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「イエスバット法」の効果的な使い方と、その他のテクニック

セールストークのテクニックとして幅広く知られている「イエスバット法」を知っていますか?知っている人は多くても、実際に上手く使えている人は少ないかもしれません。

「イエスバット法」以外にも、「イエスアンド法」や「イエスイフ法」というものがあります。これら3つのテクニックを使えるようになっておくと便利です。

そして、3つの方法に限らず、基本的な会話のテクニックを知っておきましょう。どんな相手でも、どんな場面でもテクニックが使えるようになります。

イエスバット法のメリットと期待される効果

「イエスバット法」とはYesで相手の意見を受けとめてから、butで自分の意見や提案を言う話し方のことです。営業やセールストークでよく使われるもので、これまでに聞いたことがある人も多いでしょう。

イエスバット法の利点は、相手の言ったことを否定せずにまず受け止めます。そのため、相手は自分の意見、そして自分を認めてもらえていると感じます。イエスは、クッションのように受け止めてくれる言葉だと言えます。

効果としては、受け止めてくれていると好印象を持った相手が、たとえ反対意見でもあなたの意見を受け入れやすくなることです。

イエスバット法を使用する際の注意点

このように営業やセールストークでよく使われる「イエスバット法」ですが、落とし穴があります。それは、「イエスバット法」があまりに浸透しているので、お客様も使う傾向にあるということです。

営業担当者がイエスバット法を使ってお客様と会話していると、お客様も「イエスバット」で返答してきます。そのため、イエスバットが続き、結局は「また、検討します。」という流れになってしまうことが多くなります。

こうなってしまわないためには、安易に「イエスバット法」を使わないことです。お客様との会話の中から今使うべきかどうかを判断しながら、適切なタイミングで使うようにしましょう。

イエスバット法の効果的な使い方

「イエスバット法」には落とし穴があることをご説明しました。では、効果的に使うにはどうしたら良いのでしょうか。

それは自分ではなく、相手に「イエスバット」を使ってもらう方法です。営業担当者もお客様も「イエスバット」で話していると、延々と会話が続き、契約に結び付かないまま終わってしまうことが多々あります。

契約してもらう、商品を購入してもらうには、お客様が言う「イエスバット」で意見や望み、不満を引き出します。「この商品が欲しいんだけど、値段が高くて・・・。」と言われれば、少し価格を下げることで購入につながるかもしれません。

「イエスアンド法」と「イエスイフ法」

「イエスバット」以外にも、セールストークで使うことができるのが「イエスアンド法」と「イエスイフ法」です。「イエスバット」のbutで否定するところを、否定しないで提案や会話ができるので、butの後を変に強調することがありません。

「イエスアンド法」と「イエスバット法」のそれぞれの特徴や使い方を詳しく見ていきます。場面や人に合わせて、「イエスバット」、「イエスアンド」、「イエスイフ」を使いこなせるようになりましょう。

「イエスアンド法」で否定と思わせない

イエスで相手の意見を受けとめるのは同じですが、アンドと続くため、バットのように否定しません。相手の意見に続けて、アンドでこちらの提案をつけたす言い方です。

イエス「なるほど」で受け止めて、アンド「それなら、では」で意見を述べます。あなたが提案する内容は、お客様と反対意見だとしても、アンドでつなげることがポイントです。アンドの続け方で、お客様は否定されたと感じないからです。

例えば、他社製品のほうが安いというお客様の意見があったとします。その際に、営業担当者は、「なるほど、おっしゃる通りです。では、機能面を比較してみてはいかがでしょうか。」と言います。

「なるほど」のイエスと「では」のアンドを使った「イエスアンド法」です。お客様の思いを受け止めながら、アンドでさらに提案ができているので、購入につながる確率が上がることでしょう。

「イエスイフ法」で話の方向性を修正する

「イエスイフ法」もイエスで相手の意見を受け止めるところまでは同じです。「イエスイフ法」の場合は、イエスで一度受け止めて、イフで「もし○○だったら」というように提案をします。

例えば、「なるほど、おっしゃる通りです。もし付属品をおつけしてこの価格だったらいかがでしょうか。」という言い方です。お客様からの値段交渉で、イエスバットを使ってもダメな時は、イエスイフで提案することで、購入につながる確率が上がるかもしれません。

