「ベンチャー企業の働き方を体験したい」と、ベンチャー企業に対しての“憧れ”を持つ方は少なくないでしょう。ベンチャー企業では自身の裁量で仕事を進められるため、多くの経験や大きな成長につながるはずです。
しかし、その“憧れ”だけに注目して転職を考えていれば一度立ち止まらなければいけません。ベンチャー企業には働くうえでの魅力が多くある一方で、“リスク”とも呼べるデメリットも存在するのです。
このリスクをいい加減に理解したまま転職をすれば、「こんなはずじゃなかったのに…」といずれ後悔しかねません。そこで今回は、ベンチャー企業で働く際のリスクや、転職を成功させるためのポイントを紹介していきます。
もくじ
ベンチャー企業の“リスク”を理解しておくことが必要
たしかに、ベンチャー企業で働くことには多くの魅力が存在します。自身の裁量で仕事を進められ、会社を成長させる“大きなやりがい”を感じられるでしょう。それはあなたの成長にもつながりますし、キャリアアップにはもってこいの環境になります。
しかしその一方で、ベンチャー企業ではいくつかの“リスク”があるのも事実です。考えられるリスクとして、
- 会社倒産のリスク
- 仕事に対する責任が重い
- 社風は社長の考え方に左右される
- プライベートの時間が減る
- 研修などの指導を受ける機会が少ない
などが挙げられます。このリスクを考慮せずに魅力的な点だけを追っていると、実際に入社しても後悔することになるでしょう。ですのでベンチャー企業への転職を考えている方は、この“リスク”を覚悟したうえで転職を検討するべきです。
ベンチャー企業へ転職!成功する“5つのポイント”
多くの魅力的な点とともに、特有のリスクがいくつかあるベンチャー企業。このリスクを理解したうえで転職をしないと、いずれ後悔してしまうでしょう。
ただ、そのリスクを知ったうえで「ベンチャー企業に転職したい!」と考えていれば、ベンチャー企業への転職を進めていくべきです。では実際にベンチャー企業へ転職するためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?
ここからは、ベンチャー企業への転職を成功させるための“ポイント”を紹介していきます。ベンチャー企業ならではのポイントもあるため、できる限り意識して転職活動を進めていきましょう。
ベンチャー企業で何をする?今後のキャリアを明確に
ベンチャー企業では、他の企業と比べると働き方が大きく異なるケースがほとんどです。もちろん、ひと言でベンチャー企業と言っても、企業によって仕事の進め方や価値観というのは異なります。
ですので、ただ漠然と「ベンチャー企業に入りたい」と考えていれば注意が必要です。もちろんベンチャー企業に対する意欲は悪いことではありませんが、「ベンチャー企業で何がしたいのか?」ということも考えなければいけません。
仮に「ベンチャー企業ならどこでも良い」というスタンスであれば、あなたの転職活動はうまくいかないでしょう。というのも、企業側からすれば「うちの会社じゃなくても良い」と感じてしまいますし、あなたに対して魅力を感じることはありません。ですので企業に応募する際は、まず「この企業で何がしたいか?」について明確にしておくといいでしょう。
主体性のアピール!自分で動ける人材が求められる
ベンチャー企業では一人ひとりの仕事に対する責任が大きく、自身の裁量で仕事を進めるケースがほとんどです。ですので働く社員には、自ら考えて行動する“主体性”が求められています。
この主体性を持ち合わせていない限り、ベンチャー企業で働くのはむずかしいでしょう。というのも、ベンチャー企業では“少数精鋭”の会社で傾向が強く、一人ひとりが目の前の仕事をガンガンこなしていくことになります。大企業のような細かな研修制度も用意されていない場合がほとんどで、自ら学んで実践していかなければいけません。
ベンチャー企業への転職をする際、応募書類や面接時には、過去に主体性を持って行動した“エピソード”を話すと効果的です。もしあなたがそのようなエピソードがなくても、できる限り主体性を感じさせる伝え方を心がけるようにしましょう。
