仕事で受けるストレスの処理は社会人の基本です。ストレスを感じても寝たら忘れる、美味しいものを食べて忘れる、愚痴を言って気持ちを切り替える、などストレスの処理は人によって様々ですが、処理しきれない場合はストレスがどうしても心と体に蓄積していき、次第に蝕んでいきます。特に上司にストレスを感じている方は非常に多いと思いますが、今回は仕事で受けるストレス、特に上司から受けるストレスにどう対処すればいいかについてご紹介します。
もくじ
仕事で感じるストレスには様々な要因があります
仕事では少々腹の立つことや理不尽だと思うことは多々ありますので、いちいち気にしていたら身が持ちません。社会人の方々もこれから社会人になる方々も、少々のことではめげない覚悟を決めて社会に出て行った、もしくはこれから出て行こうとしていると思います。
仕事では上司や同僚、クライアントなどから様々なストレスを感じますが、このストレスを適切に処理する必要があります。受けたストレスと解消するストレスが不釣り合いな場合、特に受けるストレスが解消するストレスよりも多い場合にはストレスは徐々に蓄積し、やがて限界まで溜まってしまい仕事の能率低下や感情の処理が出来ないなど仕事に影響を及ぼします。
ストレスを感じる要因の多くは人間関係にあります。仕事をするのは人間同士でありますので、他人の事はなかなか理解できないものです。人間関係が悪化することには様々な原因がありますが、ちょっとしたボタンの掛け違いなどで人間関係が悪化する場合もありますし、お互いを尊重できなくなった場合にも人間関係が悪化してストレスが溜まってしまいます。一方で人間関係には問題はないのだけど仕事自体にストレスを感じる場合があります。例えば長時間立ちっぱなしの仕事や単調作業などです。仕事中に音楽でも聴ければいいストレス解消になりそうですが、やはり仕事中なのでそのようなことはできません。このようにストレスを生み出す要因が考えられます。
仕事で上司からストレスを感じる様々な要因
人間関係、特に上司との関係は非常に難しいですね。なぜかと申しますと、上司を目上の人間として敬うことを要求されますのでこれはストレスが溜まる原因となりやすいです。なぜなら多くの場合は、尊重しろと要求する割には尊重できるような人間性でなかったり、上司はあなたよりも仕事ができない場合があったり、酷いケースになると言うだけ言った後に仕事を丸投げし挙句の果ては我関せずとなって責任を取ろうとしない場合もありえます。このような場合には本当にストレスが溜まってしまいます。その一方で上司だから自分を尊重しろ、となりますと多くの方は上司との人間関係に悩み、悪いケースとなると転職を余儀なくされたり、うつ病を発症してしまったりしてしまいます。
上司がその職位を背景にして行うパワハラ発言とは?
パワーハラスメントという言葉が一般に知られるようになってから大分経ちますが、現在では大きな社会問題として取り扱われており多くの企業でパワハラを無くす取り組みが行われています。このパワハラが多く行われる関係に上司と部下の関係が挙げられます。なぜなら上司と部下は同じグループに属していますので仕事上頻繁にコミュニケーションを取らなければなりません。そして、一度人間関係がぎくしゃくしてしまうと職位が上という立場やそれまでの仕事の経験上、上司の方が強くなるケースがほとんどです。
上司は自分の憂さを晴らすために部下に対して必要以上の事を言い、時には相手の人間性や人格を否定する、または身体的な特徴を馬鹿にするなど心に突き刺さるようなことを言ってしまう場合まであります。そしてそのことを教育のために行ったなどといい正当化しようとする場合がありますが、実際は言い訳にすぎません。なぜなら相手の人格否定など仕事では必要ないですし、傲慢で尊大な態度も仕事では必要ではありません。仕事では厳しさも時には必要ですが、皆さん大人ですので小学生や中学生が言うようなレベルの悪口は仕事には必要ではありません。パワハラがあるような職場では誰も働きたくありませんし、パワハラをこの社会からしっかりと無くす必要があります。
上司が仕事の失敗の責任を取ろうとしない場合とは?
上司は管理職ですので部下の仕事に責任を持たなければなりません。しかし、上司が仕事に対する責任を取ることがどうしてもできない場合にも非常にストレスが溜まります。理想の関係とは上司と部下がお互いの足りなかった点を認め合って責任を共有できることだと思います。これは部下の仕事の失敗は部下だけの責任ではなく上司に起因することも多々あるからです。例えば指示が悪い、部下の管理や部下に任せていいかどうかの判断が出来ていない、前もって必要な準備をしないなど、部下の失敗につながる様々な要因があります。上司が部下の仕事をしっかり管理することで部下は安心して仕事ができますが、それが出来ないと部下との信頼関係が築けずに常に疑心暗鬼に陥った状態でお互いに仕事をしなければなりません。
特に、責任を擦り付ける際には大声で怒鳴り威圧し反論が出来ないようにするケースも見られます。部下は失敗した負い目もありますので、黙って聞いていることが大半です。仕事をする上で最も身近な上司との関係がこのように破綻寸前となってしまった状態では非常に強いストレスを感じます。それだけではなく仕事をしている部下は失敗を攻められないように自分の能力以内で収まるように小さくまとまった仕事しかしないようになる可能性も大いにあります。つまり、ストレスが溜まるどころか仕事のアウトプットも大幅に低下してしまうのです。
上司との関係で最もストレスが溜まるのはどういう場合?
