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転職に失敗する第二新卒者の8つの傾向は?転職に成功したい人必見!

第二新卒ブランドが定着しつつある転職市場の中で、需要が年々高まっている第二新卒ですが、転職しても失敗してしまう第二新卒もいます。

第二新卒であることにあぐらをかかずに、転職前に失敗しがちな第二新卒について、知っておくことをおすすめします。

ここでは、転職に失敗する第二新卒者の特徴や、第二新卒者の転職に最適なタイミングなどについて紹介します。

もくじ

第二新卒者は少し社会経験のある新卒と見なされる

第二新卒とは、一般的に新卒から1~3年目の社会人を指します。大卒なら22~25歳くらいまでの社会人が、第二新卒として扱われます。

採用する企業としては、まったくの新卒を採用してイチから教育するよりも、数年でもいいから社会経験のある第二新卒者を採用するほうが、社員教育にかかるコストがかからなくて済むのでおトクなのです。

そのような理由から、企業側は新卒採用はもちろんですが、第二新卒の採用に積極的です。これが第二新卒の枠を外れて入社5年や8年などの中途半端な時間が経過していると、前職のやり方や考え方がしみついていて新しい転職先のカラーに馴染めず、プライドも妙に高くなっているために企業としては使いにくいと考えてしまいます。

しかし、第二新卒者の場合は、ある程度のビジネスマナーは社会人経験の中で培ってきており、前職のカラーが身につく前の段階なので柔軟性もあり、年齢的にも十分なポテンシャルがあると考えられているのです。

このような理由から、第二新卒者は転職市場価値も高く、初めて転職に挑戦する大きなチャンスだともいえます。

転職に失敗する第二新卒者に共通した8つの特徴とは?

企業が第二新卒者に期待するのは、「少しは戦力になるかな」という程度であり、採用後に突然目を見張るような業績を残してほしいというような期待は抱いていない場合がほとんどです。

もしも目を見張るような業績を残してほしいなら、第二新卒ではなく、キャリア採用しているはずです。

でも、だからこそ第二新卒が期待以上の力を発揮することで、採用先で周囲が納得してくれるのです。

ところが、それをわかっていない以下のようなケースの場合、第二新卒者であっても転職に失敗してしまう可能性があります。

今の仕事から逃げるためだけに転職するケース

今の仕事が残業が多すぎる、上司からイヤミばかり言われていじめられているように感じる、休日出勤が多くて休みがとれない、職場の人間関係がサイアク…などの不満があって、そこから「逃げるためだけ」に転職すると、第二新卒でも失敗に終わる可能性があります。

今の仕事で不満なことがあっても、まだ1~3年であればその不満を解消する機会に恵まれていないだけなのかもしれません。

上司からイヤミばかり言われているのも、あなたの成長を願ってのことかもしれないのに、逃げるように転職してしまっては、転職先でも同じような状況に陥った時、またさらに転職を繰り返すだけになってしまう可能性があります。

また、転職を「逃げ」の手段に使ってしまうと、自分が本当にやりたいことが何なのかを見極めないまま、また企業研究もままならないうちに転職してしまうので、結局また後悔して「逃げ」の転職に走る結果になるでしょう。

仕事を辞めてから転職活動を始め焦ってしまう

今の仕事に一区切りつけて、身ぎれいになってから転職活動を始めよう…と考えている第二新卒者も要注意です。

いくら失業保険が支給されるといっても、失業手当の支給までには、会社都合と自己都合退職で時間差が生じます。特に自己都合退職の場合は失業保険が適用されて実際に手当が支給されるまでに3ヵ月以上かかります。

その間の生活費、家賃、保険金などの各種支払ができなくなり、焦ってよく考えもせずに、とりあえず採用されやすい企業に応募したら、そこがブラック企業で転職に失敗した…ということにもなりかねません。

仕事を辞めてから転職活動を始めるのはリスクが高すぎると同時に、次の転職先の見極めを誤る原因にもなりますから、在職中から求人を探す、企業研究を行うなどの転職活動を始めておきましょう。

