私達が転職する未来を思い描いた時、考えなくてはならないのは転職先のことだけではありません。
今自分が働いている職場に対してどのように退職の旨を伝えるかということも、転職先のことを考えるのと同じくらい重要なのではないでしょうか?
人によっては今の職場に恩や義理、あるいは怖さを感じ、退職を言い出せなかったり、そのせいで転職を諦めてしまったりする人もいます。
今回はそんな皆さんの背中を押すために、皆さん自身に考えていただきたい4つのことをご紹介します。
もくじ
怖さゼロへ!退職は伝える相手の順序が重要
「退職を言い出すのが怖い」と考えている人は大勢いますが、その怖いという感情がどこから生まれるのかということについてはよく考えたことがあるでしょうか?
おそらくその恐怖は「上司にどんな顔をされるかわからない」という上司に起因することが多いはずです。
今まで自分を指導してくれ、時には一緒に悩んでくれた上司。そんな恩師とも言うべき相手に対して退職を伝えることは、裏切りなのではないかと思う人もいるようです。
その背徳感があなたの感じている恐怖の元凶なのではないでしょうか?
あなたが退職するかどうかで悩んだ時、あるいはその決定を周知させる際は、まず上司に1番に伝えるべきでしょう。
組織のトップ(上司)が一個人(あなた)の決定に納得してしまえば、その下にいるあなたの同僚・部下もその決定に納得せざるを得ません。また、その上司が誰からも支持を集める人物ならなおさらです。
逆にあなたの上司が恩師でもなく、人望もない人物ならば、まずは退職の旨を同僚に相談し、上司にその旨を言い出す勇気をもらうと良いでしょう。
退職を言い出せないあなたが考えるべき4つのこととは?
それでは退職を言い出せないあなたが考えるべき4つのことについてご紹介します。
ここでご紹介する方法は退職の旨を伝える上での直接的なテクニックであり、退職に悩むあなたの考えを前向きにするものです。
退職を言い出すことに悩んでいるあなたは、退職を言い出すことに悩んでいることさえも、誰かに相談しにくいのではないでしょうか?
その悩みはここで紹介する事柄を参考に、少しでも改善していただけたらと思います。実行できるものからぜひ試してみてください。
退職した未来としなかった未来を天秤にかけよう
あなたが退職を言い出せない時、その原因には退職を周囲に伝えたその瞬間の反応に対する恐怖感が大きいと思われます。
冒頭でもご紹介した通り、自分が長く勤めてきた職場であればなおさらで、これまで築いてきた人間関係にヒビ入ることも危惧しているのではないでしょうか?
しかし、そうした不安や起こり得るかもしれない弊害は、その一瞬の出来事でしかありません。仮にあなたとその職場の関係はそれっきりになってしまったとしても、あなたの人生は退職をした後もずっと続きます。
退職をした未来としなかった未来とを想像し天秤にかけてみましょう。長期的な視野を持つことで、退職をすることのメリット、しなかったことのデメリットがそれぞれ明確になってくるはずです。
先輩から学ぶ!退職した他の社員と話をしてみよう
退職することを悩む時というのは、往々にして孤独になりがちです。すると、考えるほどにあなたの考えは煮詰まり、下そうとしている判断が自分にとって最善なことなのかどうかもわかりにくくなってしまいます。
結果、退職する旨上手く伝えられず、気持ちの整理がつけられないまま転職せざるを得なくなってしまうでしょう。
元々の職場での人間関係も悪くなってしまいます。そうした事態はできる限り避けなくてはなりません。
できる限り円満に退職するには、すでに退職した他の社員と話をしてみるのがおすすめです。あなたが勤めてきたその職場で働いていた社員で、あなたが信頼できる人物なら、かつての上司・同僚・部下などその対象はどなたでも良いでしょう。
すでに退職をしたという意味ではあなたよりも先輩です。参考にすべきは、「どのように退職する旨を伝えたのか」、「伝えた結果、自分のどのようなけじめがついたか」などの意見です。
経験者の意見はあなたのケースにおいても活かせる部分があるでしょうし、あなたのケースに活かせる意見があまりなかったとしても、退職をした後も元気に働くその元社員の姿を見れば励みになるのではないでしょうか。
