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評価視点を把握して転職の最終面接を突破する方法!

書類選考、一次面接、二次面接と進みとうとう「最終関門」である最終面接にたどり着いたら内定そして転職成功まであと一歩です。しかし、「最終面接はどんな質問をされるのか?」そして「どんな準備をすればよいのか?」等わからないことが多く不安に感じている方もいらっしゃると思います。

今回は、転職における最終面接を突破する方法について紹介していきます。最終面接の内容や面接官の評価視点をしっかりと理解し、来たるべき最終関門に備えましょう。

もくじ

転職の最終段階である最終面接とはどのようなものか?

はじめに最終面接とはどのようなものかをしっかりと理解しておく必要があります。最終面接まで駒を進めた方は、最終面接までの書類選考や面接等において、業務上必要な能力や資質そして入社意欲があるかどうか等の比較的人材を見極めやすい点について現場の社員や人事担当者等の面接官からのチェックを見事クリアしてきたわけです。

しかし、最終面接は今までの面接とは評価視点もそして面接官も異なります。最終面接まで進むことができる人材は能力や資質がある人材であることは既に企業は把握していますので、最終面接では「企業や仕事とのマッチング」そして「フィーリング」という見極め難い点を採用決定者がチェックし合否を判断していくことになります。

最終面接は役員面接!入社の是非を決定する見極めの場!

「内定まであと一歩」の段階である最終面接は一般的には役員面接となり、社長や役員そして募集部門の責任者等企業の中で採用決定権を持つ方が面接官となり応募者に立ちはだかります。一次面接や二次面接で業務上必要な能力や資質があると判断された面接通過者の中から自社の企業の雰囲気や企業理念にマッチしているか、志望意欲は高いか、そして自社への貢献が期待できる人材かどうか等見極めにくい観点で入社の是非の最終意思決定を行うための面接が最終面接なのです。

企業側はいくらビジネススキルが高い人材でも、企業が掲げる理念や職場の雰囲気と合わなければ早期退職のリスクが高まってしまうため、企業とのマッチングが不充分な印象を持ったりフィーリングが合わないと感じた場合、採用は見送ることになるでしょう。

企業側は人材採用に伴い多額の経費を費やしていますので、少しでも企業に長く貢献できる人材を見極めるために必死なのです。

最終面接での採用決定者の評価視点とは何か?

次は最終面接での採用決定者の評価視点について詳しく説明していきましょう。先にも少し触れましたが最終面接では「企業や仕事とのマッチング」そして「フィーリング」がポイントになります。いくらビジネススキルが高くても企業が求める人材とマッチングせずフィーリングが合わなければ最終面接を突破することはできません。

面接官である社長や役員は、希望者のキャリア観や価値観そして仕事に対する姿勢等の様々な質問を投げかけ、希望者が自社とマッチングしているかどうか、そしてフィーリングが合うかどうかをチェックしているのです。

入社意欲や熱意そして志望度が高いこと!

採用決定者が最終判断を下すための評価視点の一つとして入社意欲や熱意そしてその企業への志望度が高いかどうかが挙げられます。最終面接の面接官であり採用決定者である役員や社長は、会社に対する思い入れは非常に強いため「自社を愛してくれるか」や「自社に対してどのくらい入社したいという思い入れがあるのか」といった熱意の度合いを重要視する傾向があります。

最終面接まで残っている方々は、社会人としての基礎ができているかは一次面接で、現場で活躍できるスキルや経験を持っているかは二次面接で充分に評価されてきている人材ですから能力的には拮抗している場合が多いのです。他のライバルと差をつけるために、入社意欲や熱意を存分にアピールすることが大切です。

方向性やビジョンが会社や仕事と合っていること!

先に説明した入社意欲や志望度と同様に「応募者の仕事に対する方向性やビジョンが企業と合っているか」という点も最終面接で重要視されている評価視点の一つです。

例え能力とやる気があったとしても、やりたい仕事の方向性が企業とずれていれば、入社後に活躍することはできません。最終面接では3年後又は5年後を見越して「この応募者を採用することは企業にとって必要かどうか」を採用決定者から判断されることになります。

企業側は企業理念に共鳴し共通の理解を持ち、企業理念に基づく企業活動を行える人材を求めています。企業の方向性やビジョンをしっかりと確認し面接時に的確な回答ができるように業界や志望する企業への理解をさらに深めておきましょう。

長く働き会社に貢献してくれるという転職の覚悟!

