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批判的思考はビジネスマン必携の確実性を高めるスキル

批判的思考について、あなたはどのくらい考えたことがありますか? 批判的思考は、今やビジネスシーンで必須の思考方法といわれるほど重視されているスキルの一つです。これまであまり考えたことがなかったとしたら、これからはぜひ、取り入れてみる価値は十分あるでしょう。

ちなみに、批判的思考は、相手を非難することとは異なります。批判的と聞いて、相手を悪く言うような印象を持っている人は、その認識も改めてください。

批判的思考がなぜ必要なのか。そもそも、批判的思考はどういった考え方なのか。ビジネスシーンではどのような場面で使えるのかをここではご紹介していきます。

批判的思考とは最適解にたどり着くための「考え方」

批判的思考とは、端的に言えば、あいまいさをなくして、目の前の問題の本質に迫って自分なりの考え方を出す方法です。ビジネスシーンのみならず、日常でも求められるスキルといってもいいでしょう。

アメリカでは、幼少期から「critical thinking」(批判的思考)を磨く授業があり、その重要性が認められています。日本でも近年、高校や大学などの教育現場でこの批判的思考を取り入れた授業が組み込まれるようになりました。

ビジネスシーンにおいて、多くのプロジェクトでは、めざすべき目標や数値が掲げられていますが、そこに向かうルートはさまざま。道を探すことも迷うこともあるでしょう。納得のいかない方法があるかもしれません。そこで、批判的思考を用いて、自ら最適なルートを考え出すのです。

日本人は苦手?「常識的」とは真逆の「考え方」

批判的思考とは、英語で「critical thinking」と呼ばれるもので、ものごとの前提条件を疑って最適な答えを出していく思考方法です。

批判的思考は、いわゆる「常識的な考え方」とは真逆の考え方になるでしょう。「前例はこうだった」という過去の事例や「上司が言っているから」といった権威的なものも疑っていきます。これまでの常識や事例にとらわれていては、物事を論理的に考えていくことができないからです。

前例や常識にとらわれず、目的とすることに対して最適な答えを導くには、問題点を正しく把握することがポイントになってくるでしょう。その上で、結論を正しく導くことができるのです。こうした本質に迫る考え方ゆえ、ビジネスシーンで批判的思考が重要視されているのです。

非難ではない。「良い悪い」を見分けること

勘違いしやすいので添えておきますが、批判的思考は相手を非難することではありません。これまでの意見や考え方が悪いと責めることでもありません。

簡単に言うと、初心に戻ってこれまでの意見を疑うことです。とはいえ、「違う意見を言ったら、上司やチームのみんなに嫌われそう…」と心配になるかもしれません。

こうした気持ちになる背景には、日本では周囲との調和を大事にし、相手を尊重することを幼い頃から学んできたことがあります。「相手を疑ってみる」という批判的思考は、養われてこなかった風土があります。

批判的思考は、ものごとを論理的に考えてその本質を探ること。今ある意見や方法などが正しいかどうか、良いか悪いかを根拠に基づいて突き詰めていきます。理由もなく相手を責めたりすることではありませんので、そこはしっかり認識しておきましょう。

日常でも求められるスキルと言っても過言でない

逆に言えば、批判的思考に基づいて意見を出された場合も、「あいつが自分を否定した」とは思わず、どうしてその意見になったのかを冷静に受け止めることも必要でしょう。

ビジネスシーンに限らず、この批判的思考はものごとを進めていく上で、あるいは生きていく上で、大切な考え方となってくるはずです。

誰もが思い込みをしがちですし、自分中心に陥ってしまうと、ついつい目的を見失って考えてしまいがちです。周囲の人との関係性や、嫌われたくないという意識でそうなることも多いのですが、ここで筋の通った批判的思考をきちんとしていけば、周囲に対して気後れすることはないでしょう。批判的思考は、ちょっとカッコよく言えば「常識を捨てる」ということになるでしょうか。

そもそも、なぜ批判的思考が必要なの?