上司となる方々にはそれぞれの人間性をお持ちですが、馬が合う合わないなど性格上の不一致などもストレスが溜まる要因になります。しかし、相手が言っていることが論理的で納得できるのであれば、これはそれほど大きな問題ではありません。よりストレスが溜まるケースはやはり相手の価値観を頭ごなしに押し付けられる場合でしょう。また、あまりにも厳しかったり完璧主義者で細かい点にまで注文を付けて来たりする場合も大変に感じますね。そして、機嫌次第で態度が変化する方に対しても接していてどっと疲れがきます。
その他、意外なケースでは上司なのに仕事ができない場合があるかと思います。この場合は、上司のフォローで四苦八苦しその上さらに仕事の内容を説明するのにも一苦労で大きなストレスとなりますね。一番ストレスが溜まるのはやはりご自身の嫌だと思っていることをされることです。女性の方だとセクハラ発言や人格否定など暴言を浴びせられたり、嫌な仕事を自分だけに押し付けられたり嫌がらせともとれる行為を繰り返すことです。
もちろん、暴力行為があった場合は即座に上司の上司や人事部に相談してください。それでも取り合わないようであれば警察へ相談しましょう。暴力行為は犯罪ですので、このような場合にはご自分の身をしっかりと守ってください。
仕事でストレスを溜めないような工夫をしましょう
仕事でストレスを溜めないようにするために大切なことに、上手く立ち回るということがあります。わざわざ火中の栗を拾ったり、藪をつついて蛇を出したりする必要はありませんので、前もってしっかり回避するという生き抜く知恵を身につけましょう。これにはまず、上司が何をすれば怒るのか、などを理解してストレスが溜まらないように上司と適度の距離を保ち決して縮まらずにかといって遠くなりすぎずに接しましょう。もちろん、これは難しいことなのですが身を守るためにも必要なことですので、このような立ち居振る舞いを身に着けることは非常に大切です。相手の距離が遠く、自分が近づくことを相手が嫌がっていると感じたら普通の感覚の上司ならそれ以上は敢えて近づこうとはしません。
相手を避けることは決して悪いことではありません。先ほど書きましたように自分を守るためです。仕事は義務ですので、ストレスが溜まるような相手とは義務の範囲内での人付き合いをすべきだと思います。また、味方を増やすことも非常に大切です。これは嫌な上司の悪口を言って賛同者を集めること等ではありません。そのような相手とも真面目に仕事に打ち込み愚痴をこぼさずにしっかりと職務を全うしている姿を見せることがその第一歩です。なぜなら管理職の方々はその職務上、人の内面を見ている方が意外に多くいらっしゃいますので、そういう方は頑張っているあなたの姿を見て応援をしてくれると思います。
仕事で上司から受けるストレスを解消したいときにしたいこと
ストレスは収入と支出のバランスで成り立ちます。要するに受けるストレスと解消するストレスの差が心と体にため込んでいるストレスになります。このため、ストレスを減らすには受けるストレス自体を減らすことと蓄積したストレスを解消して減らすことの二通りが考えられます。ストレスを解消する場合に関しては、スポーツが非常に効果的です。テニスやサッカー、サイクリング、水泳などで身体を思いっきり動かすと、身体の血行が良くなり気分もよくなり高いストレス解消効果が得られます。もちろん登山などでも構いません。釣りなどもなかなか体力を使いますのでいいストレス解消法です。
また、身体を動かすことと反対のリラックスにもストレス解消効果があります。リラックスするためには五官に働きかけることが効果的で、例えばアロマなどは嗅覚に働きかけ、自然の音などを録音したヒーリングの音楽は聴覚に働きかけます。絵画などの芸術鑑賞が好きな方は視覚に働きかけますので、美術館などでゆっくりと静かに時を過ごすことも良いストレス解消法ですね。美味しいものを食べることも味覚に働きかける良いストレスの解消なので、食べ放題などのお店に行って好きなだけ食べることも楽しいですよね。ストレスを解消するためには休みの日は一日寝ているのではなく、ストレスを解消できるような趣味を持ちストレス解消することが大切になります。
まとめ
仕事での上司との関係はストレスが溜まることが多々あります。このストレスは受けないことに越したことはないのですが、受けてしまった場合はしっかりと解消したいですね。解消せずそのままにしておくとそれはうつ病など様々な結果としてあなたの身に降りかかってきてしまいますので、しっかりと解消したいですね。一方で、不幸にしてどうしてもストレスの解消は不可能、というところまで来てしまったら別の方法を考える必要も出てきます。例えば上司のその上の上司に相談する、人事部に相談するなどです。その時に部署移動を願い出ることも一つの手です。長い人生において仕事をしている期間も長いですので、ストレスを溜めない知恵をつける、そしてストレスを解消する方法を身に着けることも大切です。