最後にご紹介する最終面接での面接官の評価視点は長く働き会社に貢献してくれるという転職の覚悟があるかということです。いくら志望度が高く企業と応募者の仕事に対する方向性が合致したとしても、転職してすぐに高い成果を出すことは困難です。0から仕事を学び、下積みの仕事を重ね成果が出るまで粘り強く頑張ることができる人材かどうか、そして思うように成果が出なければすぐに仕事を辞めることが無いかどうかという転職の覚悟がチェックされることになります。

「人材1人の採用は3億円の投資」であると言われています。1人の生涯年収が約3億円でその他に研修費や育成に係るコストを考えるとそれ以上のお金を払ってでも「その人材を採用する必要があるのか?」ということをシビアに判断されますので、係る経費以上のメリットを企業に提供できる人材であることを存分にアピールする必要があります。

最終面接でよく聞かれる質問とその適切な回答とは?

最終面接でよく聞かれる質問とその適切な回答を紹介していきます。最終面接はこれまでの面接とは状況が異なるため、あまりの緊張感で1次面接や2次面接のように上手く話せずに失敗してしまう方も多くいらっしゃいます。

良く聞かれる質問とその適切な回答を準備しておくことで、最終面接という緊張の中でも事前に考えた伝えたい内容を思い出すことにより「伝えたいことが全く話せなかった」という残念な結果を回避することができる可能性が高まります。

前職の退職理由は転職の覚悟を示す!

前職の退職理由は1次面接や2次面接でも聞かれる質問内容ですが、転職に対する応募者の覚悟を確認するために最終面接でも質問される可能性は高い質問です。

「前職は本当に辞める必要があったのか?」や「仕事を辞めてまで実現したいこととは何か?」等1次面接や2次面接よりも更に深く鋭い質問で応募者の転職の覚悟を問う質問が想定されます。

口ごもることが無いように事前にしっかりと話す内容を整理し、面接官の目を見てはっきりと話せるように適切な回答を準備しておきましょう。

前職の退職理由は、決して悲観的な内容は話さずに「前職で成し遂げられなかった希望を実現できる環境がこの企業にはある!」といったポジティブかつ希望する企業への志望度を高める回答をすることで評価を上げることができます。

自社を選んだ志望理由は明確に示す!

「他社ではなくなぜ自社を選んだのか?」といった質問も1次面接や2次面接に引き続きよく聞かれる質問の一つです。この質問も応募者の転職の覚悟を確認する質問であり、多くの企業の中からなぜ他社でなく自社を選んだかを聞くことで応募者の「本気度」を確認しているのです。

中途採用している企業全てと応募企業を比較することは不可能ですので、「私が調べた中では」等と前置きしながら、その企業を選んだ理由をしっかりと答えられるように事前準備を行い適切な回答を準備しておきましょう。

応募する企業のホームぺージ等で企業理念や経営方針等を事前にチェックし企業の考え方に共鳴する旨の回答をすることが大切なポイントになってきます。

入社後の業務意欲を問われる質問はより具体的に示す!

仕事に対する意欲を問われる質問にはより具体的に話すことを心掛けましょう。入社後の仕事や業務について具体的に話すことにより転職に対する本気度を示すことができるのです。

例えば「入社したらどのようなことに挑戦したいですか?」と聞かれた場合、漠然と答えるのではなく募集している仕事の業務内容をしっかりと把握したうえで「契約業務に携わりたい!」や「お客様へのサービスの企画立案に尽力したい」等とより具体的な業務内容の希望を答えるようにしましょう。そうすることによってこれからの仕事ぶりに期待を持たせることができ評価も上がります。

残業や休日等の処遇面の確認は明確に回答する!

