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始める前に結果が決まる?転職の際に準備しておくべき5つのこと

転職活動において事前準備を行うのは非常に大事なことであり、それによって成否が決まるところもあるでしょう。事前準備がしっかりと行われた転職活動はスムーズに進み、同時に広義のプランニング能力を鍛えることにも繋がります。

この記事では、転職活動における事前準備の大切さ、そして具体的に何を準備すればいいのか等を見ていきたいと思います。転職活動というのは、もしかしたら始まる前に結果が決まってしまっているのかもしれません。

もくじ

転職は計画性が大事。大まかなスケジュールを決めよう

転職を行う際には、計画性が大切です。いつ頃から転職活動を開始し、いつまでに内定を得、そしていつ頃に今の会社を退職し新しい職場に移るのか等を予め大まかに考えておきましょう。

そうすることで、いつまでに何を準備しておかないといけないのかが自ずと決まり、細かなスケジュールも定まります。敢えて計画を立てずに妥協しない転職活動を行うのも一つの手ですが、その場合は転職活動が長期化し、自身が疲弊してしまうリスクもあるでしょう。

ある程度大まかなスケジュールを立てることによってそれを防げるのと共に、計画性を身に付けられる良い機会となります。転職活動に限らず、仕事をする上ではプランニングが大事と言われているため、ビジネスパーソンはその能力を求められる機会も多いのではないでしょうか。

転職活動という人生の一大イベントを計画し成功させることで、プランニング能力を鍛えると同時に、大きな自信を得ることもできます。

準備不足で転職活動をした場合はどうなる?

続いて、準備不足で転職活動を行った場合のリスクについて考えてみたいと思います。何事も準備不足では上手くいくものもいかなくなり、続ければ続けるほど本人が疲弊してしまう恐れがあるのではないでしょうか。

仕事を行う上では、多くの場合、実際に手を動かすことより事前準備の方が大事と言われています。予めしっかりと準備し計画されたプロジェクトは頓挫する可能性を低減できますし、それに関わる人員も疲弊させることなく、コストパフォーマンスに優れた結果を出すことができるでしょう。

下記のような点が、準備不足で転職活動を行った際のリスクとして考えられます。

行きたい業界や企業を絞ることができない

準備不足のまま転職活動を行った場合、行きたい業界や企業を絞ることができず途方に暮れてしまう可能性があるでしょう。そもそも、転職というのは何か新しいことに挑戦したいという思いから行うものですが、その「新しいこと」という部分があまりにも漠然としすぎてしまっていると、何から手をつけて良いのか分からなくなってしまいます。

新しいことに挑戦するというのはワクワクする反面、不安や痛みを伴うことも少なくありません。そのため、準備不足で転職活動を行ってしまうとそれに耐えることができず、「やっぱり今の環境のままでいいや」という方向に意識が向いてしまうのではないでしょうか。

転職活動を行う際には、「自分は何がしたいのか」という部分を明確にすることが大事です。それによって、自然と行きたい業界や企業を絞ることができるでしょう。

時間がかかる割には成果が出ない

準備不足のまま転職活動を行うと、目の前のことは懸命にこなしているものの、なかなか成果が上がらないということもあるようです。そのような場合は時間だけが無駄に過ぎていってしまい、自分の行っていることに対して徒労感を抱いてしまうでしょう。

何かに対して時間や労力をかけるのは、当然ですが成果を上げるためです。そのため、かけた労力や時間に対して、期待したほどの成果を上げることができなかった場合、活動そのものに対して嫌気が差してしまうのも無理はありません。

準備不足で転職活動を行っている場合、全ての対応がその場しのぎになりがちです。時にはそれで上手くいくこともあるかもしれませんが、多くの場合は準備不足を見抜かれ、それ相応の評価になってしまうのではないでしょうか。

面接等で適切なアピールができない

準備不足で転職活動を行ってしまった場合、面接等で適切なアピールができず、本命の企業に落ちてしまう可能性もあるでしょう。面接は準備が命といっても過言ではありませんので、それを怠ってしまうと面接担当者から深くつっこまれた際に答えることができず、その動揺を見抜かれてしまいます。

自分が何をやりたいのか、そして何故その企業でなければならないのか、という点を事前に用意しておくのは転職活動の基本です。それが分からないまま企業に応募し、何となく書類選考を通過し、何となく面接に呼ばれた場合は一体どのように対応すれば良いのでしょうか?

