職場の悩み

コミュニケーションの本質って何?社会人が最も重視するスキルの基礎とは?

「Aさんと私、仕事のスキルに大差はないはずなのに、Aさんの方が評価されている気がするのはどうしてでしょう?」という相談を受けることがあります。職場でこんな思いを感じたことがある人は少なくないでしょう。仕事において評価されるには、もちろん仕事に関するスキル、知識は必要ですが、それが全てではありません。コミュニケーションスキルも同様に、もしくはそれ以上に必要とされています。経団連による採用活動についての企業調査では、選考にあたり特に重視した点は15年連続「コミュニケーション能力(スキル)」が第一位です。それ程に重視されているコミュニケーションスキルとは具体的にどんなスキルなのでしょうか?

コミュニケーションスキルにより仕事がスムーズに運ぶ

コミュニケーションとは、意思の疎通、人と人が双方向で考えを伝え、理解しあうことです。スキルとは、教養や訓練を通して獲得した能力のことです。つまり、コミュニケーションスキルは身に付けようと思えばだれでも獲得できる能力なのです。「伝え方が9割」というビジネス書がベストセラーとなっていますが、それ位、相手に伝える能力が注目され、必要とされている時代と言っても過言ではありません。何故こんなにもコミュニケーションスキルが求められているのでしょうか?

職場において、人と人とのコミュニケーションは欠かせません。お互い関わり合い、協力し合って仕事をしていますから、社員のコミュニケーションスキルが高いと、仕事がスムーズに運びます。例えば、上司から部下への指示が伝わりやすいです。部下から上司への報告も伝わりやすいです。同僚、取引先や顧客とのやり取りもスムーズです。逆に、相手に気持ちが中々伝わらないと、それだけでストレスですし、伝えるために多くの時間がかかってしまいます。また、内容が正しく伝わらず、万が一誤解を招いてしまったら、その誤解を解くのに時間とお金がもっとかかってしまうかもしれません。そういった危険を回避するのに役立つのがコミュニケーションスキルです。需要が高いのは当然ですね。

コミュニケーションスキルは相手を〇〇する能力

コミュニケーションスキルと一口に言っても「この伝え方が万能」という方法はありません。同じ内容を伝えるのでも、相手によって伝え方が異なります。ということは、伝える前に相手を知る必要があります。相手を知るためには、相手をよく観察します。相手はどんな話し方をしていますか?身振り手振りが多いですか?何か資料を見せながら話していますか?論理的に話していますか?イメージ(比喩)を用いて話していますか?話すスピードは速いですか、遅いですか?これらを知ることにより、自分が相手にどの様な話し方、伝え方をしたらいいかがわかります。相手の真似をするのが効果的に相手に伝わる方法です。

結論から簡潔に話すタイプの人には、同じように結論から簡潔に話す方が相手は受け取りやすいです。具体的な例をいくつも挙げて話す人には、同じように例をいくつも挙げて話す方が相手は受け取りやすいです。相手が受け取りやすい話し方を心掛けるのに加えて、もうひとつ大切なのは、話すタイミングです。外出や会議、来客など、何か予定がある直前はもちろん避けます。相手の様子を見て、話をするのに相応しい状況であると思われた時に話しかけましょう。コミュニケーションスキルのひとつは観察力です。

自分の思いや考え方も相手に伝える必要がある

相手のことを考えるだけではありません。自分のことも考えます。もし、上司からの仕事の指示内容がわかりにくかったら、あなたは思うように仕事ができません。仕事に支障がでます。そんな時は、自分が理解しやすい指示を依頼します。言葉だけでの指示がわかりにくいようでしたら、イメージ図などと併せた指示を依頼したり、抽象的な指示で仕事が進めにくかったら、具体的な指示を依頼したりするのです。そして、ここでも活躍するのがコミュニケーションスキルです。「今の指示ではわからないから、この様に変えて欲しい」とストレートに言い過ぎると角が立ちます。相手は一度指示を出してくれました。その指示をうまく理解できない自分という現実があります。

例えば「自分の理解力不足で、指示が把握できておらず大変申し訳ない。自分は具体的に指示してもらえると非常に助かるので、具体的な指示をお願いできないか?」と自分に合わせてもらうことを感謝する気持ちで伝えたら良いのです。他には、1時間残業を頼まれた時、あなたには予定があったとします。そんな時は「今夜は予定があって残業できないのだけれど、明日朝1時間早く来て、仕事をすることはできます。明日ではいかがですか?」と聞いてみるのです。感謝とともに依頼し、断るだけでなく代替案を提案する。これらも欠かせないコミュニケーションスキルです。

まだまだ他にもあるコミュニケーションスキル

笑顔も大切なコミュニケーションスキルです。誰かに話しかけた時、その相手が無表情で聞いているのと、にこやかな顔で聞いているのとではどちらが話しやすいですか?また、相手が手を止めて、体をあなたの方に向けて話しを聞くのと、手も止めず、体も向けず、聞いているのとでは、どちらが気分が良いですか?話を聞きながら、うん、うんと頷いてくれると話しやすくなりますよね。ちょっと立場を逆転して考えたり、話す状況を冷静に思い浮かべたりすると、いくつも効果的なコミュニケーションスキルがあることに気づきます。誰かがあなたに話しかけてきたら、是非、手を止めて、体をそちらに向け、笑顔で話を聞いてみてください。

また、人は無意識で話していると、逆説の接続詞「でも」「だけど」を口にすることが多いです。相手と違う意見や自分の意見を言う時についつい使ってしまうようですが、何度も聞いているとやはり気分は良くありません。否定しているつもりはないでしょうが、逆説の接続詞であるだけに、なんだか自分を否定されているような気になってしまうのです。以前、外国人講師がBut(しかし)はSeparate(切り離す)、And(そして)はConnect(繋ぐ)と話していました。まさにその通りです。使う言葉も意識してみてください。

もうひとつ、質問力もコミュニケーションスキルです。質問によって、相手が話しやすくなったり、話しにくくなったり、前向きになったり、落ち込んだりします。「どうして失敗したのですか?」と聞いたら、相手には失敗した理由ばかり浮かんできます。「どうしたらうまくいくと思いますか?」と聞いたら、うまくいくための方法を考えるでしょう。何事も創意工夫が大切です。

まとめ

仕事がスムーズに運ぶのに非常に役立つコミュニケーションスキルは企業内でも重要視されています。このスキルが高い人もいれば、低い人もいます。そして、このスキルは身に付けようと思えば誰でも身に付けられます。コミュニケーションスキルのひとつは相手や状況を観察し、効果的な伝え方をすることです。もうひとつは、相手を考えるだけでなく、自分のことも考えて、双方が受け取りやすい表現で話をすることです。他にも、笑顔、自分の意識が話に向いているという姿勢、使う言葉、質問力もコミュニケーションスキルです。何も難しいことはありません。コミュニケーションスキルとは、相手がしてくれたら自分が嬉しいと感じる対応を、先に自分がするだけ、相手も自分も思いやる能力なのです。

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