ちゃんと仕事をやっていたはずなのに、ついミスしてしまった経験は誰しもあるはず。自分のミスを認めることはつらいですが、起きてしまったことは仕方がありません。その時は、上司への報告やミスをした相手にすぐに謝ることが重要です。
新入社員でしたら、ミスを大目に見てもらえるケースもあります。ですが、これからミスを繰り返さないために、ぜひこの文章を参考にしてみてください。きっと、お仕事のヒントになることが発見できるはずです。
もくじ
報・連・相はかかさずに行おう!
ミスを行うと、失敗した自分が恥ずかしくなって、何とか人が気づかないうちに片づけてしまおう、という気分になりがちです。しかし、自分だけでなく他の人がからんだミスに関しては、まず上司や先輩に事実を素直に報告することが重要です。その報告の内容により、上司や先輩はその件にどう対処したらよいかを判断します。
ミスに限らず、上司や先輩に連絡や相談をすることで、1人だけに仕事の負担がかかり過ぎていないか、など仕事の割り振りを見直すきっかけにもなります。心配事は抱え込まずに、気になることがあったら、早めに同じ職場の方に相談してみてください。
1度説明を受けたことでも、もしあやふやなことがあれば、作業をする前に再度確認するようにしましょう。そうすれば、未然にミスを防ぐことができます。
いつでもメモをとる習慣を身に付ける
説明を聞いた時点では理解していても、頭は忘れっぽくできています。聞きながらメモをとれば、ノートや手帳のメモを見返すことで、同じ質問を何回もしなくて済むようになります。
いざメモを使おうと思ったら、ぐちゃぐちゃで何が書いてあるかわからない、ということにならないためには、説明を聞いた直後にそのメモを読み返し、意味が理解できるかチェックしておくことが重要です。もし、わからないことが見つかったら、その時点で再度質問すると良いでしょう。
マニュアルを使いながら仕事する場合、自分が間違えそうな部分や作業しながら気付いたことなどもメモしておくと、しばらく経ってから作業する際に、まごつかずに済むでしょう。
社内外の電話を受ける際も、手元にメモを用意しておくことで、先方の会社名・部署名・名前・電話番号などを聞き漏らさずに済みます。もし、他の方あての電話でしたら、メモに電話を受けた日付と時間、要件、折り返しの要不要、自分の名前なども記入して、その方の机に置くと良いでしょう。
チェックリストを使ってミスを防ごう
作業のモレを防ぐためには、行う作業のチェックリストを作成し、1つの作業が終わった段階で、項目にレ点などの印を記入することが重要です。そうすることで、行っていない作業がないかを目でチェックすることができます。
それとは別に、作業にミスがあった場合はチェックリストに×、ミスがなかった場合には〇かレ点を記入するという方法もあります。この方法でチェックを行えば、どのくらいの割合でミスが発生しているのか、どの作業をする時にミスが多いのか、などを判断することができます。
チェックした内容にもとづき、ミスが多い項目に関しては、チェックの回数を今よりも増やすなど、ミスを減らすための対策もとることが可能になります。
2人以上の目でチェックを行うことが重要
自分で入力したデータを目視でチェックすると、自分に甘くなってしまい、ミスに気付かないケースがあります。その場合、ダブルチェックか二重入力でマッチングすることにより、ミスを無くす、または減らすことができます。
ダブルチェックとは、1人がデータをチェックして、もう1人がそのデータの内容を読み上げるなど、2人以上で行うチェック方法です。二重入力は、別々の人が同じデータを入力し、最後に合わせることで、ミスのあるなしをチェックする方法です。
もし人数の関係で、1人でチェックも行わなければならない場合は、データを指さしながらチェックする、または声を出しながらチェックするなど、ミスに気付きやすくなる工夫をしてみてください。
仕事のスケジュール管理をしよう!
