会議の準備は、新人社員や若手社員に任されることが多い業務のひとつですが、初めて頼まれると慌ててしまう人も多いものです。「会議の準備を頼まれたはいいけど、初めてだからどうすればいいかわからない」と思ったら、まずは落ち着いて手順を確認しましょう。
誰かが次の指示を出してくれるのを待つのではなく、自分から率先して動くようにしましょう。自分で判断できないことやわからないことがあれば、勝手に判断してしまうのではなく先輩や上司に相談することも大切です。
良い成果につながる会議になるかどうかは、会議をどのように準備するにかかっています。準備ができていない会議は、有意義に使えたはずの時間をただ浪費してしまうだけです。では、具体的にどのような準備が必要なのでしょうか、ここで4つの要素についてご紹介します。
もくじ
はじめにやるべきことは、会議の目的を確認すること
会議の準備をするためには、まずその会議の目的を把握することから始めなければなりません。定例会議なのか、臨時の会議なのか、どのような意思決定を行う会議なのかについてできるだけ詳細な情報を集めましょう。
目的がわからないまま準備するよう頼まれても、何から準備すべきかわからないものです。会議の目的によっては、選ぶべき会議室や用意する資料が異なってくる可能性があるからです。
良い準備ができている会議は生産性を向上させるということを念頭におき、なぜこの会議があるのか、自分が何をすべきなのかをよく考えましょう。
会議の準備は指示されて行うことかもしれませんが、次の指示をただ待つだけにならないようにしましょう。わからないことをそのままにせずよく調べましょう、自分で解決できないようなら事情がわかる人に聞きましょう。
誰が参加するのかで何をどう準備すべきかが変わる
会議の目的がはっきりしたなら、次は誰がその会議に参加するのかを確定させましょう。会議に参加するのが社内の人だけなのか、それとも社外の人も加わるのかをチェックします。社外の人が参加する場合には、お客様をお迎えするという意識を持って準備することが大切です。
社内の人のみの参加であれば、資料はモノクロの両面コピーが基本で、社外の人も参加するようなら片面印刷にしたほうがいい場合もあります。基本的に資料はモノクロ印刷ですが、色分けしたほうが見やすいグラフなどが資料に含まれている場合、カラーにしたほうがいいこともあります。
会議室選びも、社内の人のみの参加か社外の人の参加ありなのかで選ぶ場所が異なります。もし、社外の人や役員級の人が集まるような会議なら、外からの音が入りにくい会議室を選びましょう。また、窓がないよりはある会議室のほうが、自然の光が部屋にさして明るい雰囲気になります。
会議の場所は会議の成功に関わる重要なポイント
先にも少し触れましたが、会議室をどこにするかということは、会議の成功を左右するポイントになります。会議室が決まっているならば、会議を開きたい時間にその場所が空いているかをまずチェックし、空いているならすぐに押さえましょう。
会議室は人数に対して広すぎず狭すぎずであることが理想ですが、特に指定がない限りは狭すぎないほうを優先しましょう。プロジェクターやホワイトボードが必要かどうかを確認し、必要であればそれに対応できる会議室を押さえましょう。
会議中に集中するためには、会議室の広さや設備のことが気にならない快適な空間が必要です。会議の前には、照明や空調、その他使用する機器の動作チェックを行っておきましょう。ホワイトボードをきれいにし、マーカーが使える状態かどうかも忘れずにチェックしましょう。
アジェンダを作って出席者と会議前に共有する
会議が開かれる日時と場所が確定したら、「アジェンダ」を作成して参加者と共有します。アジェンダとは、会議の目的、参加者、開催日時、議題、その他の条項について書かれた会議の進行表です。アジェンダの作成においては、必要なことをできるだけ簡潔にまとめておきます。
会議が無駄に長引かないよう、会議の開始時刻だけでなく終了時刻もアジェンダに明記しておきましょう。議題ごとに使える時間を細かく設定してタイマーで時間を管理するなら、会議がよりメリハリのあるものとなります。
このタイミングで、進行役、書記、ホワイトボードへの記入係、プロジェクターの操作係などを決めておくと当日の進行がスムーズです。アジェンダが完成したら、会議の参加者全員で共有できるよう早めに手配をしましょう。
まとめ
慣れない会議の準備は、気を配らなければならないポイントがいくつもあって大変かもしれません。簡潔に書けばいいだけのアジェンダですら、作成時に迷ってしまうこともあるでしょう。それでも、落ち着いて手順を追っていけば、誰でも必ず良い会議の準備ができます。
重役級が出席するような会議かそうでないかにかかわらず、準備を任されたら最高の会議をイメージして自分の責任を果たしましょう。
目的をしっかり意識した会議の準備が身につくと、会議の参加者としての勉強にもなります。準備が良ければ会議が成果につながり、準備をした人に対する信頼度や評価も高まることでしょう。