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転職回数が多いのは不利?ポジティブに活かすためにできることは?

近年、転職に対する考え方が徐々に変わりつつあり、キャリアアップや仕事内容の変更など、ポジティブな理由での転職が増えている傾向にあります。複数回の転職を経験している方もめずらしくはなく、昔と比べると企業からの理解も改善されているでしょう。

しかしそのなかで、複数回の転職を経験していると、

  • 転職が多い
  • 転職回数の多さは不利なのか
  • もう転職をしたくない

と悩むこともあるはずです。そこでこの記事では、転職回数が多いことは不利になるのかどうかや、そのような人はどう転職活動をしていくべきかについて紹介していきます。

もくじ

転職回数が多いと「不利」なのは間違いない

冒頭でお伝えした通り、現代ではスキルアップなどのポジティブな理由で転職する人も増えており、転職に対する理解が進んでいるのは事実です。しかしその一方で、日本ではいまだに転職をネガティブに捉える人も多く、転職回数の多さが“不利”に働く可能性も十分に考えられます。

企業や人にもよりますが、前職の職場が合わなかったのか、なにか本人の素行や勤務態度に問題があったのか、忍耐力がないのか、など多くのことを勘ぐられるでしょう。つまり、場合によっては不利に働く可能性があることは覚えておくべきです。

また「転職回数が多い」という基準も、受け取る人やその人の年齢によってそれぞれ。多くは「20代は2.3回以上、30代は3~5回以上」であると、転職が多いと言われる傾向にあるようです。ただこれは一般的な認識であり、2回転職しただけで多いと感じる人もいれば、5回転職をしても気にしない人もいるでしょう。

転職回数が多い場合に気をつけるべきこととは?

受け取る側による部分が強いですが、転職回数の多さが不利に働く可能性はあります。ですので、できるだけポジティブに受け取ってもらえるような伝え方や、過去の転職への向き合い方が重要になるでしょう。

転職回数の多さは、伝え方や向き合い方次第ではポジティブにもネガティブにもなるのが事実です。では、転職回数の多さをどのように伝えるべきなのでしょうか?

ここでは、転職回数が多い場合の大切な考え方や、転職をする際に気をつけることを紹介していきます。できるだけ伝え方を工夫し、転職回数が多さをポジティブな要素として活用できるようにしましょう。

ネガティブな理由で転職したと思われないようにする

企業の面接官は、転職回数が多いと聞くと「この人は忍耐力がない」「問題がある人かも」と感じてしまうのが正直なところです。まずは、できるだけ「ネガティブな理由での転職ではないんだ」ということを伝える努力をしましょう。

そのためにはそれぞれの転職ごとに、

  • 入社した会社を辞めたのはなぜか
  • それぞれの転職はどのような軸で活動していたか
  • 転職先の会社を選んだのはなぜか

などと、事前にあらためて向き合っておくことが必要です。ただ、もちろん嘘はいけませんので、その当時に考えていたことや事実をまとめ、できるだけポジティブな伝え方をしていきましょう。

ここでうまく転職理由を伝えられれば、「転職が多かったのはポジティブな理由なのか」と受け取ってもらえるため、転職回数の多さが不利に働くことはないはずです。

他で勝負!いままでに培ったスキルや経験で勝負する

残念ながら、転職回数の多さは“不利”に働いてしまうケースがあります。ただその一方で、視点を変えれば「多くの会社でさまざまな経験を積んだ」と言えることも覚えておきましょう。この部分をうまく伝えられれば、“幅広い経験を積んだ”というアピールポイントにもつながるはずです。

企業の中途採用では、会社で長く働けるのか、人間的な問題を抱えていないか、という点も見ていますが、それ以上に「この人は会社に貢献できる人材か」というスキルや経験の部分も重視される傾向にあります。つまり、転職回数の多さによる“不安”を越えるようなスキルや経験を伝えられれば、転職回数の多さがあなたの“長所”に生まれ変わるでしょう。

