『完璧主義』と言われると、褒め言葉として受け止めますか?それとも、悪い言葉として受け止めますか?
実は、仕事において完璧主義であるデメリットは多くあります。仕事がスムーズに流れなくなったり、仕事の目的を見誤ったりする傾向があります。 完璧主義の方は、『完璧な仕事』を意識するあまりに仕事や人間関係も複雑になってゆき、ストレスを抱えてしまう場面があるのではないでしょうか?
この記事では、仕事で「完璧主義をやめたい」と考えている男性が実践すべきことを紹介していきます。
もくじ
完璧主義者の心理とは?自分を守るために完璧を目指す
完璧主義とは、その名のとおり「すべてにおいて完璧にこなさないと気が済まない」という考え方のこと。仕事の場合は、「仕事を完璧にこなさないといけない」という強迫観念に囚われて、仕事に取り組んでしまいます。
完璧主義者は自分に自信がない場合が多く、失敗を異常に恐れるあまりに完璧主義となっていることがほとんどです。つまり、自信のない自分を守るために、『完璧』を目指そうとしているのです。
また、「自分は完璧に仕事をしなければいけない」という思いが強いことから、完璧な仕事ができないと、自信を失い自己嫌悪が強くなってしまいます。
『0点か100点か』という思考が強く、たとえ、90点の仕事ができたとしても「失敗した」と判断してしまいます。つまり、完璧な仕事をしない限り、常に満足できていない状態に陥ってしまうのです。
完璧主義をやめたい男性が意識すべき5つのこと
完璧主義はあなたの首を締めます。完璧を求めるがあまり、仕事のスピード感は失われてゆき、仕事がうまくいく確率も下がってしまいます。 周囲にも完璧な仕事を求め過ぎると、敬遠されてもおかしくはありません。周りにも完璧を求めことによって、あなたの仕事に求められるハードルも上がっていきます。
完璧主義にはデメリットが多いため、意識的に完璧主義をやめる努力をするべきでしょう。ここからは、完璧主義をやめるための方法を5つ紹介していきます。できることから実践してみましょう。
完璧を求められているという発想を捨てること
まずは、「完璧な仕事を求められている」という発想を捨てましょう。ハッキリ言って、常に完璧を求められる仕事というのは多くありません。 大切なのは、あなたが出せる結果を出すこと。周りの期待に応えようとするあまりに、届かない目標を設定してはいけません。
完璧主義になっている場合は、『仕事の目的』を改めて考えましょう。今あなたが取り組んでいる仕事のなかに、完璧にこなさないと次に進まない、という仕事はあるでしょうか?きっと、そのような仕事は多くないはずです。
『完璧な仕事』にこだわりすぎて、仕事の目的を達成できないのは本末転倒です。今あなたが取り組んでいる仕事は、「完璧を求められているのか?」「目的は何なのか?」と考え直してみましょう。
制限時間を設ける&優先順位を守って仕事をする
完璧主義者は、ひとつの仕事に対してかなりの時間を費やします。たとえ小さな仕事でも「仕事を完璧にこなす」という思いが強いため、他の人より時間がかかってしまう傾向にあります。
しかし、それでは仕事のスピード感が失われてしまいます。仕事が後ろ後ろへ延びてしまい、結果的にあなたの首を絞めてしまうことになります。 この場合は、仕事の『制限時間』と『優先順位』を意識しましょう。仕事ひとつひとつに優先順位をつけ、優先度の高い仕事に時間を費やせるような時間配分を心がけてください。
これを守れば、ひとつの仕事に必要以上の時間を費やすことは避けられます。ひとつの仕事を丁寧にこなす意識は大切ですが、仕事のなかには『優先してやるべき仕事』が必ずあります。そのことを改めて意識し、うまく時間配分をしていきましょう。
結果や評価にこだわりすぎない!過程を重視する
完璧主義者は、常に完璧な結果を求めてしまう傾向にあります。なぜなら、「完璧な結果を出さなければ、周囲から評価されなくなる」と考えがあり、失敗すれば自己嫌悪に陥ってしまうからです。
完璧な結果を出せれば問題ありませんが、完璧な結果を出し続けるのはかなり困難なことですし、そもそも完璧な結果が存在しない仕事もあります。
まずは、結果や周囲からの評価ではなく、結果に至るまでの『過程』を意識してみてください。仕事のやり方や効率を重要視することで、完璧な結果に対する肩の荷が少しおりるはずです。
過程を重要視して仕事に取り組んでいれば、結果は後から付いてくるもの。まずは過程の部分の効率を上げることで、スムーズに仕事が進むような流れを作っていきましょう。
失敗するから人は成長する!失敗は怖いことじゃない
完璧主義者は、自分の失敗を極端に恐れる傾向にあります。失敗を極端に恐れており、周囲から失敗していると思われないために完璧な仕事を求め続けるのです。
まずは、「失敗は怖いことではない」と考えることから始めましょう。失敗を恐れるのではなく、「成長するための失敗もある」と思考に切り替えてください。
人は、失敗から学びます。失敗をすることでダメな部分を自覚し、次に生かそうと改善する努力をするのです。『失敗→反省→改善→成功』のサイクルを繰り返すことで、人は大きく成長します。
このことは、あなたにも心当たりがあるのではないでしょうか?大きな成長の前には必ず失敗があります。繰り返しますが、失敗は決して怖いことではありません。
80点の仕事を目標にやってみる!100点である必要はない
完璧主義をやめたいと考えている方は、仕事に対して「100点満点ではなく80点の仕事をする」という気持ちで取り組むようにしましょう。100点満点を取らないと機能しない仕事なんて、ほとんどありません。
何事においても当てはまりますが、80%の完成度から、100%の完成度にもっていくためにはかなりの時間と労力が必要になります。
つまり『80%の完成度で済む仕事』をする場合、完璧主義者は他の人よりも『80%→100%』の労力を余計に使っていることになります。これは、時間のロスと言えるのではないでしょか?
