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なぜ自己管理ができない?その原因と欲求に負けないための方法を紹介

仕事やプライベートにおいて「自己管理ができない」と悩む人は少なくありません。やる必要があるのはわかっているのに、どうしてもやりたいことや自分の気持ちを優先してしまう人は多いようです。

自己管理ができない、ということに対して、性格や適正だけが問題だと思っていませんか? 実は自己管理に関する問題は、管理のやり方や考え方次第でかなり改善されるのです。

そこでこの記事では、自己管理ができない原因や、欲求に負けなくなるための方法について紹介していきます。

もくじ

なぜできない?自己管理ができない3つの原因とは?

そもそも、自己管理ができないのには、必ずと言っていいほど“原因”があります。しかし、ほとんどの人はそのことを知らずに、「自分の性格のせいだ…」と嘆いているのです。

ですので、まずはその原因を知り、自覚することが重要といえます。自己管理ができない原因は大きく3つあり、

  • “目的”が明確になっていない
  • 欲求を優先する“クセ”が身についている
  • “急激な変化”を求め続けている

というものが挙げられるでしょう。自己管理ができない、と悩むほとんどの人が、この3つのどれかが原因で自己管理ができていないのです。

では、ここからは自己管理ができない“3つの原因”についてくわしく紹介していきます。

自己管理する“目的”が明確に定まっていない

「自己管理ができない…」と悩む方に多いのが、そもそも自己管理をする“目的”を正しく理解していない、というケースです。表面的には管理する必要性を感じているものの、本能的には「なぜ管理するのか?」と疑問を感じています。

たとえば、仕事で使用する書類のチェックをするとしましょう。このとき、ただ上司から「この書類を○日までにチェックしておいて」と言われるのと、「来週の取引先との会議で必要な内容をまとめた書類だから、○日までにチェックしておいて」と指示されるのだと、どちらが「しっかり期限内にチェックしなきゃ!」と思いますか?

おそらく、ほとんどの人は後者の“目的がハッキリした場合”でしょう。これは、自分に対する管理においても同じことがいえます。自己管理をする“目的”が明確になっていないと、脳が勝手に“不要なこと”と判断し、無意識のうちに優先順位が下がっていってしまうのです。

自身の欲求を満たすことが当たり前になっている

ひとことで「自己管理ができない」といっても、その内容はさまざま。仕事に関する管理や自身の健康面、プライベートの時間管理などが挙げられます。しかしそれらに共通していえるのが「自分の欲求を最優先で満たすことが“クセ”になっている」ということ。

仕事の管理なら「面倒だ」、時間の管理なら「もっとゆっくりしたい」、健康の管理なら「美味しいものが食べたい」など、自身が持つ欲求を優先的に考える“クセ”がついてはいませんか? もしこのことが当たり前になっている状態であれば、自己管理ができないのも当然でしょう。

そして、自己管理に悩む人のほとんどは、自身の欲求を最優先してしまう“クセ”がついています。一方で自己管理ができている人は、抑えるべき欲求を意識的に抑える工夫を日頃からしているのです。

常に急激な変化を求めてしまっている

あなたが「自己管理ができない…」と悩みを持っているということは、自己管理ができない自分に危機感を覚え、現状を変えようと努力している最中であるはずです。しかし、だからといって「自分はすぐに変わるんだ!」と考えてはいませんか?

厳しい言い方になりますが、もしあなたが急激な変化を求めていれば、仮に努力を始めたとしても長くは続かないでしょう。というのも、私たちが持つ脳の性質上、急激な変化に対応できないような仕組みになっているのです。

人の脳は基本的に変化を嫌い、大きな変化や労力を伴う行動を避けようとします。つまりは、たとえあなたが「明日から〇〇をするぞ!」と大きな変化を求めたとしても、その行動を脳が“拒否”してしまうのです。

そうなれば、無意識のうちにモチベーションが下がり、そのやる気や意気込みは長く続きません。ですので、もしあなたが「変わりたい!」と考えていれば、できるだけ小さなことからコツコツと始めてみてください。

欲求に負けない!自己管理するための方法とは?

自己管理ができていない人には、何かしらの原因があります。まずはその原因を理解し、それらに対して解決策を考えて実行していく必要があるでしょう。

しかし、中には「原因はわかったけど、何をすればいいのかがわからない…」と感じる方も多いのではないでしょうか?

