現代日本では今、プラス思考になれない人が増えています。少子高齢化や格差社会がどんどん広がり、年金問題、地球温暖化、AIの台頭、大地震がいつ来るか分からないなど、様々な不安要素に苛まれ、明るい未来が描きにくいからということも、人々のマイナス思考に大きく影響していることでしょう。そんな中で日々生きていると、プライベートはもちろんのこと、仕事においてもなかなかプラス思考になることができないのは仕方がないのかも知れません。でも一度きりの人生、プラス思考で過ごす時間がより長い方が幸福に違いありません。今日は仕事、そして人生におけるプラス思考の大切さについて改めて考え、明日からの心をふわっと軽くするきっかけをつかんでください。
もくじ
プラス思考の人の特徴から学ぶ、人生の極意について考えよう
あなたがネガティブ思考の癖を身に付けてしまったのには、きっと様々な原因があるでしょう。自分ではいくつその原因が思いつきますか?原因は人それぞれですが、ネガティブ思考の人達は、概して「自分に自信がない」「成功体験が少ない」「すぐ諦める」「感謝が足りない」「すぐ他人のせいにする」この5つの要素を強烈に持っています。それぞれについて細かく見るのは、今回のコラムでは避けます。なぜならこのコラム自体がマイナスのエネルギーで満ち溢れてしまうからです。ネガティブな人の特徴を解析するよりもプラス思考の人の特徴を解析した方が、より前向きな自己改革に役立ちます。プラス思考の人達はどんな思考回路や価値観を持っているのか、探ってみましょう。
単なるお気楽主義ではなく、様々な経験に裏打ちされたプラス思考で生きている
「プラス思考」と聞くと、何ともあっけらかんとしていてケセラセラと人生を謳歌している自己中な人、というイメージを持つ人もいるかも知れませんが、本物のプラス思考人はそうではありません。過去のたくさんの経験を通して、こういう場合はこう考えれば精神的な負担は少なくなるということを学び、自分の喜怒哀楽をコントロールすることが出来るのです。ポジティブ思考は一昼夜にして簡単に手に入れられるものではありません。辛さ、悲しみ、悔しさを何度も経験したからこそ、力の抜きどころ、フォーカスの仕方を心得て確立していくものです。彼らは人生は修行であるということを心得ています。そしてその修行をむしろ楽しんでいます。経験がその人を強くし、その本物の強さが他人への思い遣りや優しさを生むのです。偽者のプラス思考人は自分のことだけしか考えておらず、他人には無関心です。
時間の有限さ、尊さを痛感し、全てを受け止めて活かそうとする
プラス思考の人は人生が一度きりだということを、折に触れて自分に言い聞かせて生きています。今生きている奇跡、そして人との出会いに感謝して、時間を大切にしています。ですから「暇」や「時間を潰す」という言葉を嫌います。今この瞬間はもう二度と無いからです。せっかく与えられたこの有限な人生という時間を、ネガティブなことにとらわれて過ごすなんて勿体ない!という思いが常にベースにあるので、悪いこと、嫌なことが起こったとしても、それを独特のプラス思考に転換します。もし病気になってしまったら「少し頑張り過ぎたから休憩するチャンスだな」「この病気の経験を活かすためにブログで発信しよう」と考えます。仕事で失敗をしたら「このタイミングの失敗だからこそ意味がある。成長する大チャンスだ!」と捉えます。マイナスのことを一度きちんと自分の中で受け止めて消化し、プラスのエネルギーに変えてしまうのです。良いことも悪いことも自分を成長させる源だと信じて疑いません。
自分と人を比べないから、焦らないし妬むという発想にならない
プラス思考の人は物事を肯定的に見るので、自分よりも優れた人、裕福な人を見ても妬みの気持ちを抱きません。良い意味で、上手に諦めることが出来ます。人は人、自分は自分の人生を生きるべきで、どんな状況であれ自分の人生を肯定し運命を受け入れますから、人を嫌ったり差別する必要を感じていません。そんなことを考える暇があったら、自分磨きをしたり楽しいことをしたほうがよっぽど幸せで有意義であることを知っているからです。またプラス思考の人は、自分と関わった人達からいろいろなこと学んで自分に取り入れようとします。優れた点だけでなく、反面教師としても、どんな人からも学べることがあると思っています。人に対して常に興味を持って接しているため、プラス思考の人が好奇心旺盛で人懐っこく見えるのもこのためです。
プラス思考を仕事に落とし込む方法を考えてみよう
あなたは日々、何のために仕事をしていますか?この答えを聞けば、あなたが仕事でプラス思考になれない理由が一気に見えてきます。一部の本当に自分がやりたかったことを仕事に出来ている人達を除いては、「生活をしていくために仕事をしている」という答えが多いのではないでしょうか。生きていくために、家族を養っていくために、という義務感がベースにあると、「やりたくない仕事を仕方なくやっている」「世間体があるから仕事をしなきゃ」という無意識の重圧が、マイナス思考に陥る根源となります。しかしよく考えてみてください。この発想になっているということは、給料を支給してくれる会社に対する感謝があなたにはなく、仕事をしてやっているという上から目線の意識があるという表れです。こんな心根では、社会人としてだけでなく、人間としても腐ってしまいます。
また自分に自信がないために「どうせ頑張っても上手くいかない」「同僚からもバカにされているに違いない」と完全にやる気を失っている人も、向上心が無く会社に依存しているだけの情けない状態です。会社からしてもこんな社員を雇うのはたまったものではありません。やる気がないなら所属しているべきではありません。この状態を脱するためには、成功体験を地道に積み上げて自信を付けること、感謝の気持ちを持つことが大切になります。成功することばかりに焦点を置かず、失敗しても良いから、そこからいろいろなことを学び、次に活かす姿勢があれば良いのです。自ら自分の心に負荷をかけるようなマイナス思考は止めて、むしろ失敗する機会を与えてもらって良かったと感謝する思考回路に転換するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。プラス思考になれないと悩んでいる社会人はあなただけではありません。本物のプラス思考に到達するには様々な人生経験が必要で、とても難しいことなのです。「プラス思考=マイナスを見ないこと」ではありません。失敗を糧に出来る人、不幸を試練として経験に変えることが出来る人こそが、きちんとプラス思考を身に付けた人です。この次元に達することが出来れば、小さな悩みや妬み、自信の無さが気にならなくなり、何でも来い!と心に余裕を持つことが出来るようになります。気分の切り替えが上手いので、年をとっても物事を楽しむワクワク感を持ち続けることができる人生になります。「人生は修行だ」と言われますが、それはこのプラス思考を身に付ける道のりのことでもあります。たった一度きりの人生、今自分が存在すること自体がプラスのエネルギーの塊です。最期の一瞬に「楽しく豊かな人生だった」としみじみ感じられるような毎日を重ねていきましょう。