ビジネススキル

「9マスを埋めるだけ!目標達成へのルートをマンダラチャートで掴もう」

あなたは今、何か目標を持っていますか?その目標を実現するための明確な指針や方法をきちんと把握していますか?自分が持つ目標を達成するために、何が必要なのか、何をするべきなのか。理解した上で、目標に近づけていますか?

ご紹介するマンダラチャートは目標達成に役立つフレームワークです。やるべきことを明確にリスト化することで、目標を達成するまでのルートを確立する手助けとなります。

もくじ

実際にマンダラチャートを作成するには?

マンダラチャートの基本となるシートは、縦横それぞれ交差する2本の線を引いた3x3の9マスの表です。それを発展させると9x9の81マスを使用した具体的な行動目標を伴うマンダラチャートを作成することができます。

まずは、3x3の9マスの表を作成し、その中央のマスに目標となる項目を、その周りの8マスには必要な要素を書き込んでみます。これで基本となるシートができあがり、この時点で目標に対し、必要な8つの要素を明確に把握できるはずです。そこから更に各要素ごとに3x3の9マスのシートへと発展させれば、今後するべき行動目標として視覚化することが可能です。

1つの目標と8つの要素を拾い出す

1番のポイントとなる「目標」は、中央に配置し、なるべく明確な項目にします。たとえば今後なりたい自分像を想像し「こういう自分になる」のような個人的な願望や、取り組んでいるもしくはこれから始まるプロジェクトの完成を想像して「売上○○円以上」などのようにビジネスに関わる内容でも構いません。

「こうなりたい」「こうしたい」というように、これか達成するべき目標が明確なほど、そのために必要な「要素」がはっきりとしてくるはずです。目標を定めて記入できたら今度は、その目標を達成するために必要と思われる要素を周囲の8マスに記入していきます。すでにできていること、決定していること、実現したいことなど必要だと思われる要素を拾い出して、マスの中に書き込みます。

ここまでで基本となる3x3の9マスシートが完成します。

8つの行動目標を立てて、行動を具体化する

今度はさきほど中央に設定した目標の周囲に配置した8マスの要素から「行動目標」を立てていきます。基本となる9マスシートの周囲にさらに3x3のシートを8つ配置します。そして配置したそれぞれのシートの中央に、8マスの要素を1つずつ書き写していきます。これで要素ごとに3x3の9マスシートが8つできましたね。

ではそれぞれの要素を得るために必要と思われる行動を要素ごとに8つずつ、中央に配置した要素の周囲8マスに記入していきましょう。記入するべきなのは、「その行動をすることで、目標達成のために必要な要素を身につけることができるか」を基準に考えてください。そうした上で、より明確に「何をする」のかを具体的に想像して記していくと、最終的に64個のTODOリストが出来上がります。

目標までの行動を視覚化して理解する

すべてのマスを埋めたマンダラチャートの中には、意識や技術、環境や生活・体調など、さまざまな要素が絡み合っていませんか?あなたが目指す目標を達成するまでに必要な行動をわかりやすく視覚化できたかと思います。すでに達成できている項目もあれば、自分に不足している項目もあるはずです。あなたが設定した目標を達成するにはその不足部分を補っていく必要があることがひと目で理解できます。

またこのマンダラチャートを使用することで、あなたがどのように成し遂げたいと思っているかを、人にわかりやすく伝えることもできます。ビジネスにおいてはチーム内で共有することで目標達成までの全体像を捉えることができ、方向性や足並みをそろえることが可能となります。

作成するときに注意するべき点は?

