上司やメンターから「相手の立場になって考えるようにしなさい」と言われたことがある人も多いのではないでしょうか。
クライアントの担当者気持ちを考えなさいとか、ユーザーの立場に立って考えなさい、などと言われても正直どうしていいか分からないですよね。
しかし、相手の立場に立って考えることができないと、自己中心的な人だと思われて、周囲の人たちから嫌がられてしまうかもしれません。
この記事では、相手の立場に立ための方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
もくじ
冗談のつもりが相手を傷つける原因に
和気あいあいと話をしていると、だんだん楽しくなって冗談を言うこともありますよね。
仲の良い友達と一緒にいる時だと、なおのことおしゃべりが止まらなくなってしまうものです。
しかし、冗談で言ったつもりが、相手を傷つけてしまっていることも、残念ながらよくあることです。
相手の立場や状況は、常に変わるものです。普段から話している内容であったとしても、タイミングが悪ければ傷つける言葉に早変わりしています。
「傷つけてしまった」と気づいて仲直りすることができれば良いですが、気づけないまま時間が経ってしまう場合もかなりの割合で起こります。
傷つけている自覚がないままだと、相手から距離をおかれてしまう可能性もありますので、注意が必要です。
「KY・自己中と言われるのが嫌!」が間違いの第一歩
周りの人達のことを気にも留めずに話をしていると、「自己中だ」と言われたり、「KYな奴だな」と冗談交じりに言われてしまうことがあるかもしれません。
この時、何も考えずに「そんなこと言われたくない! 言わないで!」と怒ってしまうようだと、完全に自己中心的な考え方を進み始めている証拠です。
相手の立場に立って考えることができている人に対して「自己中」と言うなんて、そうはないことだからです。何らか傷つけるようなことを言ってしまったり、配慮の欠けたことを言ったりしているから「自己中だ」と言われてしまうのです。
もしも「自己中だよね」と言われることがあったら、自分の言動を見直すチャンスです。相手にとって何が不快だったのか、何を言ったらいけなかったのかを振り返るようにしましょう。
相手の立場に立つにはどうすればいい?
自己中心的な人だと思われないためには、普段から相手の立場に立って考えることが大切です。
自分のことばかりを考えていると、相手の気持ちが見えなくなってしまうからです。
しかし、どうすれば相手の立場に立って考えられるようになるのか、全くイメージができない人も多いと思います。
ここからは、相手の立場に立って考える方法を5つご紹介します。
周囲の人たちと円満な関係を築けるよう、気持ちを落ち着けて、5つの方法を試してみてください。
1.相手の気持ちを勝手に決めつけない
相手の立場に立って考えることができない人によくあるのが、勝手に相手の気持ちを決めつけているというパターンです。
他人の気持ちを理解することなんて誰にもできませんが、だからと言って勝手に相手の気持ちを決めつけて話を進めるというのは言語道断です。
相手からすると「こういう気持ちでいなさい」と命令されているのと同じことですから、良い気分になりません。こういった勝手な押し付けも、自己中心的だと思われてしまう要因の一つです。
勝手に相手の気持ちを決めつけないためには、常に「この人はどう考えているのかな?」という疑問をもち、考えるようにしましょう。
考えることを繰り返していれば、徐々に相手の立場に立って考えることができるようになるはずです。
2.自分が言われたら嫌なことは言わない
楽しいことが続き、調子にのってしまうと、知らず知らずのうちに相手を傷つけるような発言をしている可能性があります。特に飲み会などお酒が入る場ではありがちで、翌日会社で会った時には自分への対応が変わっているということを体験した方もいるでしょう。
そうならないために大切なことは、自分が言われたら嫌なことは言わないという、ごく当たり前のことです。
お酒が入っていれば何を言っても許される訳ではありません。
どんな時でも節度をもって、相手のことを思いやりながら会話をするように心がけることが大切です。
小さい頃になぜ「自分が言われたら嫌だと思うことは、絶対に言っちゃダメ」と教わったのか、大人になった今、理解できるはずです。
3.視野を広げて、相手の人間関係をイメージしよう
「これは今の自分に言われてもなんとも思わないから、言っても大丈夫だろう」と思った時には、ちょっと待ってください。
相手の気持ちを決めつけて、自分勝手に思い込んでいませんか?