処遇について最終面接で質問されることも良くあり、あえて業務上発生する残業や休日出勤等のネガティブな面への覚悟を問われるケースもあります。

これはミスマッチ採用を防ぐための質問ですので、残業や休日等の処遇面で自分自身の譲れない点を事前に決めておき、面接の場では自信を持って答えられるようにしておきましょう。

「どうしても内定を勝ち取りたい!」という強い思いから、「やせ我慢」で自分が設定した処遇面での譲れない点を超えて了承し企業に都合の良い回答をしてしまうと、内定をもらえたとしても後から苦労や後悔をすることになりますので、しっかりと考えて自分に正直な回答を心掛けましょう。

最終面接に相応しい逆質問とは何か?

面接では終盤で「何か聞いておきたいことはありますか?」等といった逆質問を受ける場合があります。不明な点や気になっている点の「入社前の軽い確認」のように捉えている方がいれば「大間違い」です。最終面接での逆質問の機会は自分の仕事に対する意欲をアピールする最後のチャンスになりますし、面接官はその内容をしっかりとチェックしています。

「聞きたいことは特にありません」等と残念な受け答えにならないように、最終面接に相応しくそして自分を存分にアピールできる逆質問をしっかりと準備しておきましょう。

意欲や志望度をアピールする質問!

自分自身の意欲や志望度をアピールするできる質問を考えてみましょう。例えば企業理念についての質問等は効果的です。「企業理念はどのような背景で作られたのか?」という質問をすることによって、企業理念に興味関心があることをアピールできます。

企業理念への関心と共感は、社風やその企業の持つ考え方にマッチしている人材かどうかを判断するうえで重要ですから、意欲や志望をアピールするうえで効果的な逆質問になります。

企業理念のどの部分に興味を持ちどのように共鳴したのか等を付け加えながら質問を組み立てることにより評価は更に上がっていくことでしょう。

自分の長所やスキルをアピールする質問!

自分の長所やスキルをアピールできる質問もあります。例えば「私は英語と中国語を話すことができ人とコミュニケーションを取ることが好きなのです。御社では海外への出店を検討していると伺いましたが私に何かお力になれることはありませんか?」という質問は、自分自身の長所やスキルをアピールしつつ企業情報も調査していることが伺えるため評価を上げる効果的な逆質問だと言えるでしょう。

あくまで逆質問という場面なので、自分の長所やスキルの主張を強調するのではなく、本質的な質問内容に自分の長所やスキルのアピールをさりげなく「添える」ことを心掛けましょう。

自分と企業との相性を見極めるための質問!

企業側が応募者が企業に対してどれだけ興味関心を持っているかを確認するための手段として使われることもある逆質問ですが、この逆質問を応募者が「活用」し志望する企業との相性を確かめることもできます。

例えば「内定を頂き入社した場合具体的にどのような仕事をするのか説明してほしい」といった質問をした場合、企業からの回答により自分自身がその企業で働く姿を具体的に思い描くことができ転職が理想と合致しているかどうか判断しやすくなります。

また、「配属される部署の社員さん同士の雰囲気はどのような感じか?」という質問では、黙々と仕事に打ち込む環境なのか、会話が飛び交い和やかな雰囲気なのかを把握することにより自分の仕事スタイルに合致しているのかを確認することができます。

「その企業や業務内容についてもっと知りたい!」というような質問は、企業側は自社に興味関心があるということで良い印象を持ち、自分自身も企業を見極める判断材料を得るという二つのメリットがあるのです。

まとめ

「最終面接まで来たのだからもう大丈夫だろう」や「最終面接は内定に向けての意思確認程度だろう」と過信し、軽い気持ちで最終面接の準備を怠ってしまったり、入社意欲のアピールが足りなければ最終面接で不合格になる可能性は充分にあることなのです。

今回ご説明してきたように最終面接ならではの面接官の評価視点や質問がありますので、「何を評価されるか」を把握し「何を質問されるか」をしっかりと準備しておくことでより内定に近づくことでしょう。

書類選考や一次面接そして二次面接等最終面接に至るまでの努力や苦労を無にすることがないように、最後まで気持ちを引き締め悔いのないようにしっかりと対策をして最終面接に臨みましょう。

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