職場に、自己防衛が行き過ぎて、自分のミスを同僚のせいにするような人がいると、気が滅入りますよね。
ターゲットにされて誤解の解けないままだと、行き場のない怒りを抱えることになります。そして、いつターゲットにされるか分からない、恐怖も付きまといます。
もしも自分より上の立場の先輩がそのような人だと、指摘をすることも難しいでしょう。ストレスがたまって、仕事への足取りが重くなってしまうことと思います。
今回は、そのような「人のせいにする」人が近くにいる場合の、適切な対処法を解説していきます。劇的に状況が改善する可能性もありますから、絶望しすぎることなく、冷静に分析していきましょう。
もくじ
実は弱虫!人のせいにする同僚の心境ってどんな感じ?
人のせいにするような同僚の心境は、いかがなものなのでしょうか。人のせいにする習慣ない自分にとっては、想像もつかない心のうちですが、状況を改善していくためには分析も重要です。
その人の心境を読み解くと、少なからず共感できるポイントが出てくるかもしれません。共通点を見つけると、誰しも心の距離が近くなり、理解もしやすくなります。
責任転嫁する人の心境には、いくつかパターンがありますから、自分の同僚がどのタイプに当てはまるのか、考えてみてください。
他人に攻撃的になってしまう 自信のないタイプ
自分に自信のない人は、無意識に、他人のせいにしてしまうことがあります。このタイプは、相手を傷つけようという、悪気があってやっているわけではないので、尚更悪質でもありますね。
自分の発言や行動、アイディアに自信がないと、自分を守るために相手を利用することになるのです。
自信がないという状況下で、周囲が混乱した原因が自分であると認めてしまうと、より自信をなくしてしまいます。せめても抵抗が、責任転嫁になっているのです。
このパターンは、実力がないと自覚しながらも時の流れで後輩が出来て、図らずも上の立場になってしまった人が陥りやすいです。罪を押し付けられた身としては、とんだ迷惑な話です。
ただ、そのような自信のなさが、人のせいにするという行動につながっていると考えると、少し可愛くも思えてくるから不思議です。周りの理解は必須でしょう。
極度に失敗を恐れる 承認欲求が強すぎるタイプ
誰しも、他人から実力を認められたいと思う「承認欲求」を持っています。社会生活で生きている私たちですから、他人との関係において優位でありたいと願うのは普通のことです。
しかし、この承認欲求が強すぎると、常に他人からの評価を気にして、敏感になってしまいます。
そのため、失敗などのネガティブなイメージが、自分についてしまうのを極度に恐れ、つい人のせいにしてしまうことがあるのです。
本当は、失敗しないことがその人の評価につながるのではなくて、失敗やトラブルを前にして、どう修復していくかでその人の実力が問われるものです。しかし、そのことにまだ気づけていないということですね。
大人になってみると「大人じゃない人」が沢山いることに驚かされます。しかし、これも周囲が理解してあげたり、本人がその問題行動に気づいたりしないといけませんね。
自分の過ちを認めたくない 謝罪回避タイプ
承認欲求が高くなくても、自分の間違いを認めて謝罪することを、極力避けようとするパターンがあります。これは、モチベーションの低い人に起こりやすい現象です。
仕事の動機が「怒られたくないから」「給料を下げられたくないから」という理由なので、ミスをすると、その目標がもろくも崩れてしまいます。
また、傷つきやすくてプライドの高い人にも、このような傾向があります。
“謝罪イコール人生の終わり”ぐらいに思っているので、絶対に自分に矛先が向かないよう、裏工作をするのです。裏工作に利用される同僚や、惑わされる現場を思うと考え物です。
ただ、そういった思考を持っている人は、遅かれ早かれ周囲からの信頼を失って、居場所がなくなっていくのは目に見えています。
余計な関わりは無くそう!相手にするときに気を付けることって何?
