「仕事を辞めたい」と考えたとき、今の職場のことや自身の将来のことで不安な気持ちになることはありませんか?仕事を辞めるということは人生にとって大きな決断ですし、その後の将来をイメージしにくいと思います。 そのなかで、「仕事を辞めたい」と誰かしらに相談することも考えるかと思います。しかし、相談する内容が内容なだけに、なかなか相談する相手を決めかねているのではないでしょうか?この場合、自分の将来にも大きく関わることですので、相談する相手は慎重に選ぶべきです。 そこで今回は、「仕事を辞めたい」と相談する前に考えておきたいポイントと、相談をするべき相手についてお話しさせていただきます。
もくじ
「仕事を辞めたい」と相談する前に考えるべき3つのことは?
まず、「仕事を辞めたい」と誰かに相談する前に、相談するための準備として、自分の気持ちや相談の内容を整理しておく必要があります。 誰かに相談するということは、自分に見えていなかった考え方や選択肢を発見できることです。しかし、自分の中で言いたいことが整理できておらず曖昧なまま相談をすると、かえって逆効果になりかねません。 そこで、「仕事を辞めたい」と相談をする前に、最低限考えておきたいことを紹介させていただきます。
「仕事を辞めたい」と感じている原因はなにか?
まず、最も大切なのが「なぜ仕事を辞めたいと考えているのか?」ということです。どのような問題でも、原因がわからなければ解決ができないように、誰かに相談するときも必ず自分自身で原因を把握しておかなければなりません。 自分が仕事を辞めたい「原因」を正しく把握していれば、相談相手から参考になるアドバイスをもらえる可能性も高くなり、あなたにとっても大きなメリットとなります。 また、原因を正しく知ることで相談する相手を決めやすくなります。例えば、上司の仕事のやり方が気にくわない場合、家族へ相談をしたところであなたの家族はどうしようもありません。ですので、あなたが「仕事を辞めたい」と感じている原因を正しく理解するところから始めましょう。
ただ仕事の不平不満を聞いてほしいだけではないか?
厳しい言い方になりますが、あなたが相談をしたいことについて「仕事の不平不満を聞いて、共感してほしいだけではないか?」ということも1度考えておかなければいけないことの1つです。「相談をしたい」と「不平不満を聞いてほしい」では、かなり大きな違いがあります。
もちろん、不平不満を言ってはいけないと言っているわけではありません。しかし、「不満を言う」ということは「相談」とは大きな違いがあります。不満であれば、ある程度信頼できる相手にいろいろ聞いてもらい、話しきってスッキリすると思います。 しかし、「相談」というのは、次の前向きな行動に向けてのものです。改めて、自分がしたいのは「仕事の不満を聞いてほしいだけではないか?」と考えてみてください。
「もし仕事を辞められたらどうするか」を考えているか?
少し気の早い話になりますが、「仕事を辞めたい」と相談する以上、その後のことについてもある程度考えておくべきでしょう。なにも考えずに、ただただ「仕事を辞めたい」というのはあまりにもリスクが伴います。
もちろん、そこまで具体的に決めておく必要もありません。具体的に決めるのは、もう少し後の「仕事を辞めると決意した」タイミングでも十分間に合うでしょう。なので、「次の仕事の条件」や「こういう会社は嫌だ」というように、次に同じ失敗を繰り返さないための対策を考えておきましょう。 多少なりとも今後のことを考えておくことで、相談を受ける相手もアドバイスをしやすくなるでしょうし、より現実味を持って相談に乗ってくれるはずです。
「仕事を辞めたい」と相談する相手は立場で選ぶべきではない
では、肝心の「相談する相手」はどう選べばいいのでしょうか?よく聞くのが、「仕事の悩みなら上司や同僚にするのが1番良い」ということ。しかし、本当にそれは正しいのでしょうか?人によって置かれている職場環境はかなり違いますし、すべての上司や同僚が「相談するべき相手」ではないでしょう。 何事でもそうですが、相談する相手は「その相手は自分にとってどんな存在か?」ということを基準に決めるべきです。何も、立場や役職を優先し、相談しにくい相手に相談する必要はありません。
もちろん、「仕事を辞める」という決断をした後は、上司や同僚への”報告”をする必要があります。しかし、その前段階ともいえる相談では、自分にとって1番相談しやすい相手を選ぶべきです。立場や役職を優先して相談する相手を選んでしまうと、なかなか自分の思っていることを口に出せず、相談そのものが意味をなさない可能性も大いにあります。
「仕事を辞めたい」と相談する相手を選ぶ3つのポイント
では、「仕事を辞めたい」と相談する相手はどのように選ぶべきなのでしょうか?選ぶべき条件とは、「あなたが相談をしやすい相手」かどうかです。「なんだ、それだけ?」を感じると思いますが、最初の相談では「相談のしやすさ」を重視して相談する相手を決めることをおすすめします。 ただ、この条件だけではあまりにも漠然としていると感じてしまうと思います。なのでこれからは、「仕事を辞めたい」と相談する相手を選ぶうえで、優先するべき条件についてまとめさせていただきます。
相談相手はあなたにとって「信頼」できる人か?
