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「3ヶ月」で辞めたいのはなぜ?「3」に縛られない為の3つの解決策!

あなたが入社していちばん最初に「辞めたい」と感じたのはいつですか?入社3日?3週間?それとも3時間?「まさに今が辞めたい時」と感じているのであれば、入社3ヶ月というところでしょうか?

今回はこの「入社3ヶ月」で「辞めたい」と感じている人へのお話です。頭の中では「そんなことできない」「続けた方がいい」とわかっていても、なぜだか「辞めたい」という気持ちを払うことができません。入社3ヶ月で辞めたくなるのはなぜなのか?ここを乗り越える方法は?辞めるとしたら何に注意をすれば良いのか?

これらはきっとあなたの判断に役立ててもらえるはずです。

もくじ

人間のサイクルは「3」でできている 「3」で辞めたくなるのはなぜ?

1年は12ヶ月、1ヶ月は30日、1日は24時間、どれも私たちの生活では常識ですが、これらに共通しているのは何でしょうか?時間、日数、期間とその種類は違っても、ひとつだけ共通していることがあります。それは「割り切れる最小の数が3」ということです。

私たちは知らず知らずの内に「3」という数字の中で生きています。この他にも砂時計はだいたい3分ですし、集中力の限界は3時間、睡眠時間は最低3時間、とも言われていますよね。テレビ番組も30分単位が基本で、40分番組や105分番組などはありません。

時間、日にち、期間など、人が区切りとするもののほとんどは「3」を基準に作られているのです。

「3日」「3週間」「3ヶ月」「3年」が辞めたくなるタイミング

この「3」のリズムは「何かの一区切り」として認識されることが多く、人が何かを継続するときの目安ともされています。

仕事を始めて3日目くらいに土日があるとホッとしますし、「そろそろいったん休みたい」と欠勤が増えるのは「入社3週間」と言われています。そして次は「会社を辞めようかな」と考えやすい「3ヶ月」です。

入社してしばらくは緊張や物珍しさなどで気持ちが張っているのでしょう。しかし、それが「だいたいわかった」となるのがこの頃ですよね。仕事にもあまり緊張をしなくなる頃で、周囲の人ともある程度打ち解けています。

「こういう会社か…向いてないかも」「思っていたのと違うかも」と考える余裕が出やすくなるのです。

3ヶ月で辞めると困る3つのこと 「3ヶ月で辞める」のリスクとは?

「3ヶ月で辞める」ということは別にいけないことではありません。入社した会社と相性が悪いと感じたり、自分のイメージと大きく異なるなど「今後改善が難しい」と感じれば、3ヶ月であっても退職をするべきでしょう。

でも、入社した会社を3ヶ月で辞めるということにはいくつかのリスクがあります。これは「3ヶ月で退職をしてはいけない」ということではなく、「3ヶ月で辞めるのであれば、今後のためにこれは知っておいた方が良い」というものです。これを知ってから辞めるのと、知らずに辞めるのではその後が全く違います。

3ヶ月で辞めると、2年9ヶ月が無駄になる

最初にお伝えしたように、人が「辞めたい」と感じるサイクルは「3」です。3ヶ月を乗り越えることができれば、次訪れる3年までは続けられるでしょう。3ヶ月を迎えたあなたと3年後のあなたまでの距離は2年9ヶ月です。3ヶ月で辞めてしまえば、次の会社でまた3日、3週間を乗り越えるところから始まります。さらに今回あなたが辞めるかもしれない「3ヶ月」をまた乗り越えなくてはなりません。

同じ会社にいれば、もう3ヶ月は乗り越えなくていいし、入社3年までの2年9ヶ月は一応安泰です。もちろんその2年9ヶ月の中で、何かの事情によって退職をするかもしれません。でもそれは「何となくツラくなって」というぼんやりとした理由ではないはずです。

3ヶ月で辞めると「何が違ったのか」を理解できない

会社を辞めれば、ほとんどの人が「次の職を探さなければ」と転職を試みるでしょう。3ヶ月で辞めた会社の業務内容に合わなかった、と思ったのであれば、今度は合う会社を探せばいいですし、勤務地が遠すぎたと感じたのであれば、今度は近いところで探せます。これらは「自分がどうして辞めたのか」「何が違ったのか」が明確であるからできることです。

しかし、3ヶ月で辞めるほとんどの人は「どうして辞めたんだっけ?」と自分に問いかけた時に「何となくイヤだった」「何となく違った」と、明確な答えを出すことができません。

どんなことでもある程度続けてみてからでなければ、自分にとって「何が違ったのか」を判断するということはできないものです。この「何が違ったのか」を明確にできないことで、一番最初に困るのが転職時の「前職の退職理由」です。

前職の退職理由と、次に採用試験を受ける会社の入社動機は合致している必要があります。特に3ヶ月という短期間で辞めているのであれば、採用担当者はそこに注目しています。

3ヶ月で辞めると、お金が回らなくなる

3ヶ月で辞めると一番困るのはこれかもしれませんね。お金が回らなります。もちろん「たくさんの貯金をしている」という人は別ですが、ほとんどの人は「全く無いというわけではないけど…」という感じではありませんか?