「人のせいにする」行為の裏には、色々な思惑が隠れていることが分かります。周囲が理解してあげて、暖かく見守るということもできます。しかし、やはり責任を押し付けられた側は、どうも納得がいきませんよね。
一度や二度のことではなく、日ごろからそういった迷惑をこうむっている人からすると、何とかストレスのかからない環境で働きたいと思うはずです。
そこで、これ以上利用される相手にならないために、気を付けるポイントを3つお伝えします。
深く関わりすぎてつけいる隙を与えないようにする
まず、その人物とは距離を置いて、深く関わらないことが大事です。ほどよい距離感を保って、近づきすぎることはやめましょう。
人のせいにする人というのは、往々にして無意識の癖で、色々な事柄を結び付け、責任から逃れようと言葉を発するものです。
そんな時に距離感が近いと、言い訳の材料に使われる人物として、1番に名前が挙がってしまいます。相手の思考に入り込むことのないよう、なるべく関わらずに距離を保ちましょう。
ただ、あまりに冷たい対応をしてしまうのも、危険です。態度が気に食わないということで、復讐で、仕事で不利な状況に立たされる可能性もあります。
あくまで自然な距離をとって、最低限の会話にとどめておきましょう。
利用される恐れも! 自分の情報は出し過ぎない
人のせいにすることに罪悪感を抱かないタイプだと、他人の秘密を漏らすことにも、何の背徳感も持たない恐れがあります。事実が歪んで広まってしまうことがありますから、自分の情報は、その人には開示しないようにしましょう。
更に、職場の噂話などを不用意にするのも危険です。「あの人は、上司の○○さんの不満をいつも言ってくる」というように、不利益な噂を広められてしまうことになりかねません。
いくら噂で、根拠がないものであっても、心証が悪くなることは間違いありません。
愚痴や悩みなどは、恰好のネタになってしまう恐れがあります。ですから、会話をするにしても、無難な話題にとどめておきましょう。気候や季節のイベントなどの、誰も傷のつかない話題に終始してください。
「そういう人だ」と割り切ってお付き合いする
標的にされると、ストレスでどうにかなってしまいそうになる気持ちも分かります。ただ「そういう人だ」と割り切って許してあげることが、1番のストレス解消になるかもしれません。現実を受けて、どういった感情を持つかは、自分で選ぶことができるのです。
そのような行動を繰り返す人は、いずれにせよ周りの信頼は徐々に失われていくでしょう。一時的にお咎めがなくても、もっと大きな「信頼」というものが、大きく削られてしまうのは、よく考えればわかることです。
反面教師にして、自分が同じ道を歩まないようにするキッカケになったと、ポジティブにとらえることもできます。良い意味でも悪い意味でも、学ぶべきところがない人などいません。
相手に好かれると攻撃されない?上級者が使うテクニックとは
もう絶対に攻撃されたくないという方に、身を守るための上級テクニックをご紹介します。それは「相手に好かれる」ことです。
人間は、好きな人を傷つけるようなことはしません。攻撃の対象から外れるために、好きの領域に進出してしまえば、もう安全です。
相手を好きにさせるというテクニックは色々ありますが、まずは、相手の気持ちを知ることが大事です。相手に興味を持って、色々なことを質問して内面を引き出したり、褒めてあげたりしてください。
誰しも、人生の主人公は自分です。自分に興味を持ってくれて、会話の主役にしてくれる相手であれば、好意を抱かないはずがありません。相手に好意を持ってもらうためにも、まずは積極的に関わることが重要です。
人は、自分を映す鏡でもあります。被害にあった身としては、自分から歩み寄ることはプライドが許さないかもしれません。でも、折り合いをつけ、良い関係を築けた後のメリットは計り知れません。
まとめ
人のせいにするような人には、自分の間違いを認めたくないといったような、弱さがあります。
ただ、相手にそうさせてしまっている自分にも、何か原因があるのかということも考えてみてください。恐らくどんな時も、不利益になる人は攻撃の候補から外されるはずです。
例えば、自分に自信がない場合は、態度にも出て、周囲から軽んじられることがありますよね。すると、攻撃対象になってしまうことになるのです。これを機に、自分の意識を改めてみては、いかがでしょうか。
ただ、身体の不調を出るほどのストレスに悩まされているのでしたら、転職という道もあります。人生の大部分を捧げる仕事の時間ですから、快適に働けるに越したことはありません。
万が一自分が原因で、転職先でまた同じような目に遭った時は、自己改革のタイミングになるかもしれませんね。