うっかり納期や打ち合わせの時間を忘れてしまった、ということがないように、カレンダーやスケジュール帳に仕事の予定を書き込むようにしましょう。卓上カレンダーは目につきやすいですが、記入できるスペースが小さいので、例えば、打ち合わせ15時~、会議室A、など重要な項目だけ書きます。
卓上カレンダーよりも詳しい情報は、スケジュール帳に書き込むかカレンダーアプリなどで管理しましょう。目につきやすくするという意味では、ちょっともったいないですが、ポストイットに忘れてはいけない要件を書き出しパソコンに貼る、または「付箋」アプリに入力してデスクトップに表示する、という方法もあります。
スケジューリングする場合、プレゼンの数日前に資料の作成時間を組み込むなど、準備の時間も確保するようにしましょう。
重要・緊急な要件を最優先で行おう
仕事の中には、どうしてもこれは失敗できない、という重要な仕事があります。もちろん、全般的にミスはしないほうがいいのですが、重要・緊急な要件は特に影響力が強いため、ミスが許されません。そのため、そういった案件は優先的に時間をかけて取り組ようにしましょう。
重要・緊急な要件とは、例えば、取引先の高額受注案件に関する企画書の提出、重要なコンペで行うプレゼンテーションの準備などです。こういった要件では、企画書の提出時間遅れや添付ファイル忘れ、本番のプレゼンテーションで失敗すること、などが許されないミスです。
まじめな方ほど、すべての仕事を対等に扱いがちですが、仕事には集中と選択も必要です。
ささいなミス(句読点の打ち間違い、など)よりも重大なミスに気を付けるようにしましょう。
集中力のいる作業は午前中に済ませよう
睡眠をとったばかりの午前中は、一番頭がさえている時間帯です。それは、神経伝達物質のドーパミンとアドレナリンが大量に分泌され、交感神経の働きが活発になるためだそう。そのため、集中力のいる仕事や複雑な仕事、創造力が必要な仕事を行うにはもってこいです。
集中力のいる作業をする時には、空いている会議室など、どこかこもれる場所を探し、集中力を途切れさせない工夫をすることが重要です。自分のデスクで作業を行う場合は、その時間(例えば1時間)は電話対応ができないなど、周囲の方に事前に伝えておくと良いでしょう。
もしも、午前中にその作業が終了できなければ、15~18時も集中力のいる作業に向いた時間なので、そのタイミングで行ってみてください。
ファイルの表記方法を統一しよう!
必要なデータを探そうとした時、どこにいったのかわからなくなって、作り直しになるケースもあるかもしれません。その2度手間を防ぐためには、ファイルの表記を統一することが重要です。
例えば、紙のデータの場合、帳票名+年月(【例】請求書2018年7月度)を記入したファイルを作成し、日付順などで並べると、その書類がどこにあるか一発でわかるようになります。
もし、その書類が修正になって差し替えることになったら、差し替え前の書類に×をつけるか、シュレッダーで破棄して、どちらが最新の書類かわかるようにしましょう。
パソコンのデータも、1つのフォルダーにつきファイル名を1つずつにすることで、その書類をすぐに発見することができます。
自動化できる作業はシステム化しよう
気を付けて入力やチェックをしていても、ミスしてしまうことはあります。また、通常の担当者がお休みで、他の方に作業を引き継いだ時に、ミスが起きてしまうケースもあります。そういった時は、作業を自動化することである程度、ミスを防ぐことが可能です。
Excelの場合、例えば、別のシートに取引先名の一覧表を作成し、VLOOKUPなどのデータ参照関数でデータをリンクさせることで、入力間違いを防ぐことができます。
毎回定型化した作業を行う場合は、マクロで処理を自動化することで、作業ミスをなくしたり、作業時間を短縮したりすることもできます。
データをバーコードで読み込むなど、入力しない仕組み作りも有効です。
また、マウスは操作ミスが発生しやすいので、ミスを防いだり、業務を短縮したりするためには、キーボードに直接入力するショートカットキーを使うことを検討してみてもいいかもしれません。
まとめ
ミスをすると、他の方に迷惑をかけたり、作業時間が通常よりも多くかかったり、業務に支障をきたします。仕事をする際にミスはつきものですが、様々な工夫をすることでミスは減らしたり、無くしたりすることができます。
自分がミスをしたことを認めたくない気持ちはわかりますが、早めに報告しないと被害が大きくなる可能性があるので、ミスに気付いた段階ですぐに上司や先輩に報告するようにしてみてください。
身体の調子や気分によって、仕事にやる気が起きず、ミスしてしまうケースもあるかもしれません。そんな時は、職場の方や企業内カウンセラーなどに相談してみるのも一つの手です。
また、仕事以外の楽しみを持つことも重要です。常に気持ちをフレッシュに保ちながら充実した仕事を行っていきましょう。