職場の悩み

【状況把握力】チームで働くビジネスマン必見の分析能力について解説

より良い仕事をしたい。そう思った時に1人では限界があります。ましてや企業で働く社員の場合、個人プレーをしていては組織から孤立してしまうでしょう。組織で課題をクリアするには、それぞれに状況把握力が求められます。

各社員の意見や感情が絡み合う中で職務をこなすには、自分よがりな考え方では前に進んでいくことはできません。特に組織をまとめる主任クラスの人材には必須のスキルと言えます。今回は、社会人として非常に大切な状況把握力について紹介します。

もくじ

状況把握力はチームの相乗効果を引き出せる力

状況把握力とは、その名の通り「状況」を「把握する力」のことです。仕事は個人ではなく複数の社員で進めていく場合が多く、各社員の現状を把握することはとても大事なポイントになっています。

自分が任された作業を黙々と進めるような業務内容でもない限り、各社員の進み具合を見極めながら業務を遂行する必要があるでしょう。それぞれの現状を理解しながら、自身の行動を調整していくことで、充実した仕事をすることができます。

組織で業務を遂行する中で浮いてしまうような存在では、企業で良いキャリアを築くことは難しいでしょう。「この人がいるとやりやすい!」そんな風に思えるような人材になるには状況把握力が必要なんですね。

状況把握力は自分のキャパを理解することも重要

組織で働く際に周りに気を配るのはもはや当然のことです。ふと周りを見渡した時に慌ただしく飛び回る同僚がいたら「緊急の案件?何か手伝おうか?」と業務を手伝うこともあるでしょう。この時、注意しなければならないのが「自分のキャパ」を知っておくことです。

各業務をさばけるスピードや量は、人によって異なります。そんな中で「同僚が困っているから」という理由で案件を引き受けてしまうとキャパオーバーになり、どの業務も中途半端になってしまう可能性があるんです。

本来、自分が責任を持って遂行するはずの業務もできなくなってしまうと、結果として組織全体に迷惑をかけてしまうことに繋がります。状況把握力とは、周囲の様子を把握することはもちろんですが、自分の置かれている状況を認識することも大切な要素になっています。

状況把握力を鍛えることで得られるメリット

組織に所属する人間なら誰しも求められる状況把握力。業務の進行状況、各社員の様子、組織全体の雰囲気、自分のポジションなど、1つの業務を進行させるだけでも様々な要素が噛み合わなければ、それぞれが気持ちよく職務を全うすることはできません。

グループで業務をする際は、キャパオーバーになりがちな新入社員なども普通に混ざってきます。このような状態の中で円滑に課題をクリアしていくには、やはり広い視野で分析できる力が重要です。ここからは、状況把握力を鍛えるメリットを紹介します。

チームをまとめられる存在になれる

状況把握力が強い人は、組織をまとめられる存在として責任者に専任されることも多いです。各社員の業務の現状をチェックしたり、上司からの要望を分かりやすく部下に説明できる人材は、主任者として相応しいと言えます。

組織全体の動きを確認しながら自分の業務をこなすのは難易度が高く誰にでもできることではありません。責任感があり、自分のキャパを理解した上で、周りへの気配りができる人材は組織にとって価値の高い人間になります。

「いつかはリーダー的な存在になって組織を牽引していきたい!」そう思う方は、状況把握力をしっかりと鍛えることをおすすめします。周囲への気遣いができる人間なら、自然と評価も高くなっていくでしょう。

的確な役割分担ができるようになる

組織の中で経験や実績が買われて、既に主任に選任された人は状況把握力を高めることで役割分担などの配分もスムーズに行えるようになります。「誰をどこに配置するか」という問題は意外に難しいものです。

能力を考慮して駒のように部下を配置するのは簡単ですが「○○さんと一緒に作業するのは苦手」「次は新しい職務についてスキルを磨いていきたい」など、人選や各社員の役割分担は様々な要素が絡んでくるものです。