相手の立場に立って考えるためのステップアップとして、相手のバックボーンをイメージするようにしましょう。
家庭環境、考え方、人間関係などは人それぞれ異なります。また、その人が置かれている立場が自分と同じということもあり得ません。
転勤した人に自分の置かれている境遇を自慢する、彼氏にフラれたばかりの人に付き合っていた頃のことを話すなど、たわいもない話のはずが相手を不愉快な気持ちにさせてしまう一言になる十分にありえます。
相手の人間関係など視野を広げて考えてみるようにしましょう。
4.深く考え、言葉を選んで話をしよう
自己中心的な発言をしてしまう人の多くは、自分の言葉に責任感をもっていないという共通点があります。何も考えずに言葉を発したり、言ったことをすぐ忘れたりというのは、責任感が薄いという典型的な例です。
一度口に出してしまった言葉は、あとから消すことができません。
相手を傷つけてしまった場合には、修復するためにかなり時間がかかってしまいます。
話をするということは、責任が伴うということなのです。
何も考えずに話をしてしまうのは辞め、「自分が言われたらどう思うか」ということを考えてみてください。これがまさに、相手の立場に立って考えるということです。
自分の言う言葉に責任を持って、言っていいことと悪いことの区別をつけましょう。
5.自分のことだけを考えないようにしよう
誰かと行動をするとき、自分のことだけを考えるのはNGです。
例えば、相談を持ち掛けたにも関わらず、相手からアドバイスされたら「でも」「だけど」を連発して聞き入れないというのも、自分のことだけを考えている典型的なパターンです。
自分の望むことを言ってほしいという表れだからです。
相手は、自分のためを思って相談にのってくれたり、アドバイスをしてくれたりします。
聞き流したり、否定ばかりしていては、相手も良い気持ちがしません。まずは自分のことを考えてくれたということに感謝の気持ちをもち、相手の話やアドバイスを受け止めるようにしましょう。
反論したいことがあっても、相手の言葉を受け止めてからで充分間に合います。
「確かにそうだよね」と言葉を受け止めることを大切にしましょう。
普段からコミュニケーションが重要!
相手の立場に立って考えられない人の中には、普段あまりコミュニケーションを取っていない人に唐突な話をしてしまうという方もいます。
突然話しかけられただけでも相手はビックリしますし、踏み込んだ話をされたら警戒されてしまうかもしれません。相談したとしても「なぜ自分に相談するのか」困惑されてしまうでしょう。
この突然話しかけて相手を驚かせてしまうことも、時には自己中心的だと思われてしまう一因になります。
相手に「唐突に話しかけられた!」と思われないためには、普段からのコミュニケーションを大切にするようにしましょう。
日常的にコミュニケーションを取っていれば、何か相談をしたり踏み込んだ話をしたりしても、違和感なく話が進むはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
相手の立場に立って考えるなんて難しいと思われがちですが、実はきちんと考えることさえすれば、誰でもできるようになります。
まずは、相手の立場にたつ第一歩として、「自分が言われたらどう思うのか」「自分がされたら嫌じゃないか」ということを考えることからはじめましょう。
徐々にでも「これを言ったら傷つけてしまうかもしれない」ということに気づけるようになり、声に出していいのかを考えるようにしていけば、相手に不快な思いをさせずにすむはずです。
何か話をするときは、必ず一つ一つの言葉に責任を持つということを心掛けてください。
子どもの頃に教わった「自分が言われたら嫌なことは言わない」という言葉を常に念頭に置くことも、とても重要なことです。