決断したら即行動!早いほうが円満退職
退職する旨を伝えること、転職活動を始めることというのは、肉体的にも精神的にも非常に大きなエネルギーを消費します。
それでもアクティブに行動し続けられる人がいるのは、「思い立ったら即行動」の精神に則り、その精神力を力の源にしているためでしょう。
退職は先延ばしにすればするほど、精神力が削り取られ行動を起こすための体力も奪ってしまいます。あなたの考えの100%のうち、51%でも退職(退職)することに考えが傾くのであれば、今すぐにでもできる転職活動を始めていきましょう。
職務経歴書を作成すること、企業研究をすること、面接対策をすることなど、退職する旨を伝えるまでにやることはたくさんあります。
決断から準備までを早く進めてしまえば、その勢いのまま思い切りよく退職することを伝えることができるでしょう。
逆にゆっくりと転職活動の準備を進めてしまえば、わずかしか残らないエネルギーで疲弊しながら伝えることになります。
そうした状態で伝えれば、転職にかけるあなたの思いのすべてを乗せることは難しく、周囲を納得させることも難しくなります。
事情を説明!退職を応援してもらえるようになろう
あなたが退職することを周囲に納得して応援してもらえるようにするには、あなた自身の言葉で退職するという考えに至った事情を説明する必要があるでしょう。
ただ、この時に伝える事情は恨み節であってはいけません。もちろん、そうした恨み節あっての退職ということもあるのかもしれませんが、それではあなたの印象が悪くなるだけで、応援してもらうのは難しくなるでしょう。『立つ鳥跡を濁さず』の言葉の意味をよく考えてみてください。
退職することになる職場には波風を立たせない方が良いです。波風を立たせないためには、あなたが転職によって実現したい目標、つまりはあなたが思い描く未来に対してのポジティブな考えを説明する必要があります。
恨み節を言って去る人よりも、目標を掲げて去る人の方を応援したいと思うのが人の性ではないでしょうか?
そうした人の感情がどのように動くのかということに考慮できなくては、円満な退職は実現しません。
退職をネガティブではなくポジティブと捉える
退職すること、転職することを言い出せない方、その旨を伝えることに罪悪感を抱いている方は、そのネガティブな思いをポジティブな思いへと変えてみましょう。
退職(転職)することは、今あなたが置かれている状況を好転させるために行うものであり、あなたの可能性を開拓するために行うものであることを忘れてはいけません。
退職を伝えることにエネルギーを割くということは、退職におけるほんのわずかなデメリットの一部でしかなく、それを簡単にカバーしてしまえる大きなメリットが退職にはあるはずです。
ネガティブな思いだけで人は努力することはできませんし、その努力を継続させることもできません。
「何かを変えたい」という強いポジティブな感情によってこそ、人は大きな決断を下し行動し続けることができるのではないでしょうか。それは退職を伝えること、転職活動を行うことにおいてもあてはまります。
まとめ
退職することを伝えることは非常にエネルギーのいることであり、その旨を周囲に伝えることは恐怖感を抱くことでもあります。
しかし、「退職した未来としなかった未来を考えること」、「すでに退職した先輩に相談すること」、「思い立ったらすぐに行動を始めること」、「退職を応援してもらえるように事情を説明すること」などによって、そのハードルはかなり下がり、退職する旨も伝えやすくなるのではないでしょうか?
また、信頼できる上司に1番早くに相談しておき、組織全体で応援してもらえるための土壌づくりをしておくことも、恐怖感を拭うためには重要なテクニックといえるでしょう。
退職することはネガティブなことではありません。退職することで感じられる恐怖感などは、あなたの行動と心掛け次第でいくらでもコントロールすることが可能です。
そのことを忘れずより良い未来に向かって、あなた自身の人生を見つめ直してみてください。