お客様との会話の中から、購入につながるような良い提案を「イエスイフ法」で提案しましょう。

「イエスバット法」に捉われすぎないテクニック

「イエスバット法」や、「イエスアンド法」、「イエスイフ法」をご紹介しました。これらの方法はセールストークをする上で、1つのテクニックにすぎません。こだわりすぎてしまうと、お客様の本当に求めていることが分からないまま、交渉が上手くいかないでしょう。

次からは、3つの方法に捉われずに、交渉したり、提案したり、反対意見を述べたりするコツをご紹介します。「イエスバット法」、「イエスアンド法」、「イエスイフ法」という3つの方法とこれらのコツを組み合わせれば、あなたのセールストークがもっと向上することでしょう。

イエスバット法に捉われすぎず、相手の話をしっかり聞く

1つ目のコツは、「イエスバット法」などの方法のとらわれ過ぎず、相手の話をしっかり聞くことです。購入を迷っているお客様には、迷っている理由があります。セールストークで提案をする前に、お客様の迷っている理由や、何を求めているのかを知ることが大切です。

どうやって知ることができるか?それは、お客様の話をしっかり聞くことです。聞くことはコミュニケーションの基本。迷っている理由を聞き出すことができれば、その問題を解決できるように提案をすれば良いのです。

相手の話をしっかり聞いていると、この人は話しやすいと好印象を持ってもらえることも、交渉を進める上で役に立ちます。

相手は何を求めているのか、何が不満なのか知る

2つ目のコツは1つ目とも関連するものですが、相手の求めているものや不満を知ることです。これは、相手の話をしっかり聞くことで分かります。

会話をしていると、よく話を聞いていると思っていても、相手から見ると上の空だなと見られることがあります。実は、次に自分が何を話そうか考えている人が多くいます。これでは、話をしっかり聞いているとは言えません。

相手が話しているときは、聞くことに集中する。そして、求めていることや不満が分かったら、それが解決できるような提案や意見を述べます。そうすると、すんなりと契約につながったり、購入につながる確率が高くなるでしょう。

質問して相手の考えをもっと知る

これまで相手の話を聞くことが大切だとお伝えしました。3つ目では、さらに相手の話を聞くことに加えて、質問をすることでもっと相手の考えを知りましょう。

相手の話をしっかり聞いていると、自然と質問が浮かんできます。タイミングを見て、質問をすることで、相手は自分の話を聞いてくれているのがよくわかります。

そして、質問することで、相手の考えをもっと知ることができます。よくよく話を聞いてみて、質問してみると、お客様の勘違いだったということもあります。

自社製品を売ろう売ろうと躍起になるよりも、お客様との会話を聞き、質問することで、契約につながる近道になる可能性があります。

数字やデータなど事実を伝える

最後のコツは、お客様に情報を伝えることです。他社製品も含めていくつかの商品の購入を迷っている時に、お客様はカタログなどを見て比較検討することでしょう。

しかし、この比較する段階が面倒だと感じる人も多いため、製品の見た目や価格で購入を判断することも多いようです。そんなとき、販売担当者が、数字やデータで他社製品との簡単な比較ができるものを提示したらどうでしょうか?

お客様は比較する手間が省け、数字やデータで確実に自社製品をアピールできるので、購入につながる確率が上がります。お客様にとっても、販売担当者にとっても、数字は客観的なデータなので説得力があります。

まとめ

「イエスバット法」を含めて「イエスアンド法」、「イエスイフ法」と3つの方法をお伝えしました。どれも相手や場面、タイミングを見て使えば、役に立つものです。

使い方を間違えたり、多用しすぎると効果が失われるばかりか、逆効果になってしまう可能性もあります。3つの方法に頼り過ぎず、他にもセールステクニックを磨く必要があります。

基本的には、提案するという姿勢よりも、お客様の話をよく聞くことに重点を置くことです。話をよく聞いて、求めているものや不満が分かれば、それを解決する提案ができます。

そして、数字やデータなど客観的なものさしを使いながら、購入や契約につながるようにしていきましょう。

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