書類選考であれば、相応のキャリアやスキル、資格等の記載で通過することもあるかもしれませんが、面接ではそうもいきません。面接担当者から何をつっこまれても動揺しないためにも、事前に調べるべきことは調べ、棚卸しするべきことはしっかりと行っておきましょう。

最終的に転職を諦めてしまうことも

準備不足で転職活動を行ってしまった場合、上手くいかなくて最終的には転職を諦めてしまうことも考えられます。転職に対して夢を馳せるのは楽しいものですが、実際の転職活動は泥臭い作業も多く、夢に近づいているという実感が得られない時もあるでしょう。

しかし、夢を叶えるためにはそのような作業を避けるのは難しく、一から十まで全てをスマートにこなして夢を叶えたという人は少数ではないでしょうか。時には悲観に暮れ、時には悔しさの余り涙を流すというようなことも、夢を叶えるにはつきものです。

転職活動に対する準備というのは、とても地味で面倒で、人によっては気が滅入ってしまうようなこともあるかもしれません。しかし、実際の仕事でも、地道な作業の繰り返しで成果が上がる部分が大きいのではないでしょうか。

「やりたいことや新しいことに挑戦したい」という気持ちで始めた転職活動を断念してしまうのは勿体無いことです。準備不足でも転職が成功する人もいるかもしれませんが、それはごく稀な例であるということを念頭におき、地道に事前準備に励みましょう。

転職の際に予め準備しておくべきことって?

それでは、転職活動を行う際、具体的に何を準備すればいいのかを見ていきたいと思います。事前準備で成否が分かれるのが転職活動というものですが、その肝はやはり自己分析、及び企業分析になるでしょう。

「彼を知り、己を知れば百戦危うからず」という古い格言にも、自分のこと、及び相手のことを知る大切さが説かれています。それは転職活動にも当てはめられますので、転職に置ける事前準備は主に自己分析、及び企業分析であるという認識で良いでしょう。

その辺りをもう少し詳しく見ていきたいと思います。

自分は何故転職したいのか?を突き詰めておこう

転職活動を行う際には、まず「自分は何故転職したいのか?」という部分を突き詰めることが大切です。それは「現状に不満がある」というものから、「他にやりたいことができた」や「新しい環境にチャレンジしてみたい」というものまで、幅広いものがあるでしょう。

それによって、行くべき業界やアピールすべき事柄が変わってくるのは勿論ですが、そもそも「本当にその理由で転職しても良いのか?」という部分を問うことも大切です。例えば、「現状に不満がある」という理由から転職を志している場合、新しい環境でその不満が100%解消される確証はあるのかどうか、という話にもなります。

転職するための理由は人によって異なりますが、転職して本当にそれが達成されるのかどうかという判断は難しいものがあります。もし転職して「前の環境の方が良かった」と思っても、出戻るのはかなりの困難が予想されますので、事前に自分が転職したい理由、及び転職先で本当にそれが叶うのか、という判断は疎かにしないよう心掛けましょう。

自分のスキルやキャリアを棚卸ししよう

転職活動を行う際には、自分のスキルやキャリアを棚卸しすることが必須です。それは自己分析という言葉で呼ばれることもありますが、要は自分という商品が持つ特性や性質、そして売りを改めて考えるという作業になるでしょう。

就職活動や転職活動というのは、労働市場という場に自分という商品を売り込むことであると言い換えることもできます。であるならば、自分という商品の魅力や、それを欲している業界や企業等をマーケティング目線で分析することが大事になるのではないでしょうか。

場合によっては、自分の行きたい企業や業界と、自分を売り込めそうな企業や業界が異なるかもしれません。その場合、どちらを優先するかは人によって大きく異なるところですが、時には自分が行きたい場所だけではなく、向いている場所に関しても柔軟に検討する必要があるのかもしれません。

入りたい企業や業界のことについて調べよう

転職活動を行う際は、入りたい企業や業界についてしっかりと調べておきましょう。これらは一般的に企業・業界分析(研究)と呼ばれる行為であり、転職活動の基本中の基本であると言われています。

