみることが大切です。

あまりにも酷い場合は専門医に相談してみるのも手

白黒思考があまりにも酷く、日常生活に支障をきたしてしまっている場合は専門医に相談してみても良いかもしれません。柔軟性の欠けた白黒思考のまま日々を生きるのは大変なことが多いのも事実ですが、別の観点から見るとそれは個性とも言えますので、直すべきか否かは難しい問題です。

何が正しくて何が間違っているかというのは時代やTPOによって変化するため、白黒思考が必ずしも間違ったものであるとは限りません。しかし、日常生活に支障をきたしてしまっている場合、早期に改善した方が人生が捗りやすいというのもまた一つの事実でしょう。

ご紹介したような対処法では効果が見込めない時には、一度専門医に相談することも視野に入れてみてはいかがでしょうか。その道のプロであればより有効な手立てを模索してくれ、白黒思考の改善の近道となるかもしれません。

白黒思考が酷いと異性にも敬遠されてしまう可能性がある

白黒思考の弊害は様々なところに生じますが、特に他人とのコミュニケーションにおいて顕著でしょう。正直なところ極端な思考をする人は扱いが難しく、若い頃は大目に見てもらえていても、歳と共に徐々に敬遠されてしまうことが多いようです。

そして、何より難しいのは異性との関係性です。職場の仲間や友人知人であれば白黒思考を隠しながら付き合うことも可能ですが、深い仲になった異性に白黒思考を隠し続けるのは難しいでしょう。

男女問わず、多くの場合に「◯◯であらねばならない」と考えている人と付き合っていると、息が詰まってしまいます。異性関係は互いに安らぎを得ることを期待している部分も大きいため、一緒にいて息が詰まってしまう人と長く付き合い続けるのは、相手にとって負担が大きくなってしまうのではないでしょうか。

まとめ

白黒思考を持ったまま生きていくのは辛いものであり、多くの人がなるべく改善したいと考えているようです。しかし、白黒思考というのは脳のクセや習慣と言うべきものであり、その改善には長い時間を要するでしょう。

しかし、クセや習慣である以上、長期的に取り組むことによって改善する可能性はゼロではありません。長い目で見て、ゆったりと継続することが大事であり、「気づいたらいつの間にか改善されていた」という形が理想的ではないでしょうか。

一点気をつけたいのは、「白黒思考は駄目だ」「絶対に白黒思考を改善しなければ」というような考えです。そう考えてしまうことが既に白黒思考に陥ってしまっているため、なるべく否定しすぎることなく、少しずつ人生を楽しみながら改善することを心掛けましょう。

あわせて読みたい!