メンタル

仕事の不安が多くて夜も眠れない…熟睡のために取り組むべき6つの方法とは?

朝や仕事中には眠気を感じて「今日は早く寝よう」と思うのに、いざ夜になってベッドに横になると眠れないということありませんか。

目を閉じていてもその日の仕事を振り返って「あの決断は正しかったのか」と考えてしまったり、周りの人間関係について「自分はこのままでいいのだろうか」と思ったり、不安になることばかり頭をよぎり、眠れないまま悶々と過ごしてしまいます。

また体は疲れているのに眠れないと「明日の仕事も大変なのに」「今眠らないと明日も頭が働かないのに」など焦ってしまい、一層眠れなくなる悪循環に陥ります。

なぜ不安で眠れなくなってしまうのか、そしてどのように対処すれば良いのかについてご紹介します。

もくじ

不安で眠れないのは脳の仕組みに原因あり!

人間はなぜ不安で眠れなくなるのでしょうか。これは脳の仕組みに原因があります。

人間は朝起きて、夜眠るという活動のリズムが身体に刻まれています。そして脳もまたそのリズムに合わせて夜には眠りに備えて脳機能を低下させるのです。この時、感情を司る大脳辺縁系の働きも低下することでネガティブな感情のコントロールがうまくできなくなり、ちょっとしたことでも大きな問題のように感じて不安になりやすくなります。

夜に悩んでいたことが、朝起きると「なんであんなに悩んでいたんだろう」とちっぽけな問題に感じられるのは、朝になると大脳辺縁系の働きが復活し感情をコントロールすることができるためです。また夜には問題を正しく解決する役割を担う前頭連合野の脳機能も低下しているため、論理的な思考や、臨機応変な対応を考えることも難しくなります。

その結果、夜になって不安に感じ始めたことについて、どれだけ一生懸命考えても良い解決策は出てきません。それどころかイライラや憂鬱感が引き起こされ、さらに眠れなくなってしまうのです。

眠れないほどの不安を解消する4つの方法とは?

脳のメカニズムにより、夜の考え事は不安を引き起こし、眠れない状態をつくりやすくなってしまうことをお話してきました。

それでは引き起こされた不安に対してどのように対処すれば良いのでしょうか。3つの方法をご紹介します。

全てを書き出してみる!不安要素を可視化すると脳のメモリが放出される

脳機能が低下すると、「考える」という行為自体がストレスになります。

夜の脳は眠って休みたいのにそれを無理に働かせようとしているのですから、ストレスを感じるのは当然のことと言えます。そして、ストレスが高まると脳の中で問題を処理することが難しくなります。

夜に色々考えていると思考が同じところをずっとぐるぐる回って進まないような感じを抱いた経験をお持ちではないでしょうか?これは脳のメモリがいっぱいになってしまって処理ができなくなってしまうからなのです。

脳のメモリを放出するために、不安に感じていることを全て紙に書き出してみましょう。紙に書き出すことで不安なことを脳のメモリに保存し続ける必要がなくなり、脳にかかる負担が軽減されます。

また自分がどんなことを不安に感じているかを客観的に整理することができます。自分の思考方法について見つめなおす作業は、心理学では認知行動療法としても活用されています。ぜひ試してみて下さい。

アイスノンを用意する!「頭を冷やす」は現実的なストレス解消法

感情が昂った時に「頭を冷やせ」という言葉をかけられることがあります。この「頭を冷やす」という方法はただの慣用句ではなく、現実的なストレス解消法として有効なものです。

不安や悲しみ、怒りなどのネガティブな感情で頭がいっぱいになった時、脳が活発に働くため血液が集まり、頭に熱を帯びてしまいます。そのような状態ではリラックスして眠ることはできず、ストレスを抱えてしまいます。

アイスノンや熱さましシートで頭を冷やしてみましょう。冷やすことで脳の働きを落ち着かせるとリラクゼーション効果を得ることができます。その結果、ストレスなく眠ることができるようになるのです。

頭の中が不安な考えでいっぱいになったら、まず物理的に頭を冷やし、冷静さを取り戻してみましょう。

不安を止めようとしない!「今は不安になる時間」と受け入れてみる

不安に対処する方法に取り組むことも大切ですが、不安な感情を無理に止めようとしないことも1つの方法です。

不安なことについて意識しないようにと思えば思うほど逆に意識してしまうことも多いですよね。いっそ「今は不安になる時間」と決めて、どっぷりとその不安に浸かってみませんか?