会社を辞めるとお金の動きが止まります。「次はいつお給料が入る」ということが明確でなければお金を動かしにくくなるからです。転職先がすぐに決まったとしても、企業によっては締め日が違うこともあります。諸々の支払い日に合わず、支払いが遅れるということも考えられます。

一人暮らしの人や家族を養っている人であれば、より慎重に考えた方が良いでしょう。「すぐに転職を決める」と言っても、今日退職して明日から別の会社へ出勤する、ということはほとんどありません。「来週から」「来月から」などほんの少しでも間隔が空くと、その分のお給料が入りません。

3ヶ月の壁 「3ヶ月で辞めたい」はどう乗り越えるのか?

「3ヶ月で辞めたい」と考えていても、気持ちのどこかで「そんなことできないけど」と半ば諦めている人もいるでしょう。悩んでいれば、わかりきっていることであっても、考えずにはいられませんよね。

「辞めたいけれど、辞められない」「辞めたいわけではないのだろうけど、今のこの状況を乗り越えられない」という人は多いのではないでしょうか?つまり、「今を乗り越えれば」何とかなりそうですよね?では、今あなたが強く持っている「3ヶ月で辞めたい」はどうすれば乗り越えられるのでしょうか?

3ヶ月で辞めたい、は当たり前のこと

まずは「これは通過点」と考えることです。「3ヶ月で辞めたくなるのは当たり前」です。人はそういうサイクルで生きています。朝が来て、昼が過ぎれば夕方が来るのと同じで「そういうもの」なんです。

夕方が過ぎれば夜が来て、夜が過ぎれば朝が来ますよね。その流れは止めることができなくて、じっとしているだけで迎えられるものでもあります。

「入社して3ヶ月なのに辞めたい」と考え込まずに「入社して3ヶ月だから辞めたい」と受け入れましょう。ジタバタせずに3ヶ月が過ぎるのを待てば良いのです。「今何とかしなければ」と考えると焦ります。「3ヶ月を過ぎたら辞めよう」と決めておいても良いでしょう。

3ヶ月で辞めたい、は3ヶ月と10日で変わる

「3ヶ月過ぎるまでって、いつまで?」という人もいるでしょう。では「10日」待ってみてください。10日と言えば2週間より短い期間です。あっという間です。しかし「10日」という時間はあっという間なのに、物事が変化するには充分な時間でもあるのです。

試しに、今「10日前の自分の心境」を思い出してみてください。どんな気分でしたか?「楽しかった」「楽しくなかった」だけでも思い出せる人は少ないのではないでしょうか。状況は思い出せても、その状況に自分がどう感じていたかということまでは思い出せないのではありませんか?

10日と言えば月の3分の1ですよね。あなたの心境だけでなく、周囲の人の心境や環境、問題点などさまざまな物事が変わります。その10日を待ってみてから「やっぱり辞めたいか?」と考えてみてください。「あれ?気が付いたらもう4ヶ月過ぎてた」ということは良くあることですよ。

3ヶ月で辞めないだけで、環境とお金が手に入る

「3ヶ月」を乗り越えたら、何が手に入るのかも考えてみましょう。まずは当たり前ですが「お給料を継続してもらうこと」ができます。今の生活のサイクルを続けることができる、ということです。支払いや貯蓄も問題なく続けることができるでしょう。

もう一つは「環境」が手に入ります。新卒、中途を問わずに「新しい会社に入社する」というのは精神的に負担がかかるものです。しかし「新入社員を迎える会社とその社員」も、実は緊張しています。先輩として新入社員を指導する人はもちろん、直接関わらない社員であっても「変な人だと思われてはいけない」「怖い人だと思われないように」と少なからず自分を律しているものです。それが3ヶ月を過ぎたころからほぐれてきます。たとえば「最初は話しかけにくいと感じていた先輩」が「本当は恥ずかしがり屋だった」とわかり始めます。そうすると、自分にとって居心地の良い環境が一気に整い始めるのです。これは「お互いが取り繕える限界が3ヶ月」と言い換えても良いかもしれませんね。

3ヶ月のその後を支える「3ヶ月で辞める」と決めた時に準備することは?

