「5月病」という言葉の意味を知っていますか?5月病とは新しい環境になじめず気分がふさいでしまったり、入学や就職という目標達成後、新しい目標を見つけられなくなったりすることです。
目標を見失ってしまうと、誰でも前に進めなくなってしまうもの。5月病は時期的に目標を見失い、憂鬱になってしまった一例です。
社会人になった後は、5月以外でも5月病と似たような気持ちになってしまうことはよくあります。「入社2年目からはなにを目標にしたらいいの?」「将来はどんな自分になればいいの?」などなど悩みは尽きません。自分の人生を輝かせたいと思う人ほど悩みは深くなるものです。
こんな状態を長引かせないために、自分に合った目標の立て方を学んでおきましょう。
もくじ
目標は自分のために立てるもの。周囲のことは気にしない!
「目標」と聞くと売り上げ目標や顧客獲得目標を思い浮かべて嫌になる人がいるかもしれません。でも人生の目標を立てる時は仕事の数字達成目標はひとまず横に置いていても大丈夫。
軸になるのは仕事ではなく「自分が思い描く理想の人生」なのです。理想が明確に思い描ければ目標が立てやすくなり、前に進むことがおっくうではなくなります。
新卒で入社した人の中には「なんとなくこの会社を選んだ」「仕事に特別な思い入れがない」という人もいるはずです。社会人になると多くの時間を会社で過ごしますから、仕事に思い入れがない状態では気持ちが続きません。
このままで自分は大丈夫なのか、ずっとこの会社にいるんだろうかという不安もわいてくるでしょう。少しでも理想に近づくために、「人生の目標」を置いて仕事のモチベーションもアップしていきましょう。
自分を分析してみよう!何を大事にして生きたいのか?
人生の目標を立てる時に大切なのは「自分の理想」です。まずは自分が一番大切だと思うものを探ってみてください。何を大切にして生きていきたいか?その問いを自分に投げかけていけば答えは見つかります。
何も思い浮かばない場合はとりあえず今やりたいことを思い浮かべましょう。達成するまでに時間がかかるものでも構いません。「一番好き!」「これやりたい!」という高いモチベーションを持てるものを思い浮かべられればOKです。
このとき大切なのは、世間の風潮や人の人生を気にしないことです。テレビで聞いた理想の人生や勝ち組の人生と呼ばれるものもいったん忘れてください。自分の人生は自分だけのものという意識をしっかりと持ち、理想はこれだ!と思えるものを思い描きます。
実はこれが一番難しい作業なのかもしれません。ここが明確でぶれない人こそ、生き生きとした人生を歩んでいけるのです。
タイプ別!モチベーションが維持できる目標の立て方
一番大切なものが思い浮かんだら、それを軸に目標を設定していきます。大切なものを1つに絞れない人も、ここは思い切って1つに絞ってみてください。そのほうが目標を立てやすいですし、今やるべきことが明確になります。
やるべきことが多すぎるとパンクしてしまいますから、目標はあくまでもシンプルに。目標を立てているうちに「なんか違ってるかも?」と思ったら、もう一度自分への問いかけからやり直してみましょう。
すぐに目標設定できなくても構いません。いったりきたりしてもよいので、自分の感覚を大事にしてください。
そして目標をわかりやすくするために、何歳までにその目標を達成したいかを必ず入れていきます。達成までの期間を入れることで理想が目標に変化するのです。「〇〇歳までにこれをやる!」とはっきりとした時期を決めていってください。
「とにかくお金が大事!」→金額と職業を目標に
今はとにかく稼ぐ力を身に着けたい、将来に備えてお金を貯めたいという人は、まず具体的な金額を明確にしてください。貯金の目標金額でも構いません。この時大切なのは、無理な金額に設定しないことです。
「25歳までに今の職業で年収1000万」という目標を立てても多くの場合は目標達成できないはず。会社員の場合はどうしても年収の上限があり、現実的な数字目標にせざるを得ないのです。
それでも年収1000万にしたいなら、達成できる職業を選ばなければいけません。今の職業で目標達成できないと感じたら転職まで視野に入れていきます。
入社して間もない場合は転職が難しいかもしれませんが、ためらっていては目標達成できません。「目標のために〇〇歳までに△△という職に就く」という小さい目標(マイルストーン)を立てるとよいでしょう。
「やりたいことを仕事にしたい!」→勉強と土台作りを目標に