心理学の中に森田療法という方法があります。これは不安は気にするからさらに不安になるので、自分の「あるがまま」を受け入れ、不安の悪循環を断ち切ろうという治療法です。

あなたも不安を気にしすぎず、不安を感じている自分を「夜は不安になるものだから」と受け入れてみましょう。現実を無理に変えようとするストレスがなくなる分、心が楽になるはずです。

快眠サプリを活用して不安を落ち着かせる

最近では、眠気を誘うためのサプリというのもは発売されています。快眠サプリの多くは、グリシンやGABAといった快眠をサポートする成分が含まれています。これらの成分は、入眠しやすい体質への改善を助けます。これにより、安定的に眠りやすい状態になるのです。

睡眠薬は副作用等が心配されます。もちろんサプリも副作用の懸念が無いわけではありませんが、睡眠薬ほどの懸念はありません。また、睡眠薬が即時的なものにすぎないのに対し、サプリは継続的に眠りやすくなることが期待できます。

ですから、継続的にサプリを飲むことも、不安で眠れない日々を抜け出すために効果的です。

不安で眠れない夜を迎えないために日中取り組みたい2つのこと

夜になって眠れない時の対応3つについてお話しましたが、できれば夜はぐっすり眠りたいですよね。

夜ぐっすり眠るために日中しておくと良い2つの方法についてお伝えします。

徒歩・自転車・階段・ストレッチで体を動かしてストレス発散

夜、不安にならないためには日中に体と頭をしっかり使うことが大切です。例えば、駅1つ分歩いてみる、自転車で通勤してみる、エレベーターを使わずに階段を使う、夜眠る前にストレッチを行うなどの方法が挙げられます。

このような運動の効果は単に体を疲れさせるだけではありません。運動をすることは爽快感を与えてくれます。また「運動をすることで物事の見方が前向きになり、楽観的になれる」といった研究結果も報告されています。

適度な運動をすることが、あなたを安らかな眠りに導いてくれるのです。

一日一つ目標を達成して不安を寄せ付けない

不安になるのは仕事などで不完全な部分があるからです。「あの時、もう少しああすればよかった」「あの資料がまだ完成していない」など後悔する要素があるからこそ不安になるのです。

その日1日を全力でやりきることができれば達成感が大きく、不安を寄せ付けることがなくなります。

もちろん、いつも完璧に思い通りの仕事をすることは難しいでしょう。しかし1日1日を「全力で」過ごすことを目標にすることはできるはずです。そしてその目標に向かって着実に行動した実感があれば後悔することも減るはずです。この目標は人生を充実させるためにも活かせるはずですよ。

不安になるのは頑張っている証拠 頑張らない人に不安で眠れない夜は来ない

不安になるのは仕事を真面目に頑張っている人です。

「もっとちゃんとやりたい」「これではまだダメ」という向上心があるからこそ、「このままでいいのか」と不安になってしまうのです。そのような気持ちがない人は不安にはなりません。

不安になることやその結果眠れないことは、心身ともにつらいことですが、それほど真面目に向き合っているあなたはとても立派です。自分を褒めてあげてください。そして今までご紹介した方法を生かして、体を労わってください。

まとめ

今回はなぜ不安で眠れなくなってしまうのか、そしてその夜できる対処法3つ、日中できること2つについてお話してきました。

心と体はお互いにバランスを保っています。不安で心にストレスがたまると眠れなくなり、眠れずに体に疲れると心に不安が生まれる…という風にそれぞれの働きが影響を与え合っているのです。

不安からくる眠れなさはどこかでその悪循環を断ち切ることが大切です。

しかし、どうしても眠れなかったり、不安でいっぱいだったりする場合は、心療内科や精神科に受診してみるのも1つの方法です。

「精神科の薬はちょっと怖い…」という方もいますが、薬は医師の処方通りに服薬すればあなたを楽にしてくれますし、体の状態をきちんと考えて生活スタイルを改善していけば、服薬も一時的なもので済みます。また漢方薬など自然の素材を使った薬も出ていますので相談してみると良いですよ。

ぐっすり眠ることはよりよく働き、よりよく生きるために大切な活動です。夜の不安を解決して、ゆっくり眠りましょう。

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