就職・転職を行う場合、相手からすると「何故自社でなければならないのか?」という点が気になるところでしょう。それがそのまま成否を分けるとは限りませんが、自社に対する強い思い入れがあり、かつそこでなければならない理由が明確な応募者は採用しやすく、また早期戦力化が期待できます。

そう思われるためにも、しっかりと企業や業界のことを分析し、然るべき志望理由を考えておく必要があるでしょう。そうすることで、転職活動に有利になるのは勿論のこと、自分の仕事に対するスタンスや動機を改めて確認することもできます。

ご利用は計画的に。不足のない資金計画を立てよう

不足のない資金計画を立てておくことも、転職活動の準備として大事な項目です。転職活動は交通費や履歴書に貼る写真代等、何かとお金がかかりますので、金銭的な理由で転職を断念しなければならないという事態に陥らない程度の蓄えは用意しておきましょう。

そのためにも、事前にある程度のスケジューリングを行っておくことが大切です。スケジュールさえ大まかに決めておけば、おおよそいつ頃に転職活動を開始し、いつ頃に終了するのかといった見当をつけることができます。

それにより、転職活動に対してどの程度のお金がかかるのか、どれくらい用意しておけば良いのかを掴むこともできるでしょう。後はそれに対して必要な分を予め用意しておけば事足りますので、少なくとも資金面に悩みながら転職活動を行うことは避けられます。

参考までに、リクナビNEXTが発表している転職者1,000人に聞いたアンケートでは、転職にかかったお金は平均54万円程度だそうです。また、在職中に転職を行った人の支出は36万円程度であったのに対し、離職してから転職活動を行った人の支出は71万円という数字が出ています。

あくまでも平均値であり、実態は少々異なりますが、これをどう見るかは人によって様々でしょう。しかし、少なくともお金の面では在籍中に転職活動を行った方がコストパフォーマンスが高いと言えそうです。

転職サイトや転職エージェントを利用しよう

転職活動を行う上での準備としては、転職サイトや転職エージェントに登録することも挙げられます。転職サイトは比較的メジャーな存在であり、それを使わずに転職するという人は稀ではないでしょうか。

一方、転職エージェントも比較的ポピュラーな存在であるものの、もしかしたらその名前を初めて聞いたという人もいるかもしれません。転職エージェントというのは、転職希望者にエージェント(代理人)がつき、自分に適した企業の紹介や、企業との折衝等を代わって行ってくれるサービスです。

転職エージェントを利用することで、通常の転職活動より質の高い企業選びができるでしょう。勿論、その分求められるスキルやキャリア、仕事に対する姿勢等のレベルも高くなるかもしれませんが、登録自体は無料のところが多いため、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

転職が決まったら、引き継ぎをして円満退職しよう

転職活動が成功し無事転職先が決まったら、在籍中の会社を退職する手続きに入ります。一般的には退職の一ヶ月前にその旨を伝え、残りの期間は引き継ぎを行ったり、残っている有給を消化したりする形になるでしょう。

気をつけたいのは、退職する際にはあくまでも円満退職を心掛けるという点です。今在籍している会社とは今後どのような形で縁があるか分かりまんので、辞めるからといって雑な態度や対応を行うのは避けた方が無難です。

辞める時は、自分がいなくなっても困ることのないようしっかりと引き継ぎを行い、必要に応じてマニュアルやレポート等を作成しておくことをお薦めします。そのような姿勢が周囲からの信頼を生み、もしまた何かの折に関わるようなことになったとしても、快く協力体制を築けるのではないでしょうか。

まとめ

転職活動は一昔前と比べると容易に行うことができるようになったとはいえ、まだまだ大変なことに変わりありません。人によっては準備から実際の活動、そして内定までスムーズに進むかもしれませんが、そうではないケースも多いでしょう。

なるべく転職活動をスムーズに進めるためにも、事前準備をしっかりと行っておくことが大切です。何かを行う際の準備の手際が良いということは、すなわち仕事がデキるという評価に繋がります。

転職先の企業も仕事がデキない人よりはデキる人の方が好ましいのは間違いありません。そのため、事前準備をしっかりと行って臨んでいる応募者は一目置かれることも多く、そうでない場合と比べると選考にも通過しやすくなるのではないでしょうか。

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