また、スキルや経験をアピールする際は、実績を“数字”で表すことが効果的です。たとえば、仮にあなたに営業経験があったとします。そのことを「営業職の経験が多く、〇〇を活かして売り上げを上げることに自信がある」と言ったとしても、うまく伝わりません。そこを「前職では営業をしていて〇〇に気をつけた結果、売り上げ昨対比120%を達成した」と伝えると、具体性もあり魅力的に受け取られるでしょう。

会社や環境など“やむを得ない転職理由”は正直に

転職とひと言でいっても理由は人や状況によってさまざまで、中には会社都合などの“やむをえない理由”なケースもあるでしょう。その場合はかくす必要はなく、できるだけ正直に伝えるのがベストです。

やむをえない理由の例として、

  • 会社の倒産やリストラ
  • 家族の介護が必要になった
  • 転居が必要になった

などがあるでしょう。これらに関しては企業側も仕方がないと感じるため、正直に伝えても問題ありません。

ただ、この“やむをえない理由”を勘違いするのは危険です。「会社の経営者がダメだった」「職場環境が原因で力を発揮できなかった」「家族に言われたから」など、他人や環境に責任を負わせるような理由を伝えてはいけません。

これらは「自主性がない」「責任感がない」と捉えられる可能性が高く、マイナスイメージになってしまいますので、考える際に「他人や環境に責任を負わせていないか」などを見直すようにしましょう。

転職回数を減らすために意識するべきこととは?

転職回数の多さは幅広い経験ができている一方で、場合によっては不利に働くこともあります。ですので、中には「そろそろひとつの仕事に落ち着きたい……」と考えている方がいるかもしれません。

その思いがあれば、いままでの考え方や転職活動のままではいけないでしょう。転職に対する向き合い方や、次の仕事に対する探し方などの工夫が必要です。

ここからは、転職回数を減らすために意識できることを紹介してきます。これらの方法は転職活動をスムーズに進めるためにも役立ちますので、ぜひ活用してみてください。

過去の転職を棚卸し!「なぜ転職したのか?」を考える

まず、転職回数が多い原因を知るカギは“過去の転職”に潜んでいます。過去を振り返ることで、転職理由や考え方の変化を理解するようにしましょう。

このとき考えるべきなのは、

  • 前職のどこに不満があったのか
  • なにがしたくて転職に踏み切ったのか
  • なぜ続かなかったのか

などが挙げられます。これらについて詳しく見直していきましょう。もちろん理由は他人に見せるものではないため、できるだけ正直に自身の考え方と向き合うことが大切です。

これらを考える際にオススメなのが、自分の考えを紙に書き出してみること。紙に書き出すことで思考が整理され、書いたものを客観的に見ることでより理解が深まる効果が期待できます。過去を振り返って失敗や成功を理解すれば、今回の転職活動に活かせるでしょう。

何を求めているか?今回の希望条件と向き合う

転職回数が多いからとはいえ、当然ながら過去を取り消すことはできません。つまり今後の回数を減らすためには、次を最後にすることが大切になります。そのためには、自身が持っている希望条件を正しく把握し、より良い転職を実現させる意識が必要です。

より良い転職を実現させるために必要なのは、自分の考えと希望条件を明確にすること。このことをいい加減にして活動をすると、入社後になにかしらの後悔をしてしまう可能性があります。

これまで何回かの転職をしているというのは、それぞれの転職でなにかしらの“後悔”を残しているはずです。今回は後悔しないためにも、自身とあらためて向き合って活動をするようにしましょう。

まとめ

転職回数の多さは、転職活動において武器にもなれば不利に働く可能性があるものです。それを左右するのは、理由の伝え方や経験やスキルのアピールの仕方、相手の受け取り方などが挙げられるでしょう。

ポイントとしては、過去の棚卸しや自身の希望条件の把握です。これらをいい加減にしていると、転職活動になにかしらの“後悔”が残ってしまうため、できるだけ正直に自身のキャリアと向き合うようにしましょう。

転職活動では、やはり“事前の準備”がとても大切になります。「これまでなんとかなった」と準備を怠ることは考えず、できるだけの準備をして転職回数の多さを“武器”と変え、後悔のない転職を実現させてください。

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