自意識過剰で自分の能力が把握できていない

就職活動にもいえることですが、転職する上でも、できる限り正確な自己分析は非常に大切です。「やったことはないけど、できるだろう」「したことはないけど、できる自信がある」などのように、根拠のない自信のある第二新卒者ほど、転職に失敗してしまいがちです。

そもそも社会人経験がまだ浅い第二新卒者は、実力を発揮する機会を与えられていない人も多く、実績があるならまだしも、実績がないのに自分の能力を実際以上に高く評価しやすい状況に陥ってしまう人が多いのです。

自己分析として、自分を正確にとらえることができない人が万が一実力以上の企業に転職しても、与えられた仕事がまったくこなせず、短期間で解雇されたということもありえます。

このような失敗をしないためにも、今の仕事を冷静に振り返り、今の自分にできること、自分の能力を正しく見る眼を養いましょう。

他人の評価ばかり気になって実力が発揮できない

仕事もモチベーションは人それぞれです。給料、地位の向上、自己実現…。この他に「他人から評価される」ことをモチベーションにしている第二新卒者は、転職に失敗する可能性があります。

褒められたいから、他者に必要とされたいからという理由で仕事していると、窮地に陥った時に「もし失敗したらダメな人間だと思われる」「昨日あんな失敗をしたから、きっと陰で悪口を言われている」などと想像してしまい、実力を発揮できない可能性があるからです。

社会人であるからには、他者の期待に応えるのも仕事のうちですが、そればかり気にしていては、「自分が納得できる」仕事ができなくなってしまいます。

第二新卒でこのような失敗がないように、他人の評価ばかりではなく、自分を軸にやりたい仕事を見つけていくようにしましょう。

会社での目標や達成感がなくやりがいを見出せない

転職理由が前向きではない場合に起こりがちなのが、転職先の会社で目標や達成感が得られず、やりがいが感じられないというパターンです。

転職先でこそ、前職では叶わなかった目標を達成するために、自ら目標を立てて仕事に向かう姿勢が必要なのに、第二新卒転職で自分を見失うと、結局転職失敗に終わる可能性があります。

また、業務内容に達成感を見出せない場合も、「このまま仕事を続ける意味って何だろう…」と考え込んでしまい、日々の業務を惰性でこなして終わるということもあります。

どのような理由で転職するにしても、転職先でこそ新たな目標を見つけ、やりがいを自分から作り出していく工夫が必要です。

転職先の会社についてしっかり調べていない

前述したように、転職に焦ってしまい、転職先について十分に調べないと、転職失敗に終わる可能性があります。

それと同時に、今の仕事が大企業などで恵まれていると、「どんな会社もこんなもんだろう」と思いこみ、想像よりもはるかに悪い労働条件のもとで働くことになって後悔する場合もあります。

十分に調べずに転職先を決めてしまうと、最悪の場合いわゆるブラック企業に転職してしまう危険性もあります。第二新卒も新卒同様のブランドですから、第二新卒ブランドを無駄遣いすることがないように、下調べは重要です。

以上のような理由から、転職する前には、十分に余裕をもって転職先について調べましょう。その際は、公式webサイトだけではなく、現職者の声がきける口コミサイトを閲覧したり、現職者とFacebookなどのSNSなどを使って連絡をとり、内部事情について質問してみるという方法もあります。

また、企業のIR情報(投資家向けに公開されている情報)を見て、転職先の業績を調べるという方法もあります。ここまでしっかり調べておけば、転職して間もなく業績不振で人員削減のため解雇になった…という悲惨な事態を回避することができます。

何をするにも不平不満ばかりで転職しても同じ

今の仕事でなくとも、学生時代から周りを見下して、不平不満ばかり漏らしている人も、第二新卒で転職しても失敗に終わる可能性があります。

客観的にみて、誰がどう見ても不当な扱いをされているなら仕方ありませんが、第三者に相談しても「それってお前が悪いんじゃない?」「別にその人の言ってること間違ってないよね?」などと返されるようなことならば、一度自分の不満グセを見直すべきでしょう。

このようなタイプの場合、たとえ優良企業に転職できたとしても、転職先でも新しく不満を見つけ、不満を探すようなクセがついているので、現職に満足して勤務することが難しく、さらに転職を繰り返すことになってしまいます。