好きなことで生きていきたいなら、それを仕事にするための土台作りが大切です。資格がいる職業の場合は資格取得の準備、お店を出したいなら資金作りと人脈作りなどでしょうか。
それぞれ「〇〇歳までに△△という資格を取る」「〇〇歳までに資金100万円貯金、○年後までに不動産確保」など、夢に向かって土台を作っていきます。
やりたいことなので土台作りや勉強も嫌にならないところが良いところでしょう。目標が立てやすいですし、全力で取り組めます。
ただし、少しスパンが長くなる場合もあるのでその点だけは覚悟が必要です。必ず資格試験に合格できるとは限りませんから、その都度目標の修正が必要な場合もあります。
「プライベートな時間が大事!」→時間設定を目標に
仕事はそこそこでいい、プライベートな時間を大切にしたいという人は、時間設定を目標にしていきます。趣味や家族と過ごす時間をどれぐらい持ちたいのかを明確にしておき、「1日〇時間は趣味に使う」「〇時に退社して家族と過ごす」など、時間を確保できるよう目標を立てます。
そのうえで、今の状況がその目標に合っているかどうかをチェックしてください。今はムリでも立場が変われば達成できそうな人はその職場でも構いません。
ただ、残業が長い職場や夜勤が多い職業の場合は達成が難しいので、転職まで視野に入れなければいけません。どんな職業ならプライベートな時間を作れるのか、いつまでに転職したいのかまで明確にしておきましょう。
「とにかく大企業で働きたい!」→出世コースを目標に
大企業で働いていてとにかくこの会社で長く働きたい!という人は、出世できる道筋を考えます。年功序列の場合もありますが、出世コースから外れると職場に居場所がなくなりますから、そこは気を抜かずに。「〇〇歳までにチームリーダーになる」「〇〇歳までに研究職として結果を出す」など、社内で評価されるための目標を立てていきます。
社内で理想のポジションにつくためには異動が必要な時もあるでしょう。そのときは上司にかけあえるようコミュニケーションを大切にしておいてください。
「この部署に行きたいです」「こんな目標を持っているんです」と明確に示し、その気持ちを汲んでもらえるような関係性を作っておくのが大切です。「〇〇課長と仲良くなっておく」という目標をマイルストーンにしてもよいかもしれません。
目標と今の仕事が全然合わない時は転職を視野に入れよう
自分が大事にしたいものと現状がかけ離れていたら、転職も視野に入れてください。前述したように年収1000万という目標ならそれに見合った職業を選ばなければいけません。お金が大切なのに月給15万円、先輩も大して状況が違わないなら、目標を達成する確率は低いです。
転職はマイナスイメージが強いですが、悪いことではありません。自分の人生は自分でデザインしてよいのです。短いスパンで何度も転職しない限り評価を下げることもありませんから、恐れず挑戦してください。
異業種転職を目標に入れる時は若いうちに挑戦を。対応力のあるうちに新しい環境を作っておくと後で苦労せずにすみます。
目標にたどり着けなかったらどうすればよい?
大きな目標を設定してもそこで終わりではありません。まずは確実に達成できるように、さらに細かいマイルストーンを置いていきましょう。
先程の例でいえば「25歳までに年収1000万円」が目標だけど今の職業では達成できない、という状況なら「〇〇歳までに転職する」がマイルストーンです。大きな目標と小さな目標を組み合わせることで、さらに理想に近づきやすくするのです。
しかし、そこまでしても目標にたどり着けない時はあります。そんな時はすみやかに目標を立て直してください。なぜ思い通りにならなかったのかを振り返って分析し、新たな目標を設定していきます。
この時、達成できなかったことを気にしすぎないように!心が折れてしまっては新たな目標も設定できません。「これがダメだったから、次はこうすればいい」という前向きな考えを忘れないようにしてください。
まとめ
目標設定で一番大切なのは「自分を軸にすること」です。世間で理想と言われている形と自分の理想は一致しているとは限りません。自分だけの理想の形を見つけ、それに対する目標を設定することで心が折れることなく目標に向かっていけます。
「一番大切なのものは何なのか」と問う作業は、自分探しの作業に似ているかもしれません。
早いうちに目標を設定できていると、ぶれることなくその目標に向かっていけますし、毎日が充実していきます。迷いや悩みをなくすためにも自己分析や目標設定はとても大切な作業です。
「これでいいのだろうか」と悩む前に、まずはこの記事にあるような目標の立て方を学んでください。