人とコミュニケーションをとることが苦手だという人は多くいます。仕事ではコミュニケーションが円滑にとれるかどうかで、人間関係や、人からの評価が変わることもあります。
コミュニケーションを円滑に進める方法として、相槌の「さしすせそ」が注目されています。これは頭文字をとって、良い相槌の言葉を示すものです。覚えておけば仕事でもプライベートでも使える便利なものです。
今回は、相槌の「さしすせそ」とコミュニケーション基本、おまけの相槌方法3つを合わせてご紹介します。
もくじ
相槌の「さしすせそ」って何のこと?
相槌の「さしすせそ」とは、頭文字が効果的な相槌の方法を示しています。「さすがですね」、「知りませんでした」、「素敵ですね」、「センスがいいですね」、「そうなんですね」の頭文字です。
相槌の「さしすせそ」が生まれた背景は、コミュニケーションが苦手な人が多いからかもしれません。どうしたら相手と上手く会話をして、自分の思っていることを伝えることができるのか。相手の思っていることをしっかり理解することができるのか。そういったコミュニケーションの基本が失われつつあります。
コミュニケーションをとるのが苦手だと感じている人は、相槌の「さしすせそ」を知って使えるようになりましょう。
「さ」さすがですね
人は誰かから認められたいという承認欲求があります。「さすがですね」という言葉には、この承認欲求を満たす力があります。
先輩が契約を勝ち取った話を聞いた時、「先輩、さすがですね!」と言えば、先輩は承認欲求が満たされることでしょう。普段から仕事がよくできる人も、「さすがですね」と言われれば、悪い気はしないものです。
相手の話の中で、自分が知らなかったことを知っているときは、すかさず「さすがですね」と返答することは良い相槌になります。
「し」知りませんでした
「知りませんでした」と聞くと、相手は優位に立っている感覚になります。その人が知らなかったことを自分は知っていると感じることができます。
例えば、上司が会話の中でふと話したことに対して、「知りませんでした。勉強になります。」と言います。上司は、知らなかったことを教えてあげたことに満足できるし、また教えてあげようと良い印象を持ちます。
この「知りませんでした」という言葉は、使い方や使うタイミングに注意が必要なものでもあります。使いすぎると何も知らない人と思われたり、反対に相手をバカにしていると思われる可能性があるので注意しましょう。
社外に先輩と営業に行った時に、自社のことについて「知りませんでした」とお客様の前で言ってしまうのは問題です。
「す」すごいですね、素敵ですね
仕事での話というよりは、職場で世間話をしているときに使える相槌です。上司や先輩の服装や持ち物に対して、「素敵ですね」と言えば、相手は良い気分になるし、好印象を持ってもらえるでしょう。
週明けには、週末に美容院に行って髪型を変えた人もよくいます。「新しい髪型、素敵ですね」の一言で、相手は良い気分で1日をスタートすることができます。
基本的に、褒めてくれる人、気分を良くしてくれる人に対して、人は好印象を持つものです。わざとらしく言う必要はありませんが、ちょっとした変化に対して「素敵ですね」と言える習慣をつけておくと、良い相槌ができて、好印象を与えることができます。
好印象を持たれていると、コミュニケーションがスムーズにすすみます。嫌いな相手や、嫌な印象がある相手とは話もしたくないと思うのが本能です。仕事でのコミュニケーションを円滑に進めるために、役に立つ相槌の1つです。
「せ」センスいいですね
「センスいいですね」という相槌は、「素敵ですね」と同じような場面で使うことができます。上司や先輩の服装や持ち物に対して「センスいいですね」と言います。
「素敵ですね」という言い方よりも、「センスいいですね」のほうが男女問わず、言いやすい相槌かもしれません。センスがいいと言うのは、褒められた1つのこと以上に、その人のセンス全般がいいと感じるような言葉です。
日常会話の中以外にも、「センスいいですね」を使える場面があります。それは、資料のレイアウトやデザインなどに対して言うことができます。
先輩が作成する資料を見て、「さすが先輩!センスがいいですね」と言えば、相槌の「さ」と「せ」を組み合わせた良い相槌です。相槌は1つでも効果がありますが、2つを組み合わせて使うことで、さらに好印象を与える効果が発揮できます。
「そ」そうですね、そうなんですか
「そうですね」という相槌は良い相槌かどうか賛否が分かれる言葉です。しかし、「そうですね」と言われることは、その人やその人の考え方を肯定する言い方です。
相手を肯定するというのは、良い人間関係の基盤です。もし反対の意見を述べたい時にも、まずは「そうですね」の相槌で相手の意見を肯定してから、自分の意見を述べる方法があります。そのため、「そうですね」は良い相槌であると言えまるでしょう。
「そうなんですか」は「知りませんでした」の意味を含む言葉で、多用を避けるために、交互に使うことも良いかもしれません。どちらの言葉も言いすぎると、逆に会話を妨げてしまう耳障りな言葉になってしまう可能氏があるので注意が必要です。
コミュニケーションで大事なポイント
コミュニケーションで大事なポイントはどれも難しいことではありません。しかし、知っているのと知らないのとでは、上手にコミュニケーションがとれるかどうかに大きく関わってきます。
まず1つ目は、話すより聞くことに重点を置きましょう。コミュニケーションが苦手な人の多くが、話すのが苦手だからコミュニケーションが苦手だと感じているようです。しかし、コミュニケーションで大切なのは、しっかりと聞くことです。だから相槌の「さしすせそ」も大事になってきます。
