職場の悩み

責任転換ばかりする部下!4つの対処法と心理を探ってみよう

あなたの部下に、言い訳ばかりして責任転嫁をする部下はいませんか?もしいれば、きっと扱いに手を焼いていることでしょう。

いくら繰り返し指導しても言い訳ばかりで、いつになっても治らない…。「どう指導していけばいいのか?」「この先大丈夫なのか?」と、悩んでいる方も少なくはないはずです。

この記事では、言い訳ばかりして責任転嫁する部下の心理や対処法を紹介していきます。まずは、責任転嫁する部下の心理や特徴を知ってうえで、正しい対処や指導をしていきましょう。

もくじ

責任転嫁する人は強すぎる自己愛の持ち主が多い

責任転嫁をする人は、”強すぎる自己愛”を持っている場合がほとんどです。自己愛が強すぎるあまりに、仕事においても常に自分の身を守ることを優先してしまいます。

自己愛が異常に強く、他人の評価を人一倍気にする傾向があるのも責任転嫁する人の特徴。周りから怒られたり否定されたりすることを極端に恐れ、自分が失敗しても認めようとはしません。

また、責任転嫁する人の特徴は『自己愛性人格障害』の症状にも当てはまります。

  • 自己愛が異常に強い
  • できる人間と思い込んでいる
  • 他者からの評価に人一倍敏感
  • 自己を誇大化させている
  • 他者への共感性が低い

など、数多くの特徴が一致します。明らかにおかしいと感じれば、『自己愛性人格障害』を疑ったほうがいいかもしれません。

責任転嫁ばかりする部下の4つの対処法とは?

責任転嫁をするような部下は、普通の人と考え方が根本的に違います。自分がした失敗を反省しようとはせず、他人に責任を押し付けようとします。

ですから、普通の人と同じ指導をしていても効果は薄いでしょう。おそらく、自分を守るための言い訳をするばかりで、反省しようと考えることはありません。

責任転嫁をする部下には、その部下に合った指導をするようしかありません。適切な指導を続けていれば、少しずつ改善が期待できるはずです。

悪いのは誰かを言わせる・結局は自分が悪いと認めさせる

責任転嫁をする部下は「自分は悪くない」と考えています。ですから、「この失敗は誰が悪いのか?」を正しく認めさせるようにしましょう。

このような部下は、自分が失敗を認めることで周りから責められるのを極端に嫌がります。「自分はできる人間だ」と思っている傾向があるため、他人から責められるのは耐えがたい屈辱とも感じるのでしょう。

ですから、自分が悪いと認めやすい環境を作ることをおすすめします。たとえば、別室に呼び出して話したり、責めない姿勢を見せたりなど「間違いを認めても責められることはない」と部下が感じる環境を作ってみてください。

かなり手間はかかりますが、「自分が悪い」という自覚さえすれば、少しずつ状況は改善していくはずです。

責任転嫁をスルーして結果だけを聞くようにする

責任転嫁とは、自分が悪いのにもかかわらず、他人に責任を押し付けようとする行為です。責任転嫁するときにいう言葉は、嘘か本当かもわからないような、いわば”言い訳”に過ぎません。

ですから、部下が責任転嫁する言い訳を話半分で聞いたうえで、結果を報告させるようにしましょう。部下の言い訳に毎回付き合っていれば、いつまで経っても部下が言い訳を辞めることはありません。

結論をきちんと報告させたうえで、何が原因で誰が悪いのかをあらためて認識させるようにしてみてください。

先ほどもお伝えしたとおり、「自分が悪い」という自覚さえすれば、状況が改善されていくはずです。時間が必要になりますが、会社のためにも根気よく指導していくようにしましょう。

仕事前に自分が最後まで責任をもつことを約束させる

どうしても、部下が責任感をもとうとしない場合もあると思います。その場合は、仕事の前に”最後まで責任をもつこと”を約束させてみてください。「責任感をもって仕事をするとはどういうことか」を教えるつもりで、部下に仕事を任せてみましょう。

もちろん、部下がした仕事の責任をとるのは上司の役目です。しかし、あまりにも部下の責任感が欠如しているのであれば、これくらいの荒療治が必要かもしれません。

あくまで、すべての責任を与えるのではなく「この仕事は任せたから、他の人に責任を押し付けることはないように」というように仕事を任せるのがベストでしょう。

ここまで言えば、さすがに責任転嫁はできないでしょうし、責任感をもって仕事に取り組むはずです。

理論的に話をしておかしな点をすべて指摘する

他人に責任を押し付けているときは、だいたいの人が感情的になっています。「自分は悪くない」「責められたくない」という一心で間違いを認めようとはしません。

この場合は、こちらは感情的になることはせず”理論的”に話すように心がけてください。責任転嫁をする人に腹が立つ気持ちもあるでしょうが、あなたまで感情的になれば解決は難しくなります。