社長との相性は?ベンチャーは経営陣との距離が近い
ベンチャー企業は社員数が少なく、たとえ社長であっても距離が近い傾向にあるため、仕事に関する意思決定が早いことも魅力的と言えます。これは大企業にはない魅力ですので、この点を欲してベンチャー企業を志望する方も多いでしょう。
しかし人数が少ないということは、「その会社の社風が社長の考え方に依存している」とも言えるのです。ベンチャー企業では社長の理念をもとに、少人数で目標の実現をするために働きます。もちろん周囲の社員もその考え方に賛同しているため、その考え方に合わないというのは致命傷となるでしょう。
ですので選考などで社長と話す機会があれば、できる限り本音でいろんなことを話すべきです。その際に「この人の考え方もとで働けるのか?」ということを判断するといいでしょう。社長の考え方と合わないのが致命傷であるのは事実ですが、考え方さえ合えば仕事に対しても大きな“やりがい”を感じられるはずです。
転職エージェトの利用!プロからのサポートを受ける
ベンチャー企業と言っても業界や職種はさまざまですし、何より初めての挑戦になるため、転職の際はわからないことも多いはずです。そこでベンチャー企業への転職では、“転職エージェント”の利用をおすすめします。
転職エージェントは、いわば「転職のプロからサポートが受けられるサービス」です。あなたの希望条件に合った求人の紹介はもちろん、面接対策や応募書類の添削などのサポートが受けられます。
あなたの転職活動において、多くのサポートが受けられる転職エージェント。中には「ベンチャー企業に強い」と言えるエージェントもあります。そのようなエージェントは多くのベンチャー企業とのパイプを持っており、かつ転職ノウハウも多く持っているはずです。ひとりで悩むよりも効率的ですので、ベンチャー企業へ初めて挑戦する方はぜひ利用を検討してみてください。
ベンチャー志望におすすめの転職エージェント5社
ベンチャー企業にはたくさんの魅力がある一方で、会社の労働環境などの情報を集めにくい側面もあるため、転職活動において”情報の集め方”が重要になるでしょう。
ですので、より質の高い情報を集めるためにも、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントではベンチャー企業に精通したコンサルタントから、より現場に近い“生の情報”が得られるはずです。
そこでこれからは、ベンチャー企業へ転職する際におすすめする“転職エージェント”を紹介していきます。
『DODA』ベンチャーにも強い大手エージェント
『DODA』は大手転職エージェントのひとつで、たくさんの転職希望者に利用されているサービスです。利用する最大のメリットは、「幅広い情報を集めながらサポートが受けられる」ということでしょう。
基本的に転職エージェントというのは“転職活動のサポート”を提供していますが、『DODA』は「たくさんの求人情報が掲載されている」という転職サイトとしての機能も持ち併せています。ですので、さまざまな業界の情報を自ら確認したうえで、コンサルタントからのサポートが受けられるのです。
また『DODA』では、企業からの面接希望である“スカウトメール”が多いことも魅力的な点のひとつ。スカウトメールが来るということは、「あなたの何かしらの部分に魅力を持った企業がいる」という証になります。これはあなたにとっても自信につながりますし、自身の長所をあらためて見直す良い機会となるでしょう。
『エンエージェント』専門のコンサルタントも在籍
『エンエージェント』には、ベンチャー企業への転職に強みを持ったコンサルタントも在籍しているため、より現場に近い情報をもとにしたサポートが受けられるでしょう。丁寧なサポートが利用者から好評で、初めての転職をする方にとっても安心して利用できるサービスのひとつです。
『エンエージェント』の特長として、90問の質問をもとにした“適性診断”が挙げられます。適性診断では、あなた自身が気付いていない能力や特性が分析され、その情報を今後のキャリアの進め方に活かしていくのです。転職活動がうまくいかない理由として、「自身のことを正しく理解できていない」というものがあるため、この適性診断はとても効果的と言えるでしょう。
