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転職理由にはスキルアップがいい?転職率を上げる2つのポイント

転職が当たり前と言われるこの時代、面接などで絶対に問われるのが「転職理由」です。転職先の会社が求めているのはキャリアアップやスキルアップをしたいという向上心を持った人材です。

ただし、単にそれらの言葉を用いるだけでは無難すぎて印象に残りません。相手企業に好印象を与えるためには、転職理由にできるだけ具体的なエピソードを交えることが大切です。では、おさえておきたい2つのポイントについて見ていきましょう。

もくじ

スキルアップを転職理由にすると好印象になるポイントは?

では好印象を与える転職理由について実際に考えてみましょう。大切なのは「この人材はうちの会社に必要だ」と思ってもらうことです。そのためには「他社ではなく、貴社だからこそ」という視点でのアピールが欠かせません。

企業側としては、個人のスキルアップそれ自体ではなく、会社にどのような利益をもたらしてくれるのかが最も重要なのです。次の2つのポイントを意識して、魅力を感じてもらえる転職理由を考えてみましょう。

1.どんなスキルでどんな貢献ができるのかを明示する

スキルアップしたいと考えている能力が転職先の企業でどのように役に立つのかをはっきりと伝えましょう。

  • 事業に貢献できる人材である
  • 戦力になる

ということを具体的に示すことが大切です。

【例】
前職ではHTMLのコーディングを中心とした作業を行っており、Webページのデザインにも興味をもつようになりました。しかし上流工程の受注がないため、希望する作業ができずにおりました。

貴社のWebコンテンツを拝見し、そのレベルの高さから、これまで学んできたことを十二分に発揮できるのではないかと考え転職を決意しました。また、レベルの高い方々と仕事を共にする中で、互いに切磋琢磨しながらスキルアップもできると考えました。

2.今後の人生の具体的なビジョンをもつ

今後の人生にどのような展望をもっているかを伝えることは転職の動機を裏付け、更に相手企業に好印象を与えることができます。また、自身にとっても日常が目標を達成するための積み重ねとなるので、成長のスピードも変わってきます。

【例】
私は「人に喜んでもらう」ということを大切にしており、今後もこのモットーで仕事に取り組んで参ります。私が提供したもので多くのお客様が笑顔になれる、そんな商品づくりをし続けることが目標です。そのためには、開発する側である自分たちが常にお客様の目線を持つことを忘れず、品質から価格まで妥協をすることなくしっかりと管理していきたいです。

その転職理由は大丈夫!?前職の悪口になっていない?

スキルアップを転職理由にするにあたり、前職での経験や退職の理由を述べる場合は少し気を付けてほしいことがあります。表現の仕方によっては相手企業にマイナスな印象を与えてしまう可能性があるからです。

ポイントはネガティブな表現だけになってしまっていないかということです。転職自体が前向きな決断であったことを印象付けるためにも、以下の2点は特に留意しておきましょう。

退職理由と転職理由をごちゃまぜにしない

退職する理由はさまざまだと思いますが、退職理由と転職理由は同じではありません。退職理由と言うのは

  • 〇〇が嫌だった
  • 〇〇ができなかった

など、文字通り「なぜやめようと思ったか」というもので、どちらかというとネガティブな表現になりがちです。一方で転職理由と言うのは

  • 〇〇に挑戦できる
  • 〇〇という魅力がある

など、「なぜ転職先として選んだのか」というものでポジティブな表現となります。

多くの企業にとって、聞きたいのはネガティブな退職理由ではなくポジティブな転職理由です。転職理由として退職理由を述べてしまいたくなりますが、両者は似て非なるものなので混同しないよう注意しましょう。

前職でスキルアップが叶わなかった理由

なぜ前職でスキルアップが叶わなかったか、という点について問われる可能性も高いです。その際、前職への不平不満だととらえられるようなネガティブな表現は避けるようにしましょう。

認めてもらえなかった、活躍の場がなかった、など自分の実力不足を会社のせいにするような表現は、転職先でも同じ理由で辞めてしまう可能性があるとみなされます。また、人間関係を理由にする際も同様に、ネガティブな表現にならないようにしましょう。

【例】
前職では個人業が多く、チームで協力するという機会がありませんでした。しかし、よりスケールの大きいチーム単位でのプロジェクトにも挑戦してみたいと考えるようになり、転職を決意しました。

転職先の面接官はどんなところを見ているの?

最後になりますが、転職理由以外に企業があなたのどんなところを特に注意して見るのかについても知っておくことが大切です。転職は回数を重ねればそれだけ見られる観点も増えてきます。

転職理由としてスキルアップという前向きな理由を掲げると同時に、企業にとっても採用することにメリットがあるということを印象付けることが大切です。次の点を意識して転職活動に挑みましょう。

採用後はどのような強みを生かせるか

スキルをどのように生かすのか、またそれによって企業にどのようなメリットがもたらされるのか、という点ももちろんですが、あなた自身にどのような強みがあるかという点も企業側は見ています。

これまでどのような経験をしてきたのか、特に問題解決や課題解決の際にはどのような考えをもって行動してきたのかは、あなたの強みとして評価してもらえるポイントでもあります。

「プロジェクトの進捗が遅れてしまいそうだったが、〇〇をすることで回避できた」「〇〇の資格を取得し、より専門的な知識をもって業務を遂行できた」など、自信の強みにつながるような経験は積極的に伝えるといいでしょう。

早期離職の恐れはないか

転職を希望しているということは、少なくとも一度は離職をした(しようとしている)ということです。内定を出してもまたすぐに辞められてしまっては、企業側としては時間とコストの無駄につながります。

同じような理由で辞める可能性はないか、転職理由がその場しのぎのもので嘘や偽りはないかなど企業側は特に気にしています。転職回数が多くなるほど、当然厳しくチェックされるでしょう。また、ネガティブな退職理由だけを伝えてしまうのも早期離職を思わせてしまいます。

大切なのは、転職希望先で結果を出すまでしっかりと働く、早期離職するつもりはないという意志を明確に示すことです。

まとめ

年功序列、終身雇用という言葉が古くなり、いかに実力を発揮することができるかが、雇用される側に求められる時代となりました。政府もいよいよ働き方改革に本腰を入れ始めています。

これからの時代は転職もますます珍しいものではなくなり、どう自分を売り込むかが重要になってきます。前職に不満があったとしても、転職理由は希望が感じられるような前向きなものであるのが理想です。

スキルアップだけでなくそれに伴う付加価値について考え、自分にとっても相手企業にとってもよい巡り合わせなのだということをアピールできれば、就職率もぐっと高くなります。ぜひ転職理由を考える際の参考にしてみて下さい。

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