転職

退職時に有給は消化できる?権利を正しく使うために気をつけること

退職する際は、さまざまなことに頭を悩まされるでしょうが、中でも”有給”は多くの人が悩むポイントと言えます。

「まだ残っているけど使えるのか?」「休むと周りに迷惑をかけないか?」と、多くを気にしてしまうはずです。ただ、有給はせっかく手に入れた“権利”ですので、制度のことを知らずに使わないのはもったいないこと。

そこでこの記事では、退職する際の「有給の消化方法」を紹介していきます。

もくじ

使わないのはもったいない!退職時も有給は使える

有給は退職する際でも消化ができます。これは個人が持つ権利であり、一定の基準値を満たした方すべてが使えるもの。この権利を使わずにおくのは、“もったいない”と言えます。

ただ、有給と聞くと「直前くらい働いたほうがいいかな…」と後ろめたさを感じる方も多いでしょう。特に転職をする際は、引き継ぎの関係や周りからの目など、多くが気になってしまうもの。しかし使用にはなにも問題はなく、当然ながら会社側も拒否はできません。

また、使い方も自由であり、退職直前にまとめて使う方もいれば、転職活動のために使う方もいます。まずは制度について知り、あなたに合った方法で有給を使うことが大切です。

退職時に有給を消化するとき気をつけることとは?

では、有給を使う際はどう動けばいいのでしょうか? 大前提として有給はあなたが持つ権利であり、使うタイミングを自分で決められます。

しかしだからと言って、会社の都合を一切考えずに取るというのは現実的ではありません。有給を使う際は、あなた自身の都合を最優先としつつも、会社側のへの配慮も大切です。

ここでは、退職する際に有給を使うための方法を紹介していきます。

有給の残り日数を把握してスケジュールを考える

いざ「有給を使うぞ!」と意気込んでも、どれだけ残っているのかを知っていないと、今後の予定が立てられません。まずは有給の“残り日数”を把握し、そこから逆算して今後の予定を立てていきましょう。

残り日数については、毎月もらう給与明細を見るか、担当部署に確認するなどで把握してください。基本的に「6ヶ月以上勤めていれば10日、1年半以上勤めていれば11日、……」と、勤めている期間によって有給が与えられているはずです。

残り日数をもとに、転職活動のためならば「在職中にどれだけ転職活動ができるか」、退職直前にまとめて休むならば「どこから休めるのか」と予定を立ててみてください。

この予定立てをおろそかにすると、引き継ぎの都合などで使えなかったり、会社側から「急にその日を休まれたら困る」と交渉されたりする可能性も。まずは残り日数とあなたが抱えている業務量を把握し、「どこで有給消化するのか?」と考えましょう。

有給消化を会社にできるだけ早く伝えて相談する

予定を立てた後は、できるだけ早く伝えるにしましょう。退職時には業務の引き継ぎや身の回りの整頓、各種手続きも発生するため、有給を取る場合は状況の共有が大切です。

ポイントとして「できるだけ早く伝えること」が挙げられます。早い段階で伝えておくと今後の予定が立てやすいため、申請がスムーズに通る確率が上がるはずです。また、次の担当者にも「この日は休みなので……」と伝えられるので、引き継ぎの予定も組みやすくなります。

もちろん、会社は申請を断れませんが、「別の日に休めないか?」と交渉をする権利は持っています。また、伝えるのが遅くなるほど、引き継ぎや手続きなどがダラダラと引き延ばされて消化できないケースも少なからずあるため、できるだけ早く伝えるようにしましょう。

有給休暇は自身の大切な権利!断られてもくじけない

当然ながら有給は権利であり、たとえ会社に都合があっても断ることはできません。しかし、有給に関する問題が起きる可能性も十分に考えられます。

考えられる例として、

  • 有給の申請を会社から断られた
  • 有給期間分の給与が支払われなかった
  • 有給を取ることで退職日が延期した

などが挙げられます。退職直前にこのような面倒ごとに直面すると「最後だしもういいや……」と諦めてしまう方も多いですが、それらには絶対に屈せず、会社側にあらためて伝えたり、場合によっては労働基準監督署に相談したりするべきです。

会社に恩も感じるでしょうが、それとこれとは話が別。まずは事前に立てた予定を再度提示し、「これだけ期間をとっているから引き継ぎは十分間に合う」ということを伝え、希望する条件を諦めないようにしてください。

繰り返しになりますが、会社には交渉する権利があるものの、有給の申請を断る権利は持っていません。せっかく働いて得たものですので、しっかりと有効活用しましょう。

まとめ

退職をする際、多くの人が“有給”について悩んでいます。「最後だし休まないほうがいい」「会社に迷惑をかける」「嫌な目で見られる」と、有給の使用を諦める方は少なくありません。

しかし、繰り返しになりますが、有給は働いて得た“権利”で使用になにも問題はなく、会社も断れません。

もちろん有給を使えば、その日数の分だけ給与を得ながら仕事を休めるうえに、空いた時間を転職活動や趣味の時間、家族・友人と会う時間にも使えます。これを聞くと、使わないのは“もったいないこと”に感じませんか?

しかし、有給を使う際は会社への“配慮”も大切です。早くから有給消化の予定を立て、業務の引き継ぎや各種手続きをスムーズに進めたうえで、有給を使っていく工夫をしましょう。

あわせて読みたい!