そうは言っても「どうしても我慢ができない」「入社3ヶ月だけど辞めなければならない事情ができた」という人もいるでしょう。では「3ヶ月で辞めることを決めた」としたら、まずは何をすれば良いのでしょうか?

仕事は3ヶ月でも辞めても、あなたの生活は明日からも続いていきます。その後の生活を健全に送ることがあなたのこれからを決めるのです。社会に出て「仕事を辞める」というのはそれなりの問題やストレスを抱えることに繋がっています。しっかりと準備をして、この転機を上手く生かしましょう。

「3ヶ月で辞めた」のはなぜ?志望動機の準備

まずは「転職の準備」です。その時に一番あなたの頭を悩ませるのはこれではないでしょうか?「志望動機」です。前職の退職理由と合致する志望動機を用意しなくてはなりません。採用する側も「志望動機」を100%信じているわけではありません。しかし、整合性の取れない志望動機では、あなたの誠意を疑われてしまいます。

「前職で商品の開発について考える時間があったのですが、その時に自分の頭や統計で考えるだけではなく、生のお客様の声を聞きたい、要望を知りたいと感じました。まだ入社して日が浅かったので時期尚早かと思い悩みましたが、1日も早く自分が思う道に就きたいという気持ちが日に日に強くなり、退職を決意し御社への入社を志望いたしました」など、聞いた採用担当者が「なるほど」と思う理由が必要です。

深く共感してもらう必要はありません。「そういうこともあるかもね」という程度で良いのです。きちんと辻褄が合う志望動機を準備しましょう。

「3ヶ月で辞めた」という事実に耐える気持ちの強さ

家族や友人に「3ヶ月で仕事を辞めた」と言うと、大抵は驚かれるでしょう。「もう?」「早すぎない?」と言う人もいるかもしれません。相手は何気なく言っていることでも、3ヶ月で仕事を辞めた本人には重くのしかかってくる言葉です。そんなことを繰り返している内に、自分がとてつもなく悪いことをしたような気になることもあります。

その気持ちを引きずると、次の仕事を始めた時に「3ヶ月」を意識するようになります。この場合の意識とは「3ヶ月では辞められない」「何としても3ヶ月は越えなければ」というものです。何でもそうですが「まだかな、まだかな」と意識が強すぎると、それまでの時間を長く感じやすくなります。結果「4ヶ月続いたからもう辞めてもいいだろう」と何か目標を達成したような気分になる人もいます。

「3ヶ月で辞めた」はただの事実としてだけ、胸においておきましょう。それが「ダメだった」「いけなかった」と必要以上に悔いないことです。「3ヶ月で辞めちゃダメじゃん」と言われた時に「必要なことだった」と言い切れる気持ちの強さと、実際にその3ヶ月を次に生かすという強い思いを持ちましょう。

「3ヶ月で辞めた」けど生活レベルを落とさない蓄え

仕事を辞めた人が「辞めなければ良かった」と感じることで一番多いのは、お金の問題です。もちろん、辞める前よりもお金をたくさん得ている人はそんなことは思いませんよね。でもほとんどの場合が「この間仕事を辞めたから、今一時的にお金がない」という状況に陥ります。そうすると、一時的とはいえ生活レベルを落とす必要が出てくるのです。生活レベルは思っているほど簡単に落とせるものではありません。

3ヶ月で辞めて、その後の転職に健全な気持ちで挑むためには生活レベルを落とさないことが大切です。生活レベルを落としているのに、それでも足りないと感じてしまうような毎日の中での転職は、また選び方を間違えてしまいます。辞めると決めた時に、自由になるお金が少ないのなら、退職時期をずらして多く貯蓄するか、次の転職が決まるまでの間しっかりとアルバイトなどでお金を稼ぐか、一時的に誰かに面倒を見てもらうか、など「一時的」を甘く見ないように、しっかり計画しておきましょう。

まとめ

「まだ3ヶ月」「もう3ヶ月」捉え方は違いますが、どちらもポジティブにもネガティブにも考えることができます。事実は変わらないのです。変わるのは、変えられるのはあなたの気持ちだけ、ではないでしょうか?「入社した時に、自分は何がしたかったのだろう?」「何が合わなくて辞めたいと感じているのだろう?」とじっくり考えてみましょう。そうすることで「やっぱりまだ早い」または「もう充分」と自信を持って決断することができます。

 

やっぱりまだ早い、と感じたのなら「今」を乗り越えることに注力してみましょう。もう充分、と思えたのなら、「次」に向かって準備をしましょう。大事なのは勤続期間ではなく、他のだれでもない「自分自身の声を正しく聞くことができているか」ということではないでしょうか?

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