ビジネススキル

知っていると仕事が速くなる!問題解決に役立つ4つのフレームワーク

「フレームワーク」という言葉をご存知でしょうか?

もとはシステム開発の際等によく用いられる用語なのですが、枠組みという意味でのフレームワークはそれ以外にも様々な場所で使われいます。

特にビジネスの現場では、思考のプロセスについてあらかじめ枠組みを作り、その流れに沿って思考を巡らせていく、ということが行われます。

特にマッキンゼーのような世界的に有名なコンサルティンググループなどで積極的に開発されていることからも、ビジネスマンにとってぜひ身に着けたいスキルと言えます。

この記事では、そのような問題解決に役立つ4つフレームワークを見ていきたいと思います。

もくじ

フレームワークを使って問題解決することによるメリットって?

既存のフレームワークを使って問題解決を図るメリットには様々なものが考えられます。一つは問題解決にかかる時間を短縮することができ、その分のリソースを他に充てられることが挙げられるでしょう。

仕事というのは限られたリソースで成果を上げなければなりませんので、省けるところは省くにこしたことはありません。また、フレームワークに問題の概要を当てはめることによって、問題に対して異なった視点を得ることも可能でしょう。

以下、その辺りをもう少し詳しく見ていきたいと思います。

問題解決を素早く行うことができ、結果的に仕事が早くなる

フレームワークを用いることで問題解決にかかる時間を短縮することができ、仕事が早くなることが期待できます。フレームワークとはいわば思考の枠のようなものであり、本来自分達で考えるべき箇所をフレームワークが用意してくれています。

例えば、自社の商品を分析する際には「顧客層」「顧客単価」「商品満足度」「リピ―ト率」のような要素を分析する必要があるでしょう。

これらの項目を自分達で考えて羅列しても良いのですが、フレームワークでは最初からある程度の項目が与えられているため、それに各要素をそのまま当てはめることが可能です。

それによって問題解決のヒントを得ることができ、結果的に時間を短縮することに繋がるのではないでしょうか。

問題に対して新たな視点を得ることができ、自分の頭が整理できる

フレームワークを利用することで問題に対して新たな視点を得ることができ、頭や情報が整理されるというメリットもあります。フレームワークは前述した通り思考の枠であり、多くの場合要求されている各項目を当てはめていくことで、何らかのヒントや気づきを得られます。

その際、今まで気づかなかった関連性に気づいたり、自社商品の総合的な性質を掴むことができるかもしれません。その際に得た新しい視点はそのまま問題解決に適用したり、その他様々な分野に役立たせることができるのではないでしょうか。

フレームワークを使えば頭の中だけではなく図表やイラスト等で問題を俯瞰することもでき、時に思いもよらなかった発見に繋がるようです。

問題解決のためのフレームワークにはどんなものがある?

では、引き続き問題解決のための各種フレームワークについて見ていきたいと思います。それぞれ特色があり様々なシーンに活用することができるフレームワークですので、これを機にしっかりと学んでみてはいかがでしょうか。

フレームワークを上手く利用するコツとしては、やはり論理的思考が挙げられるでしょう。ビジネスというのは感覚で動く場面もありますが、基本的な戦略を考えたり未来を予測する際には論理的思考力が欠かせません。

それでは、各フレームワークについて詳しく見ていきましょう。

問題を階層化し、本質的な課題を見つけられるロジックツリー

問題を階層化し、本質的な課題を見つけられるロジックツリーをご紹介します。ロジックツリーは一つの事象を分解し、派生した複数の要素を導き出すといった手法です。そして、導き出した要素もまた分解し、階層化し細分化していきます。

例えば、「家電」という一つの要素は、「大型家電」「小型家電」に分解することができます。そして、「大型家電」は「冷蔵庫」や「洗濯機」といったものに分解され、「冷蔵庫」は「ファミリー用」「単身用」といった要素に分岐させることができるでしょう。

このように、ロジックツリーとは一つの要素をどんどん枝分かれさせていく手法であり、基本的には階層を掘り下げれば掘り下げるほど詳細な分析が可能となります。なお、要素を分解する際には後述のMECEと呼ばれる思考法を用いるのが一般的です。

漏れなく重複なく。MECEを理解してロジカルに考えよう

MECEという思考法を用いることで、問題や事象に対して最適な形で要素を抽出することができるでしょう。MECEとは、Mutually(相互に)、Exclusive(重複なく)、Collectively(全体的に)、Exhaustive(漏れなく)、の頭文字を並べたものです。