難しい準備を必要とせず、比較的簡単に作成できるマンダラチャート。実際に作成する時に、いくつかのポイントを押さえた上で作成することで行動の優先順位がわかるようになり、「今」やるべきことがどんな内容か、把握しやすくなります。

そうして作成したマンダラチャートは、無駄がなくなり、目標達成まで効率よく取り組むことが可能なリストとして完成していることでしょう。抑えておきたいポイントをいくつかまとめてみましたので、作成時に取り入れてみてください。

目標達成に必要な要素は重要度順に整理する

一番大切なのは、目標達成するために必要な要素を正しく見極め、それを達成していくことです。せっかく目標を設定しても、それを達成するための要素が曖昧だったり、見当違いだったりではせっかくのマンダラチャートも意味がありません。

あなたが本当に叶えたいと考える目標のために、何が必要なのかを見極め、その中からより重要度の高いと思われる要素を左上から記入していきます。この「重要度を考える」という過程で、考えた要素が本当に必要なのか、妥協していないかをもう一度考えてください。

そうしてふるいにかけ、最終的に8つに絞った要素の一つ一つが、今後、あなたが目標達成までにするべき、本当に必要な行動なのだと言えるでしょう。

具体的な期間や数値をしっかり入れる

要素ごとに設定する8つの行動目標には、確実に達成したと実感できるよう、数値や期限などひと目で分かる目標を設定しておきましょう。この行動目標を曖昧にしてしまうと、努力しても達成したという満足感を得ることができない恐れがあります。

それどころか最悪の場合、そもそも達成できているのかわからないままとなる恐れがあります。例えば「毎日10回行う」や「一ヶ月後までにできるようになる」などのように目標を定めておけば、できたかどうかの判断がしやすくなります。

達成できているかどうかを自分が認識できることは、確実に目標達成へ近づいているという意識へとつながります。その意識は継続への力となり、手応えにもなり、あなたを力強く支えてくれる柱となるはずです。

達成可能な内容になっているか、きちんと見直す

目標から要素を絞り、そこから設定した行動目標は全部で64個と少なくない数になっています。これだけの行動目標のすべてを達成するには大変な努力と継続が必要となるでしょう。せっかく意欲を持って取り組んだとしても、あまりに高すぎる行動目標が設定してあったのでは、結局途中で断念してしまいかねません。

それぞれで設定した行動目標の内容が無茶な内容になっていないか、達成可能な内容になっているか、きちんと見直してみてください。

無茶な行動目標を設定することは、結果的に目標達成からは遠のいてしまいます。継続し、努力することで、身につくような、ちょうどいい目標を設定することが理想的です。今、10回できることを20回できるようにする、のように今よりももう少し頑張れば手が届くような目標なら諦めること無く、努力を続けられるのではないでしょうか?

使い方は自分次第。ほかにも役立つ活用方法

目標達成を目的としたマンダラチャートの使い方をご紹介しましたが、ほかにもさまざまなことに活用できます。ビジネスに役立てるなら、今起きている問題の解決法を模索する、思いついたアイディアを実現するにはどうすればよいか、仕事の手順を考えてスケジュール管理をする、販売戦略を考えるなどに活用してみるのはどうでしょう?

あなた自身のことで考えるなら、仕事の幅をひろげるにはどうしたらいいか、スキルアップするには何を始めるべきか、収入を増やすにはどんな方法があるか、など考えてみるなら、もってこいの方法と言えるでしょう。あなたの発想次第でその活用方法は広がります。

目標達成シートとして活用するだけではなく、新しいアイディアを生み出す発想法として様々なテーマを試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

マンダラチャートは株式会社クローバ経営研究所の社長 松村寧雄氏考案のフレームワークです。現在メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手が高校時代、目標達成までの行動設定に使用していたことでも有名です。

1つの目標に向かい、必要な8つの要素を得るための64個の行動目標。これを得るための方法がマンダラチャートです。もしもあなたがこうなりたいという理想を持っているなら、理想実現の方法がわからず迷っているなら、目標途中で挫折を繰り返しているなら。もしそうなら、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。

意外なほどすんなりと、目標までのするべきことを把握できてしまうかもしれません。やるべきことがはっきりと分かっていたなら、あなたは目標実現まで迷うこと無く進むことができるのではないでしょうか。

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