完璧主義は他の人よりも仕事の時間がかかってしまい、あなたの首を絞めるだけです。その分労働時間が長くなり、仕事に対するストレスも感じてしまうでしょう。完璧主義というのは、仕事において実はメリットがほとんどないのです。
完璧主義をやめたい人が読むべきおすすめの本は?
ここまで、完璧主義の心理とやめるための方法を紹介してきました。仕事において、完璧主義には多くのデメリットがあることは理解していただけたはずです。
完璧主義にはデメリットが多いですし、意識的に治す努力をしていくべきです。とは言っても、染み付いた考え方を変えるのは決して簡単なことではないでしょう。
ここからは、本を2冊紹介します。「完璧主義をやめたい」と考えているあなたにとっては、これからの行動の指針となる内容になっているので、ぜひ手に取ってみてくださいね。
失敗を失敗と思わないための10の技術:完璧主義をやめたいあなたへ。
1冊目は『失敗を失敗と思わないための10の技術:完璧主義をやめたいあなたへ。』という本。タイトルのとおり、完璧主義をやめたいと感じる方へ向けた内容になっています。
著者は、世の中にある悩みの根本的な原因が『失敗を恐れていること』にあると語っています。失敗を恐れることで、自分で自分の首を絞めているとのこと。
完璧主義はやめて、失敗をするべき。失敗を失敗とは思わずに、次の成功に向けた学びにしていく。というメッセージが綴られています。
本書は、本とは言っても約1万字程度のもので、15〜20分ほどで読了できる内容になっています。「失敗を恐れないようになりたい」と考える方にとっては、1歩踏み出すためのきっかけとなる1冊と言えるでしょう。
がんばりすぎるあなたへ・完璧主義を健全な習慣に変える方法
2冊目は『がんばりすぎるあなたへ・完璧主義を健全な習慣に変える方法』という本です。完璧主義を『悪』と決め付けることはせず、「完璧主義とどう向き合っていくか?」という視点が印象的な1冊です。
完璧主義には『健全な部分』と『不健全な部分』があり、その両面とどう向き合うかが重要とのこと。完璧主義な自分自身に対する理解の深め方や、不健全な習慣を変える方法が書かれています。
完璧主義の不健全な部分を『健全な部分』に変えるための具体的な提案もあるため、読み終わった後には何かしらの行動に移せることでしょう。
ビジネスパーソン向けの内容が多いのも特徴で、仕事で完璧主義に悩んでいる方にとってはイメージを重ねやすい本になっていると思います。
まとめ
完璧主義で悩むビジネスパーソンは意外とたくさんいます。無自覚の方もいるなか、あたなはすでに完璧主義を自覚し、改善する意欲があります。ならば、この機会に完璧主義の考え方を改善していくべきです。
仕事において、完璧主義のデメリットは少なくありません。仕事のスピード感を失って仕事がうまく回らなくなりますし、達成感や充実感を得られることも少なくなります。そうなれば、仕事に対してのストレスが溜まっていくのは言うまでもありません。
そうなる前にも、完璧主義を意識的に改善するようにしましょう。あなた自身のことを正しく理解し、どう向き合っていくかを考え直してみてください。そうすることで、もう少し気楽に、広い視点で物事に対して取り組めるでしょう。