ですので、ここでは自己管理をするための“方法”を紹介していきます。自己管理がしやすくなる方法はいくつか存在しますが、その中でも比較的始めやすく、効果が期待できる方法ですので、ぜひ一度実践してみてください。

目的を明確に!自己管理する意味を理解する

自己管理をする上ではじめにやるべきなのは、自己管理をする“目的”をハッキリさせることです。先述の通り、目的をいい加減に認識したままでは、自己管理がうまくいく可能性はかなり低いでしょう。

仕事の管理ならば「〇〇で必要になる」「〇〇につながる仕事」、時間の管理ならば「相手に迷惑をかける」「遅れれば後の予定が狂う」、健康の管理ならば「健康に影響が出て、好きなことができなくなる」というように、「なぜ自己管理をする必要があるのか?」といった“目的”の部分に着目してみてください。

また、この目的とともに「自己管理できなかったらどうなるのか?」という“デメリット”についても、併せて考えておくと効果的です。目的とデメリットを強く意識することで、自然に「ちゃんとしなきゃいけない!」という気持ちになり、いまより自己管理がしやすくなるでしょう。

やるべきことのリスト化!自己管理を習慣化する

先述の通り、自己管理ができない原因のひとつとして、自身の欲求を満たすことが“クセ”になっている、というものがあります。この予防策として、その日にやるべきことを書き出した、“やるべきことリスト”を作るのが効果的です。

リストの作り方は簡単で、「今日やらなきゃ」と思うことを紙のメモ帳やスマートフォンアプリなどに書いておくだけ。そして、欲求に負けそうになったり、時間が空いたりしたタイミングでそのリストを見るようにしましょう。

その“クセ”を身につければ、「今日は〇〇をやらなきゃいけないんだった!」と自然にやるべきことが明確になり、自己管理がしやすくなります。

ただ、“やるべきことリスト”を作る際に注意したいのが、大きな目標を立てない、ということ。先ほどお伝えした通り、私たちの脳は大きな変化をとても嫌います。にもかかわらず大きな目標を立ててしまうと、脳がやるべきことを拒絶するため、リストを作った意味がなくなってしまうでしょう。

日記をつける!毎日の行動を振り返る習慣をつける

厳しい言い方になりますが、自己管理をできない人の特徴として、自己管理できなかったことを正当化してすぐに忘れる、というものがあります。この「すぐに忘れる」というのが難点で、いくら失敗を繰り返しても反省ができない状態になっているのです。

ですので、同じ失敗を繰り返さないためにも、何かしらの形で“日記”をつけてみましょう。日記をつけることは、その日の失敗や成功を振り返るキッカケとなるため、1日の成功と失敗を“自覚”できるようになります。

もちろん、日記はたくさん書く必要はありません。極端な話、できたことや良かった点、できなかったことや悪かった点を、1行ずつ書くだけで十分です。その上で、「なぜできたのか?」「なぜできなかったのか?」と振り返るクセをつけましょう。

日記をつけることで、失敗は反省しながら、成功を振り返ることでモチベーションにもつながるはずです。欲求に負けたことを思い出して反省し、打ち勝ったときは成功の余韻に浸りつつ、うまく自分をコントロールできる仕組みを作るようにしましょう。

自己管理できない人は信用されにくいのが事実

自己管理ができない、ということは、自分だけではなく、場合によっては周りの人にまで迷惑をかけてしまう可能性があります。自己管理というのは仕事やプライベートにおいても大切なことであり、自己管理をいい加減にしている人は“信用されにくい”傾向にあるのが事実です。

たとえば、あなたが何しかしらの仕事を頼む立場であるとしましょう。きちんと締め切りを守って仕事をする人と、いつも締め切りを過ぎてしまう人がいれば、ほとんどの人が「締め切りをきちんと守る人に仕事を頼みたい」と思うはずです。

また、自己管理ができないことの影響は仕事面だけではありません。健康面での問題を引き起こしたり、プライベートの人間関係にまで悪い影響を及ぼしたり、多くの点で“デメリット”となり得ることであるのが事実です。

まとめ

「自己管理ができない…」と悩む人は少なくありません。おそらく、仕事の面でもプライベートの面でもさまざまな悪影響があり、それを改善したいと望む人がとても多いのでしょう。

自己管理をしやすくなるためのポイントとして、

  • 自己管理する“目的”を意識する
  • “やるべきこと”を見える形にしておく
  • 成功と失敗を“振り返る習慣”をつける

の3つが挙げられます。具体的な方法としては先ほどお伝えしたものがオススメですが、自分なりにやりやすい方法があればその方法でも問題ありません。

厳しい言い方になりますが、自己管理ができないというのは、仕事やプライベートの面で少なからず悪い影響を及ぼすのが事実です。まずは小さな取り組みからでもいいので、少しずつ改善するための習慣を身につけるようにしましょう。

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