部下の意見を無視して一方的に押し付けてしまうと、組織が上手く回らないだけでなく指導者の信頼も失われてしまいます。それぞれの意見を最大限汲み取りつつ、的確な役割分担ができるようになるには状況把握力が大切です。

物事に優先順位をつけられるようになる

状況把握力を鍛えていくことで「今1番大切なことは何か」を明確にすることができるようになります。複数の社員と仕事をする場合、主任には社員からの意見や質問、完了報告など様々な連絡が届いてきます。

「○○の件、完了しました。次の指示をお願いします。」「○○企業の○○様から質問が届いています。」「○○です。体調が悪く、本日休ませていただくことになりました。」など、大小問わず沢山の情報が絶えず届いてくることでしょう。

通常、膨大な量の情報が届くと「どこから手をつけていいか分からない!」と焦ってしまいますよね?しかし、状況把握力を鍛えておけば「今は全ての情報を無視してでも本日締め切りの案件に社員全員を集中させるべきだ」と優先順位をつけることができるんです。

事実を見極めて的確な計画ができるようになる

性格も性別も年齢もバラバラな組織でプロジェクトを進行する場合、人によって意見や物事の見方も大きく異なります。職場で飛び交う意見の多くは事実ではなく、個人個人の感情によって事実とは異なる情報になることもあるでしょう。

事実とは異なる情報を真に受けて計画を立ててしまうと、目標に対して遠回りすることになってしまいます。スピードが求められるビジネスの世界では、不要な失速は大きな失敗に繋がってしまうこともあるでしょう。

状況把握力を鍛えると俯瞰的な視点を持つことができます。これによって「何が事実なのか」を特定しやすくなり、計画を立てたり軌道修正することが容易になるんです。事実を見極められる指導者は、信頼度もアップさせることができます。

状況把握力と観察力のよくある誤解

状況把握力とよく間違われやすいのが「観察力」です。多くの人が思っている状況把握力は、観察力だったりします。例えば「この人は組織の中で空気の読める存在だから状況把握力が高い」というのは間違っています。

「空気が読める」「話をよく聞く」などは観察力であり、状況把握力とは異なります。では、具体的にどんな点が異なるのかというと「状況把握力 = 具体的な行動が付随する」点にあります。

状況把握力は、現状を把握した上で問題点を見つけ出し、より良い環境にするために新たな行動を生み出すことなんです。「組織に不穏を雰囲気が漂っていたので、リフレッシュの機会を与えた」というように、何かしらの改善策を打ち出すのが状況把握力なんですね。

状況把握力を高めるためにやるべきこと

状況把握力を高めたいなら、まずは物事を深く観察できるようになることが重要です。自身のポジションや周りの雰囲気、現状などを観察してみてください。きっと誰でも新しい発見があり、驚くことでしょう。

組織でプロジェクトを進行する場合、自分の業務に集中するあまりデスク周りにしか目線が行かないことも多いはず。そんな現状を改善するには、強制的に周りを見渡す時間を作ると良いでしょう。はじめは1時間に5分ほどで構いません。アラームなどを設定して周りを見るクセを習慣化していきます。

初めは誰でも周りの実情を把握することが困難に感じるでしょう。状況把握力は、意識して訓練することで成長していくことができます。まずは自分と周りを意識してみることから始めましょう。

まとめ

今回は、状況把握力について紹介しました。組織をまとめる主任にはもちろん、社員1人1人に求められる能力になっています。自分のことだけでなく、一緒に働く社員の現状を認識できるようになるには、この力が不可欠です。

より良い組織でベストな成果を上げるためには、各社員の持ち味を抽出して相乗効果を発揮させるのもポイントです。状況把握力のある人材が指導者になれば、組織全体の意識や雰囲気も良くなっていくでしょう。

どんな仕事も1人で完結するということはなく、確認する人や上司など複数の人間が絡んでいるものです。自分の立場や、周りへの気配りができる人材はこれからも強く求められていくはずです。状況把握力を磨いて価値ある人材を目指しましょう。

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