もちろん自身で行う自己分析も大切ですが、それはあくまで“主観”によるもの。『エンエージェント』で行われているのは“客観的”なテストですので、あなたにとっても新しい気づきも得られるでしょう。
『ランスタッド』ベンチャー企業の求人も多数
『ランスタッド』は正社員から派遣まで、幅広い求人情報を掲載している転職サイトです。日本国内はもちろんのこと、世界各国にも拠点を持つ“世界最大級の総合人材サービス会社”が運営をしているため、グローバルな求人にも強い特徴があります。
求人情報が気軽に検索でき、ベンチャー企業の求人も多数掲載されているため、ベンチャー企業を志望する方は一度見てみることをおすすめします。
ハイキャリア向けの求人も数多く取り扱っている『ランスタッド』ですが、その一方で“派遣”の求人も数多く取り扱っています。ですので「絶対に正社員として働きたい!」という方は、情報を見極めつつ求人を探すようにしましょう。
また転職エージェントとしてのサービスを提供している『ランスタッド』ですが、転職サイトとしての側面が強いのも特徴のひとつ。もしあなたが「充実したサポートが受けたい」と考えていれば、少し注意が必要かもしれません。
『Goodfind career』はベンチャー特化
『Goodfind career』は、ベンチャー企業の転職に特化した転職エージェントです。紹介される企業は「プロが厳選したベンチャー企業のみ」で、他のベンチャー企業を紹介するものとは一線を画すサービスと言えるでしょう。
『Goodfind career』では、スタートアップ企業やベンチャー企業で働くことを推奨している一方で、「本当におすすめできるベンチャー企業は少ない」とも語っています。企業の良し悪しを判断するのは私たちにとって困難なことで、その良し悪しを見極める部分を“プロ”に任せるべきなのです。
あなたに対して、本当におすすめできる企業のみを紹介している『Goodfind career』。それぞれの企業の成長率や市場における価値、どのような人材が所属しているのかなどを知ったコンサルタントが、あなたの条件に合った“本当におすすめできるベンチャー企業”を勧めてくれることでしょう。
『JACリクルートメント』ハイクラス向け求人多数
『JACリクルートメント』は“ハイクラス向け”の求人を多く取り扱っている転職エージェントで、外資系企業を中心に幅広い求人を紹介しています。
利用者の約70%が“35歳以上”である『JACリクルートメント』。「いままでの経験を活かしてベンチャー企業に挑戦したい!」「これを機にキャリアアップを考えたい」という方にとっては、利用しておいて間違いないサービスと言えるでしょう。
ただその一方で、「ハイクラス向け求人が多数」「利用者の約70%が35歳以上」ということは、20代での転職希望者にとっては“敷居の高いサービス”を言えるかもしれません。もちろん人それぞれですが、「未経験だけどベンチャー企業に挑戦したい」という方には、あまり向かないサービスと言えるでしょう。
まとめ
ベンチャー企業で働くということは、他の企業で得られないメリットも多くあるため、憧れを持つ方も少なくはないでしょう。「自分の裁量で仕事ができる」「意思決定が早い」など、多くのメリットが挙げられます。
ただその一方で、ベンチャー企業には“リスク”があるのも覚えておくことが大切です。中には今後のキャリア形成に関わるようなリスクもあるため、この点を十分に検討したうえで転職を決断するようにしましょう。
また、ベンチャー企業への転職では他の大企業などとは比べると情報が集めにくいため、“情報の集め方”がカギを握ります。もしあなたが十分な情報を集めないまま転職をしてしまえば、いずれ入社しても後悔することになるでしょう。
ですので、ベンチャー企業への転職をする際は“転職エージェント”の利用をおすすめします。転職エージェントでは、ベンチャー企業に精通した“転職のプロ”からサポートが受けられるため、より質の高い情報を集めながら転職活動が進められるはずです。