あなたは自分の仕事に「やりがいがある」と言えますか?「楽しい」「好き」だけでは得られず、「辛い」「悲しい」だけで無くなるとも限らないのが「仕事のやりがい」です。今回はこの「仕事のやりがい」についてのお話です。
「仕事のやりがいとは何なのか?」「仕事のやりがいはどうすれば手に入るのか?」ということがわからず、自分の中に物足りなさや虚しさを抱えている人は多いものです。でも、ほんの少し思考を転換することで、今日からでも「仕事のやりがい」に向かって一歩進むことができます。ぜひ、参考にしてください。
もくじ
アンケート結果で見る「仕事のやりがいがない」と感じている人の割合
2015年にある転職サイトで行われたアンケートによると、8000人の転職希望者の内「仕事にやりがいを感じていない」と答えた人は48%でした。ほぼ半数の人が仕事にやりがいを感じていないということです。
また「どんな時にやりがいを感じますか?」という問いには「お礼や感謝をされた時」がダントツの1位でした。その後に「仕事をやり遂げた時」「責任ある仕事を任された時」と続きます。いずれも「自分だからできた」と感じられることが「仕事のやりがい」に繋がっていることがわかりますよね。
「仕事のやりがい」を見つけるためのやりがいを見つける
では「お礼や感謝」「仕事をやり遂げる」「責任ある仕事を任される」、これらのことはどうすれば得られるのでしょうか?どれも「相手による」「状況による」など、自分が願ってもできないことのように思えませんか?確かに「お礼を言ってもらえる状況に遭遇する」「やり遂げられる仕事が自分の所に来る」「責任ある仕事を任せてくれる上司と巡り会う」などの条件が揃わなければ、得られないものです。
では、その条件を揃えるためにあなたにできることは何でしょうか?「お礼や感謝をしてもらえるような仕事をする」「仕事を精一杯やりとげる」「責任ある仕事を任されるような働きをする」ということが必要です。しかし、それにはまず目先の仕事を一生懸命にやる必要があります。つまり「やりがいを見つけるためのやりがい」が必要なのです。
ここで「やっぱりダメだ」と諦めてしまうのか、「何か目先のやりがいを見つけられないものかな?」と考えてみるかで、結果は大きく変わってくるでしょう。
「仕事のやりがいが給料」はいけないこと?
「仕事のやりがいはお金」と言い切ることに抵抗を感じる人は少なくないのではないでしょうか?「やりがいというからには、気持ちの上での充実感のようなものでなくてはならない」という先入観が「自分にはやりがいがない」という感情を生み出していることは多いものです。
しかし、仕事というのはそもそもお金のためにするものです。でも「お金だけ」では何だかさみしいからやりがいが欲しいのですよね。つまり「やりがい」はおまけです。しかしおまけというからには、本体である「お金を稼ぐ」ということができていないと、おまけはありません。
ここで「仕事のやりがいがお金」であった場合について考えてみましょう。お金というのは万人に共通しています。働いていれば誰もが手にすることができるものです。おまけをもらうためにお金を稼ぐと意識した場合、どうすればおまけに繋がるお金を稼げるのでしょうか。
自分の仕事について知る
少しでも多くのお金を稼ごうと思えば、周囲に埋もれず秀でる必要があります。そのために、まずは「仕事を知る」ということが大切です。「もう入社して○年も経っているのに、今さら・・」という考えを持っていませんか?あなたが仕事にやりがいを感じることができないとしたら、原因のひとつはここにあるのではないでしょうか?
どんな仕事にも「終わり」や「完成」はありません。100個のことができるようになったら101個目の仕事について知ることができるかどうかが収入に繋がっていきます。みんなと同じ仕事を同じようにしていては、みんなと同じお給料しかもらえないのは当然ですよね。少しでも多くのことを知って、少しでも多くの仕事をする、または迅速に仕事を収めるということを目指してみるところから、始めてみましょう。そのために「自分の仕事についてもう一度勉強してみる」ということがやりがいの第一歩です。
人間関係を見直す
仕事はひとりでするものではありません。周囲との連携を取りながら進めていくことが「仕事の最善の完了」に繋がります。人間関係の中でも、特に同僚との関係を見直してみましょう。顔を合わせれば「辛い」「ダルい」「辞めたい」と言い合っている同僚はいませんか?人間の脳は「自己催眠に弱い」という特徴があります。
自分では「そうだね」「イヤだね」と話しを合わせているだけのつもりでも、脳は自分の発した言葉を真に受けてしまいます。「自分はやりたくないと思っている」と脳が催眠にかかると、実際にやる気が起きず、手が止まってしまいます。これは同じ職場にインフルエンザ罹患者が出た時に、感染したわけではないのに体調不良の人が多くなること同じです。「自分もインフルエンザかもしれない、きっとそうだ」と思うことで本当に体調が悪くなるのです。
この脳の自己催眠を上手く利用しましょう。「今日もがんばるぞ」「すごい」「やったね」などポジティブな言葉が出る人の近くにいれば、同じような感情を持つことができるようになります。もし、周囲にそんな人がいないのであれば、あなたがその人になれば良いのです。本音でなくても「よし、できた!」「上手くなった」「楽しくなってきた」とおまじないだと思って口に出してみてください。
身体を大事にする
お金を稼ぐための仕事を休んでしまっては元も子もないので身体を大事にすることも大切です。「栄養のあるものを食べる」「できるだけ運動をする」「夜は早く寝る」など、人として基本的なことにも注意が必要になります。不摂生による不健康な身体では、不健康な生活と不健康な思考しか持つことができません。
運動などはハードルが高く感じる人もいますし、苦手意識を持っている人も多いでしょう。そんな人は無理せず「運動ができない分、早寝早起きを徹底しよう」「お酒は控えよう」と他のことで身体を大事すれば良いのです。
「後ろ向きな思考でいたい」と願っている人はいませんよね?「前向きな考え方」を手に入れるためには、まずは自分の器である身体を前向きにすることから始めましょう。
仕事のやりがいは生み出すもの
「誰かにお礼を言われる」「仕事をやり遂げる」「責任ある仕事を任される」という人は、周囲からみれば「すごい人」「できる人」の一言で片付けられてしまいがちですが、生まれもった資質だけでそれらを手に入れているわけではありません。日々仕事について学び、自分の思考や身体をコントロールした結果、仕事ができるようになります。そして、仕事ができるようになったから、そこにやりがいを見つけられるのです。
「やりがいがあるから仕事をする」「やりがいがないから仕事ができない」ではなく、「仕事をするからやりがいが出る」「仕事に新しいものを見出すことができないからやりがいがない」と言えるのではないでしょうか?「仕事のやりがい」は与えられるものではなく、生み出すものです。
まとめ
就職をする時に「やりがいのある仕事がしたい」と願って仕事を決めるはずなのに、その仕事を始めてしばらく経つと「もっとやりがいのある仕事に就きたい」と思う人は多いものです。もちろん、自分の成長を感じてさらなるステージに進んでいきたいという人もいます。しかし「なんとなく」「なんか違う」など、具体的な理由が見つからないのであれば、今後について考える前にちょっとだけ立ち止まってみましょう。
やりがいの見つけ方がわかれば、今までと同じ景色の中で同じ仕事をしていても、あなたの中で何かが変わってくる可能性は充分あるのです。「まずはこれから」とできることから一歩進んでみませんか?