2つ目は、相手の話を聞く際に興味を持って聞くことです。なんとなく話を聞いているのと、興味を持って熱心に聞いているのでは、相手から見た印象が違います。
これら2つのポイントをそれぞれ詳しく見てみましょう。
コミュニケーションは話すより聞くことを重視する
コミュニケーションが苦手だと思う人は、話すことが苦手ではありませんか?実は、コミュニケーションで大切なのは、話すことよりも聞くことです。
上手く伝えよう、話そうとすると苦手な人は難しいと感じますが、聞くことなら、心がけ次第で簡単に上手に話しを聞くことができます。聞くときのコツは相手の話を遮らないことです。そのため、話すのが上手、好きな人よりも話ベタの人のほうが聞き上手になることができるでしょう。
そして、聞いているときには、先ほどご紹介した、相槌の「さしすせそ」を使います。相槌が上手だと話している人は気分が良くなります。この人は聞き上手だからもっと話がしたいと思うようになります。好印象を持たれてコミュニケーションも上手くいくことでしょう。
相手の話に興味を持って聞くようにする
コミュニケーションには話すことよりも聞くことが大事だと言いました。聞く時にもう一つ大切なのは、相手の話に興味を持って聞くようにすることです。
なんとなく話を聞いていると、つまらないと思われているかな?と心配になったりするものです。そうすると、もう話すのをやめようかなという気持ちになり、会話が続かなくなるかもしれません。
興味を持って聞いている人は、相槌をうつのも、適度に質問するのも上手です。話している人がもっと話したい、この人は聞き上手だと感じるのは、少しの心がけ次第です。相槌の「さしすせそ」を有効に使うことをお勧めします。
そして、興味を持って聞いていると、自然と質問が浮かびます。その質問をしてみることで、会話が広がります。
コミュニケーションに使える相槌の仕方おまけの3つ
コミュニケーションで大切なのは、話すよりも聞くことです。そして聞き上手になるためには、相槌の「さしすせそ」を使うことが効果的です。
コミュニケーションにおいて、大切な相槌の仕方は「さしすせそ」以外にも3つあります。まずは、相手の言ったことと同じことをオウム返しのように言うこと。次に、先ほども少し触れたように、適度に質問をすること。最後に、感嘆詞を有効活用して、会話を盛り上げることです。
これら3つの相槌の仕方は、「さしすせそ」よりも、少しだけ使い方に注意したり、練習が必要かもしれません。使い方を誤ると逆に悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。
そのため、使い方をしっかりと理解して、タイミングを見ながら使ってみるようにしましょう。
オウム返しで相手の言ったことを復唱する
相槌のおまけの方法1つ目は、オウム返しで相手の言ったことを復唱する方法です。簡単な例だと、「今日は良い天気ですね」と言われたら、「そうですね。今日も良い天気ですね」と答えるだけです。
相手の言ったことをそのまま繰り返すだけなので簡単です。特にあまり親しくない間柄でもお天気の話などに使うには最適です。
オウム返しをすることの注意点は、会話の中で何度もこれをしてしまうと、適当に話を聞いていると受け取られるかもしれません。また、相手はあなたの意見を求めているのに、オウム返しをしてしまうと、自分の意見がないとみられる可能性があります。
これらに注意しながら、簡単に使えるオウム返しで復唱することで、相槌をしてみましょう。
適度に質問すると話が途切れない
相手の話を聞いていても、話しベタだったりすると会話が途切れてしまうことがあるでしょう。コミュニケーションが苦手な人は、会話が途切れてしまうと、何か話さないといけないと感じて焦ってしまうかもしれません。
まずは、会話は途切れても大丈夫だと思うことです。そして、話が途切れにくくならないようにするためには、適度に質問をすることです。
相手の話に興味を持って聞いていると、質問が浮かびます。その質問をするだけで、話は続くし、会話が広がることもあるでしょう。
注意点としては、質問を無理やり考えようとしないことです。会話が途切れるのを防ごうと必死になって質問を考えると、ぎくしゃくした会話になりがちです。興味を持って話を聞くなかで、自然に思い浮かぶ質問をするだけで十分です。
感嘆詞を使って会話を盛り上げる
相槌の「さしすせそ」同様に簡単なのが、感嘆詞を使うことです。感嘆詞は短く、誰もが普段の会話でよく使っているものです。
感嘆詞とは、「わぁ」とか「おぉ」といったように、感動や応答、呼びかけを示す言葉です。相槌の「さしすせそ」と組み合わせて、「わぁ。素敵ですね。」というように使うことができます。
感嘆詞の後の言葉を強調することができるので、言葉にもっと感情が入っているように聞こえます。会話をしていて楽しいと感じるのは、感嘆詞の使い方が上手な人です。
相槌の「さしすせそ」と感嘆詞を上手く使うことで、話し上手な人という印象を持たれることでしょう。そして感嘆詞で感情がもっと感じられるので、会話が盛り上がります。
まとめ
相槌の「さしすせそ」は円滑なコミュニケーションに不可欠なツールです。聞いてみると、簡単なことですが、知らなかった人も多いのではないでしょうか。
「さすがですね」で相手の承認欲求を満たす。「知りませんでした」で相手が優位に感じる。「すごいですね、素敵ですね」や「センスがいいですね」で相手を褒める。「そうですね」で相手を肯定したり、「そうなんですか」で相手が優位に感じる。
これら相槌の「さしすせそ」を会話で使うことで、会社でのコミュニケーションを円滑にすることができます。そして、コミュニケーションの基本と、オウム返しなど他の相槌の方法を知ることで、コミュニケーションが苦手な人も聞き上手になれます。
さっそく、相槌の「さしすせそ」を使ってコミュニケーションしてみましょう。