大前提として、相談をする相手は「あなたにとって信頼をできる相手」でなくてはいけません。これは、あなたの上司や同僚であろうが家族であろうが構いません。とにかく、あなたにとって信頼できる相手を選んでください。 仮に信頼できない相手に相談をしようとすると、「もしかしたら面倒だと思われているんじゃないか?」「この人から他の人に伝わったらどうしよう」というように、あなたの言いたいことをすべて相談できなくなります。 あなたの考えていることを伝えられないのであれば、ハッキリ言って時間の無駄でしょう。あなたが考えていることを言わなければ言わないほど、相手から返ってくるアドバイスも曖昧で役に立たないものになってしまいます。
偏ったアドバイスをされる可能性はないか?
もう1つの条件として、「偏ったアドバイスをされる可能性はないか?」ということを考えてみてください。例えば上司に相談をする場合、その上司はあなたのことを評価しており、「できれば辞めるのを引き止めたい」と考えているとしましょう。 そんな上司に「仕事を辞めたい」と相談して返ってくるアドバイスは、おそらく「もう1度、冷静になって考え直してくれ」でしょう。いくらあなたが信頼ができる相手とはいえど、相手にも相手の都合や事情があるでしょう。上司には上司の、家族には家族の事情が必ずあるはずです。 そのあたりを度外視してアドバイスをくれる関係の相手ならば話は別ですが、相談する相手を選ぶときには、できる限り客観的で中立な意見をもらえそうな相手を選ぶことをおすすめします。
相談した後に気を使わなくて済むような相手か?
最後に考えてほしいのは、「その相手は相談した後に気を使わなくて済む相手か?」ということです。先ほどもお話しした通り、相談をすることは次の前向きな行動のためのものです。ですので、相談をする相手は、相談をしたことで後ろめたさや申し訳なさを感じてしまうような相手ではいけません。
もちろん、「仕事を辞める」ということでの後ろめたさや申し訳なさを感じることは仕方のないことです。しかし、そのことが原因で「申し訳ない気持ちがあるから仕事を続ける」となっては元も子もありません。 仕事を辞めることに対して文句を言ってきたり、他の人に広めてしまったりするような人に相談するべきではありません。「あなたにはあなたの都合や事情がある」ということを理解したうえで、相談に乗ってくれる相手がベストといえるでしょう。
まとめ
「仕事を辞める」ということは、人生においてかなり重要な決断です。あなたの人生の分岐点ともいえますし、できる限り慎重に判断をするべきでしょう。そのなかで、どうしても1人では抱えきれない思いや悩みが出てくると思います。 そのようなときは、思い切って周りに相談をしてみましょう。相談をすることで、あなたが見えていなかったことや考えていなかったことを知ることができます。しかし、相談をするうえで「相談する相手」を間違えないでください。選んだ相談相手次第では、将来のあなたが後悔をしてしまうことも考えられます。 「仕事を辞めたい」と誰かに相談をする前に、もう1度「相談する内容」と「相談するべき相手」を考え直してみてはいかがでしょうか?