あくまで冷静に、「なぜ失敗したのか?」「何が悪かったのか?」をわかりやすく部下に説明しましょう。

言い方は悪いですが、言い訳をするスキを与えないようにしましょう。責任転嫁をする人は、スキがあれば「自分は悪くない」と主張します。ですから、なにがダメで誰が悪いのかを丁寧に指摘するようにしてみてください。

逃げてばかりの部下…責任転嫁する人の心理とは?

責任転嫁をする人の心理は、まさに“自分を守りたい一心”と言えるでしょう。強すぎる自己愛と肥大化した自己を守るため、責任から逃れようとします。

本来、このような人とは付かず離れずの距離で付き合っていくべきでしょう。しかし、それがあなたの部下となれば、距離を取るわけにもいきません。

ここからは、責任から逃げてばかりの人の心理について紹介していきます。心理や特徴を正しく把握したうえで、適切な対処をするようにしましょう。

完璧主義で自分ではなく他人が悪いと思い込んでいる

責任転嫁をする人は、完璧主義の考え方を持っていることが多く、自分ではなく他人が悪いと思い込んでいるケースが少なくはありません。たとえ自分の失敗であろうとも、その失敗を認めようとはしないのです。

完璧主義者は、ミスなく完璧に仕事を進めることに意義を強く感じているため、小さなミスをしただけでも「仕事に失敗してしまった」と感じてしまいます。ですから、他人に仕事の失敗を押し付けるのです。

そうすることで「自分は仕事を完璧にこなした」と思い込み、自分の完璧さを守ろうとするのです。これは、”自信のなさの裏返し”とも言えるでしょう。

また、完璧に仕事をこなしたい欲求が強いため、ミスを指摘されることを極端に嫌がります。まずは、部下が自分から失敗を認めるような対応を心がけてください。

自分に自信がなく認められたいと切望している

「自分が誇大化している」「自己愛が強い」などの特徴をもつ責任転嫁をする人。これだけ聞くと、自分に自信があるように感じますが、実はそうでもないのです。

責任転嫁をするということは、”自信のなさ”の裏返しとも言えるのです。他人からの評価にとても敏感で、周りから怒られたり否定されたりすることを極端に恐れます。

ですから、他人に責任を押し付けて自分を守ろうとするのです。承認欲求が人よりも強いため、「周りから認められたい」と切望しています。

強く否定されると自分に自信がなくなってしまい、より責任転嫁がひどくなる可能性があります。失敗に対する指摘の仕方や叱り方など、できる限り相手を責めないような口調を心がけてみてください。

人を信頼することができずに被害妄想が強い

責任転嫁をする人は、自分の失敗を人のせいにしているせいか、人のことが信頼できないという特徴もみられます。自分に自信がない分、人に対して疑ってかかってしまう傾向にあるようです。

周りに人が信用できないため、被害妄想が強く、「あいつが悪い」と常に自分以外の誰かの責任にしてしまいます。また、自信のない自分を隠したい気持ちがあるため、周りにも攻撃的にあたってしまうこともあるのだとか。

人間関係においても、周りから嫌われることを恐れるため、他人に対して常に不信感をもってしまう傾向もあるようです。ですから、部下にそのような特徴がみられれば、ゆっくり少しずつ歩み寄るようにすることをおすすめします。

まとめ

責任転嫁する部下は人として中身が伴っておらず、まるで子供のようなタイプの人が多いと言えるでしょう。ですから、他の部下と同じような”普通の指導”をしているだけでは意味のないケースもあります。

その部下に合った指導をし、自分がした失敗に対して「なぜ自分が悪いのか」を理解してもらえるようにしましょう。それを繰り返していれば、部下の言い訳グセが少しずつ改善されていくはずです。

かなり根気が必要なことにはなりますが、「自分が部下を育てる」くらいの気持ちで接すれば、良い方向に変わる可能性は高いでしょう。

まずは、部下が言い訳ばかりする理由を理解し、その部下に合った指導をすることで正しい方向に導くように心がけてみてください。

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