その思考法の特徴としては、抽出された要素に対して「漏れはないか?」「重複はないか?」と問いかけることにあります。

抽出した要素に漏れがある場合、もしかしたらそれが重要なものかもしれませんし、重複があった場合は検証において二度手間になってしまうでしょう。

例えば、「TV」という要素に対して、「大型TV」「小型TV」「4KTV」「通信機能付きTV」を抽出した場合、これはMECEになっているとは言えません。

何故かというと、大型且つ4Kに対応しているTVも存在しますし、小型で通信機能を搭載しているTVもあるかもしれません。

この場合はMECEの「Exclusive(重複なく)」という部分に抵触していますので、適切な抽出がされていないという結果になります。

社会人の基礎となる5W1Hを理解し、確実性を高めよう

5W1Hという言葉を英語の授業等で耳にしたことがあるかもしれません。5W1Hとは、What(何)、Where(何処)、When(何時)、Who(誰)、Why(何故)、How(どのように)のことであり、英語の基礎であると共に社会人の基礎とも言える概念です。

例えば、誰かに仕事を頼まれた際には「いつまでに終わらせれば良いか?」を確認するのが基本です。この場合の「いつまで」というのはWhenに該当しますので、この考え方は5W1Hを意識していると言えるでしょう。

それだけではなく、5W1Hは様々なシーンで活用することができます。商品やサービスを考える際にもWhatやWhoを意識するのは自然なことであり、当然それ以外の要素も絡んでくるのではないでしょうか。

5W1Hは広汎に活用できる考え方ですので、思考に詰まった際には意識してみると良いかもしれません。

3C分析を用いて自社ならではの販売戦略を立てよう

3C分析とは、市場や顧客という意味である「Customer」、競合という意味の「Competitor」。そして自社である「Company」という三つの視点から戦略を考えていくフレームワークです。

3C分析では、まず市場や顧客である「Customer」の分析から行います。自社が売り出しているサービスの市場や顧客はどのような存在であるかをなるべく詳細に分析します。その際の方法としては、様々なフレームワーク、及び顧客に直接尋ねるアンケートのようなものが有効でしょう。

次に、その市場における「Competitor」の存在を分析します。競合他社はどのような戦略を以て市場や顧客にアプローチしているのか、そして戦略ごとの費用対効果を分かる範囲で調査しましょう。

最後に、分析した「Customer」と「Competitor」に対して自社である「Company」はどのような戦略を用いるのかを策定します。3C分析を用いることで自社だけの都合だけでなく、市場や競合を意識した戦略を生み出すことができるでしょう。

問題を解決するということは、本来あるべき姿に戻すということ

問題解決に用いることのできるフレームワークをいくつかご紹介させて頂きました。それらを適切に使うことで問題解決に要する時間やリソースを節約することができ、余ったものは他の仕事に割り当てることができるでしょう。

巷では「問題解決」という言葉が頻繁に謳われています。その意味は文字通り「問題を解決すること」ですが、問題を解決するというのは、すなわち「物事を本来あるべき姿に戻すこと」という見方もあるようです。

それは、物事が本来あるべき姿を保っていれば自然と期待した通りの結果が得られるにも関わらず、何かしらの原因であるべき姿が歪められてしまっているため結果が得られないという考え方になるのかもしれません。

あくまでも一つの見方ではありますが、もし問題解決に頭を抱えてしまった際には「問題解決とは物事を本来あるべき姿に戻すこと」という面を意識してみてはいかがでしょうか。

まとめ

フレームワークは何かと便利な存在ですので、まずは試しに使ってみることをお薦めします。思った以上に様々な情報や目線が得られ、そこから多くのアイデアが生まれてくるかもしれません。

それらを実行及び検証することで問題解決に対する経験を積むことができ、問題解決の精度向上が見込めます。それらは問題解決だけではなく、その他創造性や論理性を必要とする仕事全般に用いることができるでしょう。

しかし、あまりにもフレームワークに頼りすぎて機械的に問題を処理し続けるのは避けた方が良いかもしれません。フレームワークは便利なものですが、機械的に多くの物事を処理し続けることで、そのフレームワークが本来何を目的として生成されたのかという点を見失ってしまう可能性があります。

フレームワークを利用する際には、「自分は今何を行っているのか?」といった根本的な問いかけを忘れないよう心掛けましょう。

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