不平不満を漏らすことはストレス解消にもつながりますが、グチを言うその前に、客観的に状況を見て、本当に自分は悪くないのか、本当に周囲だけのせいなのかどうかを冷静に考える力が必要です。

コミュニケーション能力が低く会社に馴染めない

企業はコミュニティですから、人間関係をもたずに働くことはできません。その中でも、営業職や営業事務、開発職であっても、縦・横の連携が欠かせません。

社会人に最も求められる要素はコミュニケーション能力なのに、その力がないためにうまく会社に馴染めずにいる場合、第二新卒で転職してもうまくいかない可能性があります。

忘年会や送迎会にも出席拒否し、できるだけ社内の人間とのコミュニケーションを避けてしまうような場合、転職しても同じような人間関係しか築くことができずに転職を失敗だと感じてしまうのです。

会社に馴染めなければ、上司からもかわいがられるはずもなく、自分が人を避けているのに、人が自分を避けているような錯覚をしてしまっていると、負の連鎖が始まって、後戻りできなくなります。

まずはごく近くの社員から、会話をするように心がけ、少しずつでもコミュニケーション能力を育てていくことが大切です。

第二新卒が転職するのに最適な時期はいつ?

転職するなら早い方がいい!と、時期を考えずに自分の準備ができた段階で転職活動を始めるのではなく、転職に最適な時期に行動するのが転職成功のカギです。

では、どの時期に転職活動を始めるのがよいのでしょうか。

1月~3月&7月~9月が第二新卒の転職に適した時期

第二新卒者が転職するのに最適な時期は、3月です。これは、1~2月はどの企業も決算で忙しく、求人を出す予定があってもまだ動いていない企業が多く、3月になるとようやく求人を出す企業が非常に多いからです。

3月まで待っていれば、あの優良企業から求人が出たのに…と、後悔することがないよう、時期を待つことも大切です。

また、3月に動き出すことで、多くの求人から自分に合う企業を選ぶこともできるので、企業とのマッチングを考えても選択肢の多い3月を待つことをおすすめします。

また、3月が決算期の企業は、4~9月末が上半期、10月以降が下半期になります。そのため、7~9月に人事異動が行われ、社内のポストに空きが出ます。

この空いたポストを狙うために、7~9月の転職もおすすめです。

新卒採用時期を外そう!第二新卒の転職時期には不向き

第二新卒のライバルは、なんといっても新卒です。企業の中には、やはりイチから新卒を育てて活躍させたいというところもあるため、新卒採用時期に転職活動をすると、新卒に負ける可能性があります。

新卒採用の募集が解禁になるのが3月あたりですから、その前の2月下旬頃から動き出すか、もしくは採用後の7~9月に転職活動を行うのがよいでしょう。

ただし、最近は経団連に所属していない企業では3月よりも前に募集活動をしている企業もあるため、新卒採用情報を細かくチェックすることが大切です。

第二新卒では内定までの道のりが短縮される!

新卒採用で苦労したグループディスカッションや、SPIやGAB、SCOAなどの筆記試験は、第二新卒転職では実施しない企業が多くなっています。

一度企業に内定をもらっている第二新卒者に対して、そこまでの試験を課す必要はないと考えているためです。また、第二新卒者を人柄や熱意で採用したいと考えている企業もあるからです。

転職試験は面接のみの企業も多く、しかもその面接の回数も少なく、1~2回の面接のみという企業もあります。内定までの期間が短く、早いところでは応募から1か月以内に合否が確定する企業が多くなっています。

そのため、新卒時よりも内定までの道のりは短く、結果がすぐにわかりやすいのです。

まとめ

転職に成功したい人は、失敗する人の特徴を真似しないように心掛けたうえで、転職準備をすすめるとよいでしょう。

この記事を読んで、思い当たる節のある人は、転職までに時間があれば自分を見つめ直すことで、転職失敗ケースの二の舞にならずに済むかもしれません。

3年を区切りに転職と考える人も多いですが、「第二新卒」のブランドを活かして転職活動をするためには、「とりあえず3年」「1年で辞めたら転職先で根性なしだと思われる」などの心配はいりません。

むしろ第二新卒の看板が外れてしまう前に、十分な準備をした上で転職活動に踏み切ることをおすすめします。

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