あなたの、あなたにしかない価値は何ですか?そう問われたらすぐに答えることができるでしょうか。
SNSやブログなどで個人を売り込む市場が拡大している現代において、自分をブランド化すること、つまり、パーソナルブランディングを確立することは非常に価値のあることです。ビジネスにおいても、どう自分を売り込むかがより重要なカギとなっていくでしょう。
そんなパーソナルブランディングについて、一緒に考えてみませんか。
もくじ
パーソナルブランディング=自己のブランド化と発信
「〇〇のことなら、あなたしかいない」そう相手に思ってもらえる価値を自分に見出し、周りとの差別化を行うことがパーソナルブランディングです。パーソナルブランディングがしっかり確立すると、価格競争に巻き込まれない高い支持率を維持できるようになり、ビジネスでは非常に有利になります。
パーソナルブランディングを確立しそれを売りにするためには情報の発信が不可欠となり、インターネットは重要な役割を果たします。
パーソナルブランディングを確立させるメリット
自己をブランド化する、つまり、あなた自身に価値づけを行うことがどれだけ大きな意味を持つかについては、ファッションブランドを想像すると分かりやすいでしょう。老舗の高級ブランドが時代を越えて人気を保っているのは、流行りのデザインを取り入れているからではなく、そのブランドらしさを常に売りにしているから。
これと同じようなことがパーソナルブランディングにも言え、あなたらしさが普遍的なニーズにつながるのです。
パーソナルブランディングのポイントとは?
新商品を販売する際には、消費者の動向やライバル商品についてなど、徹底した市場調査を行う必要があります。あなたのパーソナルブランディングを売り込む際も同じで、ただやみくもに自分をセールスしても効果は期待できません。
価値のあるセルフブランディングを確立するためには、いくつかポイントがあります。それらを踏まえたうえで魅力的な情報を発信し、あなたの価値に興味や憧れを持ってもらうことが初めの一歩です。
「あなただからこそ」のユニーク性をもつ
まずなによりも大切なのは、「あなただからこそ」というユニーク性があるかどうかです。
- あなただから依頼したい
- あなただから購入したい
このように、お客さんに「あなただから」と思ってもらえることが、セルフブランディングでは何より大切なことです。
そのためには、あなたが売り込みたいものについて、類似品やライバル商品を知ることも大切なことです。他に類を見ない商品であればそれだけでユニーク性がありますが、類似品やライバル商品が多い場合は、あなたを選ぶメリットが何であるのかを明示しましょう。そうすることでユニーク性をもたせることができ、パーソナルブランディングを確立させることが来ます。
顧客のターゲットを具体的に絞りこむ
あなたの売り込みたいポイントは誰を対象にしているのか、どのような人があなたの提供する物を必要としているのかを具体的に絞り込むことも大切です。これによって、情報を発信する方法や商品の内容も具体的に決まってくるので、顧客を取り込む確立も高くなります。
自動車を例に挙げてみましょう。パステルカラーを基調とし、丸みのある車体が特徴的な車のターゲットは若い女性です。広告も人気の若手女優を使用し、CMだけでなくSNSでの発信もしています。若い女性はSNSを活用して情報交換をしているため、CM以上の効果が期待できるからです。顧客のターゲットを絞ることがどれほど重要なのかがわかりますね。
提供できるものが何なのかを明確にする
「あなただからこそ」というユニーク性と、顧客のニーズに沿ったものの提供を意識することができたら、あとはあなたが提供するものを具体的に示すことです。
例えばデザインを武器にしたいと思うなら、それはどのようなものかを具体的に示します。パッケージデザインが得意なのか?ロゴデザインが得意なのか?写真が得意なのか?オールマイティで売り込むよりも、初めは何かに特化したサービスの提供を意識することで、提供する商品を明確にすることができるようになります。
パーソナルブランディングの確立手順は?
パーソナルブランディングと言っても、ただ「自分には○○という強みがあります!!」とアピールするだけでは単なる自己満足であり、誰にも魅力を感じてもらえません。生きたパーソナルブランディングにするためには、自分の提供したいものに対してニーズがあることが大切なのです。では実際にパーソナルブランディングを確立するための手順を見ていきましょう。大まかに分けて次の3つのポイントがあります。
1.自分を売り込む市場を選定する
まずは自分が戦うフィールドを選びます。あなたの提供する物を必要としている人が多いのはどんな市場でしょうか。どの市場を選べば多くの顧客から指示を得やすいか、時代の流れで盛り上がっている市場はどこなのかを冷静に判断しましょう。
市場は大きいほど顧客獲得の可能性も高いですが、競合相手が多いのも事実です。反対に市場が小さい場合は、提供するサービスの認知度を上げることから始める必要も出てきます。
また、市場が今後拡大していく可能性があるかどうかも重要です。売上やシェアの拡大が見込めるような将来性のある市場が理想的です。さらにその市場における競合相手についてもリサーチする必要があります。
2.市場へアピールする手段を見つける
続いてどのようにアピール、宣伝をしていくかについて考えます。今の時代、インターネットによるアピールは欠かせないでしょう。SNSやブログは想像以上に成果を出してくれます。積極的に利用していきましょう。
また、実際に活動している様子や成果物もよいアピールの材料になります。例えば企業などのホームページを作成した場合、そこにアクセスする人たちにはあなたのという存在の情報を発信することになります。ポスターのデザインなど成果物から興味をもってもらえることもあります。成果物は実際の力量を判断してもらえる材料でもあるので、活用の仕方によってはかなり有効になりますね。
3.短期間の目標を設定し、PDCAを実行する
PDCAサイクルという言葉はビジネスシーンでよく耳にするでしょう。
- Plan…目標を設定し、その目標に向けどのようにアプローチしていくかを計画する。
- Do…立てた計画をもとに、実際に実行していく。
- Check…計画と目標を振り返り、計画に沿った内容で実行することができたかを検証する。
- Action…検証をもとに改善が必要か、この計画が妥当かを判断する。
これはパーソナルブランディングにおいてもかなり効果的な手法です。ターゲットへの認知と収益の確立について3か月程度を目安に目標を立て、このPDCAサイクルを実行することで、継続的に自分自身の価値を高めていくことができます。
パーソナルブランディングと発信力が試される時代へ
これまでの学歴重視、経歴重視の時代に変わり、YouTubeやインスタグラムといったSNSやブログから自身の能力を発信し、仕事を得られている人が増えている時代です。注目すべきは、このような人たちがみな、秀でた才能を持っているわけではないということです。
自分自身にどのような価値があるか、更にはどういった方向で活躍していきたいかという意志をもって確立させたパーソナルブランディングと情報発信が成功をした例です。今後はますます個人によるパーソナルブランディングと情報発信が重要となる時代になるでしょう。これはビジネスにおいても同様のことが言えます。
まとめ
日本でもAO入試が浸透しつつあるように、肩書や経歴だけでなくその人物自体の価値を評価する場面が増えてきています。これからは「大学を出ていれば安心」「資格を持っていれば安心」という時代ではなくなり、より個人の持つ技能や考え方が重要になってきます。
パーソナルブランディングを確立させることは、そのような時代を生き抜くために必要なことだと言っても過言ではありません。謙虚さや控えめな態度が日本人の魅力だと言われますが、自分の力を小さく見積もることなく、自信をもってブランド化してみましょう。そして、ブランド化した自分を社内・社外問わず発信していくことで、ビジネスシーンを有利に生き抜いていきましょう。