今なぜ、批判的思考が注目されているのでしょうか。

それは、今求められているビジネスマンが、従来通り決められた作業をきちんとこなす人ではなく、「ベストの方法を考え出し、自ら行動できる人」だからです。そこには批判的思考が欠かせません。

つまり、求められているのは、現状をきちんと分析でき、それを行動に移すことができる人。目の前の課題に対して論理的に考え、どう行動すればよいかの答えを出せる人。批判的思考ができる人なのです。

あなたの置かれている現場はどうですか? 従来型思考でOKであれば、批判的思考を意識しなくてもいいでしょう。でも、「これまでとは違った見方」「革新的なアイデア」「本質を見極めて」などを求められていたとしたら、批判的思考を身に付けるべきでしょう。

実は相手に納得してもらいやすいメリットがある

ここで、批判的思考をするメリットを考えてみましょう。

批判的思考を実践することで、まずは、ゴールに対する目的を見失わずに、何度も「本当にそれでいいの?」「正しいの?」と前提条件を疑っていきます。そして、自分や上司などが抱いていた主観的な意見を排除していくことで、結論に至るまでのプロセスを客観的に考えていくことができます。

このため、批判的思考で突き詰められた結論は分かりやすく筋も通っているので、伝える相手に「なるほど」と納得してもらいやすいのです。

ものごとの「考え方」は、その人が行動するもととなります。大事な決断をしなければならないビジネスシーンはもちろん、日々の業務においても、批判的思考を使って考えてみてはいかがでしょうか。

まずは「当たり前」を疑うことからスタート

それでは、批判的思考を実際に進めるポイントをご紹介します。

例えば、個人主義を尊重するアメリカでは、小学生の子どもたちでも「critical thinking」をトレーニングしています。「どうして?」「なぜ必要なの?」「本当に正しいの?」と今ある課題や前提条件に向き合って考えていくことですから、それほど難しくはありません。

批判的思考を実践するには、前提条件やこれまでの常識など目の前の「当たり前」を疑ってみることが、スタート地点になるでしょう。

ポイントは3つ。ねらい、ふまえる条件、主観を除く

批判的思考で最初におさえておきたいポイントは、最後に結論を出すまでねらいや目的から外れないことです。

考えている途中、目的を見失いがちになるものですが、ここがあいまいになってしまうと、ゴールへたどり着くのは難しくなります。ですから、まずは、取り組むねらいや目的をきちんと理解し、かつ、最後まで意識することです。

そして、現状を正しく把握して、情報を整理することです。前提条件を疑いますが、例えばビジネスにおける必須条件があれば、それを踏まえなければなりません。また、重複している要素があれば削除するなど、情報を整理してから考える必要があります。

留意しておきたいのが主観を取り除くこと。「これは自分の主張だから…」「あの人が押している意見だから…」など本来の目的から外れている偏りのあることは外します。そのためにも常に「本当に必要?」と問い続けながら進めていきます。

進める上では論理的に考える

では、どうやって批判的思考を進めていけばいいのでしょう。

まずは、前述のとおり、ビジネスにおける必須条件(ルール)をふまえて、情報を整理します。そして、目的やゴールに向けて仮説を立てます。その仮説に従って論理的に考えを展開し、結論を導きます。結論は目的やゴールとすることに結びついているか、結論を出した後も振り返って確認しましょう。

この時、前例や主観などにとらわれないようにします。事実やデータを使い、一つずつ正しいか正しくないかを判断していきます。つまり、論理的に考えを進めていくのです。

ここに理屈のようなものは使いません。逆に、そういった感情的なものが入っていないかをチェックします。あくまでも、事実やデータに基づいて論理を展開していくことが大切です。

ロジカルシンキングとの違いも知っておこう

ロジカルシンキング(logical thinking)は、日本語で論理的思考と呼ばれるものです。批判的思考を進める上で「論理的に考えを進める」としましたが、では、論理的思考と批判的思考はどこが違うのでしょうか。

情報を整理し、客観的にとらえて矛盾なく結論を導き出すのが論理的思考です。

一方、論理的思考を使って、前提としてある条件等を疑うなどして、目的を達成するために最適な答えや方法、ルートを導き出すのが批判的思考です。方向性として目的の達成があるのが批判的思考で、論理的思考にはそれがありません。

まとめ

批判的思考についてご紹介しましたが、いかがでしょうか。

批判的思考をすることで、事実やデータをもとに論理的に考えていくため、導き出される結論や結果にあいまいさがなくなっていきます。その内容は分かりやすく、相手に納得してもらいやすくなります。

これまで、「相手を批判するなんて…」と間違った認識をしていた人は、ここで、批判的思考について正しい知識を身に付けてみてください。そして、できれば実践してみましょう。

批判的思考は、あなたの考え方や行動が周囲に流されないようにしてくれます。これまでの意見に反対することになる場合もあるかもしれませんが、それでも、導き出した結論は分かりやすく、多くの人に納得してもらいやすくなるでしょう。

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